
『bonsai』と名付けられたスピーカーが届いた。マホガニー色のキャビネットが美しく、軽いスピーカーである。ぎっしりと詰め込んだキャビネット作りではなく、耳で音を追い込んだ調整がされている。音離れが良く、軽やか、甘く、華やかさが音にある。井筒香奈江の歌声がとてもよく合う。例えば“いっそセレナーデ”とか・・。
幅170ミリ、高さ270ミリ、奥行220ミリのキャビネットサイズ。奥行が220ミリと長く、リア下に細長いバスレフポートがある。量感はそのあたりから来るようだ。聴く側として緩いとか響き過ぎと感じる向きがあるだろうが、実はそこが魅力でもある。解像度とか、この楽器の音がとか、細かいことが気になる人には勧めない。メーカーはbonsaiをモニターという言葉で紹介しているがより美しくいい響きを聴かせる。私なら“bonsai”というネーミングではなしに“korya tamaran”にする。
小型スピーカーは―住んでいる場所が地方ということもあり―実際に聴くことなしに、主に外観の美しさで買う。このようにスピーカーは増え続けることになる。誰も言うように困ったことである。