のびー
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ロンドンに移り住んで25年目となりました。240V環境の恩恵に浴すも、やはりオーディオは日本がおもしろい。年に数回の帰国の際の物色を何よりの楽しみとしております。

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ピアノ協奏曲の再生

今回は大胆にも音楽ネタです。

ことの始まりは、MFさんが作成したこのYoutubeビデオ:
【検証】PCオーディオ DAC・PC比較! Hugo2 VS DAVE & 普段使いPC VS プロセスカットPC

https://www.youtube.com/watch?v=-cQJ_bU9mvA

Hugo2 と DAVE、普段使いのPCとプロセスカットしたPCを相互に組み合わせて、パフォーマンスの違いを比較検証した興味深いビデオです。彼が素材としたのは「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ長調 Op18」。私もよく聴く曲です。

ビデオは良く出来ていて、Mp3フォーマットながら、PCやDACの違いが結構よく聴き取れます。しかしながら、著作権フリーで演奏家もよく分からない音源で、音質以前に演奏に満足出来ません。音質評価のためとは言え第一楽章を4回も聴くと欲求不満が溜まりました。

MFさん:如何でしたか?

のびー:ビデオは面白かったけど、演奏が気に入りません。僕が普段聴いているものを紹介するから一度、聴いてみて下さい。全然、違うよ。

MFさん:面白そうですね。聴きます。


ということで、紹介したのが以下の3枚。

① アシュケナージ(p)、ハイティンク指揮/コンセルトヘボウ管弦楽団 1984年
私のコメント:デジタル録音で、86年の西ドイツ製のオリジナル盤で、僕が一番良く聴いているものです。


② リヒテル(p)、ヴィスロツキ指揮/ワルシャワ・フィル 1959年
私のコメント:この演目の定番と言われている盤で、紹介するのはエソテリックによるリマスターです。こちらはもっとピアノが立ってます。録音は古いけど、特にピアノ演奏が素晴らしいです。僕はオリジナルのLPと95年製のCDも持っています。


③ アシュケナージ(p)、プレヴィン指揮/ロンドン交響楽団 1970年
私のコメント:個人的にはこれが一番好きかも。ピアノ、オーケストラともに重厚で一体感があり、乗れる演奏です。これはずっとオリジナルのLPしか持っていなかったのですが最近ハイレゾをダウンロードしました。


しばらくしてMFさんから返事が来ました。

「紹介して頂いたラフマニノフですが、僕には①が一番自然に聴けて良かったです。音場も上の広がりがあって良いですね。

②の盤は収録に不自然さを感じてしまって聴き入る事が出来ません。

お勧めの③は、質的には鮮度も高いのですが、ピアノの距離感が変わるのがとても気になります。演奏もなにか若さと言うか,,,

①が総じて僕には良かったです。多分一番弄られてない気もします。③は、ピアノのソロの時と他の楽器と協奏の時では、ソロの時がとても近く感じて、協奏の時は遠くに感じます。」


このコメントには実に考えさせられました。MFさんの感想は、曲に対する妙な思い入れが無く、音を純粋に無心で聴かれるので、いつも新しい視点を提供してくれます。

①はデジタル録音初期のもので、今、聴いてみると録音も非常にナチュラルです。演奏では繊細なソロと包み込むようなオケのバランスが絶妙ですが、他の演奏と比較するともう少しダイナミックに聴きたいと思ってしまいます。

②がそこまでダメか?ということでエソテリックのリマスターを聴いてみてビックリ。この演奏を聴く時は大体LPで、あまりエソテリック盤を聴いてませんでした。LPや最近ご無沙汰していた95年のCDと比較すると随分と「盛っています」。


③のピアノの距離感に関しては、僕はあまり気にならないのですが、①と比べると多少の脚色があります。この音源をLPで聴くと、ハイレゾほどの解像度はなくそれなりの脚色も感じますが、なぜか遥かに自然です。メディアの差か再生装置の差か分かりませんが、いずれにせよ個人的にはこれが一番、楽しめます。



例の如く前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。

そもそも、協奏曲に於ける良い録音・再生とは?

コンサートに出かけて一流演奏家のピアノ協奏曲の実演を聴いても、かぶりつきの席でなければ、レコードやCDのようにピアノの「相対」音量は大きくありません。それでもピアノの音は結構鮮明に聞こえます。多分、聴衆は視線も神経もピアノに集中して聴くので「物理的な音量」以上にピアノの音を聴けているのだと思います。

ビジュアルで考えると分かりやすいです。ピアノ協奏曲では、ピアノが鳴っている時、特にソロ・パートでは、視線がピアノに集中し、それまでオーケストラ全体を見ていた視野角がピアノ単独を見るために一気に画角を狭めているはずです。

人間の耳がそのように都合よく指向性コントロールが出来るのか、脳によるプロセッシングで補われているのか専門的なことは判りませんが、体感的には音楽の流れに合わせて聴覚の指向性がコントロールされているように感じます。

録音では、このように都合よくピアノとオケのバランスを曲の進行に合わせて変化させることは不可能なので、全体を俯瞰した感じで録るか、ピアノにフォーカスして録るか、エンジニアに委ねられます。

③では、もしかするとピアノの距離感が移動するというMFさんの指摘の通り曲の進行に合わせてピアノの録り方をダイナミックに動かしているのかもしれません。ただ、私の聴き方とは上手く合っていてそれが気にならず、より楽しめる方向に作用しているということでしょうか?


もっと最近の録音も幾つか聴いてみました。

ツィマーマン(p)、小澤征爾指揮/ボストン交響楽団 2000年
ラン・ラン(p)、ゲルギエフ指揮/マリインスキー劇場管弦楽団 2004年
トリフォノフ(p)、ネゼ=セガン指揮/フィラデルフィア管弦楽団 2018年

ピアノの距離感は全て違います。ツィマーマン/小澤盤はビックリするくらいオンな録音で、これは私には結構な違和感があります。トリフォノフ/ネゼ=セガン盤は気に入りました。

この問題では、最近の録音解像度の向上は助にはなりますが、解決策とはならないようです。

交響曲や室内楽だと、鑑賞時のパースペクティブが大きく変わることが無いので、大した問題にならないのだと思います。あらためてピアノ協奏曲再生の難しさを認識しました。(画像はインターネット上に公開されているものを拝借しました)

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800D3を導入しました
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持ち家(戸建) / 専用室 / オーディオルーム / 16畳~ / 防音なし / スクリーン~80型 / ~4ch

2018年3月、1986年から(32年間)一貫してJBLをメイン・スピーカーとしてきたオーディオ・ライフに別れを告げ、B&W党となりました。2015年のピアノ購入時にオーディオ部屋(約30畳)をピアノに明け渡し17畳程度の今の部屋に移動して以来、私のオーディオはある意味、ダウンサイジングを進めています。この部屋は全くの専用室で、内装や壁内配線の手配をしたので、これまでより気ままに聴けるので満足…

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