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YG Sonja XV Jr.は完璧ではないし、オーディオに完璧も存在しない。

本記事は、1年半前の前記事と対をなすブーメラン記事に他ならない。
しかしだからこそ、キーをたたかざるを得ないと決意した。

~~

今回聴いたYG Acoustics Sonja XV Jr.は、国内ペアで2,700万円(税別)の高級輸入スピーカーである。
そしてそれは、為替レート等の都合で上昇する事もありえるだろう。
(上位モデル(Sonja XV(非Jr.版))は、3,850万(税別))

~~

※個人の感想であり、聴感には個人差があります※

~~

その音を聴いたのは、TIAS(※)だった。
※2017東京インターナショナルオーディオショウ

地方民である私は、これまでTIASに参加した事はなく、
それは地元のイベントでも、特に聴けない物はないと考えていた上、自分の目指す音というのが、ブレた事はなかったからだ。

ただ今回のTIASでは、国内で初披露される数千万円級のスピーカーが何台もあり、
値段もさる事ながら、数百kgもあるスピーカーは、地元に来る物が非常に限られるか、まず一生来ない上に、
「Sonja XV Jr.はいいよ」「前社未踏の到達点」「全音域が完璧」のような文言を、半年程度もの間に数名から見聞きし、
非常に強い関心があった上、国内での展示は、今回のTIASで一区切りになると言うのだ。

……しかし巷で上げられている動画は、どうも全音域が音色を変えてキレイかつ迫真的に鳴りすぎる、典型的なハイエンドという感じも拭いきれないし、
その当時の私は、地方から何日もTIASに参加するような余裕もなかったのだが、その他の自分の目指す音の機器が展示されるのは、非常に興味がある。
それも、今回限りかもしれない。

――他メーカーが聴ければいいや。
そのような思いで、日帰り上京する事にしたのだった。

~~


スピーカー:YG Acoustics Sonja XV Jr. (片chメインタワー・ウーファータワー2個の、両ch4個1ペア)
CD/SACDプレイヤー:ORPHEUS HERITAGE SACD HE/P
他機器:KRELLメーカー製

~~

10時開場後、YGの代理店であるアッカのブースに向かい、素直に「よく鳴っている」と思った。
動画とは異なる印象だが、同時に「未踏?」との疑問を抱き、同価格帯の他社との強い差異は見いだせない。
だが隣に座る、同地方のこのスピーカーのファンに問い掛けると、常設展示している某店よりも、大阪でのショウよりも、今回の展示がベストサウンドなのだと言う。

~~

――「YGで何時間も音楽に対面していた」
数多の、そのような文面を目にし、私も何時間でも音楽に向き合おうとしていたが、30分程で私はブースの外に出ていた。
どうした物かと当惑していたが、偶然通り掛かった関東圏のファンから、朝はウォームアップ不足で音が眠っている。昼を過ぎてからまた来ればいいと言われたのだった。

――他メーカーが聴ければいいや。
足早に他メーカーへと向かい、また後で寄る事にしたのだった。

~~

「……本当に素晴らしく、(オーディオではなく)純粋に音楽が鳴っているんですよね」
「ただ問題は価格で……私が先に逝くか、買えるか、と言う話になるんですよね」
和田博巳先生は、冗談を交えてアッカのブースを沸かせ、講演を終えていた。
そして聴衆が散ると、私は一目散に最前列の席に向かい、YGに再対峙する。

なるほど、確かに開場直後の時よりは音は良いだろう。
そしてこの間に聴いた、どのようなメーカーの音よりも低域にブレない剛直な堅固感があり、ドッシリとした安定感がある。
未踏。そうかもしれない。

だがどうだろう。担当者の流す曲を何曲聴いても、心は全く揺さぶられないのだ。
決して私は音楽には向き合っていない、オーディオに向き合ってる事に他ならないし、関心は帯域バランスにしか向けられていない。

果たして、純粋に音楽に向き合うのに適したバランスとは何なのだろうか。
そう言った普遍的なバランスがあるのならば、オーディオと言う市場は必要だろうか。

そんな事を考えていると、これはピラミッド型の音作りだと気付かされる。
それも、黄金のピラミッド型だ。

それは壮大に豪奢でいて、不動の音、至宝だろう。
しかしなんだか、私には先端だけが通常の石で積まれているか、先端だけが切り取られたピラミッドのように感じる。
高域と、その手前の中域が先細っているのだ。

さて、この中高域。
これぐらいがちょうどいい。キレイにハイエンドぶっていないとも言えるだろう。
しかしだとすれば、未踏とも言える、ブレないハイエンド低域との矛盾が生じないだろうか。

この低域を出せないメーカーはザラにあるが、逆にハイエンドぶった中高域を出すメーカーもザラにある。
そして、その中高域に依存した私のような人間を矯正させ、価値観を完璧に統一させようとするのならば、
オーディオという趣味は救いがなく、つまらない物となり、数多の企業は倒産する不幸な事象に他ならないだろう。

何よりもこのスピーカー、ソースとの相性がある。
10時開場後の音の話ではあるが、担当者の流す曲に加え、比較的すいていた事もあって、
他の一般入場者が、鈴木このみ・コントラバスマリンバ・早見沙織&東山奈央という、機器を選びそうなソースを、担当者へ試聴依頼していたのだが、何もかもが違和感だらけだった。
コントラバスマリンバはともかく、他の音源は典型的な、オーディオショウで持ち込んだCDが、残念な鳴り方をした時がそのまま再現されているのだ。
これがさっきと同じスピーカーなのかと首をかしげてしまう程、全体像が不明瞭でボヤけている。
このような問題が生じる以上、やはりこれは、普遍的なハイエンドオーディオなのだ。

しかし「完璧」を排除し、一つのオーディオ製品としてみると、一つの方向性の境地である事は間違いない。
このような音、性能、ポテンシャルを有するスピーカーは、過去に類を見ないし、そのオーディオに共感して財力のある者なら、2,700万円(税別)というのは安くないだろう。
なぜならば、これ以上の価格のスピーカーは著名なメーカーからも多数出ている上に、製法もまるで異なるのだから、方向性もまるで異なるのは明白だ。
この価格帯が考慮に入る中で、このスピーカーに至れた者が買うとしても、疑問は抱かない。既に、国内にもユーザーが数名いる話だってある。
片chでメインタワーとウーファータワーが分かれ、4個1ペアで約500kgというのは、所有欲も非常に満たされるだろう。
(上位モデル(Sonja XV(非Jr.版))は、4個1ペアで840kg)

~~

程なくしてアッカのブースを後にし、他のブースを堪能した後に飛行機で帰宅する。
そして、TIASで有志ユーザーが録画した動画を見聴きしても、
当時の印象とは打って変わって、ブースと近い空気は感じられるが、
やはり完璧ではないし、前日の他会場の録画にしても、同じだ。

経済的にも、聴感的にも、私はこのスピーカーには至れないだろう。
そういう話なのだ。

~~

ところで、私が1年半前に完璧とレビューした機器について、強い関心を抱いた数名が、その後否定を入れる事となったレビューを書いていたのを目にしたし、現実でも耳にした。
だが、私がその機器に強い関心を引きずっている事に揺らぎはないし、YGを気に入っているユーザーからしても、それは同様だろう。
しかし、そんな中で他者を動かしてしまったのは、思い上がりだが私にも一因があるだろうし、当時は完璧な賞賛の記事で溢れかえっていたのも、また事実だ。
だとすれば、今回は逆の立場でバランス調整の一因に、戒めにしなければならないと、そのような思いで、本記事を書いたのだった。

完璧とは、満ち足りる物とは、人それぞれの中にあって、それを共有する事はできない。
それはまるで ※個人の感想であり、聴感には個人差があります※ と言う事に、他ならないのだろう。

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