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古いマイナーなお気に入りの機器を中心に身のタケにあった(?)オーディオ・ライフを楽しんでいます。 唯一の贅沢は石井式の音楽室でしょうか? ピアノと同居しているので(同居させてもらっているので?)リ…

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音楽室 もうすぐ15周年

今年の春で拙宅の音楽室は15周年を迎えます。

ピアノとオーディオのための音楽室。リフォームで造りました。
この間、ピアノは大型のものになり、オーディオの配置はメインスピーカーとリスニングポイントの位置関係が180度入れ変わったり、スピーカーが2段重ねになったり、オーディオの機材が変更になったり、シアター・システムを導入したりと様々な変化がありました。
でも、部屋自体は15年たった今でもほとんど作った時のままです。

部屋自体に関して変わったことといえば去年の初めに2重にしている窓の内窓の方を防音性能の高いサッシに変更し、ガラス厚も増加させたことくらい。
内窓の変更は家が通りに面しているのでバイクなどが通った時の騒音をもう少し押さえたいと思ったからです。
仕事を引退して昼間家で音楽を聴く機会が増えたので前よりも多少暗騒音が気になってきたということがあります。
でも、当初から部屋の響きは気に入っているので未だにパネル1枚、布きれ1枚追加していません。

このリフォームは2004年の3月の終わりに着工し、5月下旬にやっと完成しました。
リビング・ダイニングのリビング部と隣接する和室を合わせた形の約20畳ほどの長方形のエリアを音楽室とするリフォームでした。
改装はダイニングなどにも及んだので音楽室の工事だけで2ケ月近くかかったわけではありませんが、大部分の時間が音楽室のために使われたことは確かです。
近所の人からは「お宅まだ工事が続いてるのね、何やってるの」と不思議がられたようです。

普段ほとんど使わない部屋になっていた和室をリビングにつなげて音楽室として使う計画。
ずいぶん前からこの和室をもっと有効活用したいという考えはあったのですが、お金もなく忙しかったこともあって計画に着手するまでに何年もかかったような気がします。

この計画のちょっと前にカミさんが子供のころから使っていたグランド・ピアノを買い替えたということもきっかけになったと思います。
それまで使っていたY社製のピアノはだいぶガタがきているので新しくしたいとのカミさんの希望で前から世話になっていたピアノのリビルドを専門にする社長さんに相談して結果的に手に入れたのがスタインウェイのType M。
私たちにとっては家以外でこんな散財したのは初めてでちょっとビビりましたが、試弾したカミさんがしがみついて離れなかったし、響きは確かに素晴らしかったのでそうなってしまいました。
家庭用のグランドピアノで、それまでのY社製のピアノよりも一回り小さいし、中古のリビルド・ピアノなので製造時期はそんなに変わらないのに、リビングに設置した時の響きは圧倒的でした。
ただ、はるかに心地よい音になったとはいえ、狭い部屋で至近距離で聴くことになるのでフォルテシモはややきつい。

当時私が持っていたオーディオ一式は中古入手が多かったこともあって買値ベースで総額数十万くらいの機器でしたのでこれに多額のリフォーム費用を投資するのはちょっと躊躇するところ。
でも、このピアノに見合った部屋を与えるというのは多額の資金投入を正当化できるように思えたのです。
幸いカミさんも乗り気になったのでいよいよ少しづつ調べることにしました。

雑誌やネットでいろいろ見た中で行き当たったのが石井式リスニングルームのホームページ。
管理者のMさんとメールでQ&Aのやり取りしたことから話が動き出しました。
2003年の暮、石井式の開発者の石井伸一郎さんとMさんが上京のついでに自宅に来てくださって、いろいろ説明を受けその翌日には首都圏で建てられた石井式のリスニングルームの見学をすることができました。

石井さんは松下電器のオーディオ部門で要職を務め、退職後個人で室内音響の研究をされてこられました。
テクニクスの顔であった方ですから、お会いする時にはちょっと緊張したのを覚えています。
でも、すごく気さくなひょうひょうとした方で全く偉ぶったところのない典型的な技術屋さんという感じでちょっと意外。
エンジニアの私は同類の人間に対する親しみを感じました。
失礼をかえりみず書かせていただくと、大きな組織を率いてこられた方ですが一部のリーダーにありがちなハッタリの強いタイプとは全く違う個性のようにお見受けしました。
オーディオ技術誌のカリスマ・ライターに見られる「オレの設計が最高。他の設計、メーカー機器はゴミ」みたいな書き方をするタイプとも全く違います。

石井式の特長を音響素人の私とカミさんにわかりやすく理論的にシミュレーション結果や実際に作った部屋の実績を交えながらたんたんと解説してくださいました。
なぜ傾斜天井などを用いないのかなどの私の素朴な質問にも丁寧に答えてくださるのです。

また、いろいろなお話もうかがいました。
石井さんが音響研究を始めるモチベーションはスピーカー設計者時代のある経験にあったとのこと。
設計者としてオーディオ評論家のところに新製品のプロトタイプを持ち込んで評価してもらった時のことです。
ある評論家の部屋ではどうもうまく鳴らない。従ってスピーカーの評価も散々な結果に…
しかも、良いスピーカーはどんな部屋でもいい音がするんだと言われたこともあったとか。
営業上の理由から部屋が悪いとは言えなかった石井さんの悔しさは想像に難くありません。でも、それをバネにこれだけの研究成果を上げられたところに稀有の技術者魂を感じました。

石井さんは音響設計をビジネスとされているわけではなく、あくまでもご自分の研究としてやっておられます。
特許もとらずに論文で公開し、ホームページ上でもすべての内容を公開しているのはこのためです。
論文の内容に基づいてルーカス・フィルムが石井式の音楽スタジオを作ったというのは有名な話で全て公開されているからなのです。

私が石井さんに音響設計をお願いする決心がついたのは石井さんのお人柄に魅了されたことと技術者としての絶大な信頼感が感じられたことが大きかったと思います。
そして試聴させていただいたお宅で感じた部屋の響きの心地よさも決定的でした。
試聴させていただいたお部屋は地下に造った30畳ほどの巨大空間。
天井高は約3.5mほどだったでしょうか。
床面積が大きいため、石井さんが提唱する定在波の影響を避けやすくする理想的な寸法からはこれでも少し高さ不足のようですが、素晴らしく開放的な響きで何より部屋の中での会話の音声の聞き取りやすさが印象的でした。
残響の消え入り方が美しく感じられたのです。
拙宅の場合はリフォームなので天井高を稼ぐことができないためここまでの解放感は無理としても響きの良さは得られるかもという希望を抱きました。
造られてから約1年ほど経過しているとのことでしたが、オーナーもこの響きに満足されているようで音響パネル類の使用は全くありませんでした。
ウチの音楽室はリビングルームを兼ねますのでパネルだらけの部屋にはしたくなかったのです。それとただでさえ大きな出費になるリフォームの後から高価なパネル類を追加するような追加出費は絶対に避けたかったので、これは重要なポイントでした。

だいたいの仕様を決めてからリフォーム業者2社から見積もりを取り、検討した結果で1社に決めたのですが、当初考えていた予算を大幅に上回り見積金額は最後は2倍近くまで膨れ上がったと記憶しています。ほとんどヤケクソ状態で工事に踏み切りました。

工事は大変でした。
石井式では普通の建築材料しか使いませんので材料費はそんなに高くはないのですが、大工さんの手間は相当なものです。
特に天井は普通の住宅では軽量のパネルで済ますのに、壁と同じ厚さの重い反射板を貼っていくのでここが一番大工さん泣かせです。
反射壁の裏の上下左右に渡した角材の胴縁もきちんと施工しないと反射壁が太鼓のように振動したり、吸音が設計通りにならなかったりする可能性があります。施工ミスや手抜きがが起きやすいところなのです。
実際、拙宅の工事でも中間監査をしてくださったMさんが天井の胴縁の施工ミスを発見しました。
これは大工さんに手抜きなどの悪気があったわけではなく、音響上の特殊構造がよく理解されていなかったために起きた勘違いだったようです。

永くかかったリフォーム工事が終わってがらんとした部屋に入った時の印象はちょっと不思議なものでした。
それまで何度も引っ越しを経験しているので家具を運び込む前の部屋の響きのひどさはよく知っています。ワンワン響く普通の部屋とは違って落ち着いたしっとりとした響きが感じられてうれしくなりました。
ピアノの響きは前とは雲泥の違いでしたし、オーディオの音は現在の状態から考えると当時の音はかなり貧弱なものではありましたが、大音量時のうるささから解放されたのは画期的な進歩でした。


リフォーム後、運び込んで間もないころのピアノ。
この時は今よりも2回り以上小さな家庭用のグランドでしたが、のびやかな響きは魅力的でした。


同じくリフォーム直後のオーディオ機器。
今とは違ってこの時はステレオで1セットのスピーカーのみ。シンプルに鳴らしていました。現在とはスピーカーとリスニング・ポイントの位置関係が逆でした。


以来15年間、部屋の響きに関してはずっと満足しています。
もっと天井高があればという思いはありますが、それは新築でないとかなわないので…あまり高望みはしないようにしています。

お世話になった石井さんとMさんには本当に感謝しております。
石井さんと出会うことができたことは極めてラッキーで、私のオーディオ人生で非常に大きな転機になったと思っています。



なお、この記事は音楽室の15年を振り返っての私の個人的感想を述べたもので、石井式リスニングルームに関してこれを多くの方に広めようという意図は特に持っていません。
私自身は石井式の音楽室の響きが気に入っていますが、室内音響は個人の好みの差が大きいのでどなたにもお薦めできるわけではないからです。
いろいろ経験する中でこれを気に入った方だけが取り組めばいいことだと思います。
新築やリフォームで部屋の音響を考えている方に私がアドバイスできることがあるとすれば、「いろいろな音響処理をされた部屋の響きを経験してご自分の好みを見つけること」くらいだと思っています。

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YAMAHA

GT-2000

¥138,000(税込)

発売:1982年頃

このモデルは生産を完了しています

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アナログ全盛末期の究極低W/F、高S/N DDプレーヤー



このプレーヤには個人的事情から思い入れが強すぎて、いわゆる"レヴュー"は書けません。

その事情はこちら

よろしければ上記blogの次の記事も少しお読みください。

GT-2000はアナログ全盛時代末期の究極の低W/F(ワウ・フラッター)、高S/Nプレーヤーのひとつだと思います。
GT-2000はダイレクトドライブ方式のプレーヤーですが、同じダイレクト方式でもTechnics(現Panasonic)のSP10シリーズなどは積層コア使用モーターのため、どうしてもコギングから逃れられません。
このGT-2000やKENNWOODやPIONEERなどの後期のADプレーヤーはスロットレス方式のモーターなのでコギングフリーです。

ベルトドライブ方式では、モーターのプーリーやベルトがかかるターンテーブルの真円度などの機械的精度、ベルトの厚みムラなどの影響でDD方式並みのW/Fを得ることは一般的に見て困難です。また、高速モーターなので振動のため高S/Nも難しい。
アイドラー方式に至っては…

ただ、実際の音については高級ベルトドライブプレーヤーと比較したことがないので私にはコメントできません。トーンアームの影響も大きいので…

PhilewebにはGT-2000シリーズを大事に使ってらっしゃる方が多いのでうれしく思っています。

【SPEC】
<モーター部>●駆動方式:DCコアレスホールモーター ●回転数:33 1/3、45rpm
<アーム部>●方式:スタティックバランス型(1周3.0g、0.1gステップ) ●有効長:262mm ●オーバーハング:14mm ●トラッキングエラー:-1゜〜+2゜ ●高さ調整範囲:+10、-6mm
<総合>●電源:AC100V 50/60Hz ●消費電力:7W ●外形寸法:545W×230H×395Dmm ●質量:28kg

マイルーム

May the vintage equipment last forever ! 
May the vintage equipment last forever ! 
持ち家(戸建) / 専用室 / オーディオ・シアター兼用ルーム / 16畳~ / 防音あり / スクリーン~100型 / ~4ch

石井式リスニングルームというか音楽室ですが、リフォームなので天井高はごく普通の家と同じです。 使用機器や写真はこちらをご覧ください。 http://www7b.biglobe.ne.jp/~hs-500/Status.htm 1968年に発売された日立のHS-500という古いスピーカーを中心に構成されています。フロントはHS-500を2段重ねにした仮想同軸のVertical Twin…

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