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日記

第403話 MQA

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2017年09月30日

今までDAPでしかMQAを聴いたことが無かった自分としては、はじめてスピーカーで聴けるとあって、今日は有楽町のTIAS会場とビックカメラに行ってみた。

「Take me there」はMQAのスローガン。Thereとはスタジオとかコンサートホールのことで、音楽が生まれるその場の雰囲気を出したのがMQAだという。

メリディアンによると、50年の音楽メディアの歴史を振り返ってみると、レコードやカセットでは音質が落ちる一方、利便性は向上し、DVD-AとSACDの登場で再び持ち直すも、ストリーミングが始まることでまた音質が劣化してしまうが、利便性は過去最高になる。

MQAは、この相反する利便性と音質を同時に向上させるために、まず目を付けたのが森林だという。その森林に暮らしていた原始時代の人間は、周りにいた恐竜や獣から、どうやって自分の身を守ったのかと。それは他ならぬ危機察知能力によるものだった。寝ている時には月明かりしかない中で唯一、頼りになるのは聴覚だけで、例えばオオカミが近づいてくる気配がした場合、それが右から来ているのか後ろから来るのか、また距離が近いのか否かを、瞬時に分からなければ逃げる方向を誤ってしまう。人間は聞こえてくる音から距離や方向といった情報を読み解く能力があったからこそ、現在まで絶滅することがなかった。

メリディアンは、この10年以内の研究を通して、それまで信じられていた人間の聴覚について全く違った結果が得られたという。

それによると、今まで人間が検知できる時間軸の解像度は50μ秒だったのが、最新の研究では、10μ秒と従来よりも5倍も感度が高かったことが分かった。これは神経科学という脳の中での聴覚の仕組みが解明されてきたからだとう。それまでは、聴覚心理学が用いられ、人は20kHzまで聞けると説明していたのに対し、それより高い音に人はどう反応しているかを説明するのが神経科学だという。

その神経科学が唱える10μ秒の音の違いを聴き分けているという説は、原始時代の獣から、現在の演奏会に変わっても機能しつづけている。

先のメディアの歴史に戻り、各メディアの時間分解能はどの位なのかというと、
○CD=4000μ秒
○DSD=600μ秒
○96kHz/24bit=400μ秒
○192kHz/24bit=200μ秒

人間の時間分解能の10μ秒と比べると、ハイレゾでもあまりに悪い。

MQAはこの時間分解能を人と同じ10μ秒としたことが大きな特徴と言えるだろう。

MQAの詳しい話はこちらを参照していただき、今日はTIASとビックカメラ有楽町店にて、麻倉玲士氏によるMQAのデモを聴いてきた。DACはTIASではマイテックのマンハッタン2で、ビックカメラは念願のメリディアンのULTRA DACだった。

どちらの会場でも、共通していたのはハイレゾとMQAの違い方。ハイレゾは一聴、エッジが立ち音調も明るいので、CDと比べると解像度が優れている印象を受けるが、MQAを聴くとそれは思い違いだったことに気が付いた。MQAはそのようなエッジ感がなくなり、更に音色も落ち付くので、少し暗い印象を受けるが、驚いたのはその無音の表情。楽器の音が止まると、そこがどの位の大きさのホールなのかが、残響の深さで分かることで、通常のハイレゾではエッジが立っているので、無音部分に広がっていた残響がマスキングされていたのだ。これはMQAのサイトで言う、リンギングの向上がモノを言っている印象を受けた。

MQAを聴いた後では、通常のハイレゾはハッキリ言って、欠陥商品以外の何物でもないと思う位、音が違っていた。TIASの会場では40~50人程居たが、全員ハイレゾよりMQAの音質の方が好ましいと答えていた。

最後にTIASの今井商事でレベッカ・ビジョンのMQA-CDとSACDの「Spanish Harlem」を聴いてみたので、その感想を書いてみたい。

SACDプレーヤーはソニーのSCD-XE800(36000円税抜)で、SACDはアナログ接続でマンハッタン2に、MQA-CDは同軸のデジタル出力で、マンハッタン2でMQAデコードしていた。

マンハッタン2のDACが95万円(税抜)とXE800の30倍近い値段差があるので、当然MQA-CDがXE800のアナログ出力によるSACDを圧倒していた。しかしMQA-CDもXE800による再生と考えると、驚異的だった。なぜならこのMQA-CDは通常のCDプレス機で作れるそうなので、SACDのような特殊な装置の必要がない。

更に通常のハイレゾよりも時間分解能が優れ、音質は現在トップのMQAが、通常のCDと同じ価格で手に入ることを考えると、大手ワーナーやオーディオメーカーがこぞってMQAに対応するのは、自然な流れだと思った試聴会だった。

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  1. おはようございます。
    これは貴重な情報ですね。
    今日もTIASなので、体験できればいいのですが。

    by平蔵 at2017-10-01 06:47

  2. ULTRA DACはいい音ですよね
    いい音というか、「時間軸が正確な音ってこういうことなんだ」と初めての感覚でした

    ただULTRA DACは高すぎるし、それ以下のDACは欲しい価格帯&パーツの質が低いのでULTRA DACの技術を落とし込んだ20~30マンくらいの純粋なDACが出れば飛びつくのになーなんて思っております

    byソウルの汗 at2017-10-01 10:09

  3. はじめまして。って実はビックのこの場所でプチ遭遇していたと、写真見てビックリ(´⊙ω⊙`)

    丁度、4名がかりでそのシステムの撤収中に(TIAS見た後)そこに入り、Technicsのアンプを視聴してました。(体格の良い方と話されていた方ですよね?)

    お顔までは拝見しませんでしたが、こんな事があるんですね。

    byおにっち at2017-10-01 16:20

  4. こんばんは。

    CDの理論時間分解能は有効量子化ビット数によって変わり、最良の条件で1ナノ秒、-80dBの微小信号になると1マイクロ秒まで悪化します。どういう条件で4000マイクロ秒まで悪化するのかわかりませんが、そうとう悪い条件の値と思いますよ。

    byyamamoto2002 at2017-10-01 17:24

  5. 平蔵さん
    こんにちは。私も試聴会に参加して大いに刺激されました。MQAが凄いのは、
    CDPにしろPCにしろ「聴けない」ということが無いことだと思います。
    10年以上古いCDPでも聞けるし、デジタル出力端子があれば、外部DACで
    リニアPCMよりも高精度なMQAが聴ける。利便性と高音質を見事に両立して
    います。

    ソウルの汗さん
    こんにちは。ビックカメラにはダイアトーンを聴きに行ったので、
    偶然の出会いでした。確かに手頃なMQA-DACって無いんですよね。とりあえず、
    MQA対応のウォークマンZX300を手に入れて、しばらくこれで楽しもうと思っています。

    おにっちさん
    こんにちは。偶然ですね、でもスゴク狭かったですね。あんなスピーカーの前に座ったのは初めてです。それだけみなさん、ダイアトーンのスピーカー注目されているんですね。
    体格が良い方って、ダイアトーンの人の事ですか?それなら、多分、私です。

    yamamoto2002さん
    こんにちは。貴重な情報ありがとうございます。時間分解能の話は、試聴会の講師・麻倉氏の話を元にしています。先月にもMQAに行かれて、いろいろ勉強されているようでした。
    この試聴会ではMQA用のプレゼンをノートPCの画面を見せながら行われていたので、
    分解能の話もMQA側が提供したものと思われます。時間分解能というのは、初めて聴いた言葉で、自分でもMERIDIANのサイトで調べたのですが、数字の根拠が得られませんでした。が、ここは真偽はともかく、聴いた話をとりあえず言葉にしてみましたので、このようなご意見は、とても参考になりました。

    by試聴記 at2017-10-01 22:43

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