元住ブレーメン
元住ブレーメン
高校生時代にベータマックスで映像に目覚め、フォーマット変遷を何世代と経た今、撮影から編集、映写まで4K環境がついに実現しました。ホームシアターのための家も建て、充実した日々を送っております。 コ…

マイルーム

ホームシアター「建築」記
ホームシアター「建築」記
持ち家(戸建) / 専用室 / オーディオ・シアター兼用ルーム / 16畳~ / 防音あり / スクリーン130型以上 / 8ch以上
我が家の(地下室)ホームシアターです。 もともとは賃貸派の私でしたが、好きなときに好きな映画や音楽を好きなだけ好きなように鑑賞するには、持ち家しかないと一念発起。2005年の10月に地上二階、地下一…
所有製品
  • BDプレーヤー
    OPPO UDP-205
  • AVアンプ
    ACCUPHASE PX-600
  • デジタルスチルカメラ
    PANASONIC DC-GH5
  • D-ILAプロジェクター
  • パワーアンプ
    ACCUPHASE PX-600

レビュー/コメント

カレンダー

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

お気に入り製品

日記

マルチチャンネルこそ究極のピュアオーディオ

このエントリーをはてなブックマークに追加
2007年07月26日

ピュアオーディオというと「2ch」という方が多いのは、おそらくマルチチャンネルでピュアオーディオを追求することが、機材選択の面やスペースの確保、良質な音源の数など基本的なことに始まり、チューニングやリスニングポジションの調整など、非常に多くの面でステレオに比較して難易度が高いからなのではないかと思っています。

しかし、マルチチャンネルのオーディオソースをうまく再生できた時の素晴らしさは、十分にその苦労に報いてくれるものであると私は確信しています。全般的に言って、優れた録音のマルチチャンネルディスクは、ステレオよりも自然で豊か、かつ濁りの少ないホールトーンを再現し、演奏が行われているその場の雰囲気をよく伝えてくれます。ステージのイメージも三次元的により明瞭で、スピーカーの本数が増え1チャンネルあたりの負担が減るからかマスキング効果も低減され微細な付帯音なども良く聴こえます。

つまり、現状で究極のピュアオーディオはマルチチャンネルだと言ってよいでしょう。

今回はマルチチャンネルのピュアオーディオの素晴らしさを伝えてくれる、珠玉の7枚のSACDをご紹介します。

シューベルト:楽興の時
内田光子

フィリップス

一曲目の弾き出しから慈愛に満ちた空間に包み込まれる佳作。内田光子というと失敗を恐れない勢いのあるタッチでぐいぐいと引っ張るイメージが強いが、このディスクでは一音一音を本当に大事に演奏しており、異なった一面が垣間見られる。ホールトーンは頭上から降ってくるかのようで、響きは豊かながら決してブーミーにならず、タッチのニュアンスも良く分かり、内田の呼吸が見えそう。ステレオではイメージが平板になり、窓越しに演奏を聴いているイメージになる。

ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」
ズヴェーデン指揮、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団

エクストン

チェリビダッケやヴァントのような際立った個性は感じられないが、色々な面でウェルバランスの聴き応えのある一枚。演奏自体はオーソドックスなので、クラシック初心者にもとっつきやすいのでは。音程のコントロールがうまく、響きが非常に美しく透徹なイメージ。平均律ではなく、純正律調。ブルックナーならではの空間性を広大なスケールで感じさせてくれる。ステージの見通しも非常にクリアでそれぞれの楽器もリアル。スコアを見ながら聴くと楽しい。

マーラー:交響曲第3番
ブーレーズ指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、アンネ・ソフィー・フォン・オッター、イアン・バウスフィールド

グラモフォン

最近SACDを出さなくなってしまったグラモフォンのかつての秀作。現代の巨匠の芸術が堪能できる。マーラーらしい組ずほぐれつする対位法や大団円的終止形の大音響が非常に精緻で、聴き終わったときの充実感は格別。聴くたびに感心するがこの指揮者は本当に耳が良い。また、これほどの大規模な曲を楽譜なりではなく自分のキャラクターで構築し得ているのは現代音楽の作曲家としての面目躍如か。何層にも重なった音響が濁りなく聴こえるマルチチャンネルが本領を発揮しているディスク。

メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
五嶋みどり、マリス・ヤンソンス指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ソニークラシカル

キャッチーなメロディと音の粒立ちの良さで、気持ちよく聴ける佳作。五嶋みどりのヴァイオリンは相変わらず本人と共に呼吸しているかのような、抑揚の大きな豊かな表情が魅力。ヤンソンスとベルリン・フィルのバックも万全。プレゼンスが豊かで、ソニーのマルチチャンネル録音の代表作のひとつといってよいと思う。

ブルックナー:交響曲第9番
アーノンクール指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

RCA

アーノンクールとブルックナーという興味深い組み合わせは、一大宗教家の白鳥の歌を枯淡の境地に至らしめた印象。マルチチャンネルはここでは「静けさ」と「深さ」の表現に一役かっている。数百年前に建てられ現存する教会が音だったらこうなのではないかと思わせる。ステレオでは自分が教会の外に出てしまう。

J.S.バッハ: ヴァイオリンのための無伴奏ソナタとパルティータ BWV 1001-1006
ユリア・フィッシャー

ペンタトーンクラシックス

虚空に舞う輝く羽根。このディスクで聴ける、彼女のヴァイオリンのイメージである。この響きの高さはマルチチャンネルでないと出ない。ペンタトーンの録音は肌触りのよいシルキーでスムーズな、まさに羽根のような音色。DSDサウンドのお手本のようなディスクである。パルティータの2番が演奏も非常に充実している。

モーツァルト:レクィエム
アーノンクール指揮、コンセントゥス・ムジクス・ウィーン、クリスティーヌ・シェファー(ソプラノ)、ジェラルド・フィンレイ(バス)

ドイツ・ハルモニア・ムンディ

モーツァルトの遺書であり、信仰告白であり、現世への別れの歌。アーノンクールによって虚飾が排されることによって、凄味を増している感すらある。むき出しのテクスチャは音の質感をダイレクトに伝え、弓毛の一本一本に付着した松脂とガット弦の摩擦さえ感じさせるかのよう。ステレオではイメージがいきなり平面的になる。

次回の日記→

←前回の日記

レスを書く

レスを書くにはログインする必要があります
ログインする