日記
今年のアカデミー賞
2012年02月28日
今年のオスカーはARRIの最新のデジタルカメラ「ALEXA」による3D映画の「Hugo」とモノクロ(!)でサイレント(!!)という「Artist」の対決でしたが、私の予想に反して「Artist」が作品賞を取りました。アカデミー会員の平均年齢が60歳を超えているということで、回顧的な作品が受けたのかもしれません。両作品とも5部門ずつ受賞して、対照的な作品が賞レースでは激戦を繰り広げました。「スコセッシ組」が目立ちましたね。
後の部門は大体予想通りだったのですが、10年かけて7作(最終作は二部構成)を映画化し、通産77億ドルあまりの興行収入をあげて映画史に残るシリーズになったハリポタがほぼ無視されていたのは(この映画が好きかどうかではなく)どうかと思いました。アカデミーの大衆離れを心配してジャスティン・ビーバーをちょっと出すくらいなら、会員のリフレッシュを図ったら良いのではないでしょうか。
82歳で受賞年齢記録を2歳更新した助演男優賞のクリストファー・プラマーや17回目のノミネートにして1983年以来三回目の受賞を果たした主演女優賞のメリル・ストリープは映画界の重鎮と言ってよく、功労賞的な意味合いもあったのではないでしょうか。
スピーチで一番印象的だったのは、イラン初の外国語映画賞を受賞した「A Separation」の監督の「イランの輝かしい文化は政治の厚い砂ぼこりに隠されてきた。この受賞をすべての文化や社会を尊重する母国の人々に贈る」という一節で、これはイランの人達も大きく誇りに思ったようで、ネット上で大きく取り上げられ、ニュースにもなっていました。これがきっかけでイランの国際社会への復帰が進んだりするとよいですね。
来年は「The Dark knight Rises」、バズ・ラーマンの「The Great Gatsby」、私の趣味でレイチェル・マクアダムズの「The Vow」あたりがフィーチャーされると嬉しいです。