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Schubert/弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956(その2)
前回、Schubertの弦楽五重奏曲について手持ち音源の印象などを書きましたが先日、音楽会で実演を聴くことができました。 11/5(土) 京都アルティホール アルティ四重奏団+原田禎夫(Vc) 前に(2008年)いずみホールでのBeethoven弦楽四重奏曲全曲演奏会を通して聴きましたが、Vol.2に登場したのがアルティQ これまで四重奏団としてはCD等を出していなかった(最近Beethovenの14〜16番を出した)ため一度演奏会を聴きたいと思っていた所、今回本拠地のアルティホールでSchubertの弦楽五重奏と弾くと言う願ってもない演奏会があり飛びつきました。 ここで話が脇道にそれます。 2年ほど前から京都観光に嵌まっています。主に禅寺巡りと美術館巡り。 禅寺の庭園や襖絵を観るのが好きで今年はすでに20回以上行っています。 現在、臨済宗 大徳寺派 大本山 大徳寺の塔頭(「たっちゅう」と読む) 聚光院が創建450年記念で特別公開中です(要予約) 狩野永徳の「花鳥図」・狩野松栄の「竹虎遊猿図」など国宝の襖絵が多数公開されています(JR東海の「そうだ京都、行こう。」でCMやっている) GWにも一度観ましたが実に素晴らしかったのでもう一度観たいと思い、音楽会と同じ11/5で予約しようとしたら朝9:20の回しか空いていない。 大阪府内からなので行けなくはないが大変だし鷹峯の紅葉が始まっているかも知れないので、大徳寺の近くに泊まって1泊2日の京都旅行となりました。 11/4(金) 京都市バスで鷹峯まで行き周辺の寺を観る。 ・讃州寺(臨済宗 大徳寺派、無住)…色づき始めだが何本か綺麗な木もあった。樹齢350年を越える杉の巨木が見事。 ・光悦寺(日蓮宗)…今回ここが一番紅葉していた。琳派の祖 本阿弥光悦ゆかりの寺で庭園が綺麗に色づいていた。 ・源光庵(曹洞宗)…ここは紅葉には早かった。二つの窓から見える筈の紅葉は全くの青葉だったが庭園は美しかった。 ・御土居…最近有名になりつつある豊臣秀吉が作った土塁跡。鷹峯近辺では結構大規模な御土居が残っていた。 そのまま歩いて鹿苑寺 金閣(臨済宗 相国寺派 塔頭)へ。金閣は高校の修学旅行以来。とにかく人、特に外国人が多い。 相国寺 承天閣美術館で個展を観て気に入った森田りえ子氏の方丈杉戸絵も遠くから垣間見ることができた。 11/5(土) 早くに出て散策〜大徳寺へ ・船岡山…平安京を造営する際、この山を基点にしたと伝わる重要な山。平安時代には内裏の北側にこの山が聳えていたことになる。南側に京都市街地が広がりそこそこの展望がある。 ・聚光院(大徳寺塔頭)…今回の目玉。撮影禁止のため写真は無し。完全予約制なのでじっくり観ることはできないのは残念だが国宝の襖絵は何度観ても素晴らしかった。 ・大徳寺 三門…階上に千利休の像があり、これに怒った秀吉が利休に切腹を命じた… ・高桐院(大徳寺塔頭)…紅葉は始まったばかりだったが、門から唐門までの雰囲気が良い。紅葉が進むとさぞ素晴らしいであろうと想像できる。 ・黄梅院(大徳寺塔頭)…ここも撮影禁止。庭園を魅せる工夫がされており観ていて楽しい。初夏に来た際は実に様々な紫陽花が咲いていて夢中になった。 昼食後歩いて京都アルティホールに向かう。途中、茶道(裏千家)の解説書などを多数出している淡交社(出版社、社名は「君子の交わりは淡きこと水の若し」に由来するとのこと)を見つけ大徳寺の解説書を買い求める(大徳寺は千利休と関わりが深く、特に聚光院は菩提寺であり三千家持ち回りで命日茶事が行われる) いよいよ公演。 開演前に音楽評論家の小味渕彦之氏による曲や演奏者の紹介がある。 前半は Mozart/弦楽四重奏曲18番 イ長調 Kv.464 並び方は左から順に Vn1:矢部達哉氏 Vn2:豊嶋泰嗣氏 Vc:上村昇氏 Va:川本嘉子氏 演奏が始まって気がついたが聴衆が非常に静かでノイズが殆ど聞こえない。 良く行くいずみホールやシンフォニーホールでは聴衆のざわめきや咳ばらいなどノイズが結構耳につき演奏に集中できないことがあったのと比べると本当に静かであった。 京都でのクラシック音楽会は初めてだが皆さんマナー・行儀が良いなぁと感心した。 ただ、2日間の歩き疲れからか心地よい音楽に包まれ意識が飛んでしまった(笑) 後半がいよいよ Schubert/弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956 並び方は左から順に Vn1:豊嶋泰嗣氏 Vn2:矢部達哉氏 Vc2:原田禎夫氏(ゲスト、元 東京Q) Vc1:上村昇氏 Va:川本嘉子氏 まず、Vn1とVn2が前半から交代している。アルティ四重奏団は曲によってVn1/Vn2が入れ替わると聞いていたが今回まさにそうであった。 そして、ゲストの原田氏がVc1/Vc2のどちらを弾くのか?そしてどこに座るのか?が気になっていたが、5人の真ん中であった。 私の席が前から4列目で左右的にはほぼ中央だったためVc2原田氏の顔や動きが実に良く見えた(これが後で利いて来る) 曲が始まると実に良いペース・リズムで奏でてくれる。 1楽章ではゲストの原田氏がVa川本氏の方に頻繁に目を向けていて、ゲストの立場で多少不安なのかなぁ?とも見えました。 チェロのピチカートはVc2の原田氏の担当でバロック音楽で言うところの通奏低音です。 右隣のVc1上村氏とは顔の輪郭も演奏も対照的で、聴いていて実に楽しい演奏でした。 なお呈示部の繰り返しは無し。まぁ長いから仕方ないですね。 2楽章の緩徐楽章になるとVc2原田氏が演奏の要と言うか音楽を作っているなぁと言うのが実感できました。 特にピチカート演奏をしながらVa川本氏やVn1豊嶋氏に目で合図を送っている、だけど豊嶋氏は凄い形相で集中していて原田氏の合図が見えているのかいないのか…そんなところまで良く見えました。 2楽章後半では豊嶋氏もピチカートが始まり、しかもピチカートと弓奏が交互に入る構成で、観ていてとても難しそうだと感じました。 それにしても至福の2楽章でした。 勿論3・4楽章も見事なアンサンブルで聞き惚れたことは言うまでもありません。 全体を通じて、とても良いテンポで、ため・間の取り方も素晴らしい演奏で、後日HungariaQ+Vargaを聴くと少し早く感じられるほどでした。 終演後ロビーで演奏者との交流会があり、原田氏と少し話すことができました。 東京Q在籍中にSchubertの五重奏曲をする場合はVc1だった。 抜けてゲストとして加わるようになってからVc2を弾いている。 他の演奏家でも大概ゲストVcがVc2を担当している… Vc1,Vc2どちらであってもこの曲は大変素晴らしい曲だしとても好きな曲だ… 等の話が聞けました。 今回の音楽会は ・大好きな曲 ・聴衆が静かで音楽に集中できた ・そして何より素晴らしい演奏 ・実際の動き・表情が観られた と好条件が重なって忘れられない演奏会となりました。 正直、これまで聴いた中で最も感動した生演奏となりました。 長々と書きましたが実に印象的な京都旅行となりました。 終演後のアルティホールを臨む
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