日記
プレーヤ部の音質について考えてみました。
2009年05月12日
皆様随分とご無沙汰しております。
忙しい毎日に溺れて、気づいたら半年以上ここを放置しておりました。
まあ、たまには生存報告をしようと思います。プラスして、最近こだわっていることを多少紹介させて頂こうと思います。
さて、プレーヤ部の音質に大きく作用する要素はどのようなものがあると思いますでしょうか?
DAC+アナログ部の作りこみ?
Yes!確かにアナログで出力する限り大前提でありますね。
ただし、CDトラポが存在することから分かります通り、デジタル出力するならば必ずしもプレーヤーに必須ではありません。
デジタル出力するならば、電源や回転部分、筐体の作り等を作りこんで、デジタル出力時にジッターができる限り乗らないようにするのが大切?
Yes!確かにジッターは微妙なところに影響しますね。
ですが、i.LinkやPQLSを使用する、外部クロックを導入する等の一部の接続方法では、ジッターは大部分が取り除かれてしまい、さほど大きな影響は与えません。
大きく作用する、というには言い過ぎではないでしょうか?
さて、それでは何が重要になってくるのでしょうか?
私がたどりついた答えは、『良質のソースを再生できること』です。
当たり前の話ですが、CDよりも24bit/192kHzで録音したDVD-Audioや、DSDでダイレクトカットしたSACDの方が音質は良いに決まってます。
え?当たり前すぎる?
ちょっと石を投げるにはマダ早いですYO!最後までご視聴下さい!
さて、ここで気になる記事があります。
本記事は、最近話題のLINNのDSシリーズの高音質の秘密(というと大げさかもしれませんが)に迫った記事です。
この記事を引用して私が言いたいことは以下の三点です。
1.Akurate DSやKlimax DS、SC-LX90のDACは同じだが、Sneaky DSのDACは異なる。
2.LINNのDSシリーズは、44.1kHz/48kHzの音源をアナログ出力では4~8倍にアップコンバートして出しているが、デジタル出力(Sneaky DSのみ)では2倍にしかしていない。
3.しかし、Sneaky DSのアナログ出力(4倍アップコンバート+SneakyのDAC)よりも、2倍にしかアップコンバートしていないデジタル出力+LX90の方がDSらしい音がでる。
さて、この三点から私が言いたいことは一つです。
そう、DSシリーズの高音質の秘訣は、アップコンバートにあるという推測がたつのです!
アップコンバート能力こそが、最近の高音質プレーヤーのキモかも知れないのです。
アップコンバートだけ丁寧に行い、後は専用のDACやアンプに渡すことができれば、極めて高音質に再生できるのです!
ここで頭を捻りましょう。
では、現行で最高のアップコンバート機能を持つモノは何でしょうか?
DSシリーズ?PS3?
確かにDSは、LINNのノウハウが詰まっていますが、それ以上に計算力がモノを言います。
PS3?確かに優秀ですが、PS3自体のデジタルアウトの能力に多少問題があります。
結論は……パソコンです。
こういうソフト(Waveupconverter)やをこういうソフト(FUSE)を使用することにより、1600万タップ以上という、リアルタイム再生にこだわる必要がある+非力な専用CPUしかつめない専用プレーヤーとは、一線を画した正確なアップコンバートを行えるのです。
……ちなみに、私は今は無きVC64なるソフトを使用していますが、クアッドコアCPU+4GBメモリでも、5分の曲(16bit/44.1kHz)を24bit/176.4kHzに変換するのに9時間PCをフル稼働させる必要がありますが何か?(ちなみにWaveUpConverter(ディザなしがお勧め)とかFUSE(ディザはデフォルトがお勧め)は、そこまで時間がかかりませんよ。VC64が非効率的なプログラムを書いているだけですw)
え?PCで作成するのは良いが再生はどうするかって?
私は、それをDVD-Audio Tools及びCDRecordを利用して、DVD-Audioを作成し、AX5AViからi.Link接続でLX90に飛ばしています。
何と言うか、本当にSACDや良質なDVD-Audioに近い音がして、本当に感動しています。
お金のある方は、Klimax DSやAkurate DSでダイレクトに再生もできますよw
ちなみに上記ツールを使ってDVD-Audioを作成するには、以下の手順を踏んで下さい。
1.DVD-Audio Toolsを解凍すると、大量にファイル及びフォルダができますので、これをDVD-Audioに焼きたい曲(WaveUpConverterとかでアップコンバート済みの曲)が入っているフォルダに入れて下さい。
2.CDRecordを解凍すると、同じく大量にファイル及びフォルダができますので、これもDVD-Audioに焼きたい曲が入っているフォルダに入れて下さい。
3.メモ帳を開いて、
dvda-author -o DVD -g *.wav
mkisofs -o image.iso -sort sort.txt -udf DVD
と記入し、makedvdaudio.batとでもファイル名を付けて、これを同じフォルダに保存して下さい。
4.makedvdaudio.batをダブルクリックして下さい。
そうすると、あら不思議。DVD-Audioのisoファイルが出来上がりますので、これをisoファイルの書き込める書き込み用ソフト(フリーソフトならコレとか)でDVD-Rに焼きましょう。この際のお勧めはソニーの音匠シリーズのDVD-Rです。
自作DVD-Audioの完成です。
以上、どうですか?
ちょっと一手間かけるだけで、死蔵していたDVD-Audioプレーヤーが蘇りますので、一度お試しあれ。
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なかなか面白い情報ですね。
今のところDVD-Audioマルチが再生できる環境ではないですが、普通に2chでもアップコンバートの恩恵が受けれそうな気がしますね。
PCからUSBオーディオ経由なチープな環境で変化があるかやってみたいなぁ・・・。
ちょっと調べてみよっと。
ただ・・・手持ちのPen4_2.4GHzのHT+2GBの旧世代PCでどこまでできるかという問題が立ちはだかりそうですが・・・orz
by凛吏 at2009-05-12 09:08
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有益な情報ありがとうございます。
市販品が販売完了したみたいで、DVD-Audioマルチのディスク作成のツールを探してるんですがないんですよね(^^;
iLinkとLX90の有効活用のためにZoomのH2のデータをDVD-Audioマルチに出来ないかと物色中です・・・・
byMt.T2 at2009-05-12 10:25
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凛吏さん、こんにちは。
正直なところ、これを紹介した経緯は、2chを高品位に再生できるようになったのがうれしくて思わず紹介したものです。
PCからUSBオーディオでしたら、むしろDVD-Audioにする必要がないので、更に手軽で良いと思いますので、お試しあれ。
まあ、VC64だとありえない位時間がかかってしまいますが、上記で紹介しておりますWave Up Converterだと実時間の5倍位で済むと思いますので、一度どうでしょうか?
by寛 at2009-05-12 22:26
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Mt.T2さん、こんにちは。
マルチチャンネル自体は、上記DVD-Audio Toolsの最新版では対応しております。
ただ、最新版はちょっと不安定なところがあるせいか、一部の環境では動作しない、といったケースがあります。
事実、私のPCでは動作しませんでしたし。
というわけで、旧番を上記記事では紹介しておりました。
ちなみに、最新版は下記URLからどうぞ。
http://dvd-audio.sourceforge.net/
ただ、私は基本的にマルチチャンネルのエンコードはやっていませんので、詳細に関してはよく分かっておりません。
多分、完成したファイルを、CDRecordの中のmkisofsを使用してiso化して、DVD-Rに焼けばマルチチャンネルのDVD-Audioになるとは思いますが。
by寛 at2009-05-12 22:31
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興味深く拝読させていただきました。
44.1kHz/16bitをバッチ処理でアップコンバート/アップサンプリングするというのは非常に面白いアイデアだと思います。
これならすべてのソースの192kHz/24bit化も可能ですね。
isoでディスクに焼く代わりに、パソコンのHDD(もしくはSSDやSDメモリ)にPCMファイルとして保存しておいてそこから再生できればディスク読み取りエラー訂正/補正フリーにもなりそうですね。勿論相当の容量が必要となると思いますが、昨今のメモリやHDD価格の暴落を考えるといずれ現実的になるのでは思います。
byモニオ at2009-05-13 08:15
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モニオさん、初めまして。
本記事では、アップコンバートだけはバッチ処理にはしていません。
これは、紹介しておりますソフトですと、GUIがキッチリありますので、あえてバッチ処理にしなくても良いから、という理由です。
一方DVD-Audio化はバッチ処理を適用しておりますのは、GUIがまともに無いという点と、CD Recordの一部ツールを使用する必要があり、個別に作業するのが面倒だからです。
まあ、アップコンバートプロセスまでバッチ処理にするかは、個々人の好みにかかってくるかと思いますが。
192kHz/24bit化は、手持ちのソフトですとVC64は対応しておりますが、音質的には176.4kHz/24bitに比較して、多少のデメリットがある+容量的に増える、ということで個人的には使用しておりません。
もちろん、音源が48kHzでしたら192kHzがベストですが。
iso化してDVD-Audioを焼いているのは、正直なところ苦肉の策です(苦笑)
仰るとおりのことをやりたいのですが、現在それを行おうとしますと、LINNのDSシリーズを導入する位しかないのです。
意外と24bit/176.4kHzをデジタル出力できる/高品位にDAできるプレイヤーは少ないのが残念なところですね。ここは将来に期待したいところです。
個人的には、回転系レスのノートPCから、光出力でLX90に飛ばすのが、手間もかからず簡単で理想的だと考えています。
by寛 at2009-05-13 20:13
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おはようございます。
この記事を参考にして、WaveUpConverterで88.2kHz/24bitのWAVソースを作成しSSDのファンレスPCに保存してデジタル再生を試みたところ問題なくできました。具体的にはPCとFireWire接続したEdirolのFA-66からTOS-LinkでCECのDA53に接続してDAC変換、そのバランス出力をAccuphaseのEA-308に繋ぎました。
DA53は192kHzのデジタル入力は同軸のSPDIF接続にのみ対応なのでFA-66では無理なのですが、192kHz/24bit対応のオーディオインタフェース(RMEのFireFace400など)であれば可能ですね。
時間があったら記事にしてレポートしようと思います。取り急ぎ御礼まで。。。
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byモニオ at2009-05-16 07:58
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モニオさん、こんにちは。
ファンレスPCからTOS-LinkでDACに飛ばすというのは、手軽で良いですよね。
こういう記事を書いてしまったせいか、私もオーディオ用PCをファンレス+SSDで組んでみようかなと考えております。
ONKYOのSE-90PCIでしたら、Windows XP限定で光デジタルの176.4kHzにも対応していますし、パーツの流用ができますので。
勝手ながら記事の方楽しみにさせて頂きます。
by寛 at2009-05-16 09:38
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