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日記

Chord社のリファレンスDAC、DAVE発表!その8 パルスアレイの原理

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2016年03月07日

Chord社のDACと言えば、パルスアレイDACである。

この名称は有名だと思うが、その中身については、これまでほとんど解説が無く、正体不明であった。しかし、先日、非常に珍しいことに、開発者であるRob Wattsがパルスアレイについて解説?を投稿していたので、ここで抄訳を紹介しよう。

オリジナルの投稿はコチラである。

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パルスアレイ生成器は、ノイズシェイパーからのデータ出力(6bit)をPWM信号の配列に変換するデジタル回路だ。
パルスアレイ生成器の出力はノイズシェイパーへ戻されてフィードバックとして使用される。また、出力用のフリップフロップに入力され、抵抗によってアナログ出力に変換されて出力段へ入力される。フリップフロップと抵抗のセットが1つのエレメント(1e)を構成する。フリップフロップを使うのは、FPGAから来るジッターを除去するためだ。

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訳注:いきなりわかりづらい。

ので、簡単に整理しておこう。

まず、Hugoのダイアグラムを見ると、DAC全体としては下記のような構成となっている。

FPGA(WTAフィルタ→デジタルボリューム→ノイズシェイパ→パルスアレイ生成器)→パルスアレイDAC→出力段(IVコンバーター/ローパスフィルタ)

パルスアレイ生成器は、FPGAにおける最後の処理段であり、PWM信号の生成器である。
ここで生成された6bitのPWM信号が、パルスアレイDACに入力されてアナログ変換される。
関係ないが、6bitのPWM信号を使うのは最近の高級DACの定番ではないだろうか。古くはSONYのS-Master Proもそうであるし、ESS9018もそうだ。

パルスアレイ生成器の後には、パルスアレイDACがある。パルスアレイDACは、フリップフロップICと抵抗器がセットになったもので、このセットを1エレメントと呼び、これがHugoの場合は片チャネルあたり4エレメント、Daveの場合20エレメント搭載されている。

Hugoのものの写真が下記である。左端にある、ずらりと並んだフリップフロップICと、チップ抵抗がそれである。



よくあるR2R DACのようにも見えるが、Rob Wattsによれば別物とのことだが・・・。

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パルスアレイについてはこれまで話してこなかったが、それはこの話が非常に複雑なためだ。タップ数の話はこれに比べるとまだ理解しやすい。

パルスアレイ方式は、他の変換方式に比べて多くのメリットを持っている。第一に、この方式は、constant switching scheme(一定ペースでのスイッチング方式)であり、スイッチング動作はデジタルデータから完全に独立している。スイッチング毎のエネルギーが常に一定となるため、音楽信号にスイッチング由来のエラーが混入しない。スイッチングエラーは最終的にDC値となりデジタルDCサーボによって除去される。パルスアレイ方式にノイズフロア変動が皆無である理由の一つがこれだ。

第二に、出力が原理的にジッターの影響を受けないということだ。出力アレイの立ち上がりエッジがアレイ内部の立ち下がりエッジによって相殺されるためだ。

第三に、エレメントは全て同じ値であり、オーディオ信号の観点から言えば完全に同じ信号となるため、抵抗に誤差があったとしても、歪みゼロで完全に固定かつ一定のノイズ信号しか生まれないということだ。これは、パルスアレイ方式において、歪みやノイズフロア変動をゼロにすることができるもう一つの理由だ。

第四に、電圧スイッチング方式であり、電流スイッチングや抵抗スイッチング方式でないということだ。そのため、他の全ての方式よりも何桁も高速に動作する。これがノイズシェイパーを104MHzという高速で駆動できる理由だ。以前話したが、Daveのノイズシェイパーにおいて350dbというデジタル性能を達成できたのはこのためだ。

第五に、出力段の仮想グランドノードに流れこむ電流が、オーディオ信号と完全に無相関となるということだ(完璧な設計が必要になるが、それはまた別の問題だ)。ノードに流れ込む電流は+1、もしくは-1レベルでしかなく、パルスアレイがゼロ歪みである理由の一つだ。他の全ての方式では、信号と相関のある電流をスイッチングするため、歪みが発生する。また、スイッチングがSR相関であることから、非調和歪みも発生することになる。

第六に、それぞれのエレメントはディスクリートであり個別に分離されているため、一つ一つが他から完全に独立しているということだ。一つのチップにまとめられている場合、それらは互いに影響し合い、小信号歪みを引き起こす。エレメントが独立しているということは、小信号において歪みがゼロであるということで、ディテールの解像度や奥行き表現が格段に向上する。計測上、Daveは小信号を完璧に再生し、振幅エラーや歪みはゼロだ。

第七に、スイッチングノイズの総量そのものが小さく、効率的に分離可能なため、RFレベルが非常に低いということだ。このため、出力段への入力が常にリニアになり、ノイズ変動をゼロに抑えることができる。

言ったとおり、これは複雑な話で、だから私はこのことについて通常話さない。また、今回、何か大事なことを話し忘れたかもしれない。

しかし、私の話したことで、パルスアレイにおいて何が行われているのかのヒントにはなると思う。また、ノイズフロア変動がゼロで、歪みがほとんどゼロのDACを製作する場合に直面する諸問題について少しは理解できるかもしれない。(今回は、出力段の歪みの問題や、電源回路の問題については話せていない。フリップフロップの電源についてもだ。)

Daveが16エレメントではなく、20エレメントを搭載している理由だが、ゼロ、もしくは100%の出力を行う場合、スイッチング活動が停止し、歪みが発生するためだ。QBDは固定出力DACであったため、オーバーヘッドが組み込まれていた。しかし、Daveでは、出力を最大までドライブしたいためそうしていない。追加の4エレメントによってオーバーヘッドを確保し、信号がクリッピングした際の歪みを防止している。

HugoやMojoの4エレメントの場合は、妥協があるので話はもっと複雑だ。HugoやMojoの場合は、ノイズシェイパーの解像度を優先し、歪みを少しだけ妥協した方が良い結果になった。そのため、Daveの歪みは0.000015% THDだが、Mojoの歪み性能は0.00017%にとどまっている。しかし、Mojoであっても、この世に存在する最高のDACと比較しても遜色ないレベルの低歪み性能を持ち、constant switching schemeを採用している。Daveと同様に、そして、Chord社以外の全てのDACとは異なり、ノイズフロア変動は測定限界以下だ。音質面で言えば、ノイズフロア変動がゼロであることの方が、歪み性能よりも遥かに重要だ。

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皆様・・・内容おわかりいただけただろうか?

正直、私には、さっぱりである。

おそらく、技術に明るい人間が原文を見たら、「なるほどねー」という感じなのだろう・・・。わからず訳して申し訳ない。

そして、上記にはまだ続きがある。

上記のRob Wattsの投稿に対する他のユーザからの質問と、それに対するRobの回答だ。

気を取り直して続けよう。

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これを読むと、パルスは64種類の幅を持ち、それぞれのエレメントが交代で単一幅のパルスを付け加えることで、PWM変調された「超パルス」を生成しているように読み取れる。

例えば、AとBの2つのエレメントがあった場合、12の幅のパルスを出力するために、Aがまず出力し、次にBが出力し、次にまたAが出力してBが・・・と交互に6回ずつ出力して12のパルス幅を生成する。

パルスAは有限時間しか持続しないため、BはAの出力が終わると同時に出力を行う。AがOffになったときはBがONになるので、「Constant Switching Energy」になるわけだ。

その場合、PWM変調された超パルス(例えば12の幅のパルス)の始まりと終わりには、その立ち上がり・立ち下がり歪みを打ち消すような逆位相のパルスは無さそうに見える。

4エレメント、16エレメント、あるいは、20エレメントの場合は、最大のパルス幅は64(あるいは63?)となり、ほとんどのエレメントが複数回出力を実施することになる。

よくわからないのは、エレメントを多くするとなぜ品質が向上するかだ。また、エレメントを多くすることでなぜDaveに最大・最小出力時のヘッドルームが生まれるのかわからない。
エレメントの数は、ノイズシェイパーの出力Bit数と直接関係があるのか?ノイズシェイパーの出力がDaveでもMojoでも6bitであると記載されているので違うとは思うが。

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ノイズシェイパーの出力は6bitだ。しかし、これには、ノイズシェイパーに必要なオーバーロードのビットも含まれている。20エレメントでは、レンジは0から20なので、21から31の値を20エレメントに押し込むことになり、マイナス値は0にセットされている。

0から20までのどんな値においても、全てのエレメントがスイッチングして全体としてエッジをキャンセルするようにエンコードされる。このため、エレメント全体で共有されているマスタークロックのジッターは、一定の値として除去される。

16エレメント全部がOffになる場合から、逆に全部がONになる場合までを考えると、通常のレンジは17値となる。なので、エレメントにスイッチングの停止が発生しないように、また、ノイズシェイパーにヘッドルームを与えるために、追加の4エレメントが必要になる。これによって、クリッピングに近づいてもパルスアレイには歪みが発生しないのだ。

HugoやMojoの4エレメントの場合はまた別だ。

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皆様・・・ますます混乱したと思うが、どうだろうか。

とりあえず、わかったことを列挙してみよう。

・ノイズシェイパーから来る6bitのPWM信号は、何らかの方法でエンコード(適切に割り振り)されて20個のエレメントに渡される。
・20個のエレメントはどんな信号に対しても全てスイッチングする。
・各エレメントは同一であり同じ値を出力する。
・20エレメント全体で、それぞれのスイッチングの立ち上がりと立ち下がりの歪みをキャンセルするように動く。

質問者は、スイッチが交互に出力を行い、それらの出力が連続して時間的に幅のあるパルスを生成すると思ったようだが、おそらくこの解釈は間違っているのではないだろうか。

1bitのPWMならそういう動作もありそうだが、この場合は6bitのPWMなので、瞬間的に64通りの電圧を作り出す必要があるはず・・・。

いや、降参です。全くわかりません。

ドウイウコト?

どなたか、原理がわかった方が居たらコメントお願い致します。

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  1. 非常に興味を持ちました、
    「第一に、この方式は、constant switching scheme(一定ペースでのスイッチング方式)であり、
    スイッチング動作はデジタルデータから完全に独立している。」ということで
    つまり各エレメント(e1~e20)は同じパルス波形を入力している?
    D/Aとしての重み付けは(e1~e20)のラッチクロックで行っている?
    例えば10%出力の場合e1~e4のラッチクロックを供給?
    エレメントがフリップフロップでD/A部がCとRの構成なのでパルス0が0Vであると思うので
    (e1~e20)エレメントの並列出力が可能になる
    そのような利点として1ビットのみよりもエネルギー的な立ち上がりが優れると思う
    「第二に、出力が原理的にジッターの影響を受けないということだ。
    出力アレイの立ち上がりエッジがアレイ内部の立ち下がりエッジによって相殺されるためだ。」
    各エレメント(e1~e20)は同じパルス波形を入力であればそうかもしれない
    「第四に、電圧スイッチング方式であり、」第四の利点は、電圧スイッチング方式ではなく、電流または抵抗スイッチン
    グであるということです、というような翻訳結果も、供給クロックが104MHzの発振モジュールで
    WTAフィルタ→
    デジタルボリューム→
    ノイズシェイパ→
    パルスアレイ生成器→6bitのPWM信号?
    パルスアレイDAC→
    出力段(IVコンバーター/ローパスフィルタ)
    PWM信号は出力用のフリップフロップに入力され、抵抗によってアナログ出力に変換されて出力段へ入力される
    ということですが、フリップフロップのデータパルスとクロックパルスはどんな波形なんでしょうか?
    是非自分も実験してみたいので、

    bypyhon at2016-07-05 09:34

  2. pyhonさん、ご返事遅れました。レスありがとうございます。

    そして、翻訳のところでも書きましたが、申し訳ありませんが、私の理解力では、pythonさんの質問に答えるのは難しそうです。

    Robの話を私なりに理解すると、エレメントはそれぞれ同じ出力波形を持っており、それを重ねあわせることで、6bitのパルスアレイを生成しているようです。しかし、どのように重ねあわせているかは不明です。エッジをキャンセルするように重ねると言っているので、エレメントの立ち上がりと立ち下がりが必ずペアになるように重ねるということは推測できますが・・・。

    また、上と被りますが、パルスアレイの波形についてもやはりよくわかりません。

    Robによれば、パルスアレイとPWMは違うとのことですが・・・。

    HeadFiのCHORD ELECTRONICS DAVEというスレッドに質問を書き込めば、設計者本人からレスをもらうことが出来ます。

    もし興味があるようでしたら、そちらで質問してみるのが一番早そうです

    bykakki at2016-07-10 12:29

  3. kakkiさん
    最近、昔のトランジスタ技術の記事を見ていたらDnoteという方式がありました、これはマルチボイスコイルと言ってパルスアレイとよく似ているなと思いました、
    HeadFiのCHORD ELECTRONICS DAVEというスレッドにDnoteとの相違につて質問してみましょうかね、

    bypyhon at2016-07-21 07:45

  4. pyhonさん、レスありがとうございます。

    また、HeadFiでも投稿されているのを拝見いたしました。

    運悪く、別の話題でスレッドが盛り上がっていたので流れてしまいましたね・・・

    今後もパルスアレイについてはRobが何か書いてくれると期待しているので気長に待ちましょうかね。来年にはデジタルパワーアンプが出るそうですので、そこでも追加の技術説明があると思いますし。

    bykakki at2016-07-27 07:39

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