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カーブド視聴記(4Kシアター)映像調整機能について
GW突入ですね。 さて、映像出力の調整に使っておりますCalManですが、 皆さんお持ちのモニターやプロジェクターの色域調整はどうされていますか。 最近のモニターだとカラーマネージメント機能(以降、CMSと表現)として、 RGBCMYの明度、彩度、色相が個別に調整できるインタフェースを持っているものが出てきましたね。 残念ながらRGBCMYを個別調整する仕掛けが存在しないモニターやプロジェクターも存在するわけですが。 各メーカーは、エンドユーザーの興味のあること、不満点などの問題意識という点において敏感です。 特に不満点、問題意識というマイナス材料ですが、これが重要です。 なぜなら、売れる商品の成長ネタがそこに確実に存在するからです。 最近の各メーカの商品を見ますと、このCMSについて注目しているのが傾向としてみえます。 特に、欧米などのエンドユーザはその辺を気にする方が多いためでしょうか、 メーカーも製品にCMSを盛り込みますし、カスタマーサポート体制も敷いています。 映像の調整に関連することについて、私なりに考えてみました。 以下、長文になります。 ■一般的な日本人のモニターの色に対する認識 皆さん、ご存知のとおり日本の小売店舗では色温度が高めの蛍光灯のもと、 商品が陳列されています。 実際、ご家庭の照明も色温度が高めのものをご利用になっている方が多いのが現状ではないでしょうか。 そのため、陳列商品の設定はダイナミックモードになっているものがほとんどのはずです。 これは、照明に負けない映像をみせるためにそのように設定しているためでしょう。 このような環境でモニターを使っているため、D65基準の色温度には抵抗を感じる人が多くなるのもわかるような気がします。 ホワイトが黄色っぽいと評価されますからね。 新iPadもそのような評判ですよね。 これは、商品に設定されている色温度に適さない環境で利用しているからです。 使う環境の照明が電球色やシアタールームの暗さなら本来のホワイトとして認識できるはずです。 逆にダイナミックモードの映像は電球色の照明下やシアタールームでは青よりに感じるはずです。 このように使う環境の照明を意識してカラースペース、色温度を選択しないため、このような不正確な評価が生まれてしまっています。 要は、日本の多くのエンドユーザが照明環境に応じて色を調整するということを知らないのが原因です。 この手の話は製品マニュアルだけでは判りづらい部分の話だと思われます。 ※市販の映像調整ソフトの導入部の映像説明などをご覧になれば判りやすいと思います。 ■CMSの提供方法 どのメーカーの製造現場にも色温度やガンマ、色域をチェックするハードやソフトが当然、存在します。 とても高価な機材を使用していますよね。 ただ、それらはプロの方が扱い方を把握した上で利用するインタフェースになっており、そのままではコンシューマ用途には向きません。 各メーカーは、エンドユーザの不便さを考慮しなければ、調整機能は提供できる下地はもっているのがポイントです。 では、どのようなインタフェースなら使い勝手が良いのでしょうか。 メーカーとしては調整機能を提供する場合、何を気にしなければいけないのか整理してみます。 海外ではCalManやChromaPure、HCFRなどが有名ですよね。 これらはどのようなインタフェースを実装しているのか、考えてみると良いのではないでしょうか。 1.製品本体OSDへの実装とした場合 モニターやプロジェクター本体のメニューより調整項目を選択して数値を変動させるのもひとつの手です。 ただし、調整メニューの表示が調整の邪魔になる場合があります。 メーカーは調整メニューを本体OSDに実装する場合、表示場所やサイズに注意が必要です。 RGBCMYの設定変更インターフェースは上限、下限の範囲内で設定ができ、いざという時のために工場出荷時状態に戻せるボタンが必要です。 この辺はSHARPやPanasonicが既に参考になるインタフェースを持っていますよね。 2.ソフトウェアをPCにインストールする場合 PCにソフトウェアをインストールし、モニターとPCをRS-232CケーブルやLANケーブルなどで接続し、映像制御用コマンドのやり取りを可能にする方式です。 本体のOSDでは出来ないような細かいところまで手が届くのが魅力です。 提供方法については、製品付属、メーカHPからのダウンロードなどいろいろあると思います。 こちらもOSD同様、工場出荷時状態に戻せる機能が必要となります。 後付やHPからのダウンロード形式とすることで、標準提供とは異なるSLAを結べるのも提供側にとっては、一考すべき要素のひとつと思われます。 実装される希望の機能は、自動校正機能が1番ですね。 次いで、インタラクティブな調整が可能であることでしょうか。 自動校正だけでは調整し切れなかったときのために微調整のインタフェースも欲しいですね。 2.1.メーカー独自のソフトウェア提供(バンドル) 製品に映像調整の機能を提供することによる製品グレードのアップを公に発表可能。 自社の製品に特化した小回りの利く設定変更が可能。 製品の設置場所に応じた個別調整が可能であるため、他社製品との差別化を図りやすい。 利用の範囲が自社の特定製品のみに限定されるため、影響範囲が明確。 エンドユーザ、小売からの個別問合せ用のサービスとして窓口業務メンバーやフロント営業へのレクチャーが必要。 エンドユーザ、小売からの個別問合せによるコストを抑えるため、デジイチの講習会のような特定イベントを定期開催することでコスト予測を可能とする。 書籍などで、細かい利用マニュアルを販売するなど、問合せ件数の軽減を図る。 または、Web教材などから受講できるというのもありかもです。 2.2.メーカー独自のソフトウェア提供(個別提供) デモンストレーション会場や一部小売への業務用個別提供とする。 自社の製品に特化した小回りの利く設定変更が可能。 利用の範囲が自社の特定製品のみに限定されるため、影響範囲が明確です。 提供方法によっては、影響範囲の局所化が可能、対応コストの予測がし易い。 小売や有識者などを対象にした説明会を定期的に開催することでコスト予測を可能とする。 特定利用者向けにマニュアルを作成し、小売担当等からの問合せ件数の軽減を図る。 2.3.他ベンダーとのパートナー契約による提供 CalManなどは製造メーカとパートナー契約を結び、製品固有の映像調整機能を作成、提供しています。 この方式の場合、自社のインタフェースをソフトウェア会社に公開することになりますが、調整インタフェースを外部組織からの提供とすることで、初期コスト、サービス維持に関わるランニングコストなどを軽減することが出来ます。 一番のうまみは、カスタマーサービス面で問合せ先が他ベンダーになるということではないでしょうか。 リスクの分散という意味では、自社開発のソフトウェアとの併用提供というのもありかと思います。 ↑グレースケール計測(CalManより) ↑CMS調整前(CalManより) ↑CMS調整後(CalManより) ■ソフトウェア要求仕様(提供形態がソフトウェアの場合) ・ソフトウェアの画面より設定変更に必要となるカラースペース、色温度などのパラメタが入力、選択できる ・提供時、有名な測定器には対応している(段階的に対応する測定器は専用HPなどで公開する) ・調整時に使用するソースは、モニター本体メモリ内臓のソースや調整用ディスク、DVDOなどのジェネレータなどが選択できる ・複数ポイントでのグレースケールを自動測定できる ・100%ホワイト、75%ホワイト、RGBCMYのxyY、deltaE、ガンマルミナンスなどを自動測定できる ・設定した目標に向けて自動校正できる ・自動校正後、必要に応じて微調整できるインタフェースが存在する ・測定後に色度図、各ポイントのRGBバランス、リニアリティなどが確認できる図や乖離レベルを判断できるグラフが表示される ・調整用プロファイルの読込み・書出しができる ・設定完了後、本体メモリに保存できる ・工場出荷時状態のグレースケール、CMS用のメモリ設定値に戻せる ※サポートに要求する事項 ・簡単なマニュアルがダウンロード可能である ・対応OSなどは時代のニーズに伴い適宜、見直しされる 実質上のデファクトスタンダードであるCalManのAutoCalやIntaractive機能がお手本でしょうか。 リニアリティの確認のためにHCFRにあるサチュレーション計測も欲しいですね。(RGBCMYの0%~100%まで25%刻みの計測) マウスで調整用グラフがドラッグできたり、直接数値を入力できると使い勝手が良いです。 上記のような要求仕様のうち、提供形態にみあった選択をすればいけそうではないでしょうか。 こんな感じですが、いかがでしょうか。 映像調整機能を提供するのは、今後の製品の差別化という意味もありますが、ステップアップとしては必要ですね。 ではでは。
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