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日記

カーブド視聴記(4Kシアター)VPL-VW1000ES プリセット校正後の視聴比べ その1.~戦火の馬~

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2012年08月15日

いやー、夏季休暇満喫中でございます。
もー、オリンピックは終わっているので視聴による徹夜はないのですが、
その代わりに、今回の視聴記ネタの仕込み(調査、実験、視聴確認など)で32時間ほど、寝ておりません。(爆)
やっぱり、不勉強な部分の調査には時間がかかるもんです。

さて今回は、以前よりお話のありましたデジタルシネマ上映作品について、
VPL-VW1000ESを用いたキャリブレーション後のプリセットでの映像の違いについて語りたいと思います。
あくまでも、これは実験です。
校正にあたり、実施した手順に誤りがある可能性もありますので、
その辺はご指摘いただければと存じます。

DCI規格の映像へのクロマアップサンプリングなどの話題を含んでおります。
ちょっと長いので、読む方は覚悟ください!!(笑)
いろいろなご意見、ご指摘、ご感想など楽しみにしております。
特に間違っているぞ!!というご指摘は自分を含め、皆さんと共有したいのでよろしくお願いします。

■はじめに
今回の映像調整にあたり、「DCI Digital Cinema System Specification V.1.2」に記載の、以下の仕様を参照し、映像システムの校正に臨んでおります。

仕様8.3章より
・測定位置        :基準視聴位置より
・測定方法        :スクリーンセンターへの投射映像を測定
・ホワイト座標      :x=.3140 y=.3510
・ピークホワイトバランス :48cd/㎡
・ガンマ         :2.6
・コントラスト比     :2000:1以上
・色座標         :rx:.680 ry:.320
              gx:.265 gy:.690
              bx:.150 by:.060

■使用機材
・プロジェクター   :SONY VPL-VW1000ES(視聴時間:700h over)
・BD再生機      :Panasonic DMR-BW970(録画機 PHLのクロマ処理が有名)
・ソースジェネレーター:DVDO iScanDUO

■校正作業
今回のDIGITALプリセットの校正にあたり、VPL-VW1000ESの
以下の設定値を変更しています。
・アイリス
・ランプ
・コントラスト
・明るさ
・ガンマ(デフォルトの2.4→2.6へ)

ピークホワイトバランスをDCI仕様にあわせる為、上記の作業は必須でした。

また、以下の校正に関してはiScanDuoとCalMANを利用した、オートキャリブレーション機能とインタラクティブ機能で実施しています。
今回のポイントは、DCI規格のホワイトバランスと色関係でしたので、iScanDuoの登場が必要でした。(本当に必要なのかは、テストソースの存在次第かな)
・色温度
・ガンマ
・各色の色相、色彩、明度

このオートキャリブレーション機能を用いたGamut校正にて、
CalMANがCMY側の校正でおかしな動作をしてとんでもないことになったので、
CMY調整は、インタラクティブ機能を用いて校正しております。

# ホワイトバランス校正だけなら、iScanDuoは不要?

■プリセット後のキャリブレーション結果
↑「CalMAN」より(REF White Balance)・・・比較参考用
↑「CalMAN」より(DIGITAL White Balance)

ガンマが2.2か、2.6の違いということで、ガンマカーブをご確認ください。
G2.6の場合、暗部の立ち上がりが遅く、中間調が粘る映像になっております。

↑「CalMAN」より(REF Gamut CIE)・・・比較参考用
↑「CalMAN」より(DIGITAL Gamut CIE)

色度図をご確認ください。
DCIのカラースペースはBT.709よりも広く、特に緑よりの階調に優れております。
また、赤も同様に表現できる幅が広いのが特徴です。
ホワイトバランスは、REFのD65と比べると、DCIは6300kbとなりますので、
黄緑によった色がのっているのが確認できます。

上記、情報を頭に入れて、下記の投射映像をご確認ください。
映像には、上記の設定が反映されているはずです。

■プリセットのキャリブレーション後の映像比較
↑「戦火の馬」より(REF)(その1)・・・比較参考用
↑「戦火の馬」より(DIGITAL)(その1)
↑「戦火の馬」より(REF)(その2)・・・比較参考用
↑「戦火の馬」より(DIGITAL)(その2)
↑「戦火の馬」より(REF)(その3)・・・比較参考用
↑「戦火の馬」より(DIGITAL)(その3)

上記のDCIプリセット映像は、REFとの対比ということでのサンプルになります。
それぞれの映像で、緑、赤よりの階調がどのようにクロマアップサンプリング
(データ圧縮時に失われた色信号を、高精度に補完)されているかというのが、
今回の確認のポイントです。

また、実際にこの映画をSONYデジタルシネマシステムを導入した映画館でご覧になった方による、BDソースのリファレンス映像と、今回の実験にてDCI基準にクロマアップサンプリングした映像を比較頂き、どうなのか確認するところがポイントでしょうか。

■DCI調整で悩んだ
1.DCI校正用の映像が収録されたテストソース
 いつも使っているAVCHD709のソースではダメなんだじゃなかったかなと。
そこで、思いついたのが、ソースジェネレータの存在でした。
うちには、iScanDuoがあるぞっと。
iScanDuoをソースジェネレータ・ディスプレイの校正用途で用いれば、
良いのではと。
でも、iScanDuoで何のソースって意識しているんだっけ・・・
それは、CalMAN側でソースの種類を「D-Cinema v1.2」で選択しているから、
良いのかな?

#でも、それなら、AVCHD709でも良かったのではないか?
 それとも、iScanDuoの出力側設定において、色空間、ホワイトバランスをユーザ指定とかで座標登録が必要なのかな。
 だとしたら、もう一度やり直しです・・・
 なんか、そんな項目があったような気がする・・・
 でもそうすると、適切なテストソースが無い人はiScanDuoのようなソースジェネレータにもなるような機材が必要になるけど。
 ハード側だけでキャリブレーションするためには、ハードにテスト用ソースを持っていないと出来ないから、JVC DLA-X90は内蔵しているんだよな~。
 この辺は、詳しい方のご意見を頂きたいです。


2.測定方式
 まず、DCIの仕様書を入手し、映像調整のページを確認しました。
その結果、上記の設定を満たす校正が必要であることがわかりました。
今ままで色々な測定方法を試しましたが、今回はデジタルシネマの仕様から
導き出した測定としています。
スクリーンの反射を測定する方式が採用されておりますね。

3.YCbCr 4:2:0の映像ソースのコンバート転送
 要はクロマアップサンプリングのお話です。
BDソースは、HD規格なのでBT.709の色空間、色深度は各色8ビットを採用しています。
映像出力機器は、そのままでは出力できませんのでRGBやYCbCr 4:4:4もしくは、
YCbCr 4:2:2へコンバートが発生します。

元のソースを無圧縮で映像出力側に転送するため、YCbCr 4:4:4にするか、
YCbCr 4:2:2とするかでまず悩みました。
YCbCr 4:2:2の場合、Y(輝度)情報とCbCr(クロマ情報)において、CbCrが間引かれて転送されてしまいます。
ですが、10ビット相当の情報をオプションで扱えるようです。
それに対して、
YCbCr 4:4:4の場合、Y(輝度)情報とCbCr(クロマ情報)の情報は同じ比率で間引きなしで転送されます。
この違いはぱっと見では判りにくいのですが、それぞれの信号を分離して表示するとエッジの部分に違いがでることがあるサイトの情報より判りました。
そのサイトの情報によると、「4:2:2」では、エッジ解像度が落ち、エッジが滲むような表現になるとの見解でした。
今回、この情報を参考に送り出し側はYcbYcr 4:4:4を採用しております。

4.DCIソースは12ビット階調
BDに収録されている映像の色深度は8ビットです。
これをプロジェクターに渡すまでに12ビットの階調にする必要があります。
要は、DeepColorの色深度設定(24、36、48)の話です。
各色12ビットですので、送り出し側の色深度は12×3(36)を採用しております。
これにより、RGBの各情報がクロマアップサンプリングされたはずです。
データ圧縮によって失われた色情報をどのレベルで補完しているのかがポイントでした。

■最後に
いやー、今回はアップするために色々と調査したのですが、
結構時間がかかりました。
プリセットのDIGITALは、かなりDCI標準の色温度より高いものでしたので、
DCIの仕様調査がてら、校正にチャレンジしてみました。
ただ、校正に用いるテストソースについては上でも触れていますが自信がないので、間違っている可能性があります。
この点について、間違っている場合はご指摘、使えそうなテストソース情報などありましたらご連絡いただければ幸いでございます。
本当のところ、何が正しいのか、気になります!!

次回は、今回の設定で、アニメ作品がどのように見えるかを考えております。

ではでは。

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レス一覧

  1. やはり、テストソースの件が気になっていたので、
    本日、CalMANとAVSHD709のテストソースを使い、測定してみました。
    結果は同じでした。

    ということは、使用するテストソースはiScanDuoで生成する必要はなさそうですね。

    ということで、WOWOWで放送しいるトランスフォーマー・ダークサイドムーンを観ていたのですが、DCIモードで校正したプリセットでの視聴はいけてますね。
    ちょっと、試してみてくださいな。

    デジタルシネマ製作の作品には相性は良さそうです。

    また、モノクロ作品として同じくWOWOWで放送された用心棒を再生したのですが、こちらはどちらかというとD65のほうがあっているかなと思いました。

    ではでは。

    byガッツ at2012-08-15 19:18

  2. ガッツさん、ご無沙汰です。

    DCI規格の映像をそのまま一般家庭で再現するのは現状不可能だと思います。ソースがないからです。BDはBT.709であり、これの忠実再生はBT.709でということになります。唯一可能性があるのは、DVIを使用してDCIカラースペースの素材をPCから再生するなどかと思いますが、この際は逆にガンマ(輝度/色ともに)などが無法地帯になるのと、やはりリファレンスが存在しないので調整のしようがなくなってしまいます。突き詰めるとBT.709で再現できず、DCIで再現できるものは何なのか、というところに行きつき、現状ソースがBT.709しかない以上、ソニーのDCIという名前のプリセットにはカラーエフェクト以上の意味はないと考えています。

    by元住ブレーメン at2012-08-15 22:48

  3. ガッツさん。

    写真のご提供ありあとうございます。
    私はソニーデジタルシネマ上映での戦火の馬を観ておりますが
    全体のシーンを通して、どちらかと言うと、少し青っぽい、色温度
    が高め?な印象がありました。
    ガッツさんがアップしている写真で判断すると、一番最後の夕焼けシーンに関しては、DCIモードの方が劇場で観た印象に近いと感じます。というよりも、劇場でみたこの夕焼けのシーンの夕焼けの色が物凄く赤く濃く感じたのです。これが凄く記憶に焼きついており、明らかにREFは劇場で観た時よりも色が薄いと一発で分かりました。
    DCIはBT.709に比べて、赤の色域が高いといわれておりますが、DCIモードはその劇場での赤の色域に忠実に再現しているので、やはり、こういった、戦火の馬の最後の夕焼けのシーンのような赤基調のシーンは間違いなくDCIモードのほうが劇場と観たときと同じ印象を持つと思います。
    ソニーも、そういうのを狙いにDCIモードをつけているのだと思います。

    byタカヒロ at2012-08-16 01:53

  4. 元住ブレーメンさん、どもです。

    確かに、現状はこのモードで再生すべき本来のソースコンテンツがないんですよね。
    劇場と同じDCI規格のBDソフトが今後、出てくるようなことがあれば、実力を発揮できるのですがね。
    そのような話は、出てきていないですからね、残念です。
    そのような話があれば今後、校正ソフト関連もテストソース追加とかありそうですね。

    今回は、ネタというのもありますが、DCIモードでのBD再生も興味あったので夏休みの自由研究みたいな感じで取り上げてみました。
    結構、調べていく中で収穫もあまりましたし、楽しかったです。(笑)

    ではでは。

    byガッツ at2012-08-16 07:58

  5. タカヒロさん、どもです。

    いやー、やはり劇場との印象は違うみたいですね。
    どちらかというと、全体的な印象はREFモードで、赤に関してはDCIモードよりということですね。
    REFモードで再生した映像のうち、R成分、G成分、B成分を個別にサンプリングし、それをDCIモードで再生した映像のそれと比較してみると、DCIモードのエフェクト具合が判りそうですね。

    劇場のイメージは、今回の校正後のDCIモードと比べると色温度が高めだったということですが、白が黄緑がかっていたという印象はございますか。
    もしかすると、未校正のデフォルトDCIモード(約6700kb)のほうが印象に近い可能性もあります。

    緑成分のイメージ具合も気になるところです。

    SONYの最終的な狙いは4Kデジタルシアターでしょうから、プリセットのDCIモードの実力は現状では知る術はないですね。

    なので、SONYとしてはきっと、
    未来の一部を垣間見るモードとして、
    現状はDCIモードでのソフト再生を楽しんで欲しいというレベルでしょうか。


    今回の実験、結構骨が折れましたが楽しかったです。
    ちなみにこの校正後DCIモードですが、劇場アニメとかだとコッテリ系に大変身します。
    ジブリ試写室での映写記事(Hivi参照)から読み取った印象からすると、
    クロマがたっぷりのったジブリアニメとかには向いているのかもです?

    ではでは。

    byガッツ at2012-08-16 08:37

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