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使用蓄音機 HMV130(英国グラモフォン社製) HMVの卓上モデル。上級機種と同じ2丁スプリングモーターです 。上級機と同じNO.5Aサウンドボックスを備え、生々しい音楽を楽しめます。 ビクト…

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日記

日本音楽の源流を訪ねて~声明の世界~

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2009年04月29日

本日は余り音楽ファン向けではないと思いますが…

声楽家の藍川由美さんの著書「『演歌』のススメ」は、

盲目的な西洋クラシック音楽の崇拝と西洋音楽コンプレックスから脱却し、日本人としての美意識や伝統的音楽を基盤にした作曲家(古賀政男、中山晋平、本居長世ら)たちの作品を検証し、改めて日本の歌の魅力を世に問うた好著です。

藍川さんは「日本の伝統的な音楽は、多かれ少なかれ、千年以上前に渡来した仏教声明の影響を受けています。それゆえ、和音に重きがおかれず、主に単旋律に装飾をつける形で発達したのです。従って民謡や邦楽など、コブシが多用される曲を分析してみると、〈ユリ〉〈ソリ〉〈スカシ〉〈マワス〉といった声明の旋律型が発見できます。(以下略)」とウィーン・シュランメル・アンサンブルのメンバーに説明しました。
また、古賀メロディーの『コブシ』と仏教声明の旋律型を比較し、「演歌」が日本の伝統音楽と諸外国のさまざまな音楽の要素を取り入れた、素晴らしい音楽であることを著しておられます。

日本人のロックでも、「バラード」は「演歌」の影響が濃厚だと思いますね。
矢沢永吉さん、桑田佳祐さん・・・。

堀内孝雄さんは本当に演歌の方に行ってしまいましたしね。

今回は、日本音楽の源流「声明」を聴いていただきます。

声明は、6世紀に仏教とともに伝来し、その後空海、円仁といった高僧が中国から新しい仏教とともに声明を伝え、独自の仏教文化として発展しました。声明は、法要儀式に応じて種々の曲が生まれ、また、宗派によってその誦法に種々の別を生じ、真言声明・天台声明・浄土声明などがあります。

まず、浄土真宗大谷派(東本願寺)の声明を蓄音機でお聴きください。
「念仏和讃(三首引)」です。詠唱は浅草東本願寺の藤井義雄師、中山季丸師です。

「念仏和讃(上)」→こちらから
「念仏和讃(下)」→こちらから

「それでは、ご親戚の方から・・・」という感じでしょうか。しかし、野太い念仏の声は、織田信長による大殺戮を乗り越えて、今日もなお大きな宗派でありつづける浄土真宗の根源にある素朴な民衆の信仰の形を顕しているように思いますね。

次に聲明道鈴友会本部総講師・小山内素憲師による「苅萱道心和讃」です。
これは、高野山に伝わる「石童丸物語」に基づくものです。

「苅萱道心和讃(上)」→こちらから
「苅萱道心和讃(下)」→こちらから

いかがですか。「浪花節」などに近いものを感じますね。

現在では、声明は宗教の垣根を越えて、グレゴリオ聖歌との共演や音楽ホールでのコンサートが開催されるなどその芸術性が高く評価されるようになりました。

蓄音機で「念仏和讃」と「苅萱道心和讃」を聴くとモンゴルの「ホーミー」と似ているなぁと思います。どこか繋がるところがあるような気がしますね。

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  1. 私が持っているのはこのCDです。
    http://www.hmv.co.jp/product/detail/954906
    門前の小僧何とやらで、あまり何回も聴いているうちに我家が檀家になっているお寺でお勤めがある時に、住職と一緒に諳んじるくらいになってしまいました(笑)。経本にメリスマ譜みたいな記号が書いてありますが、見るだけではさっぱり分からず聴いて覚えてます。正式には口伝とかで師から弟子に直接教えを受けなければならない秘伝の節回しとかがあるらしいですね。

    byrikyu at2009-04-29 23:53

  2. rikyuさん
    レスありがとうございます。

    なかなか素晴らしいCDですね。「理趣経」は真言密教の根幹を成す経典なので、大変興味深いです。

    これをご住職と一緒に諳んずることができるのは、凄いですねぇ

    仏教系に限らず、邦楽は独特の楽譜や口伝によって奥義を伝えるものが多いですね。

    茶道の「南方録」でも「口伝」とされている箇所がやたらと多いのを見るにつけ、「口伝」などは日本文化伝承の形式で必要不可欠なのかなと思います。

    byNEKOMARU at2009-04-30 08:19

  3. NEKOMARUさん、お久しぶりです。

    演歌はPhile-webのコミュでも熱心に聴いている人は少ないのでは?と思います。
    やはり、じいちゃんばあちゃんに受けるというイメージで、若い方々は遠ざけているのではないでしょうか?加えて、洋楽(クラシック、ジャズ含め)、日本のPOPSなどと比較して下に見るという姿勢もあるかもしれません。そういう意味で今回御紹介いただいた本は、演歌と他のジャンルを同じように、聴かせてくれると言う意味で良い試みかも知れませんね。

    良い本を御紹介いただき、ありがとうございました。
    チェックしてみますね!

    byウラキンスカイウォーカー at2009-04-30 08:38

  4. ウラキンスカイウォーカーさん
    レスありがとうございます。

    私は、Jポップも一皮むけば「演歌」じゃないかと思うんですね。
    「ウィンドウズ95」の裏に「DOS」が隠れていたように。

    例えばアイドルの女性歌手が、「僕」が一人称の歌を歌ったりするのは、演歌の女性歌手が「男心」を歌うのと何ら変わりがないような気がするんですよ。

    「歌詞」の部分では、演歌の要素が濃厚にあるのに、曲にR&Bとか洋楽の化粧をほどこしてあるだけのような気がしますね。

    「Jポップも演歌である」と言ったら言い過ぎでしょうか。

    藍川さんは東京芸大のご出身で、バリバリのクラシック畑の方なのですが、演歌という最も遠い存在であった音楽をご自分の演奏活動にも取り入れておられるのが素晴らしいですね。

    「日本人の歌は全て演歌である」

    それはいくら何でも・・・言い過ぎですね~。

    byNEKOMARU at2009-04-30 22:57

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