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音場派と音色派

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2013年08月13日



Gさんとご一緒にDさん邸をお訪ねしました。

私はDさん邸初体験。新築間もないお宅のリビングに、AvalonのEidolon diamondを中心に、独自性の高い洗練されたハイエンド機をその瀟洒なインテリアにしっくりと融け込ませたリスニングスペースを構築されておられます。


まずは、システムを拝見しひと通りのご説明をいただきましたが、こういうハイエンド機には無縁、いっこうに無知な私にちんぷんかんぷんでした。部屋に入ると、とにかく目を引く美しいEidolonに心奪われますが、そのバックに控えるアンプやソース機器類もさりげないたたずまいでセットされていますが、とても凝ったラインアップであることが伝わってきます。

さっそくの音出しですが、先ずはゲルギエフ「くるみ割り人形」の「序曲」。チェロとコントラバスの低弦を抜いた特殊な編成で、子供たちの楽しげで軽やかなステップを感じさせる曲ですが、ゲルギエフらしいちょっとドライで高域に寄った音響が耳につき、はっとさせられます。ある種、記憶効果が強く働く高域聴感をフェアな状態に戻すような選曲なのでしょうか。

続いてマティスのシューマン。こまやかな情感の陰影と気品があふれる清澄な歌声にほれぼれとしました。いわゆるサビの部分で声量を高めるところがとても冷静で、その音響にストレスを感じさせません。知的な部分がやや優った歌声。

…と、ここで早くもGさんが動き出します。

先ずは音像の定位位置の確認。やや右手に寄っていて、私にはマティスがピアノくびれの位置に立っていて少し客席の左手方向に向かって歌うようなイメージ。それがGさんによれば、スピーカー位置によるものだというわけです。基本は平行配置なのですが、やや右スピーカーが前よりで左スピーカーがわずかに内振りが強い。実は、これは私にも身に覚えがあること。部屋の形やダイニングとリビングとの配置に合わせた非対称配置なのです。


これを、Gさんがとんとんと調整していきます。もちろんDolonさん了解のもとでのこと。それはまさに神の手…いや、じっさいには足の方を多く使っていたかな(笑)。


最初のうちは、定位位置のことばかり気にしていたのですが、モノラルの“エラ&ルイ”を使っての調整あたりからGさんがやっていることがようやく感覚的に理解できました。けっこう行ったり来たりしたのですが、最終的に、いつものRCOのショスタコ15番(ミミタコ?)で調整。ほんとうに最後の数ミリで「ぴたり」。

オーディオでも、奥行きなど三次元的な空間表現と個々の楽器の存在感とハーモニーやアンサンブルを中心に聴いている「音場派」と、個々の音の美しさや輝きとそのリアリティ、色彩の多様さ、演奏者のインタープレイを中心に聴いている「音色派」とのふたつに大別されるのではないでしょうか。

ダイヤモンドの音は、音場も見事に表現しながらもやはりその真骨頂は「音色派」。平行法とそのぎりぎりと詰めた位置の焦点が合うと、エネルギーが一点に凝縮されその音色があらゆる面で鮮明になるという感覚があります。そういう「音色派」にとってもスピーカーセッティングのファインチューニングは重要であり、その匠の技をまざまざと見た思いがしました。

ショスタコ15番の第二楽章前半のチェロのソロも、その低弦から超絶的な高域まで完全にひとつの楽器であると心から感じ取れます。焦点が合ったことで、そこが如実に出てくるのです。


この後、LPもかけていただきました。ミルステインのバッハ「シャコンヌ」とバーンスタインの「フィデリオ」から「レオノーレ序曲第3番」。峻厳無我のミルステインも、バーンスタインの万感迫る自由解放劇も、ともに素晴らしかった。ともに盤面最内周なのですが安定したトレースぶり。ただし最後の最後にかけて微かにひずみを感じるようになっていったのは、カッティングのわずかな差までも拾っているということでしょうか。私には、あるいはウェイト(チャック式?)による固定でヴィニル盤に応力変形のストレスがかかっているのかもしれないとの懸念もかすかに感じました。


私のリクエストで、ブリテンの「ラクリメ」をかけていただきました。バシュメットの奔放で自在な超広帯域のヴィオラの音色表現も見事。印象的だったのはリヒテルのピアノ。冒頭まもなく始まるジョン・ダウランドの「涙のパヴァーヌ」のテーマが最低域の左手のなかに密やかに埋め込まれていることに気づいてはっとしました。いままで聴き落としていたところで、Eidolon diamondの低域の音程表現の素晴らしさに驚嘆。

まだまだ、買い換えられて間もないというダイアモンド。私は、以前の音を存じ上げませんが、その低域の表現力が非常に印象に残りました。また、高域の伸びの美しさや解像度の高さもさすがはダイアモンドと思わせるもの。私の耳には、中高域(音楽的には高域)に、ミッドとツイターとのつながりかたで少しドライな堅さが微妙に残っていて、ここらあたりがこれから時間をかけて熟成されていく余地なのでしょうか。

「音色派」というと、破綻する寸前のスリリングな美音やある種の思い入れや熱狂を連想しますが、Dさんの音は、現代的な高精度の美音というべきで、余裕があってあくまでも沈着冷静。「音色派」の超エリートともいうべきオーディオ体験は至福のひとときでした。

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  1. 想像するに空間表現と実在感が高次元でバランスした、まさにハイエンドの醍醐味といいますか真骨頂ですね!ちなみに自分が未だ使用しているトップガンのケーブルはこのお方のブログの影響です(^ ^)

    byにら at2013-08-13 14:35

  2. ベルウッドさん、こんにちは。

    先日はありがとうございました。
    Dさん邸は溜息が出るようなハイエンド機器をセンスよく使いこなされているようで、素晴らしいですね。

    アバロンは音場表現に長けていると感じましたが、真骨頂が音色だとはとてもハイレベルなサウンドなんでしょうね。

    byKYLYN(キリン) at2013-08-15 11:32

  3. ベルウッドさん、こんにちは。

    この世界では有名なDさんのお宅訪問だったんですね。
    機器・ソフト・部屋・使いこなしが高次元にバランスした音は一度体験してみたいものです。

    >音色派
    Avalon Acousticsのニール・パテル氏はフィラデルフィア管弦楽団のサウンドを基準にしていると聞いたことがありますから、ある意味カラフルな音色がお好きなのかもしれませんね(笑)

    …もちろん、単に派手な音ではなく、音色方向の階調表現が多彩という意味でですが。

    byfuku at2013-08-15 18:07

  4. にらさん

    すでにご交遊を持たれていましたか。

    Dさんは、無知な私には想像もつかないような高額のハイエンド機器を組み合わされていますが、ケーブル等のアクセもされげなく整頓よく配置されインテリアに融け込んでいるのです。ルームチューニング(背面壁面の吸音?)さえもダイニングを兼ねたリビングルームの雰囲気をそこなうこともありません。

    こういうところが凄いですね。

    byベルウッド at2013-08-16 10:20

  5. KYLYN(キリン)さん

    >アバロンは音場表現に長けていると感じました

    アバロンを聴かれたことがありましたか!?

    以前のアイドロンとは持ち味が違うそうですが、Dさんの新しいダイアモンドでは、《どこで聴いても立体定位》が簡単には実現できません。また、部屋中にエネルギーを充満させるということでもありません。最初は、リスポジを左右に振ると、音像がスピーカーに貼りついてしまうので、ちょっとどぎまぎしていたんです。KYLYNさんのように心地よい音場再現ができていたわけではないのです。

    それがGさんの「神の足」(笑)で、ぎりぎりのところで焦点が合ったとたんに変わりました。

    byベルウッド at2013-08-16 10:28

  6. fukuさん

    やはり美音系なんでしょうかね。

    でも、「美音系」と言っても、決して、響きをのせたりするわけではないんです。キャビネットはほとんど振動していません。本当に超精密な音色再現と暴れのまったくない高精度の色調表現。ショスタコ15番冒頭のチンチンというグロッケンシュピールの音なんて凄いですね。ハイファイの極致とも言うべき超『美音』でした。

    byベルウッド at2013-08-16 10:35

  7. ベルウッドさん、

    いいえ、勝手な妄想です(^_^;)
    その方々のオーディオに取り組むスタンスやポリシーみたいなものにこれまで多大な影響を受けてます、、、

    byにら at2013-08-16 13:25

  8. 新しいSPは、鳴り始めるのに時間が必要です。SP自身のエージングもありますが、やはりその音に慣れなければ、味が出せないのです。何年も掛けて少しづつ、馴染んでいくことが求められます。まずは、位置の調整ですね。その前にいろいろと帰ると、原点が見えなくなります。

    それと、SPに静電気でつく細かな埃も音に相当影響します。細かな音が出ないと、柔らかい音や低音の再現性も変わって来ます。私のユニコーンは、静電除去ブラシで定期的に掃除します。今回は一連のお客さんが終わった今朝掃除して、また驚きました。

    byGRF at2013-08-18 14:24

  9. 和室のユニコーンさん

    SPは長くじっくりと使い込んでいくべきものということですね。ころころと短期間に遍歴を重ねるようなものではない…ということにとても共感します。ベテランほど気に入ったSPを長く使っていますね。

    静電気除去ということは以前一度やったことがありますが、あまり感じませんでした。あれからそれなりに使いこなしで成長したかもしれませんので、もう一度試してみます。

    byベルウッド at2013-08-19 23:35

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