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日記

新日本フィル ストラヴィンスキー三大バレエ

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2015年06月23日

突然の誘いでパルテノン多摩まで遠征。



ここの大ホールは初めて。招待チケットなので席は最後列(33列目)ということで、割り引いておく必要はあるが、ホール音響の印象は可もなく不可もなし。

このホールの歴史は、意外に古く1987年。同じ年に同じシューボックス型のホールとしてオープンしたカザルスホールが名ホールとして今も多くの人々に惜しまれているのに対して、こちらは随分と地味な存在だ。1400余りの客席数は規模としてほどほどだし、残響時間も満席時1.8秒と悪くはないが、ワンフロアでコンクリートむき出しの四角四面に囲まれた内部は大学の講堂のように味気ないし、その響きも硬質で単調。何よりも天井高が低く、最前列で13.5m、私たちが座った最後列では6m足らずしかない。だから響きに高さがなく、スケール感や包まれ感に乏しい。





演奏はなべて凡演。

最初の『火の鳥』序奏部の低弦を聴いて、これはだめだと思った。ピアニッシモにしては音が大きいし地から湧き上がるような不気味さもない。その後もストラヴィンスキーらしい色彩感に乏しいので退屈してしまう。だから、「カスチェイ王の魔の踊り」にも驚かない。金管のバランスが悪くて、特にエキストラだらけのホルンがちぐはぐ。トランペットがプログラム後半に備えて力を蓄えているのか、ハーモニーが本来の和音にならない。そのまま何となく終曲を迎えたという印象だった。

二曲目の『ペトルーシュカ』も精彩を欠いた。ピアノに客演した三輪を始めひとりひとりの技量は高いと思うのだが、アンサンブルが悪くてばらばら。秋山のタクト捌きにはキレもあるのだけれど、要領よく淀みなく運ぶという感じだけで、オーケストラに生命を吹き込むというほどのカリスマ性がない。だから、本来は作曲者の才覚があふれかえり、猥雑さ、俗っぽさと洒脱さとの対比、皮肉、グロテスク、といったおもちゃ箱をひっくり返したような多彩さが伝わってこない。「ペトルーシュカの亡霊」を省略したいささかあっけない終結に、会場にはちょっと気まずい沈黙の一瞬があったけれど、これだけ起伏に乏しい音楽に終始すればそれもいたしかたないだろう。

休憩をはさんで最後の『春の祭典』は、アンサンブルのよさということでは前2曲の演奏とは画然としたレベル差があった。秋山のタクトも、中庸な味わいで個性には乏しいけれど、シンフォニックな音響構築に成功していてリズムやアクセントも充実。これなら、いつぞや聴いたオーケストラピットの都響のインテンポの演奏より良い。これだけのプログラムを並べるのなら少なくともこのぐらいの水準は確保してほしい。

豊嶋泰嗣のコンマス、西江辰朗の次席というツートップによる弦楽器群は充実していて、艶もあり響きの厚みも十分だが、さすがに『春の祭典』の総奏では管楽器群に負けてしまう。日本のトップオケのストリングスもまだまだ後方が弱いということだろうか。

収穫は、河村幹子のファゴット、古部賢一のオーボエ、森明子のコールアングレら木管群の充実ぶり。クラリネットも層が厚い。いつも紀尾井で聴き慣れたベテラン鈴木高通のバス・クラリネットは初めてだったがさすがにうまい。

終演後、ベテランの秋山には客席からもステージからも暖かい拍手があったが、ストラヴィンスキーの三大バレエを一気に演奏した、聴いた、という白熱した達成感とか昂揚感には乏しかった。そのほどほどの温度感が、この日のコンサートのすべてを物語っていたような気がする。






新日本フィルハーモニー交響楽団
第91回 多摩定期
2015年6月21日 15:00

東京・多摩市 パルテノン多摩 大ホール

ストラヴィンスキー:
 バレエ組曲『火の鳥』(1919年版)
 バレエ音楽『ペトルーシュカ』(1947年版)*
 
 バレエ音楽『春の祭典』

指揮:  秋山和慶
ピアノ: 三輪 郁(*)

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  1. ストラさん こんにちは

    この街並みは、ちょっと日本離れしていますね。特に、駅からパルテノンへとまっすぐに続く歩行者専用の大通りと並木はエキゾチックと言ってもよいほどです。

    ホールは、確かに多目的で利用されていますが設計はコンサート専用と言っていいと思います。「可もなく不可もなく」などと実も蓋もない言い方をしてしまいましたが、「不可もない」という点ではあの赤坂のホールよりずっといいですよ。

    ティアックの本社は、ほんとにすぐそばにあるのですね。気が付きませんでした。試聴室もあるのですか。次の機会にはぜひハシゴしてみます。

    byベルウッド at2015-06-24 16:42

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