ベルウッド
ベルウッド
クラシック音楽ファン:よい演奏会があると知れば遠征もいといません。オーディオシステムは、音楽そのものを楽しむのが本来というモットーのもとにコストパファーマンス重視で小ぶりな装置を目指します。正統オーデ…

マイルーム

メインシステム
メインシステム
持ち家(戸建) / リビング兼用 / オーディオルーム / 16畳~ / 防音なし / スクリーンなし / ~2ch
スピーカー:    PSD T4 Limited Special-ネットワークレス・マルチアンプ駆動 調音パネル:    Escart Ventoスクエア パワーアンプ:   金田式DCアンプ…
所有製品

レビュー/コメント

レビュー/コメントはありません

カレンダー

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

最新のレス

日記
製品レビュー/コメント

製品レビュー/コメントへのレスはありません

お気に入り製品

お気に入り製品はありません

日記

小林研一郎 「炎のチャイコフスキー(?)」 読響土曜マチネーシリーズ

このエントリーをはてなブックマークに追加
2017年08月01日

二人の人気者をフューチャした、いかにも日本らしさを出した純和風のコンサート。



指揮者は「炎のコバケン」こと小林研一郎。私はどうもこの指揮者が苦手なのです。

昨年、ブダペストに行ったときハンガリー国立交響楽団のコンサートを聴く機会があったのですがタイミングが小林の客演ということだったので、わざわざブダペストまで来たのに何もコバケンでもなかろうと、同夜のブダペスト祝祭管のコンサートに出かけてしまいました。

そのことを今でも家人に恨まれています。



到着したその日のことで、時間がギリギリだったせいで遅刻。前半は天井桟敷の端の席から遠く見下ろすという有様。一方のハンガリー国立響のコンサート会場はホテルの目と鼻の先のリスト音楽院の大ホール。翌日、リスト音楽院を見学してその内部の美しさ、音響の良さにびっくり。一方で、祝祭管のコンサート会場は旧市街から離れた不便な川端にある「芸術宮」。「宮殿」とは名ばかりで、リスト音楽院とは対照的モダンな現代建築。祝祭管は、滞在3日目にも聴きに行きましたから、ブダペストを代表する管弦楽団を聴き較べてみる機会をみすみす見逃したことになりましたし、何よりもあの素晴らしいリスト音楽院大ホールのコンサートを聴く機会を逃してしまいました。

小林はその情熱的な指揮振りでいつの間にか「炎の…」と呼ばれ「コバケンさん」とプロの楽団ばかりかアマチュア音楽家からも慕われているというわけです。本人もそういう期待に応えようとするのか、ちょっとしたアゴーギグに恣意的ところや強弱を強調するところがあって、その激しい身振りや大きなうなり声に聴衆が大喜び。

ところがこの日の小林はそれなりに控えめ。

今年4月にソロ・チェリストに就任したばかりの遠藤真理をひきたてようとひたすらバックアップに回ったかのよう。遠藤真理さんは、美人で可愛らしく、FM放送のクラシック音楽バラエティ番組「きらクラ!」でタレントのふかわりょうさんと二人でパーソナリティを務めている人気者。軽妙な会話でクラシック音楽の裾野を拡げて毎週楽しい話題を提供しています。



もちろん本業の方もトップクラス。ソリストとして活動してきましたが、今春、読売日本交響楽団に入団。最近、ソリストがオーケストラ楽団員に転向することが多いようですが、チェリストとしてはN響の向山佳絵子さんもその一人でした。

ドヴォルザークのチェロ協奏曲は、その遠藤がなかなかの佳演。この曲にボヘミアや黒人霊歌などの民俗的な土臭さや、遠く故郷を思い激しいまでの望郷や喪失感などの濃厚な情感を求めるのか、あるいはいかにもチェロらしい堂々としたスケール感を期待するなど様々なものがあると思いますが、遠藤にはさすがにいずれもちょっと荷が重いところもあります。細やかで美しい場面も多くありましたが、どうも起伏に乏しい。どこか爆発するようなところが欲しかった。

オーケストラもどこかそれにお付き合いしているようなところがあります。冒頭の第二主題を呈示するホルンも技術的には見事ですが、もうちょっと「何か」を出して欲しかった。とにかく、とてもバランスのよいドヴォコンでした。

遠藤らしさが出たのはアンコール。アザラシヴィリの「無言歌」。アザラシヴィリというのはジョージア(グルジア)の作曲家だそうですが、この曲はレニングラード・フィルの首席奏者だったアナトール・ニキティンが結成したチェロ・アンサンブルが好んで演奏して人気となった曲。遠藤は、そういうチェロセクションを率いてのアンサンブルをあえてアンコールとしたのです。選曲といい、合奏といい、遠藤真理さんらしいセンスの良さがあふれていました。

休憩をはさんでのチャイコフスキー。

チャイコフスキーらしい管弦楽法にはあふれていますが、やはり後期の3つの交響曲に較べると曲としての魅力は不足します。何となく盛り上がって終わり。あまり印象が残らないのはいつもの通り。ドヴォルザークもそうですが、オーケストラもそこそこという感じ。プログラムのメンバー表はいつもの通りですが、この主なメンバーの何人かが今まさに同じ時間に四ッ谷のほうで活躍中なのだと思うとちょっと複雑な気持ちがします。

大喝采のなかで、オーケストラのなかに深く分け入りセクションのトップ一人一人と握手しながら立ち上がらせ喝采の拍手をさらに盛り上げるのも小林流。どこか小澤征爾さんと似通うところがありますが、これも日本人のメンタリティを大いにくすぐるのでしょう。




第199回土曜マチネーシリーズ
読売日本交響楽団

2017年7月1日(土) 14:00
東京・池袋 東京芸術劇場コンサートホール
(2階H列 42番)


指揮=小林 研一郎
チェロ=遠藤 真理

ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
(アンコール)遠藤真理+チェロセクション
アザラシヴィリ:無言歌

チャイコフスキー:交響曲 第3番 ニ長調 作品29「ポーランド」

次回の日記→

←前回の日記

レス一覧

  1. ベルウッドさん、こんばんわ!
    燻製一年目です。

    ブダペストまで来てコバケンとは・・・日本で鑑賞するのとあまり変わらないのかもしれませんね

    実は私も来週、コバケン指揮のコンサート(もちろん日本ですが 笑)に行く予定なので、とてもタイムリーな記事に思わず反応してしまいました!私もLotus Rootsさんのようにミューザ川崎で席による音の違いを体感してきたいと思います!
    実はプログラム中のベルリオーズの幻想交響曲も、最近スーパーサウンドシリーズのCDで購入したばかりなので、とっても楽しみにしております。私もベルウッドさんの足跡を感じながら生の音を楽しんできたいと思います!

    by燻製一年目 at2017-08-01 23:22

  2. ベルウッドさん

    腕の良い演奏者にも得手不得手はありますね。
    私は若い頃、バーンスタインが好きで色々と買い揃えましたが、どうにも好きになれない演奏もありました。ただ、購入したその時は演奏の問題とは気づかず、曲が面白くないのだと解釈しておりました。

    その後別の指揮者の演奏を聴き「ありゃ?」となった事が何度かありました。得意と言われたマーラーですらウィーンフィル、ベルリンフィルでの演奏でも7番以降は異常な感覚ばかりが目につき、好きになれませんでした。

    特に名盤と言われたベルリンフィルとの9番は本当に苦手で何度トライしてもダメでした。ところがデュダメルの演奏を聴くとまたしても「ありゃりゃ!」

    デュダメルの9番は素晴らしい演奏でした。このアルバムで再度のマーラー熱に浮かされました。最近はニッキーさんと同じくインバル指揮の1番がお気に入りです。

    ドヴォルザークのチェロ協奏曲は私はロストロポーヴィチ、ジュリーニに刷り込まれてますね。大好きな曲です。

    酔っ払って書いていたのでとりとめなくなってしまいました。失礼しました。m(_ _)m

    byLotus Roots at2017-08-02 00:42

  3. 燻製一年目さん

    ミューザ川崎は、特に外来トップオーケストラを率いる世界的指揮者が絶賛するホールです。なかでも現在開催中のフェスタサマーミューザは、日本のオケが参集しての連日のコンサートが聴ける楽しい企画です。私も、この月曜日に行ってきましたよ。

    ミューザの席選びレポート楽しみにしております。

    byベルウッド at2017-08-02 06:11

  4. Lotus Rootsさん

    指揮者の違い、それに対する自分の得手不得手というのはいろいろありますね。

    指揮者の違いというのは、それはすなわち音楽の解釈の違いなので突っ込みどころ満載で面白いです。私もここから音楽を語るみたいなことが始まりました。オススメはスコアリーディングです。マーラーならマーラーのミニチュアスコアを見ながらいろいろな指揮者の演奏を聴くと、その違いのポイントがはっきりと見えてきます。マーラーはちょっと大変かもしれませんので、モーツァルト、ベートーヴェンあたりから始めるのがよいかもしれません。

    指揮者とオーケストラとの相性というのも面白いです。指揮者に負けないくらいオーケストラの性格があって指揮者とのコラボの極致、葛藤もあります。こちらは解釈だけではなく音色や響きの要素も大きいのでオーディオの力が試されますね。

    バーンスタインは、時として羽目を外してイっちゃうところがあります。ベルリンフィルはとてつもない技術があって、しかも、指揮者に最後まで忠実についていくところがありますね。ウィーンフィルは、自分独自の音楽の規範のようなものを強く持っているので、指揮者がいくら踊っても形を崩しません。バーンスタインとウィーンフィルの組み合わせは、互いの敬愛心あふれるなかで触発し合いながらも正統な造形がしっかり保たれています。一方で、ベルリンフィルとの一期一会のマーラーは、そこかしこで破綻している。そのスリリングな緊張感、感情の爆発みたいなところが感動的なんでしょうね。

    小林研一郎さんは、アマチュアオーケストラにも積極的に出向いて熱心に指導されてきたのでアマチュアの皆さんからも絶大な尊敬を受けています。彼のキャリアのなかでも縁の深いハンガリーでもとても愛されている指揮者です。日本人聴衆とも相性がよいので人気者。その音楽性には日本人固有の何か…美空ひばりさんの音楽性に通じるものがあるような気がします。

    byベルウッド at2017-08-02 06:37

レスを書く

レスを書くにはログインする必要があります
ログインする