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日記

「巡査長 真行寺弘道」 (榎本 憲男) 読了

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2018年06月17日

いたちょうさんご推薦ということで読んでみました。
その紹介文が『オーディオファンなら一気読み必至!』なのだそうだ。

面白い。確かに一気読みしてしまいました。

ベテランの捜査一課刑事・真行寺弘道は、出世拒否で53歳にしていまだに最下階級の巡査長。しかもバツイチ。「ニコイチ」と呼ばれる同僚刑事との同行相勤をせずに単独行動するなど、その行動や言動は型破りだが、数々の手柄を立てて、その独特の追求と味のある捜査力で誰にも一目置かれている。

その真行寺が、介護施設で起きた介護ロボット暴走事件の捜査中、自称・ハッカーの黒木という謎の青年と親しくなる。真行寺は、その黒木の助けを借りて見事その難事件を解決に導く。続いて起きた元警察官僚の議員変死事件でも、真行寺は、違法捜査とは知りながら黒木の助けを借りるが、それは次第にとてつもない巨大な国家的陰謀であることを暴いていくのだが…。

その真行寺は、大のオーディオマニアでありロックを聴くのが唯一の楽しみ。謎のハッカー黒木良平と出会うのは、秋葉原の「ラジオデパート」に真空管(300B)を物色中のこと。店員と間違えて声をかけたのがきっかけで、そのまま黒木の秘密のアジト(?)である高尾の一軒家を訪れ、中華デジアンプとみすぼらしいみかけの自作スピーカーのサウンドに打ちのめされる。

変死した議員が最後に聴いていたというジャニス・ジョプリンの「ミー・アンド・ボビー・マギー」の歌詞の「自由」のメッセージにただならぬものを嗅ぎ取った真行寺は、それを実存主義的に解説し驚異的なハッカーの実力を持つ黒木に惹かれ、そのハッキングで得た情報で謎の鍵を次々に開けていく。

…というように、お話しのそこかしこに《オーディオ》がちりばめられている。しかも、そのエピソードが、なかなかリアリティがあって、オーディオ・ファンは読んでいて思わずクスリとしてしまいます。

最後は、お決まりのような大どんでん返しが待っています。

事件は紆余曲折を経てなんとももどかしい結末に至り、黒木は、やがて、真行寺のもとを去って行きます。彼が真行寺に残したのは、最初の出会いでノックアウトした中華製のデジタルアンプではなくて黒木の自作らしい真空管アンプ。しかも、球は『マニア垂涎のアメリカ製』。すっかり黒木がデジタル派、情報ネットワークの達人だと思い込んでいた真行寺は意表を突かれてしまいます。

その黒木からは、海外の田舎のログハウスに落ち着いたとのメッセージが入ります。そのログハウスは『アンプを駆動する電流も近くを流れる川のように澄んでいるので、オーディオの環境としては理想的』だとか。さらに『このあたりはいい木材が安く手に入る』のでスピーカーを新調。キャビネットを大型化して20㎝口径のダブルウーファーで、そのユニットは『日本が地味に世界に誇るF社(安い!音よし!愛想よし!)の中古』をネットオークションで手に入れました…とさ。

もちろん、大どんでん返しとはそのことではなく、事件そのものの行方です。もっとも黒木の素性についても、デジタルかアナログかどころではない、とんでもないどんでん返しがあるというわけです。

とにかくオーディオファンにはちょっとたまらないくすぐりが満載。






巡査長 真行寺弘道
榎本 憲男 (著)
中公文庫

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  1. ベルウッドさん、こんばんは。

    お読み頂き、ありがとうございます。

    もう少し、オーディオネタ欲しいところですが、一般書籍なので、仕方ないですね。

    実在の高尾在住のNさんと、ハッカーのギャップが多すぎで、一人、クスクスして読んでました。
    刑事が八王子在住ってのも面白いですね。

    在住ではないですが、Nさんの悪友で八王子出身の方いましたね。
    この方は、スピーカー自作派。スピーカーは、ハッカーに似ています。
    単なる偶然とも思えず。。。

    もしかして、作者は、このコミュを見ていたりして?

    来月は、いよいよアジト潜入です。よろしくお願いします。

    byいたちょう at2018-06-18 20:36

  2. ベルウッド警部殿、こんばんは。

    もはや、私はガサ入れされている容疑者の様な心境ですよ。
    いたちょうさんも『アジト』って…(苦笑)

    お二人とも来月はお手柔らかによろしくお願いします。m(_ _)m

    byニッキー at2018-06-18 20:54

  3. いたちょうさん

    面白かったですね。ご紹介ありがとうございます。作者は、きっとここの記事を参考にしてますね(笑)。

    いよいよ高尾のアジト潜入ですね。寝袋を持って合宿覚悟ですかね。

    byベルウッド at2018-06-19 13:15

  4. ニッキーさん

    警視正ですよ。女キャリアじゃないし、ヴァイオリンも弾けないけど。(この辺の楽屋オチはこの小説を読んでないと通じないでしょうけど)

    訪問よろしくお願いします。USBメモリー持参で行きます。でもウィルスは仕込んでないので安心してファイル再生してください。

    byベルウッド at2018-06-19 13:21

  5. こんばんは。遅レス失礼します。

    面白い本をご紹介いただきありがとうございます。事件に背負わせたテーマはありそうで不気味ですし、分相応を否定されるわけではないけれど肯定もされずどちらも不自由との疑問符だけが投げかけられ、落ち着かない気分にさせられる小説でした。
    警察小説でのタイトルの付け方や本巻の終わり方からすると続巻がありそうです。派手なドンパチで気分爽快になれることを期待してます。

    それにしても、のっけから
    「300Bをゴールドライオンで二管」、「ああ、スリッパがないからそのままでどうぞ。」、には笑ってしまいました。
    また、「音が悪くなる要素をそぎ落していく方向で組んでいくんです。で、~。」、にも。

    byそねさん at2018-06-21 18:28

  6. そねさん

    読まれましたか。いたちょうさんのご紹介がなかったら、私も気がつかずにスルーしていたでしょう。

    オーディオマニアとしてニンマリさせられるところ満載のサスペンス小説ですね。

    byベルウッド at2018-06-22 13:54

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