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日記

恋人たち (カルテット・アマービレ+Plus)

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2020年03月30日

先日、何気なく録りためた録画を見ていて、とても魅力的な日本人若手の演奏家にちょっと釘付けになってしまいました。



カルテット・アマービレという弦楽四重奏団。

2016年にミュンヘン国際音楽コンクールに第3位入賞を果たしたという注目のアンサンブル。難関のこのコンクールの弦楽四重奏部門で入賞するのは、日本人アンサンブルとしては、東京クヮルテット、ウェールズ弦楽四重奏団に次いで3団体目という快挙。


映像は、今年1月にハクジュホールでスタートさせたシリーズ「BRAHMS Plus」第1回のもの。

いきなりウェーベルンが演奏されたのですが、これがまた見事なまでに甘美でロマンチック――静かな熱を帯びた演奏で、思わず映像に見入ってしまったのです。



続いて演奏されたのは、ブラームスの六重奏曲。

四人の恩師である、チェロの堤剛とヴィオラの磯村和英という大物ベテランのお二人が加わっての六重奏。堤も磯村もミュンヘン国際音楽コンクール入賞の先達。しかも、磯村はあの東京クヮルテットのメンバーとしての入賞でした。

この六重奏曲には、もちろん、幾多の名盤があります。そのほとんどが、オールスターの一期一会的録音か、あるいは、常設の名門カルテットにソリストクラスのヴィオラ、チェロが客演するという形をとっています。



その中で、地味な存在ながら根強い人気なのがコチアン四重奏団他によるディスク。

日本のDENONがチェコのスプラフォンと提携して共同制作されたディスクですが、根強い人気でこの曲の定盤の位置を息長く保っています。加わったのは、彼らの恩師であるスメタナ四重奏団のメンバーのふたり。若手のカルテットに恩師であるふたりの古老が加わるという構図もまったく同じ。

あらためてこのディスクを取り出して聴いてみると、やはり、とても良い。

第1番の六重奏曲は、ブラームスがまだ20代のころに作曲されたもの。ヴィオラとチェロが加わったことで響きに厚みがまし陰影の濃厚な叙情性に満ちていて、密かにクララ・シューマンへの恋心が秘められているともいわれます。フランス映画「恋人たち」で、その情熱的な緩徐楽章が一気に知られるようになりました。名匠ルイ・マル監督の「死刑台のエレベーター」に続く作品で、映画音楽として、いわばマイルス・デイヴィスとは、ジャズvsクラシックの双極をなすというわけです。



映画は、ジャンヌ・モロー演ずる若妻が恋に陥るという不倫の匂いがたちこめているもので、この六重奏曲はまさにそういう、どこか行き場のないような若々しい情熱に満ちています。だから、若い演奏こそがふさわしく、そこにベテランが深い陰を帯びた重厚な響きを加えるのが理想で、コチアン四重奏団+プラスをあらためて聴き直してみると、そういう若々しい精気に満ちた演奏となっています。しかも録音もいい。

カルテット・アマービレ+プラスは、二十一世紀の新進若手だけにアンサンブル技巧が華麗かつ堅固、しかも、甘美さと叙情性という点でさらに濃密さを増しています。素晴らしい。

コチアン四重奏団は、あまり名を知られていませんが、スメタナやマルティヌー、ドホナニーなどのお国もの、ヒンデミットやツェムリンスキーなどニッチでマニアックな路線で息長く活動を続けてきたようです。録音も、PRAGAなど知る人ぞ知るというインディからリリースされています。

このカルテット・アマービレも、これからどのような活動を展開していくのか。とても期待しています。

この録音は、どうやら今週4月1日のNHKFM「ベスト・オブ・クラシック」で放送されるようです。レコードタイマーをプリセットして待機しています。

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  1. おはようございます

    カルテット・アマービレ+プラスのブラームスの六重奏曲の演奏、私もかなり惹きつけられました。他のブラームス作品とあわせてご紹介しようかな~と考えていた矢先でした(笑)

    >アンサンブル技巧が華麗かつ堅固、しかも、甘美さと叙情性という点でさらに濃密さを増しています。

    この感じ、とてもよくわかりました。ヴェテラン陣のサポートもおっしゃるようにいい塩梅ですし、カルテット・アマービレの今後も愉しみです!

    コチアン四重奏団のヴァージョンも聞いてみます。ご紹介ありがとうございました。

    byゲオルグ at2020-03-31 07:35

  2. ゲオルグさん

    ありがとうございます。
    ゲオルグさんも彼らの演奏に注目されておられましたか!うれしいです。

    映画「恋人たち」の映像音声も、You Tubeにありますので、どうぞご覧ください。


    Les Amants 'Trailer'

    で検索。

    byベルウッド at2020-03-31 11:12

  3. ベルウッドさん

    シューマンと並んで苦手の一二を競うブラームスの話題に無謀にもしゃしゃり出ましたのは、偏にジャンヌ モローを取り上げていただいた御礼を申し上げたかったからです。

    ご紹介の二作以外にも、鬼火、モデラートカンタービレ、突然炎の如く、危険な関係、、、、。ヌーベルヴァーグの恋人と呼ばれたあの美しい姿! 世代的にはズレるのですが憧れの大女優でした。

    byパグ太郎 at2020-03-31 19:25

  4. こんにちは。なんだかジャンヌ・モローがこのサイトに出現したことが嬉しくてコメントします。ヌーベル〜の枠を超えて時代を彩った大女優ですよね。彼女にはルイマル以上に大きなものを感じます。

    ルイマル映画のブラームスとマイルスデイビスの対決。面白いですね。自分はブラームスの室内楽はウィーンコンツェルトハウスとかの古い録音で楽しんでいましたが、仰られる通り濃厚な叙情性が堪りませんでした。

    古い映画を観ているとはっとするような作曲家名がクレジットに上がって、映画は複合芸術だなと思います。武満徹なんかも日本映画以外でも曲を書いていて、映画館で驚きました。林光なんかはずいぶんブラームスを研究したのかもしれませんね。

    恋人たちの四重奏団、注目したいと思います。

    byベルイマン at2020-03-31 21:04

  5. パグ太郎さん

    ブラームスも苦手でいらっしゃったのですか。

    いま、けっこうブラームスにはまっています。きっかけはFMで放送されたニコラ・アンゲリッシュのリサイタルでの幻想曲集の演奏でした。

    ブラームスは自分を楽壇に押し上げてくれたシューマンに、終生、恩義を感じていたようですが、音楽的な影響をどれほど受けたかは疑問です。ブラームスはシューマンの主題による変奏曲を2曲書いていて、シューマンへの忠誠を尽くしています。聴いてみると、まるでシューマンの声色(こわいろ)を真似ているかのように音楽語法が際だって聞こえます。それはちょっと微笑ましいほど。

    何が言いたいかと言いますと、つまり、ブラームスの音楽的な地声はそれほどシューマンとは違うのではないかということ。では誰の音楽を敬愛し範を求めていたのかというと、それこそクララ・シューマンではないかと思うのです。事実、ブラームスはしばしば試作段階でクララと連弾したりして意見を求めていますし、日記でご紹介した六重奏曲の変奏曲は、ピアノ独奏用に編曲されクララに献じられています。

    ついでに申し上げれば、この弦楽六重奏という編成は、シェーンベルクの「浄夜」そのものですよね。シェーンベルクは、こちらも終生、ブラームスを賞賛し続け、その敬愛ぶりを隠そうともしませんでした。

    byベルウッド at2020-04-01 09:36

  6. ベルイマンさん

    リスニングルームを新築されるとのこと、楽しみですね。

    それにしても皆さまジャンヌ・モロー愛がすごいのですね。


    私は、世代的には滑り込みというところでしょうか。ものごころついた時にはもうすでに大女優でした。高校生の頃でしたでしょうか、「黒衣の花嫁」を観て魅了されたのがリアルタイムの思い出です。


    林光さんといえば、新藤兼人監督の作品ですね。

    新藤さんの文化勲章受章の際に、今の上皇夫妻が作品をちゃんと観ておきたいと仰って、京橋の国立フィルムセンターで『裸の島』をご覧になった。林さんも新藤さんと同席されたそうです。

    上皇皇后が林光さんにお声をかけられて映画のなかで次男が急死する場面音楽のことが「とても印象的だった」と仰られた。普通は、死んだとたんに音楽が暗転するわけですが、その前の早い場面からその不幸を暗示して音楽が変わっていたのです。そのことを美智子様が仰った。音楽がよくわかっておられるなぁ、と林氏は大感激したそうです。

    byベルウッド at2020-04-01 10:01

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