ベルウッド
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日記

風立ちぬ  (紀尾井ホール室内管 定期)

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2020年09月21日

2月以来、半年ぶりの紀尾井ホール室内管弦楽団の定期演奏会です。

定期会員のチケットはいったんキャンセルとなり、入場者の数を制限して再度の発売となりました。私のもともとの定席は2階でしたが、それならば、たまには他の席で聴いてみようと1階席を予約してみました。いつもとは違う音の響きを楽しもうと思ったのです。

予定されていた指揮者のリチャード・トネッティさんは来日できなくなり、プログラムも大きく変更されることになりました。トネッティさんはオーストラリア室内管弦楽団のヴァイオリニスト兼指揮者。同楽団は、アンジェラ・ヒューイットのバッハ協奏曲シリーズの録音で共演していて楽しみにしていましたので残念です。

とはいえ、指揮者なしで、紀尾井ホール室内管の自慢の弦楽アンサンブルということで、内容も意欲的な曲を取り上げた会心のコンサート。

1曲目は、弦楽オーケストラのための定番のひとつ。弦楽器だけの合奏の典雅な響きと、グリーグらしい叙情と親しみやすい旋律の魅力がたっぷりです。

2曲目は、マーラーの未完の交響曲。様々な補筆の歴史があって、それぞれに印象がかなり違いますが、このハンス・シュタットルマイア編は弦楽オーケストラ版は、模様が細密で水彩のように色彩が淡く透明です。響きの叙情味と包み込むような耽溺性が、5番のアダージェットのような雰囲気を醸します。ひとつおきに客席が空いているせいなのか、いつもにも増してホールの響きが豊かで空間を満たすように感じました。



休憩をはさんでの一曲目は、ピアソラ風のバンドネオンの響きのタンゴ。作曲者のゴリホフは実際にピアソラの楽団でピアノを担当していたガンティーニに師事したのだそうです。感染病禍を浄め調伏する、夜空の花火のように炸裂。演奏し終わると、コンサートミストレスの玉井菜採さん以下、ちょっとした冒険を楽しんだ後の晴れやかな笑みを浮かべていました。

掉尾を飾ったのはブラームスの弦楽五重奏曲の弦楽オーケストラ版。原曲にコントラバスを増強しただけの合奏拡大版。オーストラリア室内管弦楽団のパート譜に紀尾井ホール室内管の工夫を加えたオリジナルだそうだ。こういう弦楽四重奏などを弦楽合奏に拡大したものでは、ベートーヴェンの「大フーガ」などいろいろありますが、もともとオーケストラ的スケールを内在したブラームスのエネルギーが存分に発揮されて、重厚かつ壮麗で痛快な演奏でした。

チェロ以外の奏者は全員立っての演奏。その分、ひとりひとりの間隔もあいていて全身を揺らしてのびのびと弓を運んでいます。演奏そのものや、活動再開に向けた皆さんの意気込みが客席にびんびんと伝わってくるような素晴らしい演奏会でした。




紀尾井ホール室内管弦楽団 第123回定期演奏会
2020年9月12日(土) 14:00
東京・四谷 紀尾井ホール
(1階 9列10番)

紀尾井ホール室内管弦楽団(指揮なし)
(コンサートマスター:玉井菜採)

グリーグ:組曲《ホルベアの時代から》op.40
マーラー:交響曲第10番?第1楽章 アダージョ(ハンス・シュタットルマイア編 弦楽オーケストラ版)

ゴリホフ:ラスト・ラウンド~第1楽章
ブラームス:弦楽五重奏曲第2番ト長調 op.111(弦楽オーケストラ版)

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  1. こんにちは。
    紀尾井ホール室内管弦楽団のコンサート再開では休憩も有りましたか。
    しかし、指揮者が不在でも流石の演奏を聴かせてくれるのですね!

    PACオケの方はこの秋から3日連続9回に渡る定期演奏会の通し券発売はなく、コロナ感染状況を見ながら、元々定期演奏会を開催する日程に合わせて1日限りの特別演奏会開催を、客席を半分以上に減らした800席程度にして、プログラムも休憩でのトイレ混雑を避けた休憩無しの2曲だけ、というものです。

    アカデミーオーケストラであるPACオケのメンバーにとって、演奏機会が大幅に制限されているうえに、就職活動のオーディションが殆ど実施されなくなった今の状況には、とても不安な気持ちを持っていると思うので、今度の特別演奏会でどんな演奏を聴かせてくれるのか、聴きに行く方もドキドキです。

    by椀方 at2020-09-23 08:47

  2. 椀方さん

    紀尾井ホールは、もともと800席ほどの中ホールなのでその半分の客数では休憩時のトイレもがらがら。もちろんカフェテリアはクローズですし、お客さんも席にとどまる方が多くホワイエが混雑することもありません。お客さん側も感染防止に積極的に協力するという大人の対応が大事です。

    弦楽パートが立って演奏するというスタイルは、活動再開した在京オケにも多く見られます。紀尾井も、他のオーケストラの試みなどいろいろ情報交換して、リハーサルの段階からいろいろ工夫しての本番だったそうです。

    感染防止と社会活動の両立、緩和が進むなかで後戻りがないようにしたいですね。

    byベルウッド at2020-09-23 12:36

  3. ベルウッドさん:

    うれしい話ですね。私は、コロナ後、一度だけ、小さな教会のピアノとバイオリンのミニコンサートに行ったきりで、オーケストラのコンサートはお預け状態です(笑)。

    一つ、伺わせてください。今回、客数が半分ということでしたが、通常より、音響的にややライブではありませんでしたでしょうか。

    実は、私は仕事がらみで、水戸芸術館の竣工式とオープニングコンサートに関わったことがあり、竣工式ではホールの設計者の方とお話しする機会があったのです。彼が言うには、「ホールの残響音設定は満席状態に合わせて最適化している」とのことでした。実際、オープニングコンサートのリハーサル(オーディエンスは数人)と本番(満席)に臨むことができたのですが、かなり音の印象が違っていた記憶があります(遠い昔ですが…)。

    だからまだコンサートなんか行くな、というような気は毛頭ありません(笑)。Liveな方が、音がカラフルで曲目によっては合うと思います(フランス系など)。ただ、単に「オーディオ」的な関心からです。このコミュニティにお邪魔するようになってから、すっかり、位相だの残響だのと、不慣れな概念を気にするようになってしまいました(爆)。

    byAuro3D at2020-09-24 17:40

  4. Auro3Dさん

    鋭いご指摘ですね。

    会場の紀尾井ホールでは、何度かリハーサル見学をしています。当然、リハーサルでの客席はほぼ空席なので響きはライブになります。

    ただ、その良し悪しはオーケストラの編成や楽曲ジャンルにもよるようです。響きという点で、本番より空席状態のリハーサルの方が良い印象だったケースもあります。池袋・芸劇大ホールのブランチコンサートは、コロナ対策で席数制限で実施していますが、室内楽なので意外に音が届き響きもよい感じです。

    ライブかデッドによって、その響きに合わせて演奏も変わってきます。ショルティ/シカゴ響のヨーロッパツアーでは、ミラノ・スカラ座(デッド)とウィーン・楽友協会大ホール(ライブ)では同じ曲でもテンポが違ったそうです。

    今回、その意味で、ちょっと気になったのは練習会場です。

    紀尾井ホール管弦楽団は、レジデンツ・オーケストラでリハーサルからずっと本番会場で行うのがウリなのですが、今回は、感染対策のせいなのか練習は別の場所で行っていたようです。そのせいなのか、ちょっとアンサンブルに集中力を欠いた気がしました。

    byベルウッド at2020-09-25 19:10

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