RICHEBOURG
RICHEBOURG
クラシックを聴いています。

マイルーム

イギリス旧家の様な空間が目標です
イギリス旧家の様な空間が目標です
持ち家(マンション) / 専用室 / オーディオ・シアター兼用ルーム / 16畳~ / 防音あり / スクリーン~80型 / ~2ch
今から半世紀前の再生装置を使って、その当時のクラシックを聴いています。 <システム構成> 《1920〜1946年の音源のプレイバックシステム》 GARRARD…
所有製品
  • BDプレーヤー
    OPPO BDP-95
  • 一眼レフ エントリークラス
    NIKON D5100
  • ハードラック
    TAOC MSR-3W
  • D-ILAプロジェクター
    VICTOR DLA-HD350

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日記

第一部「和室のユニコーンさんの部屋」訪問記

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2014年05月11日

ベルウッドさんとのオフ会でご一緒させて頂いた、和室のユニコーンさんの部屋へお邪魔させて頂きました。
閑静な住宅街で小鳥の囀りが聴こえ、散歩していても癒される環境で羨ましい限りです。



<システムについて>

スピーカーはジャーマン・フィジクスのユニコーンです。MK2ではなく、初期型を使ってらっしゃいます。通常は抑える分割振動を利用したユニットをバックロードならぬフロントロードホーンとして使用している様です。キャビネットは鏡面仕上げとなっており、そのキャビ自体も振動させることで、楽器さながらに音を出している様です。よって、音の出処が掴めないというものです。完全に「鳴らす」ことを目的とし、「抑制」することは最小限となっているシステム、いや、タイムマシンです。
送り出しはemm LabsのSACDトラポとDAC、プリアンプとパワーアンプは真空管でパワーアンプの出力は17Wとのことです。部屋は和室の6畳間で、SP右側の空間が広めとなっているため、右側のバランスを少し上げてらっしゃいます。ここら辺の調整は流石としか言いようがありません。勿論、ルームチューニングはされてらっしゃいません。



<コンサート会場へ>

◆前半

私のお持ちさせて頂いたアミオ・セルヴェル(赤)で乾杯です。
●アミオ・セルヴェル「ブルゴーニュ・ルージュ」 2011
ベリー系の羊羹や出汁を思わせる、さらりとした旨味が印象的で、当に「和」を感じさせる実直なブルゴーニュは、葡萄の質を追求するセルヴェルならでは。
さて、和室にて和をイメージするセルヴェルのルージュを頂きながら宴は始まりました。


RCOのショスタコーヴィチは15番です。
冒頭のトライアングルの音の生々しさに驚きました。右奥より響く金属の綺麗な響きは美しい余韻を伴います。煩さとは皆無の音色はリアルで、スピーカーが音を出しているということは全くわかりません。加えて、相当にS/Nが高い効果も相まって、既に最初から、その場へトリップしている錯覚です。
玩具屋の雰囲気とは良く言われたもので、軽快でトリッキー、進むにつれて徐々に肉付きを増していきます。ワクワクとする様な楽章はあっという間に終わりを迎えます。

さて、ストラビンスキーは春の祭典。
ゲルギエフ→ラトル→ヤンソンスの順に聴かせて頂きました。
ゲルギエフは、大きな空間で、炸裂するティンパニ、唸る弦、吠える金管、畳み掛ける様なグランカッサが印象に残りました。恐ろしく実在感があって、とても目の前のスピーカーが鳴っているとは思えません。
特にヤンソンスの盤は、空間がより立体的、ティンパニが奥の高い位置から、グランカッサは左奥から鳴っているのが印象的でした。
あまりに鮮烈なので、思わず吹き出してしまいました。笑うしか無いとはこういうことなのだと思いました。
スピーカーが鳴っている感覚はなく、位置は全く掴めないのです。
目を閉じれば、壁を取っ払って大きな空間が出現します。
また、時折、ソフト入れ替えのため、和室のユニコーンさんがスピーカーの前に移動されるのですが、このとき、驚くことが。
スピーカーの前に人がたてば、音は人が居ない側に寄るという経験が全く通用しないのです。目を開けて聴いていた私は最初、アレ?と思ったので、次に目を瞑ってみましたが、結果は同様です。つまり、スピーカーではなく、その場が演奏会場になっており、和室のユニコーンさんが仰るとおり、トリップしているのです。
この様なケースは稀ですが、コンサートの演奏中に、人が席をたつ程度の影響です。それ以外に表現のしようがありません。
これは、「GRFさんの部屋」でも同様です。

続いてイザベル・ファウストのバッハはソナタ、パルティータを1番から。
時に右上から、また中央から左にかけてと、立ち位置とヴァイオリンの向きが見えます。バッハは厳格な表情で弾いてくれます。吐息というよりは鼻息に近い(失礼)息使いは、マッシヴな演奏です。
そして、ベートーヴェン。3番と10番を聴かせて頂きました。
特に10番は大好きな曲で、リクエストさせて頂きました。バッハから一転し、優しさと暖かさ、そして哀愁に満ちたこの曲。
どちらもカメレオンさながらに表情をかえるファウストはとても印象に残ります。そっと支えるメルニコフのピアノも素晴らしい。
以前より、このソフトなピアノの質感が気になっていたので、和室のユニコーンさんに聞いてみました。「ベーゼンじゃないかな」とのこと。和室のユニコーンさんの部屋では、より明瞭に違いを感じました(ピアノはスタインウェイでした(2014/5/11 訂正))。



◆後半

さて、ここで白ワインを和室のユニコーンさんが、抜栓されました。
○グイド・マルセッラ「ファランギーナ・ポッジ・レアリ」
グラスは、贅沢にもリーデルのロワールグラス。ハニーイエローに近い濃いめの色合いは、みるからに凝縮感が高そうで、飲む前から期待が高まります。
グラスからは、甘い白い薔薇のアロマにうっとりするもつかのま、トロピカルフルーツや柑橘類の果実香が満開です。これだけで嬉しくなってしまいます。
口に入れると粘性があり、咲き乱れる様な果実味は、フルーツバスケットさながらに複雑で豊か。ボディが厚く、リッチで濃潤な味わいでも素晴らしいが、何より酸が美しい。驚異的に長い余韻も印象的でした。


ジュリー二のブラームス2番は第1楽章を聴かせて頂きました。
牧歌的な第1楽章はいかにもブラームスらしく、力強く密度がありつつも柔らかく美しい音色が醸し出すハーモニーに濃密な白ワインは進みます。
2番は昔、サラッと聴いてそう好きでは無かったのですが、食わず嫌いならぬ、つまみ食い嫌いだったのかもしれません。
勉強不足故に感想が上手く書けませんが、早速、注文しました(笑)。

一転してジャズ(トニー・ベネット)です。初めて聴きます。
私は普段、ジャズを殆ど聴きませんが、このスゥイングする感覚を味わってしまうと、たまりません。躍動感に溢れ、そのグルーヴ感から「場の熱気」が感じられます。
コンサートホールだった場所もあっという間にスタジオです。
シチュエーションによって場の雰囲気をガラリと変えてしまわれるので、呆気にとられてしまいました。

インバルのマーラーは3番のSACDがあり、リクエストさせて頂きました。
っというのも、私はインバル×都響の演奏は好きで、良く足を運びます。残念ながら3番は行けませんでしたので、追体験をさせて頂こうとリクエストしました。ですが、あまりに遠くからとっている様な薄めの音で、ディテールに乏しく残念でした。録音が良くないことはあきらかです。インバルはこれを聴いているのでしょうか。私の足を運んだコンサートのソフトを買おうか悩んでいましたが、これでは買えません。
そこで、和室のユニコーンさんが、ハイティンク×CSOの盤を出されました。力強く力感に溢れたこの楽章に見事にやられました。
時間が許せば、美しいアダージョも聴きたかったです。

いよいよお待ちかね(笑)?の、アンドリス×グリモーのブラームスはピアノ協奏曲1番です。
第2楽章からです。第1部の終わりのppはやはり静寂。こういうppを聴いてしまうと、オーディオ的な視点は完全に消えてしまいます。いや、最初から既に消えてはいるのですが…
続いて、シャイー×ネルソンの盤を聴かせて頂くと、より交響曲的です。交響曲的な性格を持ち合わせているといわれるこの曲のスタンダードなる演奏だと感じました。実直にブラームスを示している様にも感じました。
比べると、グリモーはピアノを強調した演奏で、多少歌い過ぎな感も(汗)。その旨を和室のユニコーンさんに伝えると、「そうだよ(笑)!」と(笑)。
ともあれ、その違いが非常に明確に再現されてました。
さて第3楽章では、ネルソンはクララは常にシューマンに忠実であることを感じさせます。禁欲的と言っても良いかもしれませんが、それはグリモーの後のためで、これがスタンダードと思わせられる演奏です。
対して、グリモーの熱演は、ブラームスサイドからアプローチしつつもクララの存在を感じさせるもので、ちょっと、いや、かなり激しい(笑)。グリモー自身の解釈はクララはシューマンに忠実とのことですが、そうは言っても、自身の殻を少し破っているのかな。そんな思いを感じました。




いやはや、和室のユニコーンさんの部屋でとんでもない経験をしてしまいました。音楽もワインもとっても美味しい。贅沢なひと時でした。
毎日、コンサート会場はたまたスタジオと、ソースのシチュエーションに合わせてその場へワープ出来るというのは、羨ましい限りです。しかもコンサートホールでは、例えば、椅子の上にたてば3階席と、リスニングポジションによっても席が自由に選べます。和室のユニコーンさんが、「タイムマシン」とおっしゃっていますが、当にそれだと思いました。物理的な広さとしては6畳です。ですが、音楽を再生すれば演奏会場へトリップしてしまうのです。帰宅前にRCOのショスタコーヴィチは15番を再度聴かせて頂きましたが、真っ暗の部屋で奏でられるそれは、当にコンサートホールへのワープ。

さて、絶品の白ワインが無くなり、辺りが宵闇となったころ、
「GRFさんの部屋で聴く?」
と嬉しいサプライズ。っというのも、この日は和室のユニコーンさんの部屋のみだと思っていたからです。同時に少し怖くもなりましたが、この機を逃す訳にはいきません。
「いいんですか?いや、是非お願いします。」
と私はGRFさんの部屋へお邪魔させて頂くこととしました。


続く…

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  1. RICHEBOURGさん 訪問記上げていただいてありがとうございます。大変楽しい日になりましたね。

    一つ訂正させて下さい。あまりにも柔らなメルニコフのピアノをベーゼンドルファーではないかと思って発言しましたが、再度聴くとベーゼンとしては、柔らかすぎる気がしました。調べてみるとこの録音の様子を動画で見ることが出来ました。スタインウェイでした。ハンブルグ製なのかもしれませんね。

    http://www.youtube.com/watch?v=f1Osr0AKQ2k

    メルニコフは他のアルバムではベーゼンを弾いているのがありました。

    byGRF at2014-05-11 10:43

  2. グリモーのブラコンの印象はまさにその通りですね。ブラームスとクララの共作、そういう連弾曲がオーケストラ化されたものと感じさせる演奏です。私は、この曲の新しい標準を示したものだとさえ思います。

    byベルウッド at2014-05-11 17:02

  3. >和室のユニコーンさん

    先日はお世話になりました。
    メルニコフのピアノは訂正させて頂きました。
    イメージしているスタインウェイとは少し違う様に感じていましたが、スタインウェイでしたか。失礼しました。

    それにしても、お昼にお会いして、あっという間に夜9時でしたが、まだまだオーディオも音楽の勉強も必要だと感じました(笑)。
    また、宜しくお願いします。

    byRICHEBOURG at2014-05-11 23:21

  4. >ベルウッドさん

    レスありがとうございます。

    異彩を放っているかの様にもみられるグリモーの盤ですが、クララの存在を思わせる演奏は本来こうだったのでは?とも感じられます。
    仰るとおり、グリモーは、新しいスタンダードを築いてしまっているということなのかも知れません。
    同時に、この盤は、最初に聴いてはいけない盤とも思えます(笑)。

    byRICHEBOURG at2014-05-11 23:34

  5. こんばんは

    公園の裾まで散策に行って来ましたか。私は初冬の夕方だったので付近の風景を楽しめなかったので日の高いうちにお邪魔出来てよかったですね。

    思い出しますよ。
    ショスタコ15番、トライアングルの背景の漆黒の空間を・
    その後弦楽セクションが入って来てから、床に反射する音で床面が見えたのだけれど、白木の床に照明が当り光っていた事を。

    記事の通り、オーディオだから音を出すのが当たり前!なんじゃなくて機器も部屋の空気も「鳴らしきる」ことでトリップできるんでしょうね。
    ほんに良い体験でした。続編お待ちしています。

    byLoge at2014-05-12 03:11

  6. >Logeさん

    レスありがとうございます。

    Logeさんクラスになると、コンセルトヘボウの床がみえましたか!
    一度でいいから、コンセルトヘボウへ足を運びたいものです。
    いや、和室のユニコーンさんの部屋でトリップしているのですけど…

    >機器も部屋の空気も「鳴らしきる」…
    まさにその印象です。素晴らしい表現ですね。
    部屋の壁がさっと消えて演奏会場へトリップ出来るのは本当に羨ましい限りです。

    Logeさんのお部屋も素晴らしい音楽を再生されてらっしゃると、和室のユニコーンさんから(記事からもですが)お聞きしております。
    機会がありましたら、是非、お邪魔させて頂けると幸いです。

    byRICHEBOURG at2014-05-12 22:42

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