のびー
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ロンドンに移り住んで25年目となりました。240V環境の恩恵に浴すも、やはりオーディオは日本がおもしろい。年に数回の帰国の際の物色を何よりの楽しみとしております。

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800D3を導入しました
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持ち家(戸建) / 専用室 / オーディオルーム / 16畳~ / 防音なし / スクリーン~80型 / ~4ch
2018年3月、1986年から(32年間)一貫してJBLをメイン・スピーカーとしてきたオーディオ・ライフに別れを告げ、B&W党となりました。2015年のピアノ購入時にオーディオ部屋(約30畳)をピ…
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スピーカー・セッティング(その5:トリノフ3)

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2019年03月31日

前回まで、最近実施したスピーカー(SP)セッティングの様子をダラダラと書いてきました。SPケーブルの交換を機に、それまで聴感だけで決めていたSPと聴取位置をシミュレーションと測定で追い込もうというものでしたが、結果的にこれまでのポジショニングと大して変わらないものに落ち着きました。

Trinnov ST2 HiFi (以下ST2)で測定・最適化を実施しその知見を得るものの、普段使いではこれをパスするという意図でセッティングを詰めましたので、普段はST2は使用していません。ただ、ST2はテープ・モニター・スイッチ一つで挿入出来るので、日々、気が向いた時に(SPや聴取位置固定して、純粋に電気的に)調整を進めています。今回はST2での補正の一端を紹介します。

まず、前回までの検討で固めたSP位置、聴取位置、バイ・アンプのレベルでルーム・アコースティックを測定します。測定後、ST2は強度の異なる5つの最適化パラメータを自動的に作成します。

写真は、iPad Proのスクリーンショットで「周波数特性」です。最初のが一番弱い最適化(Comfort)、次のが一番強い最適化(Monitoring)です。
グラフは、上から現状(測定値)、最適化後(予想値)、適用フィルターです。
強い最適化では相当細かく補正が入っているのが分かります。
同様の補正が「位相」「群遅延」「インパルス応答」でも適用されます。

これは「位相特性」です。

800D3は350Hzと4KHzがクロスオーバーで、二次のフィルターが効いているのが分かります。
これら5つの最適化結果が、補正作業の基準になります。

私は、一番強いMonitoringを「位相が最も合った音は?周波数特性がフラットだとどうかな?」というような時々の確認用に使用し、2番目(Precision) と3番目 (Neutral) に強いものをベースに補正作業を進めています。

Neutralをベースとした補正では、周波数のターゲット・カーブを高域を自然に減衰させた値としています。

ウチは平行法設置なので、低域を持ち上げた「3つ山カーブ」だと低域が過大になるようです。
低域や最高域が完全にフラットになっていないのは、補正量の制限幅を以下のように決めているからです。

この制限幅を広げるともっとフラットに近付けることは一応可能です。

一方、Precisionをベースとした補正では、200Hz以下の低域だけに限った補正としています。

200Hzから上のフィルターがフラットで補正を入れていないことが分かります。
カットオフを150Hzから350Hzまで試しましたが、ウチでは200Hzが丁度良いです。

それぞれの最適化結果に対して、様々な修正を施すことが可能で、例えば
「周波数特性+位相」、「周波数特性のみ」、「低域のみ」、「左右スピーカーの特性重視」の選択肢があります。「左右スピーカーの特性重視」を選択すると、SPの基本特性を尊重して左右のバランスをとることに絞った最適化となります。

こちらも上手く使えば良いものになると思います。

尚、製品には日本語マニュアル(印刷物)が付属しますが、普段はiPadに入れた電子版(英語のみ)を使用しており、この日記の日本語訳は私の独断訳です。ステラ社の訳と整合していない点をご了承下さい。

今回の一連の「スピーカー・セッティング」は以上です。長い間お付き合いありがとうございました。

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レス一覧

  1. のびーさん こんにちは。

    いろいろ取り組まれていて参考になります。2点お聞きしたいことがあります。

    1)補正のリミッターを+6/-10に制限されているようですが、リミッターを取り払い50Hzの谷をフラットにしないのは何かネガティブな要素があるからでしょうか。よろしければ何を懸念されて+6dB止まりにしているか教えてください。

    2)200Hz以下で位相、F特それぞれ左右差が取り切れていない印象です。左右差を極力無くす調整をした場合、音の聞こえ方はどのよう
    に変化しますでしょうか?


    +6dBはレコーディングでは大きな値ですがルームチューニングでリミッターにするには少々小さい値かなという印象です。左右差を減らすと定位感が向上するのではと予想します。

    byhigh speed at2019-04-01 13:39

  2. High speedさん、

    さすが鋭い突っ込みですね。

    1) 補正制限幅+6/-10はST2のデフォルト値です。上限が比較的小さいのは機器保護が主目的だと思います。ウチは800D3とMC1.2KWなので+20dBくらい上げても問題は無いはずです。

    制限幅を+15dBまで拡大して聴いてみましたが、低域が不自然に肥大して上手くいかなかったので今は戻しています。確かにベストポイントは+6dBより上かもしれませんが、谷を埋めるポイントよりは下にありそうです。

    シミュレーションを繰り返すと聴取位置が少し動くだけで50Hz近辺の谷は(谷の周波数は変わりませんが)深くなったり浅くなったり随分と変化します。SPから出ている音圧が、部屋の形状やSPのポジションにより特定の周波数で増幅されたり減衰されたりする場合は、それに対応してSPの出力音圧レベルを下げたり上げたりすることは効果がありそうです。一方、聴取位置の違いで特定周波数の聴取音圧が上下する現象は、SPから部屋に相応の音圧が放出されているのにそれを捕捉出来ていないだけで「音響パワー」は十分出ているのでは?と考察しました。
    これは、一時、購入を真剣に考えたリアルサウンド・ラボ社のイコライザー APEQ-2pro の製品解説からの借用です(私の誤解があるかもしれません)。


    2) こちらはより頭が痛い問題です。120-170Hz辺りに明らかな左右差があります。周波数特性の方はMonitoringやPrecisionではほぼ完全に左右差が取れていますが、位相特性はMonitoringでも120-130Hz辺りで右チャンネルに位相回転が残ります。

    これはまだ原因究明中です。ウチでは右側は部屋の入口で、強化ガラスの入った両開きドアがあるので、どこか共鳴しているのかもしれません。

    200Hz以下を比較的強めに補正をかけると、全体感としてあまり不自然にならず定位の安定や明確化に効果があると思います。
    ということで、比較的強めのPrecisionで低域のみの補正をかけ、それをベースに調整を進めています。

    byのびー at2019-04-01 19:26

  3. のびーさん、お疲れさまでした。

    のびーさんの日記に感化されて、
    私もRoonのルーム補正を試してみましたが、
    鮮度が落ちて音に艶感が無くなるため、
    Roonでの補正は諦めました。

    やはりRoon単体では無理があるようです。。
    (ソフトの問題もあるかもしれませんが)

    また、試していない調音グッズがありますので、
    少しずつ調整をして日記にします。

    byにゃんす at2019-04-02 01:02

  4. のびー様

    ご無沙汰しております。トリノフ使いこなせてない勢の一人なので、興味深く拝読しました。自分もちゃんと使いこなさないといけませんね(^_^;)

    ところで、メインシステムではチェック用で基本お使いになられないとのことですが、別室1or2のJBLシステムでトリノフのチャンデバ使ってマルチで遊ぶとかはいかがでしょうか?個人的にチャレンジ記事熱烈希望です!!! 勿体ないですし(笑)

    by翠巒 at2019-04-02 11:52

  5. こんにちは。
    マイクを聴取位置に固定してf特が平坦になるように電気的補正を掛けた場合、実際に音楽鑑賞するときに頭(耳の位置)を測定時のマイクの位置と同じにしないといけないと言うことでしょうか。

    理屈では頭がずれたら補正が有効に生かされないと言うことになりそうですが、実際のところどうなんでしょう。
    頭の位置が変わらなくても首を振っただけでも耳の向きが変わるので耳に届く反射音は変わってきますから、極端な話頭を固定しない限り補正の効果は維持できないなんて話になりそうです。

    頭を動かさないで音楽を聴くなんて窮屈ですよね。 実際マイク位置からずれるとどの程度音が変わって聞こえるものなんでしょうね。

    あと、実際に音楽を聴いていて補正ありと無しではっきりと補正ありの方が良いと言い切れるような効果が得られるものなのでしょうか。

    質問ばかりですみません。

    byBI1961 at2019-04-02 15:12

  6. にゃんすさん、

    「RoonのDSPは悪くはないがベストではない」という評価を耳にします。
    自室のクセを知ることは絶対に無駄ではないので、お互い地道に頑張りましょう。

    調音グッズのレポート楽しみにしています。

    byのびー at2019-04-02 17:26

  7. 翠巒 さん、ご無沙汰です。

    トリノフ・ユーザーとは存じませんでした。是非、使いましょう。

    私は「常用しない」と言ってますが結構弄ってますよ(笑)。

    昨年3月にメインSPを800D3に変更するまでは、ST2はJBLのアクティブ・チャンデバとして常用していました。
    今でもその時のパラメータを保存しています。アクティブ・チャンデバとしても結構な優れもので、フィルター特性やレベル調整を結構駆使していました。

    トリノフって凄いなと思ったのは、クロスオーバーのカットオフを12dBから24dBに変更した時に、ST2が位相判定をInvertedと認識したことです。それ以来、結線を変更した時は測定して位相確認をするようになりました。「右チャンネルの高域側が逆相」とかいうのもキチンと判定します。

    byのびー at2019-04-02 17:28

  8. 平蔵さん

    トリノフのデジタル入力はPCMのみで上限は96KHz/24bitです。私の知る限りでは、ほとんどのチャンデバ/イコライザーはこの辺りが上限です。アキュフェーズは自社規格のHS-Linkでは上限が192KHz(PCM)、2.8MHz(DSD)だったかと。

    ただし、内部演算に関してはビット落ち等を懸念して遥かにハイ・スペックでの処理となります。トリノフは64bit浮動小数点になります。

    スタジオ・エンジニアの多くは機器間の伝送は96/24で十分と考えていると思います。またAD/DA処理が重なることもあまり気にしません。再生側はデジタル伝送に拘っているのと対照的ですね。エソテリックの復刻SACDもマスターテープを96/24でコピーしてマスタリング後、DSD変換してSACDにしています。

    私も以前はデジタル伝送に拘って、ファイル再生でDA変換を1回で済ますようにデジタル・チャンデバで帯域分割後にDA変換、その出力をアッテネーターで音量調整していたこともありました。AD/DA変換は勿論、少ない方が良いわけですが、それを避けるためのDD変換というのは短絡的という気がします。特に、極めて製品数も実績も少ないDSD/PCMのDD変換より、ほぼ全ての録音で使用されている「枯れた」技術であるAD変換の方が音が良い、という説もあります。

    私は、「デジタル・イコライザーを使用するのであればAD変換は仕方ない」という考えです。その上で挿入損失を取るか挿入によるメリットを取るかの選択だと思います。

    他方、機器選択や機器構成の柔軟性は失われますが、LinnやMerging等、同一ブランド、同一技術で固めたフル・デジタル・システムは検討に値するかもしれません。

    byのびー at2019-04-02 18:17

  9. BI1961さん

    >実際に音楽鑑賞するときに頭(耳の位置)を測定時のマイクの位置と同じにしないといけないと言うことでしょうか。
    測定や補正をする場合の基準点として聴取位置にマイクを置いていますが、そこで頭も動かさずに聴かないといけないという訳ではないと思います。
    ST2では(他の同様の機器でも)「複数回(複数地点)の測定による総合評価をベースにした補正」も可能です。

    >実際マイク位置からずれるとどの程度音が変わって聞こえるものなんでしょうね。
    普段の試聴でも、補正の有る無しにかかわらず頭が前後したり上下したりすると結構、低音感や定位が変わります。特に上下による低音感の変化は大きいと思います。
    普段の聴取位置でベストに調整したとしても、聴取位置の変動による特性の変化は補正無しの場合と同じように生ずるはずです(経験では生じます)。

    >理屈では頭がずれたら補正が有効に生かされないと言うことになりそうですが、実際のところどうなんでしょう。
    「どうせズレるから調整しても無駄」と考えるか、「ズレるけど基準点で良くなった分だけ全体的に良くなる」と考えるかです。

    >実際に音楽を聴いていて補正ありと無しではっきりと補正ありの方が良いと言い切れるような効果が得られるものなのでしょうか。
    周波数特性を例にとると、「帯域による凸凹」は一目瞭然なので補正したくなりますが、実際に音楽を聴いていて極端なピーク/ディップ以外は(私は)あまり気になりません。私は部屋や機器の「個性」だと受け取ることが多いです。

    聴いて気になるのは「左右の不揃い」だと思います。左右の不揃いがあると、ボーカルやソロ楽器を中央で定位するように調整しても響きだけが右や左に流れたりします。この左右の不揃いを補正すると音像が安定するのが分かります。
    一方で、強く補正をかけると、何か音の勢いや潤いのようなものが失われたり、窮屈な感じがしたりすることがあることも事実です。

    出来れば、より純度・鮮度の高い音が聴きたいと皆願っていると思うので、その辺りがイコライザー使用の難しさだと思います。

    byのびー at2019-04-02 21:16

  10. のびーさん、

    丁寧な回答どうもありがとうございます。

    byBI1961 at2019-04-03 12:05

  11. のびーさん、こんばんは。

    本文およびレスの内容共にとても共感(実感)出来ました。
    現状の把握と変化量の確認、必要と思った部分だけ取捨選択して自分にとってベターな方法を取る。
    やってみて初めて見えてくるものもありますよね。
    測定装置の正確(精度が高い)な使い方がよく理解できなかったりもして、なかなか一筋縄ではないですが、測定からわかることが多くて楽しいです。

    byCENYA at2019-04-04 20:11

  12. CENYAさん

    (理論×感性)×実践のCENYAさんに共感してもらえて嬉しいです。
    測定すると対策の方向性が具体的になります。

    これからも情報交換お願いします。

    byのびー at2019-04-07 23:54

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