のびー
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ロンドンに移り住んで25年目となりました。240V環境の恩恵に浴すも、やはりオーディオは日本がおもしろい。年に数回の帰国の際の物色を何よりの楽しみとしております。

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800D3を導入しました
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持ち家(戸建) / 専用室 / オーディオルーム / 16畳~ / 防音なし / スクリーン~80型 / ~4ch
2018年3月、1986年から(32年間)一貫してJBLをメイン・スピーカーとしてきたオーディオ・ライフに別れを告げ、B&W党となりました。2015年のピアノ購入時にオーディオ部屋(約30畳)をピ…
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日記

ピアノ協奏曲の再生

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2020年07月06日

今回は大胆にも音楽ネタです。

ことの始まりは、MFさんが作成したこのYoutubeビデオ:
【検証】PCオーディオ DAC・PC比較! Hugo2 VS DAVE & 普段使いPC VS プロセスカットPC

https://www.youtube.com/watch?v=-cQJ_bU9mvA

Hugo2 と DAVE、普段使いのPCとプロセスカットしたPCを相互に組み合わせて、パフォーマンスの違いを比較検証した興味深いビデオです。彼が素材としたのは「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ長調 Op18」。私もよく聴く曲です。

ビデオは良く出来ていて、Mp3フォーマットながら、PCやDACの違いが結構よく聴き取れます。しかしながら、著作権フリーで演奏家もよく分からない音源で、音質以前に演奏に満足出来ません。音質評価のためとは言え第一楽章を4回も聴くと欲求不満が溜まりました。

MFさん:如何でしたか?

のびー:ビデオは面白かったけど、演奏が気に入りません。僕が普段聴いているものを紹介するから一度、聴いてみて下さい。全然、違うよ。

MFさん:面白そうですね。聴きます。


ということで、紹介したのが以下の3枚。

① アシュケナージ(p)、ハイティンク指揮/コンセルトヘボウ管弦楽団 1984年
私のコメント:デジタル録音で、86年の西ドイツ製のオリジナル盤で、僕が一番良く聴いているものです。


② リヒテル(p)、ヴィスロツキ指揮/ワルシャワ・フィル 1959年
私のコメント:この演目の定番と言われている盤で、紹介するのはエソテリックによるリマスターです。こちらはもっとピアノが立ってます。録音は古いけど、特にピアノ演奏が素晴らしいです。僕はオリジナルのLPと95年製のCDも持っています。


③ アシュケナージ(p)、プレヴィン指揮/ロンドン交響楽団 1970年
私のコメント:個人的にはこれが一番好きかも。ピアノ、オーケストラともに重厚で一体感があり、乗れる演奏です。これはずっとオリジナルのLPしか持っていなかったのですが最近ハイレゾをダウンロードしました。


しばらくしてMFさんから返事が来ました。

「紹介して頂いたラフマニノフですが、僕には①が一番自然に聴けて良かったです。音場も上の広がりがあって良いですね。

②の盤は収録に不自然さを感じてしまって聴き入る事が出来ません。

お勧めの③は、質的には鮮度も高いのですが、ピアノの距離感が変わるのがとても気になります。演奏もなにか若さと言うか,,,

①が総じて僕には良かったです。多分一番弄られてない気もします。③は、ピアノのソロの時と他の楽器と協奏の時では、ソロの時がとても近く感じて、協奏の時は遠くに感じます。」


このコメントには実に考えさせられました。MFさんの感想は、曲に対する妙な思い入れが無く、音を純粋に無心で聴かれるので、いつも新しい視点を提供してくれます。

①はデジタル録音初期のもので、今、聴いてみると録音も非常にナチュラルです。演奏では繊細なソロと包み込むようなオケのバランスが絶妙ですが、他の演奏と比較するともう少しダイナミックに聴きたいと思ってしまいます。

②がそこまでダメか?ということでエソテリックのリマスターを聴いてみてビックリ。この演奏を聴く時は大体LPで、あまりエソテリック盤を聴いてませんでした。LPや最近ご無沙汰していた95年のCDと比較すると随分と「盛っています」。


③のピアノの距離感に関しては、僕はあまり気にならないのですが、①と比べると多少の脚色があります。この音源をLPで聴くと、ハイレゾほどの解像度はなくそれなりの脚色も感じますが、なぜか遥かに自然です。メディアの差か再生装置の差か分かりませんが、いずれにせよ個人的にはこれが一番、楽しめます。



例の如く前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。

そもそも、協奏曲に於ける良い録音・再生とは?

コンサートに出かけて一流演奏家のピアノ協奏曲の実演を聴いても、かぶりつきの席でなければ、レコードやCDのようにピアノの「相対」音量は大きくありません。それでもピアノの音は結構鮮明に聞こえます。多分、聴衆は視線も神経もピアノに集中して聴くので「物理的な音量」以上にピアノの音を聴けているのだと思います。

ビジュアルで考えると分かりやすいです。ピアノ協奏曲では、ピアノが鳴っている時、特にソロ・パートでは、視線がピアノに集中し、それまでオーケストラ全体を見ていた視野角がピアノ単独を見るために一気に画角を狭めているはずです。

人間の耳がそのように都合よく指向性コントロールが出来るのか、脳によるプロセッシングで補われているのか専門的なことは判りませんが、体感的には音楽の流れに合わせて聴覚の指向性がコントロールされているように感じます。

録音では、このように都合よくピアノとオケのバランスを曲の進行に合わせて変化させることは不可能なので、全体を俯瞰した感じで録るか、ピアノにフォーカスして録るか、エンジニアに委ねられます。

③では、もしかするとピアノの距離感が移動するというMFさんの指摘の通り曲の進行に合わせてピアノの録り方をダイナミックに動かしているのかもしれません。ただ、私の聴き方とは上手く合っていてそれが気にならず、より楽しめる方向に作用しているということでしょうか?


もっと最近の録音も幾つか聴いてみました。

ツィマーマン(p)、小澤征爾指揮/ボストン交響楽団 2000年
ラン・ラン(p)、ゲルギエフ指揮/マリインスキー劇場管弦楽団 2004年
トリフォノフ(p)、ネゼ=セガン指揮/フィラデルフィア管弦楽団 2018年

ピアノの距離感は全て違います。ツィマーマン/小澤盤はビックリするくらいオンな録音で、これは私には結構な違和感があります。トリフォノフ/ネゼ=セガン盤は気に入りました。

この問題では、最近の録音解像度の向上は助にはなりますが、解決策とはならないようです。

交響曲や室内楽だと、鑑賞時のパースペクティブが大きく変わることが無いので、大した問題にならないのだと思います。あらためてピアノ協奏曲再生の難しさを認識しました。(画像はインターネット上に公開されているものを拝借しました)

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レス一覧

  1. のびーさん、

    今回はPCの音比較ではなく音楽ネタですか。
    この曲は、かなりの数の演奏があり、フィギュアスケートの浅田真央さんの影響もあり、家内の好きな曲でもあります。

    私もいろいろ聞いていましたが、良く聴くのは1983年当時に購入したCDでリカド、アバド指揮シカゴ響です。シカゴ響の奏でる響きが良くて、最近のリッピングとMFPCのおかげで音の鮮度もまずまずです。

    あまりに有名な曲過ぎてオフ会ではかけたことはないですけどね。(笑)

    byHarubaru at2020-07-06 10:08

  2. こんにちわ~♪
    アシュケーナージの70年盤は私の愛聴盤なんですが、よ~く聴いてみるとソロパート以外はピアノがオーケストラに埋もれてしまうせいか、微妙に距離感が違ってきますね。

    他にも10枚ほど聴いてみましたが、ルガンスキー盤(2005年)はピアノが埋もれず良い感じの距離感でした。
    試しにエアレコしてみましたが、、、ぅ~ん、上手く録れませんね┐( ̄ω ̄;)┌
    https://youtu.be/RSzXScDS4dQ

    byspcjpnorg at2020-07-06 10:54

  3. のびーさん

    私は、1963年録音のコンドラシン/モスクワ・フィルのLPが愛聴盤です。チャイコフスキー(マゼール/LSO)とのカップリングというお徳用盤で連れ合いの嫁入り道具です。

    アシュケナージはいいですよね。日本の教養のお高い(??)クラシックファンは、ピアニストとしても指揮者としてもとかく低く見るようですが…。

    アイスランド人と結婚して、いわば合法的にソ連から足抜けしたこともあってデッカと契約して若い時からよい録音にも恵まれたこともあると思います。最近、外出自粛もあってLPや、アナログ起こしのデジタルアーカイブなどでいくつか聴いていますが、演奏も録音もとてもよいと改めて見直しています。

    コンサートで生で聴くと、パーティ効果の一種なのか人間の聴力はうまくクローズアップをする能力があるようです。オーディオ的にはあまり「自然」なバランスよりも、適度にソロにクローズアップされるくらいがちょうど良いような気がします。むしろ、モノーラル時代の、指揮者頭上のマイク1本のほうに驚異的なウェルバランスの録音があったりします。

    ラフマニノフではないですが、最近の録音では、アリス=サラ・オットーのグリーグの協奏曲が気に入っています。ライブ録音なので、いわゆるハイファイ調のクリアネスは若干落ちますがとても良いバランスで、第一楽章終末の盛大なカデンツァは(恐らくオケ抜きの別録り)うまくピアノソロがクローズアップされて痛快です。

    byベルウッド at2020-07-06 19:08

  4. のびーさん

    この話題は盛り上がりましたね(笑)

    >MFさんの感想は、曲に対する妙な思い入れが無く、音を純粋に無心で聴かれるので、いつも新しい視点を提供してくれます。

    鋭いご意見だと笑ってしまいました!

    20代にやっていたモータースポーツで、レース中に後続車の位置を確認・気が付くのは耳しかないんですよ!
    自車のエンジン音・排気音・時速200km以上の走行風の中、コーナー侵入手前でイン側を刺されないように常に後ろ側に聴力を研ぎ澄ませる必要があります。
    レース仕様のバイクにはバックミラーはありませんから(笑)
    バックストレートで遠くの後続車を確認する時は脇のしたから後ろを覗き込みますが、10メートル以内まで接近されたら後ろを覗き込む余裕は無いですから耳がディフェンスの武器になるのです。
    と言う事で、音の距離間を聴き取り聴き分ける事に慣れているのかもしれません。

    クラシックは好きですが、演奏者や会場などまったくのド素人で分かりません(汗)

    byMF at2020-07-06 21:06

  5. Harubaruさん

    こんにちは。ご無沙汰しています。

    この曲は有名過ぎて、少なくとも欧州では実際のコンサートでもあまり演奏されていないと思います。私にとっては、チャイコフスキーのピアノ協奏曲1番と並んで協奏曲事始めの曲でもあります。

    ご紹介頂いた演奏は未聴なので、聴いてみます。

    byのびー at2020-07-07 03:43

  6. spcjpnorg さん、
    レスありがとうございます。

    アシュケナージの70年盤は愛聴盤でしたか。CDでしょうか?LPではデジタルほどピアノ移動が分かりません(気になりません)。

    最近はストリーミング・サービスがあるので複数の盤の比較が簡単になりました。私も優に10演奏は聴きました。

    エア・レコは内蔵マイクでの録音ですか?音場とか周波数レンジはさすがに厳しいですが、結構雰囲気出てます。

    byのびー at2020-07-07 06:47

  7. ベルウッドさん

    こんにちは。
    期待通り、ベルウッドさんから面白いレスを頂けて嬉しいです。

    この曲は録音もさることながら、ラフマニノフ自身の演奏・録音が残っているので、作曲者の意図をダイレクトに聴くこともできるのが面白いです。

    ラフマニノフの演奏は「速くて重い」のに驚きました。後世の演奏家達のだれもが彼よりゆったりなのに、彼ほど重量感のある演奏に当たらないのも凄いです。

    ラン・ラン/ゲルギエフなどは非常に遅いテンポで進みますが、ラン・ランのピアノはやはり軽快で、私には重量感が足りません。

    byのびー at2020-07-07 06:55

  8. MFさん

    興味深い話題をありがとうございます。Youtubeビデオも面白かったですが、そこから随分と逸脱しました(笑)。

    あの凄耳はモータースポーツで鍛えたものでしたか?まさに「動態聴力」ですね。

    「絶対音感」があると、音程のズレが気になって素人演奏の音楽が楽しめないという話を聞いたことがあります。「動態聴力」があると変なマスタリングの録音がたのしめないのかもしれませんね。

    駄耳で良かったと妙に安堵しています(爆)

    byのびー at2020-07-07 07:02

  9. のびーさん 遅いレスで ごめんなさい。
    一晩目 日記をみて まず youtubeで MFPCの【検証】PCオーディオ ビデオを観る。

    二晩目 整理されてない棚から CDを探し出す。7枚ほど 探し出す。 LPは 諦めて 探さない!

    三晩目 音源のチェック!?  
    ツィイメルマン& 小澤 

    アンスネス& パッパーノ

    グリモー& アシュケナージュ

    アシュケナージュ& プレヴィン

    キーシン & ゲルギエフ

    トリフォノフ& セガン
    リシッツァ & マイケル.フランシス

    MFさんの 凄耳は よーく 理解していたのですが 再度 納得してしまいました。

    いやぁ それにしても やはり のびーさんは 音楽マニア?

    オーディオ マニア??
     MFさんの 音源に 触発されて ここまで のめりこんでしまうとは??
     
    私も 便乗して 楽しませていただきました。

    トリフォノフが 一番 好物でした。

     

    byX1おやじ at2020-07-07 19:38

  10. X1おやじさん
    こんにちは。

    検証の検証?をして頂き恐縮です。
    >MFさんの 音源に 触発されて ここまで のめりこんでしまうとは??
    私の日記で、ここまでやって頂いた方に何と反応しましょうか?

    今回、あらためて感じたのは、録音が古いもののリマスターで良いものは少ないということです。
    CDも一部の出来の悪いものを除いて、初期のプレスのものが自然な音調です。

    HDDと高性能のオーサリング・ソフトウエアのお陰でノン・リニアな編集が可能となり安易に弄れてしまうことが、良くないのではと思っています。

    時間のある時に是非LPもお願いします。

    トリフォノフ盤良いですよね!

    byのびー at2020-07-08 02:24

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