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 自作PCでPCオーディオを楽しんでいます。  ハンドルネームはかつて憧れのMPUであったMC68040にちなんでいます。  多数の情報を集積し、最高の音を目指します。  私の駄文をつらねた…

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持ち家(戸建) / 専用室 / オーディオルーム / ~6畳 / 防音なし / スクリーンなし / ~2ch
 5.5畳しかないごく普通の部屋です。  狭いので全景を撮るのが大変です。  近年の住宅であればごく普通の装備ですが、窓はペアガラス、壁にはグラスウールが入っているので、音漏れはわりと少なめで…
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日記

高音質ケーブルの条件1

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2019年02月16日

 タイムドメイン由井社長の指摘通り、ケーブルによる音の変化を支配するものはケーブルを伝わる音波(縦振動)であるということで、高音質のケーブルの条件は音波(縦振動)を伝えにくいケーブルであるということになります。
 オーディオの音質を変化させるケーブルの種類からの考察などを行った結果、この結論は妥当に思えます。
 タイムドメインの製品としては、振動を伝えにくくするため、Yoshii9のスピーカーケーブルとして柔らかいシリコーン皮膜を使い、0.2sqと細くヒョロヒョロのライカル線を採用しています。また、アンプYA-1の内部配線は毛のような超極細の電線をたわませて使用しているようです。
 そのほか、製品にはできないやり方ですが、皮膜を剥いだケーブルにガン玉(釣りのおもりに使う鉛玉)を加締めて防振するという手法を示しており、一部のタイムドメインファンはそのような自作ケーブルを使用しているようです。
 ということで、答えが示されているものではありますが、この答えについてどうなのか一応調べてみたいと思います。

 まず、金属などの固体を伝わる音波の減衰について調べてみようとしてのですが、ズバリ書いてあるものは見つかりません。波の減衰については利用があまりされていないためと思われます。減衰率については、波の速度と関係があり、速度が速いほど減衰が少なく伝わりやすいということのようです。
 固体を伝わる音波の速度については、工業製品材料の厚さ測定や土木構造物の損傷診断などの応用分野があるためかまとめられたものが容易に見つかります。例えば下記のような資料があります。
https://www.olympus-ims.com/ja/ndt-tutorials/thickness-gage/appendices-velocities/
http://5mhz.site/archives/263
https://www.dakotajapan.com/mpseries/point/speed-sound.html
2番目のサイトには音速を求める公式があり、

とあります。
オーディオに使いそうな材料を含んで縦波音波速度の数字を拾ってみると
シリコーンゴム       1,000m/s
水銀              1,450m/s
水               1,500m/s
テフロン            1,520m/s
低密度ポリエチレン    2,080m/s
鉛                2,160m/s
ポリ塩化ビニル(PVC)   2,395m/s
高密度ポリエチレン    2,460m/s
アクリル(パースペクス) 2,730m/s
ガラス繊維            2,740m/s
金                  3,250m/s
錫                3,320m/s
鋳鉄(軟質)           3,500m/s
銀                   3,610m/s
黄銅                 4,430m/s
銅                    4,660m/s
鋳鉄(硬質)           5,600m/s
ニッケル            5,840m/s
酸化鉄(磁鉄鉱)      5,890m/s
チタン              6,100m/s
アルミニウム          6,320m/s
シリコン              9,620m/s
ベリリウム            12,900m/s
ダイヤモンド          18,000m/s
(ただし、シリコーンゴムはhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/koron1944/14/152/14_152_620/_pdf/-char/jaによった)
 これらは、おそらくは塊状で標準的な状態の速度を示したものなのだろうと思われます。リンク先の記事に注釈があるものもありますが、「これらの物質内の実際の音速は、具体的な組成や微細構造、粒子または繊維の配向、多孔性、温度など、さまざまな要因により大きく異なることがあります。」と書かれており、あくまで目安であるとの注釈があります。そして、資料により数字のばらつきが結構あります。また、材料による固有の鳴きも音に影響するはずですし、ケーブルならばたわんだ状態と張った状態では違います。ですので、ここからどの材料が良いか直接判断できるものではありません。
 それでも、数字を眺めてみると、やはり柔らかいものは速度が遅く、固い(硬い)ものは速度が速いという傾向が分かります。そして、ニッケルメッキよりも(低速度の)金メッキがよいのかとか、使いどころによっては制振材として有効な鉛もやはり低速度なのかといった感想も浮かびます。鉛のケーブルを作ってみたら高音質だったりするのでしょうか(作るには大投資が必要だと思いますが)。音速の公式から行くと密度の高い物質のほうが低速度になりそうですが、低密度ポリエチレンよりも高密度ポリエチレンの方が高速度であるところをみると、密度を上げることにより、体積弾性率や剛性率がより上がるのだろうと思われます。水銀はかなり低速度ですが、水銀で作ったケーブルは電気抵抗が高いにもかかわらずなかなか音が良かったという話(個性的な音との試聴記もありますが)も思い出します。
なお、固体の音波(振動)速度を低くし、音波(振動)を減衰させる構造としては、「気泡」や「傷」があります。傷が入った電線だとか気泡入りの電線(作れるかどうかわかりませんが)とはあまり現実的でない気がしますが、現実的には接点を入れてやるという方法はあります。由井社長は振動を遮断するという発想でケーブルの間にキャノンコネクターを挟むことにより振動の遮断を試みたことがあったとのことです。その結果は音質的には悪化してしまったとのことであり、接点による振動対策は電気的な不利が大きく効果が出にくいということだろうということだと思います。ただし、皮膜については傷とか気泡というやり方も「あり」かもしれません。ラダーケーブルの音質評価が割と高いのは、皮膜が連続していない構造であることにより皮膜を介した振動伝播が少ないことが主たる原因ではないかと私は考えています。

 ということで、傷などがないまともな銅線について、状態の違いによる物性の違いを知りたいわけですが、どうもネットで普通に検索する程度ではあまり情報が出てきません。
「銅」や銅線ないし金属線の硬さについて調べると、わかることはこれくらいです。
・硬くなった銅を焼きなます(アニーリングする)と軟化する。
・強度が要求される硬銅線は常温で線引加工することにより製造される。硬銅線をアニーリングすると軟銅線となる。
・純度が高いほうが低温でアニーリング効果がある。超高純度の細線では常温でも軟化する。
・太い電線は曲げた時の最大歪が大きいため曲がりにくく、細い電線は曲がりやすい。
・太い金属線は硬く、細い金属線は柔らかい傾向となる。
電線が細いほど「柔らかく」なりやすいことは事実のようですが、この「柔らかさ」とは曲がりやすさだけを意味しているのか、それともそれに伴って縦振動も伝えにくくするような柔らかさなのかはよくわかりませんでした。直感的には後者だと思うのですが、物理学的な裏付けは見つかりませんでした。
銅や金属の一般的な性質を調べる方法はこのあたりが限界のように思うので、また別の方法を考えたいと思います。

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