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本邦初!クリーク Destiny2 プリメイン・レビュー

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2011年11月09日

Creek Audio
Destiny2 Integrated Amprifier

Destiny2 は Destiny の後継として昨年 10月に発表された、プリメインアンプ、CDプレーヤー、チューナーから成る英国クリーク社のフラッグシップ・シリーズ。今回プリメインアンプを導入したのでレビューする。おそらく本邦初だと思うのは、正規代理店経由で日本に輸入された初号機だからだ。


【Destiny2 を選んだ理由】

手持ちの AVアンプと共存できてピュアに使えるプリメインを予算30万円程度で物色していたのだが、国産の重厚長大アンプはラックの空きスペースに収まらず、欧米の薄型プリメインを探してあちらのレビューやフォーラムを読み漁っているうちに、デザインが好みなのとその評判のよさから第一候補に。

しかし当然ながら日本では試聴できるところがどこにもない。いくつか試聴した中ではアトールの IN200, ブラデリウスの TYR が好印象だったのだが、敢えて聴きもしてないモデルの購入に踏み切ったのは以下の理由からだ。

 ・欧米での評価が極めて高い
 ・フランスでも IN200 よりよいというフォーラムの書き込みを見つけた
    (Google翻訳って便利!)
 ・手持ちスピーカー(Audience 52SE) を買った時に試聴に使ったアンプが Creek だった
 ・Dynaudio コンターも楽々鳴らせる能力があり、相性も抜群らしい
   (レビュアの一人が個人のリファレンス・システムに採用)
 ・聴く音楽の半分を占めるブリティッシュ・ロックには、英国アンプが合いそう
 ・ハードロックやメタルも"正しい"音で鳴る、というレビューを見た

まあすべて伝聞と思い込みなので、ギャンブルだったことに変わりはない。


【デザイン・機能】

外観はスマートで、伝統的な意匠と現代的な要素が絶妙に融合した、インテリジェンス溢れる素敵なデザインだと思う。下位モデルとはパネルの質感も異なり高級感もある。電源は 300VA, 出力 120W(8Ω)/180W(4Ω), キャパシタ容量 44,000μF、重量 10kg と、仕様的にはとりたてて目を引く要素はない。スピーカーは2系統。入力は5系統あり、うち1系統が"AV Direct" で、AVアンプからのプリアウトを接続するとプリ部をバイパスしてパワーアンプとして利用することができる。Phono はイコライザがオプション扱いとなっている。


【音質】

音質は「無色透明」の一言に尽きる。一切の色付けがないクリーンな音だ。
英国のアンプというとウォームで暗めの音という印象があるが、Destiny2 は極めてニュートラルで、むしろ僅かにドライで明るめのサウンドだ。本国のレビューでも「昔の Creek の音より、Jeff Roland に近い」という評があったが、こういうことなのだろうか。

これみよがしな力強い低音も、目の覚めるような爽快さも、快活でラテン的なノリも、とろけるような甘い美音も、香り立つような色気も何もない。しかし解像度は非常に高く、引き締まりグっと沈む低域、スムーズでシルキーな中域、透明度が高く伸びやかな高域、とオーディオ的な能力は極めて高い。音楽ソースの音そのものが、一切の脚色・化粧を廃してピュアに立ち上がってくる印象だ。

それは味気がないのかというと決してそんなことはなく、オーディオ的要素が気にならなくなり、音楽そのものに意識を 100% 没頭できることが快感になっていく。どんなジャンルの音楽を聴いてもどの時代の音を聴いても、得手・不得手ということがなく、ソースを選ばない。過剰なものが何もなく、足りないものも何もない。何もかもが程よく、バランスがよい。しかしそれは決してモニター的というのでもなく、むしろ音楽ソースの音「だけ」が増幅器に縛られることなく自由奔放に躍動しているような、みずみずしく極めて音楽的な音と感じられる。

このアンプ、まるで主人(音楽)を引き立てるために、表に出しゃばったり余計な節介を焼くことなく、黒子に徹して裏で雑事や調整を完璧にこなしている「名執事」のようだ。


【AVアンプとの比較】

手持ちの AVアンプ、DSP-Z7 も下位モデルとの価格差以上にオーディオ的に優れたアンプだが、プリアウトから Destiny2 に繋いだ時の音質向上には目覚しいものがある。特に中低域の解像度とエネルギー感が格段に向上し、音楽が躍動する。Destiny2 側が無色なので違和感は全くなく、純粋に音質がグレードアップする。この「色付けのなさ」は、どんなAVアンプと組み合わせても音色的な相性の心配がないという意味でも、現代プリメインとして大きな美点になると思う。

AV アンプのプリを通した音と Destiny2 をプリから通した音は、前者が美音系で絹ごしのような付帯音が付く(といっても比べるまでわからなかったが)のに対し、後者ではそのヴェールが剥がれたソリッドでクリアな音になって、より上質で生々しいものとなる。しかしプリアンプ部の差はパワーアンプ部の差ほど劇的なものではない。


【100V仕様はないが】

Destiny2 シリーズは CDプレーヤーとチューナーは 100V 標準対応なのに、プリメインは 100V 版は製造されておらず、115V か 230V の選択となる。正規輸入代理店経由で届けられたのも 115V のUS仕様そのままで、クリーク本社に問い合わせても、100V 環境での使用に支障はないとの解答であった。

実際、100V の音と 117V 昇圧トランス(CSE ST-500)経由の音質は僅差で、100V のハンデはほとんど感じられない。給電しているコンセントの音質差と言われてもわからないレベルなので、気にする必要はなさそうだ。小音量時のリニアリティの高さも特筆レベルで、深夜でも音楽の躍動感をほとんど失うことなく聴くことができるのも素晴らしい。

ただし電源ケーブルのアップグレードには注意が必要そうだ。ベルデン、オヤイデ、アコリバ、AETと色々試してみているが、もともとが絶妙のバランスで成り立っている音なので、線材・プラグの材質やメッキの色付けをストレートに暴き出し、いかな高級ケーブルであってもそのバランスを崩す恐れがある。ここは今後の研究課題。


【まとめ】

オーディオに対して「美音に酔う」とか「鮮烈さに浸る」ことを求める人には向かないかも知れないが、「オーディオを忘れさせる音」というのは、新しい価値観に目覚めさせられるものであった。リスクを取っての買い物だったが、結果は大満足である。確かにちょっと「通好み」な要素はあるものの、こんな素晴らしいアンプが日本でこれまで全く黙殺されてしまっているなんて、本当に勿体ないと思った次第。

色はブラック・バージョンもあるので、こちらはさしずめ「黒執事」か。


(試聴環境)

スピーカー: Dynaudio Audience 52 Special Edition
スピーカーケーブル: AET SCR
ソース: 機器=自作PC, 再生ソフト=J.River Media Center 16 (WASAPI)
USB ケーブル: Acoustic Revive USB 1.0SP
USB DDC: Audiophilleo-2
DAC: ARCAM rDAC
RCA ケーブル: Chord Chameleon Plus
ステップアップトランス: CSE ST-500
AVアンプ: YAMAHA DSP-Z7



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