風変わり
風変わり
CD化されないアイドル・歌謡曲レコードのデジタル化に手を出したら金がドンドン出て行く。 ついに超音波洗浄器まで買ってしまった・・・

マイルーム

マイルームは公開されていません

レビュー/コメント

カレンダー

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

お気に入り製品

日記

リマスター盤 ゲッツ/ジルベルト 50周年記念デラックス・エディション

このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年06月03日

今回は先週の5月26日に北米で発売された(日本は30日発売)、
「ゲッツ/ジルベルト 50周年記念デラックス・エディション」の紹介です。

まず最初にこのアルバムに昔からある左右逆問題などについて書きたいと思います。
これから書くことは
DCCのマスタリングで有名なスティーブ・ホフマンさんが御自身が主催している
Steve Hoffman Music Forumsで2011年に語られたことを元にしています。
大体は下のスレッドの5-6ページ目を参考にしました。
スレッド名「Getz/Gilberto Analogue Productions Hybrid SACD」
(他にも関係スレッドは複数あります。)

どうしてスティーブ・ホフマンさんが詳しいか?というと
以前、DCCからリマスターを出したかったがMFSLが先に契約したと書いていたので、
事前に色々と調べていたんじゃないかな~?と思います。
このアルバムのファンのようですし。

では本題に入りましょう。


この「ゲッツ/ジルベルト」は1963年に
3トラック・テープ(左、中央、右)とモノラルテープを同時に録音したそうです。
(こういう未加工の没テイクや曲間の会話などその場の全てが入った物を
 オリジナル・セッション・テープと言う場合もあります。)

そしてこの3トラック・テープから真空管機材を使用して、
2chステレオにミックスしたオリジナル・マスターテープが作られ、
発売されたレコードやCDを作るために使用され続けたのですが、
1997年くらいにこのステレオのマスターテープは痛みを理由に引退となり、
3トラック・テープからデジタルでミックスされた新しい2chのマスターが作られて、
これ以降に作られたSACDやCDにはこの新マスターが使用されているそうです。

新マスターが使用された最初のCDは"ヴァーブ・マスター・エディション"とのこと。
確かに日本盤の帯には「オリジナル・セッション・テープから」と書いてあったので
スティーブ・ホフマンさんの言っていることと合致します。

次に、アストラッドさんのボーカルの位置は"左側"が正しいということで、
最初に発売されたオリジナルのLPレコードが
マスターテープと違い"右側"になっている理由は不明なままだそうです。
その後に作られたソフトでアストラッドさんのボーカルが"右側"の場合は、
オリジナルLPレコード用に作られたカッティングマスターのコピーテープか、
わざわざ逆のチャンネルのテープを使用しているのではないか?との推測です。
(私の所有CDではオリジナルマスター使用を謳ったものが多いですが・・・)

私は録音時に配線を左右間違えてしまったのでレコード用のマスタリング時に
それを反対にして調節をし、その引継ぎをしていなかったのでは?と
思ったこともあるのですがそれはどうも違うようです。
あと、マスターと逆位置のソフトがあるのはオリジナルLPと同じにしたのでは?と
想像したのですがこれの答えは判りません。
JAZZでオリジナル盤というのは特別な価値があるので変えるのは大変だな~と・・・


で、所有しているCD5枚とSACD4枚をボーカルの位置で分けてみたのがこれです。スティーブ・ホフマンさんや今回のメーカー説明文で
"精確な位置"と言われるアストラッドさんが左側のCDは、
24bit盤(1995~2007年発売のもの)、アナプロSACD、今回の50周年盤の3枚でした。
こうしてみるとデジタルでミックスした2代目のマスターテープは
アルスラッドさんが右側にいるもののような気がします。
確証はなく単なる想像ですが・・・


一応、1曲目「イパネマの娘」の1分20秒前後の波形をいくつか出しておきましょう。
歌い出しの部分を○で囲っておきました。
上が左chで下が右chです。上の3つは音(声)が左側にあることが判ります。

50周年記念デラックス・エディションアナログプロダクションズSACD(CD層)24bitリマスター盤(1995~2007年)←おそらく1回目のマスターが使われた最後のCDSHM-CD盤ヴァーブ・マスター・エディション(国内盤)※上のSHM-CDと同じに見えますが間違いではありませんよ(笑)

比べて見るとユニバーサルが正しかった左側をSHM-CDより逆にした理由が?です。
いえ、私もアストラッドさんの位置は右側が正しいと思っていた時期があるので、
人のことなど何も言えないのですが・・・今も混乱していますし・・・
まあ、本国ヴァーブの意向だったのでしょうけどね。


さて前置きが長くなったので(笑)CDの紹介に移りましょう。


「ゲッツ/ジルベルト 50周年記念デラックス・エディション」です。
売りは初CD化となるMONO盤と言っていいでしょう。
これに比べればアルスラッドさんの位置はどうでもよくなります(笑)私の購入したのは「Made in the EU」や「Made in GERMANY」と書かれているので、
ドイツでプレスされたCDのようです。(裏ジャケット左下参照)ブックレットは充実していると思いますよ。
マスタリングの方はKevin Reevesさんがされています。

肝心の音の方はかなり良いと思いますよ。温かみと解像度が両立しています。
特にMONO盤はマスターの状態が良いので更によく聞こえます(笑)
レコードでもMONO盤の方が人気があるようですが理由が判ります。

ステレオ盤は「イパネマの娘」の冒頭、ジョアン・ジルベルトさんの歌が終わると
左右のどちらからかアストラッドさんの歌が始まりますが、
MONO盤ではジョアンさんの消えた場所にアストラッドさんの歌がポッと出ます。
丁度入れ替わるように出るのですがこれが良いのです(笑)
これからはMONO盤を中心に聞くことにしました。左右問題も関係ありませんし(笑)

ステレオ盤は1曲目の3分6秒に以前からあったユレなどが大きくなっているなど、
マスターの劣化が進んでいるようでこれは残念です。
これはオリジナルの3トラック・テープから新しくミックスしたのでしょうか?
そうでなければ従来のマスターテープを逆にしたということになります。
それはちょっと手抜きになるので違うと思いたいところですが・・・

いまのところ北米での評価も上々のようで
北米amazonでは発売直後から今まで人気だったMFSL盤が大量に出品され始め、
価格が暴落し始めています。私は買い替えじゃないか?と思っていますよ。
もう少し安くなったらコレクション用に買おうかな?と。持っていないので(笑)


これの国内盤の発売はまだ未定ですが、SHM-CD仕様で出るのではないでしょうか?
私はSACDを期待しているのですがどうなんでしょう?
でもどうせならオリジナルの3ch収録のが欲しいところです(笑)
可能なのはSACDマルチとBlu-rayオーディオですが、
Blu-rayオーディオは昨年発売されているので今出したらヒンシュクでしょう(笑)


ハイレゾ配信は同時に発売されているのですがちょっと酷いことになってますね。
北米のHDtracksでは192kHz 24bitと96kHz 24bitの2種類が発売されてますが、
国内のe-onkyo musicのハイレゾ版は192kHz 24bitのステレオ盤しかありません。
またHDtracksのはMONO盤とボーナスの2曲を入れた全18曲なのに、
国内のは高いくせに半分の8曲しかないのです。
私はハイレゾをしていない外野なのですがあんまりでは?と思います。
ちなみにHDtracksで購入しようとすると日本のe-onkyo musicへ飛ばされますので、
日本からは買えません。ちょっと試してみたら駄目でした・・・



それでは今回はかなり長くなったのでこの辺で
ではでは

追記:SHM-CD仕様の国内盤を購入したのでその②を書きました。

次回の日記→

←前回の日記

レス一覧

  1. こんにちは、
    相変わらず奥深い比較記事で参考になります。

    私はオーディオに凝る前から所有しているソフトが多く、後で録音事情を知り愕然とすることばかりです。
    これもそうですし、ペットサウンズ等もそうでした。
    くやしいからハイレゾで「イパネマの娘」だけモノラルでダウンロードもしてやろうと思ってもできないのですね。

    byにら at2014-06-03 16:12

  2. にらさん、こんにちは

    本社の意向なのでしょうが、ちょっとセコいですよね。
    海外でも聴きたいけど買えないという話が出てきてます。
    e-onkyoはもっと頑張るべきだと思いますよ。
    まだ発売から一週間なので今からでも遅くないでしょう。

    by風変わり at2014-06-03 18:18

レスを書く

レスを書くにはログインする必要があります
ログインする