K&K
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古いマイナーなお気に入りの機器を中心に身のタケにあった(?)オーディオ・ライフを楽しんでいます。 唯一の贅沢は石井式の音楽室でしょうか? ピアノと同居しているので(同居させてもらっているので?)リ…

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May the vintage equipment last forever ! 
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持ち家(戸建) / 専用室 / オーディオ・シアター兼用ルーム / 16畳~ / 防音あり / スクリーン~100型 / ~4ch
石井式リスニングルームというか音楽室ですが、リフォームなので天井高はごく普通の家と同じです。 使用機器や写真はこちらをご覧ください。 http://www7b.biglobe.ne.jp/~h…
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日記

The lost technology - アナログへの最後のテコ入れ Part3

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2020年06月24日

QL-Y55Fの改造の続き…

電源を外に出しDCで送り出すことで、内臓のトランスを使用しないようにしたのですが、新たな問題を発見。

再生中に急に音が揺れまくるようになってしまいました。
ちょっとパニックになりそうでしたが、少し落ち着いて考えてみます。
モーターの駆動回路に異常が起きたものと考えられますが、今回の電源を外付けにした時にはモーター駆動回路付近には触れていませんので、この改造が影響したとは考えにくい。
改造の時に基板とモーター間のコネクターは外したので、コネクターの抜き差しを試してみましたが、症状は変わらず。

まず最初に疑ったのはモーターの駆動コイルにパラに接続されている電解コンデンサーのリーク。
33㎌/25Vのバイポーラー電解コンデンサーが4個使われている。
このモーターは4相だけどコイルはたぶん物理的には4個で2個一組で使われているものと思われる。
ちょっと専門的になるけれどそれを電気角で90度(NSの磁極1ペア分を360度と考えたときの角度)毎に緩やかに切り替えるやり方。
2個一組のコイルに一組当たり2個の33㎌/25Vが使われている。
コイル/電解コンデンサーに加わる電圧は最大で20Vくらいかと思われる。
実際にはコイルに最大電圧が加わるのは起動時だけなので、このくらい余裕があれば問題ないのかもしれないけれどなにしろ40年近く経っているのでへたってリーク電流が大きくなっていることは考えられる。
この場合リーク電流はコイルをショートすることになるのでこれによってブレーキがかかりトルクムラが生じることになる。
ということでコンデンサを注文。
33㎌/50Vのバイポーラー。さらに余裕を見て50Vにしたのだけれど、たまたま他に見つからなかったので結果的にオーディオグレードのものになった。

やっと入手して早速取り掛かったけれどかなり苦労して交換。
でも、症状はなんも変わらなかった。(涙)。
外した4個のコンデンサーをチェックしたけれどテスターで診た限りではリーク電流は確認できなかった。
ああ…

気を取り直して動作を確認してみると4ペアの駆動用パワートランジスターの内、NPNの1個にかなりの発熱が見られた。
しかも電源が入った状態で停止しているときにも電流が流れているようで発熱が収まらない。
かなりの発熱で危険なのであわてて電源を切る。よく見るとそのトランジスターの露出した銀色のヒートシンク部が黒ずんでいる。
熱で変色したものと見られる。
このNPNのCE間の電流リークの可能性が疑われる。
こんなことコンデンサー取り換える前に確認しておけよと自分に突っ込んでみるが今となっては遅すぎる。(笑)
コンデンサー交換は今後の寿命を延ばすのに役立ったと考えることにしよう。

このパワートランジスターはNECの2SD794。ネットで調べるとすでに生産終了している。
幸い少し在庫を持っているお店を見つけたのでそこで発注。念のため、このNPNとペアに使っているPNPのNEC 2SB605と2SD794のプリドライブとして使っている小信号トランジスターNEC 2SA733も同時購入。

部品到着を待っているとそのお店から連絡があって2SD794の在庫が僅少でhfeランク違いのものが残り10個だけあるがそれでいいかとのこと。
hfeランクはサービスマニュアル上はどちらでもいいことになっているし、実際には混ぜて使われている。(^^;)
駆動部の部分的フィードバック回路でhfeが影響しない設計になっているのでアッセンブリの時にもhfeランク統一は気にしていないようである。
お店にはそれでOKと返信する。

やっと部品が到着して件の2SD794を交換。
今度こその思いで祈りながら電源を入れ回転をチェックするがワウフラッターは相変わらず…
外した2SD794をテスターでチェック。テスターで確認した限りでは異常は見つからない。
また真っ青。
ああ…(涙涙)

こうなるともう思いつくのはプリドライブの2SA733の交換くらい。
でも、今までのエンジニアとしての経験からは大してストレスがかかっていないこんな小信号トランジスターが壊れることはかなり考えにくい。
それでダメならモーター本体のホールセンサーかも、そうなったら完全にお手上げ。交換用のモーターなんて簡単に入手できない。

2SA733を交換して神に祈るような気持ちで電源を入れる。
これが効いた。
2SA733は私が回路エンジニアとしてのキャリアを始めたころにはすでに存在していたトランジスターで今回久しぶりに手にして懐かしさを感じたのですが、これが壊れたなんて…
外したトランジスターをテスターで確認しCE間に高抵抗ではあるけれどリークがあるのを確認。
プレーヤーを回し始めてからしばらくしてワウフラが異常に大きくなるのは時間経過とともにパワーTrの2SD794の熱が上がってそれによりhfeが高くなりさらにコイルの異常リーク電流が上がるという熱暴走的な現象が起きたためかもしれない。

写真は交換して外した部品です。



3度目の正直。
回路エンジニアとしてはちょっと恥ずかしいのですが、自戒の意味もあって全部書きました。(笑)

回路基板を固定しなおし、裏板を閉じてプレーヤーを所定の位置に戻して試聴。
ワウフラに異常がないこと再生される音響空間にちょっとすごみが感じられるようになったことを確認して安心しました。



そしてこの改造の最後にRCAケーブルの変更を行いました。
このプレーヤーのRCAケーブルはプレーヤーからの直出しでコストリダクションを感じさせるものだったので気になっていました。
プレーヤー内部は太い線を這いまわすことが難しかったので、プレーヤーから出た直後で切ってそこからコネクターで繋ぐようにしました。
使ったのはMOGAMIの2505。
たまたま昔使っていたものが押し入れの中から見つかりました。
MCカートリッジ用として使われた伝説の(?)ケーブルですが、今はネット上でも見つけるのが難しくなっています。
2497が芯線43mΩ/m、0.3μH/m、浮遊容量66pF/mであるのに対し、2505は芯線22mΩ/m、0.2μH/m、浮遊容量130pF/mで、MMには2497、MCには2505と言われていたように思います。

以下の写真はオリジナルのケーブルと2505を並べてみたもので、2505の外径が約8mmであるのに対しオリジナルのものは4mm足らずくらいなのでかなり差があります。



音はそんな違わないかなと思ったのですが、さすがにちょっと違いました。

特にピアノの音にその差を感じます。

やまがたすみこのこのLPの冒頭のピアノは前にGT-2000との比較やウェルフロートボードの選択に使ったのですが差がわかりやすいのです。



久しぶりにこんなLPも聴いてみました。



キース・ジャレットのステアケース
今はLPでソロ・ピアノを聴くことはほとんど無くかけるのが怖いのですが、気持ちよく聴くことができました。


これで私のアナログプレーヤーへの投資は終わりになると思います。
アナログ系は古いものばかりですのであとどれだけ持ってくれるかわかりません。
カートリッジのビクターMC-1が一番心配です。
これが壊れた時点で私のアナログは終わりになりそうな気がします。
何とか永く持って欲しいのですが…

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レス一覧

  1. K&Kさん こんばんは。

    凄い腕前ですね
    詳細な故障探究の説明、素人の私にはいいですね。

    下手な横好きでオーディオしてますが
    旧いものが多く故障の度、頭悩ましてます。

    利用してます、プレステージもサーボが壊れてます
    以前少し見たのですが治らず、そのままVR調整で
    利用してます、いつ完治するやらです。

    byいなかのクラング at2020-06-24 18:26

  2. K&Kさん やはり やり遂げましたね。おめでとうございます。

    多分 途中経過では やけ酒を あおりながら ,
    あぁ 私とは 違う?) かなりのストレスも 感じながら, 思わぬところがネックだった! なんて よくある話なんですが 

    解決したから 良いものの,途中経過では なかなかしんどかったと思われます。 

    お疲れさまでした。  ゆっくり 素敵なアナログ サウンド
    楽しんでください。

    byX1おやじ at2020-06-24 20:25

  3. K&Kさん、こんばんは。

    最後までじっくり読んでみて、自分で解決できるK&Kさんは凄いと思いました。(^^) いつかまたその苦労された音をお聞かせくださいね。

    byHarubaru at2020-06-24 20:36

  4. いなかのクラングさん、

    こんばんは。
    コメントありがとうございます。

    サービスマニュアルに回路図と基板の部品配置図があったこととこのモーター駆動回路には多少土地勘みたいなものがあったので何とか修理できました。でも、3度目にやっと原因に到達したのは誉められたものではありません。お恥ずかしいかぎりです。

    古いものはやはり故障が悩みの種ですよね。
    ウチのはあまり高価ではないので改造については比較的気が楽なのですが…(笑)

    ≻利用してます、プレステージもサーボが壊れてます

    トーレンスのプレステージをお使いなのですか?
    すごいです。回転数補正用のフィードバック機構を持っているのですね。これはメーカーに見てもらわないと難しそうです。

    byK&K at2020-06-24 22:59

  5. X1おやじさん、

    つたない改造記を最後までご覧いただきましてありがとうございます。

    ≻解決したから 良いものの,途中経過では なかなかしんどかったと思われます。

    はい、やけ酒をあおるところまではいかなかったのですが(笑)途中でかなり落ち込みました。
    でも修理できてまともな音が出た日にはワインで祝杯をあげました。 

    ≻ゆっくり 素敵なアナログ サウンド 楽しんでください。

    ありがとうございます。今はアナログ聴く時間が多くなってます。

    byK&K at2020-06-24 23:12

  6. K&Kさん

    さすがこの分野の専門家ですね。
    コンデンサくらいなら私でも(多分)動作を理解して交換できますが、パワートランジスターとなるとどう関わっているのかチンプンカンプンで手が出ません。このような技術の伝承はきちんと出来ているのでしょうか?テクニクスの復活はその点でも歓迎すべきことかもしれません。

    それにしてもこの交換・修理を下から覗いて行ったのでしょうか?ちょっと想像が出来ません??

    モガミの2505は懐かしいです。中学生の時に親に買ってもらった最初のレコードプレーヤー(パイオニアのPL-370?)の出力ケーブルを一大決心で切断・交換したケーブルです。長らく手にしてませんが、結構硬かった記憶があります。

    byのびー at2020-06-24 23:16

  7. Harubaruさん、

    こんばんは。

    ≻最後までじっくり読んでみて、自分で解決できるK&Kさんは凄いと思いました。

    ありがとうございます。でも、3回目にやっと…ですから全然すごくありません。
    最後は元回路エンジニアとしての意地でしたが3回目が外れたらもう他にアイデアがなかったので神様に感謝です。

    ウチのアナログのメイン・ソースの山崎ハコがよく鳴ってますので時間のある時にぜひ聴きに来てください。
    あの唄はウチのようなローコストプレーヤーとの相性がいいような気がします。(笑)

    byK&K at2020-06-24 23:28

  8. のびーさん、

    レスありがとうございます。

    ≻このような技術の伝承はきちんと出来ているのでしょうか?

    アナログ回路設計のエンジニアは絶滅危惧種でディスクリートのトランジスターを使って何もないところから設計できるエンジニアは今はかなり少ないと思います。
    その代わりデジタル技術の発達でその分野の応用技術は進歩が著しいと思います。

    テクニクスの新しいプレーヤーは昔は不可能だったデジタル技術が使えるのでスピンドルモーターの駆動制御はかなり進歩したのではないかと思います。
    でも、トーンアームはその技術伝承はがかなりあやしい感じがします。

    ≻それにしてもこの交換・修理を下から覗いて行ったのでしょうか?

    Umm…この作業はもうしたくありません。(笑)

    モガミの2505をご存じだったのですね。
    結構硬くて取り回しに苦労するケーブルです。
    結果的にケーブルまでヴィンテージになってしまいました。(苦笑)

    byK&K at2020-06-25 01:06

  9. K&K さん こんばんは

    故障箇所を推測出来て、修理してお使いになる技術が素晴らしいです。
    カートリッジが消耗品なのはレコードの辛い所、出物があれば良いですね。

    byYuho... at2020-06-25 03:19

  10. Yuhoさん、

    こんにちは。

    潤沢な資金があるわけではないので、修理は執念です。
    なんとか治ったのはラッキーでした。

    使っているカートリッの代替えはほとんど不可能ですし、同じくらいのクオリティで現在入手可能なものは私にはとても買えそうもないので今のが長持ちすることを祈っています。

    byK&K at2020-06-25 16:47

  11. よかった、よかった、良かったですねー。お疲れ様です。
    ご説明されている内容の一割も理解できない私ですが、うまくいった様で何よりです。

    私ならどこかから探して来てそっくり交換しかできません、いやはやスゴイです。

    MC-1御大切に。

    byTON2 at2020-06-25 17:57

  12. TON2さん、

    ありがとうございます。

    何とかちゃんと聴けるようになってホッとしています。

    ウチのアナログはイコライザーアンプなども含めて古いものばっかりですが、まだまだ頑張って欲しいと思っています。

    byK&K at2020-06-25 22:25

  13. K&Kさん、こんにちは。

    苦労して改良を施したその結果、
    壊してしまった。
    ※今回は違いますが
    という状況は想像するだけで恐ろしいです。
    ひいいい、、、。
    自作あるあるですね。
    私もここまでではないですが経験がありまして、
    改造をした事を思いっきり後悔しつつ後に引けないのでなんとかしなきゃ!
    みたいな焦り。
    あーヤダヤダ。
    今回の内容だったら私はお手上げです。泣
    しっかりとリカバリーが出来るところがK&Kさんの凄さです!
    電気回路の授業をもっとしっかりと受講しとけば現在もっと楽しめただろうなあ。

    byCENYA at2020-06-26 11:18

  14. CENYAさん、

    レスありがとうございます。

    一時はジャンク品を買って基板ごと交換か…なんてことも頭をよぎりました。
    やっぱり自作をやっているといろいろありますよね。


    予期せぬ問題が発生するリスクはある程度覚悟しているつもりですが、実際に問題が起きるとやはり頭が真っ白になります。(笑)
    もし、今回の問題がスピンドルモーター系ではなく、アームコントロール系だったらお手上げだったかもしれません。

    そういう意味ではラッキーだったかも…

    byK&K at2020-06-27 17:09

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