Orisuke
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バブル世代の趣味人です。 オーディオと写真、山登りは趣味の3本柱で30年くらい下手の横好きをやっています。

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D58ESのニアフィールドリスニング?
D58ESのニアフィールドリスニング?
借家(戸建) / 専用室 / オーディオルーム / ~10畳 / 防音なし / スクリーン~100型 / ~4ch
単身赴任をいいことに、一軒家の貸家の一室を念願のオーディオルームにしました。しかも、「ど」のつく田舎なので音は出し放題。ただ、D-58にはちょっと狭いかな・・・・。巨大なヘッドホンの中にいるような、巨…
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日記

3つの古楽ボックス

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2017年07月16日

かんかん照りで熱風にあえぎながら帰宅し、BSでドラマを見ようとしたら集中豪雨で電波取れずの踏んだり蹴ったり(涙)。こういうのが、この2週間ほど続いています。最悪なのは、楽しみにしていた新潟での阪神-DeNA戦まで集中豪雨で吹っ飛んでしまったこと(球場入り口で中止を知らされました)。結局、夜中に悶々としながらHMVとタワレコでポチポチ押してしまい、気がついたら古楽のボックスものが我が家に3つも・・・計130枚。ああ、完全に悪循環です(汗)。



Masterworksーテレマン名曲名盤集ー
ソニークラシカル(Seon, DHM, Vivarte)
30枚組ボックス

古楽録音のパイオニアであるSeon、それを引き継いだVivarte、それにドイツ・ハルモニア・ムンディのテレマン録音を集成した30枚組ボックスで、最高の奏者による名盤揃いながら5000円と呆れるほど安い。Vivarte3枚、Seon5枚、DHM22枚とDHM音源が圧倒的多数派。コストのしわ寄せは、例によってパッケージングにあらわれており、ソニー系のボックスとしては珍しいライナーノート省略、ジャケット手抜き(ほぼ金太郎飴方式)。「ボックスのSONY」の信頼感は見事に瓦解。7500円でもいいので、聴く前に萎えるこの感じだけは何とかして欲しい。箱番付は「梅」を認定。

ライナーノートが無いので、録音フォーマット、ディレクター・エンジニア名、ホールなどの情報は一切無し。こういう情報はせめて、ホームページで公開してくれないものか。単売時代の情報もネットでなかなか出てこないので鬱憤がたまる。さらにまずいのは、オペラやカンタータが多数入っているにも関わらず歌詞も英詞対訳も無いこと。ワーグナーやヴェルディのメジャーな曲なら問題なくとも、古楽のマイナーな曲では鑑賞上の致命傷になってしまう。

Seonレーベルの盤はSonyが版権を取得した際に全録音がSBMリマスターになっているとのことですが、本ボックスでは記述なし。VivarteとSeonの音は、プロデューサーのヴォルフ・エリクソンの元で時代によるデバイスの差はあれど方向性に一貫したものを感じ平均点も高い。DHMは音の方向自体が盤毎にバラバラで、レーベルとしての統一感なし。優秀録音ヒット率は20%くらい。

演奏はどれも素晴らしいが、レオンハルト、クイケン三兄弟、ブリュッヘン、ビルスマらの盤は別格。古楽を聴く快楽に溢れている。内容最高、装丁最低の典型的なケース。メジャーレーベルとしての矜持は無いのだろうか?


オール・バロック・ボックス
ユニバーサル(アルヒーフ・DGほか)
50枚組ボックス

こちらは、ほぼアルヒーフで固めたバロック選集。11500円ほど。50枚中45枚がアールヒーフとDG、残り5枚がオワゾリール/フィリップス音源。かなりの割合がピノック/ガーディナー/ゲーベルといったアルヒーフの主力陣の録音で占められ、曲目もバラエティに富んでいるので、本質的には「アールヒーフ、バロックピリオドボックス」として諸手を挙げて推薦したいところなれど、演奏の本質以外のところに欠点が多数あり、買うのに割り切りが必要なボックスになってしまったのが非常に残念。

ひとつは、現役アーティストのピリオド演奏を中心に集成したものの中に、何故かグリュミーオとフルニエのバッハ無伴奏が紛れ込んでいることで統一感が激しく損なわれていること。この二人のバッハ演奏が金字塔であることに疑いの余地は無いけれども、組むのであればリヒターやヴァルヒャなど同時代の演奏と組んで欲しかった。ユニバーサルにはいくらでも新しい代替の演奏はあるはず。オワゾリールの盤を少数だけ入れているのも意味不明。ユニバーサルのオールスターキャストで挑むのであれば、もっといろいろなアーティストを入れられただろうし50枚きっちりにする必要も無い。バロック初心者向けの親切な選曲とも言えず、対象購入者のイメージが見えない。コンセプト不在の商品作りに大きな疑問を感じる。

二つ目は装丁のまずさ。外箱はともかく、中のジャケットはペラペラの黒一色の封筒に文字のみ。一応、曲目と録音データはついているものの、紙のクオリティが低いブックレットなど演奏家へのリスペクトが全く感じられない。紙ジャケットがあまりに薄いので50枚入っていても箱の中は隙間だらけのスカスカで中でディスクが動く。そこで、紙ジャケの上側に開口部を作り(普通は右側ですね)上からディスクを取り出すようにすることで、少なくとも箱を最初に空けた時にスカスカであることが隠せるということらしい。当然、箱番付は最低の「梅ジャン」に認定。演奏の内容を考えれば、5割増しの価格でも買ってみたくなるボックスなのに、なぜこのような自滅行為を繰り返すのか理解出来ない。

リマスターが新しいものが多いためか、音質は概して優秀。ピノックはデジタル初期に良い演奏が集中している分、高音の硬さがほぐれた昨今のリマスター版は嬉しい。優秀録音ヒット率は40%と高めなので、音を目的で買う分には損はしない。演奏の評価は、ピノック、ゲーベル、ガーディナーというベクトルの全く違う個性が一つのボックスに入っているので人それぞれとしか言い様がない。個人的には戦闘的なゲーベル推し。


オワゾリール 古典&初期ロマン派ボックス
ユニバーサル
50枚組ボックス

屋台骨であるホグウッドのハイドン全集の中断と離脱、名プロデューサーのピーター ウォドランドの死、レコード業界の大再編などが重なって死に体となっていた名門オワゾリール。近年、新生オワゾリールとして活動を再開した一方で、膨大なウォドランド時代の録音から50枚組ボックスを中世/ルネサンス、バロック、古典/初期ロマン派の3組に集成して発売。バロック編はすでに完売(買えませんでした、涙)。中世/ルネサンスは来月発売。本ボックスは、シュターミッツ、ハイドン、モーツァルト、フンメル、ベートーヴェン、メンデルスゾーン、シューベルトの作品を集めたものですが、ホグウッド&AAMのモーツァルトやベートーヴェンの交響曲全集のようなベストセラーからは数枚しか入っておらず、初CD化音源、国内初出、長らく廃盤になっていたものなどが大半を占めています。その意味では決して総花的でなく、隠れた名盤を知る硬派なボックスになっています。

外装は、オワゾリールのアイデンティティでもある美しい絵画をあしらったもので、中の紙ジャケットも初出時の縮刷に近いもの。このレーベルはセンス良いジャケットがあってナンボなので、まずは安心。同梱のブックレットは曲目、奏者、録音情報はキチンと掲載。歌曲の歌詞は省略。手抜き感は少ないので、箱番付は「竹」。トータルとしては、演奏、録音ともに良質で年季の入ったファンにオススメの逸品。

50枚のうち1982年以前のアナログ録音と、それ以降のデジタル録音(2000年以前のものがほとんど)が半々。当然、オーディオ的に注目すべきはアナログマスターのものになります。優秀録音ヒット率は30%くらい。

ボックスセットを何十個も買っておいて、今さらながらに気づいたのは、タワレコやHMVのオンラインショップに掲載されている商品写真を注意深く見れば装丁のクオリティは推測可能であるということ。装丁に自信のあるボックスセットは、必ず箱を空けた中身の写真や紙ジャケの写真をホームページに掲載します。しかし、内装に自信がないボックスは、外装の写真だけを一枚載せて箱を空けた写真は載せない、もしくは内装の写真を単品販売時のジャケット写真で代用し本当の中身を隠すのです。今回の3点についても、テレマンは外箱写真のみ、アルヒーフは外箱+単売ジャケット写真での代用であり(ある意味、これがいちばん狡い)、中身を空けた写真を載せて売っているのはオワゾリールだけ。過去に買ったボックスに遡ってみたら、これが百発百中。これさえ知っておけば、届いた物を開封した際の幻滅感はある程度緩和出来るかも知れません。


なお、ボックスの「箱番付」については、詳しくは私の過去の日記
http://community.phileweb.com/mypage/entry/4063/20161112/53569/
をご覧下さい。

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