Orisuke
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バブル世代の趣味人です。 オーディオと写真、山登りは趣味の3本柱で30年くらい下手の横好きをやっています。

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D58ESのニアフィールドリスニング?
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借家(戸建) / 専用室 / オーディオルーム / ~10畳 / 防音なし / スクリーン~100型 / ~4ch
単身赴任をいいことに、一軒家の貸家の一室を念願のオーディオルームにしました。しかも、「ど」のつく田舎なので音は出し放題。ただ、D-58にはちょっと狭いかな・・・・。巨大なヘッドホンの中にいるような、巨…
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日記

タワレコ復刻盤から

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2019年01月19日

遅くなりましたが、本年もよろしくお願い致します。
年末年始は、Ken Yoshida録音に没頭していた感じですが(続編のためにネタ仕入れ中)、年末にタワレコから届いたCDの山の中にはヴィンテージコレクションシリーズの最新復刻盤もいろいろ入っていました。その中から、特に印象的だったものをご紹介します。


コープマン ソロレコーディングス オン フィリップス

トン・コープマン(Cemb.)
1976年〜1981年録音
PROC2191ー3(タワレコ・ヴィンテージ・コレクション)

先人達が次々と鬼籍に入っていく中、いまや押しも押されぬ大御所となった感のあるコープマン。長らくエラートの看板アーティストとして膨大な録音を残してきましたが、新人時代の70年代から80年代初頭まではテルデックとフィリップスに入れていたというのを、私は今回の復刻で初めて知りました。
そのフィリップス録音からチェンバロのソロアルバムLP5枚分をCD3枚で復刻。大部分が初CD化、ハイドンに至っては国内盤LPすら出ていなかった本邦初公開。

演奏は滅茶苦茶に良い、と言いますか、私の中のコープマンのイメージが大間違いであったことに気付かされました。この人は、凄く賢いけれどもどこかつかみ所のない演奏をする人だと思い込んでいましたが、そのイメージの大半はエラートの録音傾向から来ていたことが本盤を聴いて今頃はっきりと分かりました。ハードでダイナミック。深い演奏です。

内容充実。音質良し。ライナーノート良し。これで3枚組2286円は大バーゲンプライス!
タワレコ、good job!

ジョヴァンニ・ピッキ:チェンバロ作品集(初CD化)
デルフト・ムゼウム・プリンセンホーフという場所での1976年の録音で、今回の復刻の中で最も古い録音だが、音質も曲も演奏も最も魅力的。楽器はStephaniniのコピー(クルスベルヘン製)。ピッキはモンテヴェルディと同世代で詳しい資料がほとんど残っていない謎の作曲家だが、コープマンが複数の写本からかき集めて集成している。この舞曲集は流麗で曲想のロマン的飛躍があり、天才の作と感じる。この時代のイタリアには、どれほどこういう天才が居たのだろうか。

音質は、チェンバロの中に頭を突っ込んだ様な、と言うか、本当にマイクをチェンバロの中に突っ込んで録ったとしか思えない凄まじい音。金属弦が引っ掻かれる様が一本ずつピンポイントで定位し、弦に弾かれた空気塊がビシビシとリスナーの鼓膜を直撃するハードコア録音。反射板の共鳴音やホールトーン成分はあまり入っていない。アナログ時代にこの激しい音がLPに乗っていたのかどうかも疑問。再生系の過渡特性が極限まで試される音で、FE208SS、ESなどハイパワーユニットを使ったBHを鳴らしている人に恍惚のひとときを与える。かなり極端な音なので、市販スピーカーできちんと鳴るかどうかは保証できない。
このディスクの「バックロー度」:★★★★★

D.スカルラッティ:ソナタ集(初CD化)
ソナタK.2〜K.29から12曲。1977年録音、ハーレム、オウデ・ルテルセ・ケルクという場所での収録。ライナーノートによればピッキと同じ楽器の様だが、ホールと録音手法が違うとこうも印象が変わるかと驚かされる。引き気味のマイク配置だったのだろう。チェンバロの反射板の音とホールトーンが多めに入っており、直接音は少なめ。その分、華やかではあるが低音の解像感が低めで音の重心が高くもう少しピリッとしたところが欲しい。演奏は素晴らしく、レオンハルトよりストイックな感じ。こういうスカルラッティ も良い。
このディスクの「バックロー度」★★★

バード: ヴァージナルのための音楽(初CD化)
ピッキと同じ録音場所、恐らくチェンバロも同じ個体と思われるが、こちらが5年後の1981年の録音。音はピッキとはだいぶ違う。マイクはオンマイク気味ではあるが、普通のチェンバロの音。弦を弾く直接音、筐体の共鳴音、ホールトーン、全てがバランスされた好録音。ピッキほどスピーカーは選ばないと思う。曲にはピッキほどのエキセントリックさは無いが、バロックらしい仕立ての丁寧な佳曲が多い。
このディスクの「バックロー度」★★★★

テレマン:チェンバロ作品集(初CD化)
バードと同じ1981年録音。録音場所と楽器の記載はないが、音が似ているのでバードと同じではないか。曲の良さは流石にテレマン。構築感と闊達さがあり、ドラマチックで聴き飽きない。若き日のコープマンの真摯な演奏にも心を打たれる。
このディスクの「バックロー度」★★★★

ハイドン:チェンバロ・ソナタ集(日本盤初登場、初CD化)
1980年録音で、録音場所の記載なし。使われた楽器の説明もないが、複数のチェンバロを作曲年代別に弾き分けた演奏かも知れない。ソナタ27番はハープシコードのための曲集、36番、34番はチェンバロとフォルテピアノ双方のためのソナタ集からの曲で、高域がチェンバロ、低域がフォルテピアノっぽい音がする。49番は楽器が変わって低音が伸びた感じ。ダイナミックレンジも大きくなっている。オリジナルジャケットの写真に出ている足踏みペダル付き二段鍵盤のものだろうか。この曲はハイドン円熟期57歳の作で、初期のベートーヴェンのソナタへの道筋を強く感じる名曲。
このディスクの「バックロー度」★★★



ブラームス ピアノ協奏曲第1番
ルビンシュタイン、メータ、イスラエルフィル
1976年録音 フレデリック・R. マン・オーディトリウム、テルアヴィヴ
E: ジェームズ・ロック
2018年DSDリマスター
PROC-2169(タワーレコード ヴィンテージコレクションSACD)

1976年、89歳のルビンシュタインによる最後の録音で、ブラームスファンには説明の必要もない名盤中の名盤。個人的にも高校生時代に購入して大感動して以来の思い出の一枚。ラストレコーディングの演目にこの難曲を選ぶこと自体凄いことだと思うけれども、それ以上に、なぜ89歳の御大が青年時代のブラームスの無垢な想いをこうも瑞々しく表現できるのか、初めて聴いてから40年近く経ったいまでも信じられない。第二楽章以降は何度聴いても感銘を受ける。

タワレコのヴィンテージSACDシリーズは、力が入りすぎなのか、時にノイズを取りすぎて暗騒音も音場感も無い無響室の様な音になったり、オリジナルLPと全く異なるバランスになったりしてCDに比べるとたまに変なものが出てくる。本盤についてはオリジナルLPの音のイメージをほとんど変えずにルビンシュタインのピアノの分離だけを良くした感じで、Dレンジ、Fレンジを派手に伸長させるようなマスタリングは敢えて施していない。これが好印象で、アナログで長く聴いてきた人にお薦め。定番の名演のリマスターは、このくらいの節度感が大事なのかも知れない。デッカ原盤の物は、以前に紹介したケルテスなど良好な復刻が続いているように思う。

Dレンジ、FレンジはLPとほぼ同一。音の感触も良く似ているので。アナログ時代にタイムスリップしたような感覚が味わえる。メジャーレーベルのまとまりの良さが出た録音で、一線を超えた音ではないが安全圏内でベストを尽くした感じ。再生する機械に関わらず快適な再生が楽しめると思う。

このディスクの「バックロー度」★★★★

*なお、「バックロー度」(最高★5つ)は、D58ESなどの長岡バックロードSPがいかに快適に鳴るかの目安であり、演奏内容とは関係ありません。

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  1. Orisukeさん

    私もコープマン、何となく肌合いが合わずに、あまり聴かずに来てしまいました。コープマンの印象が「ハードで、ダイナミック。深い演奏」というのは、予想外の評です。なんだか気になって来ました。

    byパグ太郎 at2019-01-20 16:28

  2. パグ太郎さん

    多分、ブラインドで聴いてコープマンと当てられる人はほとんどいないのではないかと思います。そのくらい、イメージが違うので、機会があればお試し下さい。

    ただ、ピッキの激しい音は・・・HRS-130がイヤイヤしてしまうかも(汗)。

    byOrisuke at2019-01-20 20:08

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