Orisuke
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バブル世代の趣味人です。 オーディオと写真、山登りは趣味の3本柱で30年くらい下手の横好きをやっています。

マイルーム

D58ESのニアフィールドリスニング?
D58ESのニアフィールドリスニング?
借家(戸建) / 専用室 / オーディオルーム / ~10畳 / 防音なし / スクリーン~100型 / ~4ch
単身赴任をいいことに、一軒家の貸家の一室を念願のオーディオルームにしました。しかも、「ど」のつく田舎なので音は出し放題。ただ、D-58にはちょっと狭いかな・・・・。巨大なヘッドホンの中にいるような、巨…
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日記

最近の新譜から

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2020年08月24日

残暑きびしいですねぇ・・・
せっかくのお盆なのに「お前は帰ってくんな!」と言われて帰省も帰宅もできなかった私は、ふてくされてポチポチと・・・数日後、CDの山が届きました(汗)。結果、単身赴任先でオーディオ三昧となったのでした。



モーツァルトとマンボ

サラ・ウイリス(ホルン)
ハバナ・ホーンズ
ホセ・アントニオ・メンデス・パドロン(cond)
ハバナ・リセウム・オーケストラ
ザ・サラバンダ

2020年1月録音 Oratorio San Felipe Neri, Havana
P & ME: Christoph Franke
RE: Wolfgang Schiefermair
Alpha ALPHA578

奇怪な題名とジャケ写を見たところで、「キッ、キワモノ・・・」とズリズリ後退りする人が続出すること必至の1枚。中身も「モーツァルトとマンボ」そのままで身も蓋もないのだけれど、これが炎天下の海辺でアイスコーヒーを飲みながら脳味噌を停止させてホゲーっと聴くにはなかなか良いのです。

逞しい二の腕の持ち主、サラ・ウイリスはあのBPOのホルン奏者。当然、腕前は世界トップレベルなので「教えて!」と色々なところからお声がかかる。彼女がホルンのマスターコースを委嘱されてハバナに最初に足を踏み入れたのが2017年のこと。当初は、そもそもこの国でどれ程のクラシック音楽教育が出来るのだろうと途方に暮れていたサラは、ハバナの街の中にモーツァルトの(名前がなければ全然そうは見えないけれど・・・)石像があるのを見つけ、さらに地元のミュージシャンが「モーツァルトは、さぞかし立派なキューバ人だったんだろねぇ」と凄まじい一言をのたもうたのを聞いて、「こっ、これで行くしかないわ!」とモーツァルトとマンボを合体させる狂気のプロジェクト(本人自らそう言っています、笑)を決行する。3年後にそれが録音になったのがこの盤で、キューバの子供達に楽器を送るプロジェクトの広告も兼ねている。

というのが、多少私の脚色も加えた、本盤の成り立ちです。
結果、モーツァルトとマンボが交互に並ぶという奇怪なプログラムになるのだけれど、そのマンボの中にモーツァルトの旋律をアレンジしたのが含まれていて、しかもそれは新たにこのプロジェクトで作ったわけでなく、もともとマンボのレパートリーの中にそういうものがあったらしい。なるほどー、石像が立つのもむべなるかな。

演奏は、キューバの大勢のミュージシャンとのコラボでご機嫌。モーツァルトのホルン協奏曲K447は流石に大真面目の演奏で見事だけれど、やはりマンボの問答無用の楽しさに惹かれる。この盤は私のようなマンボ超初心者が入り口にすることもできる、実はとってもありがたい盤だったのでした。

え、音質?「そんな面倒くさいこと言うなよ、マンボだぞ、これは」と現地の人が言ったかどうかは定かではありませんが、そういう音です。アルファだからって期待し過ぎない方が良いかも。けど、楽しいから、これで良いのだ。

このDiskの「バックロー度」★★★




松田華音 ムソルグスキー・プロコフィエフ

松田華音(Pf)
2017年2月 軽井沢大賀ホール
E: 村松健
DG UCCG-1768

コロナ禍のなか、先月、新潟りゅーとぴあでコンサートを決行してくれた松田華音さん。予約していた他のコンサートが全部中止になる中で、生のピアノを堪能できたのが本当に嬉しかったので、お礼に買ってみた。ジャケ写ではクールビューティーという感じで、諏訪内晶子のデビュー時を彷彿とさせるけれど、曲間で聴衆にペコリとお辞儀する彼女は笑顔が可愛らしい24歳のお嬢さんでした。これが、演奏に入ると眼光鋭くなって掴みかかる様な迫力で鍵盤を掻き鳴らしていく、そのギャップ感が凄かった。数年前に聴いたシャニ・ディリュカはさらにど迫力だったけれど、どちらも凄い。是非、これから大きく伸びて欲しい。

彼女の演奏は、現段階では、ロシア系と独墺系の曲で完成度がだいぶ違うように思う。本盤の展覧会の絵と、ロメオとジュリエットは、ネイティブのロシア人と同等の音楽教育を受けた彼女にとって血肉のようなものなのだろう。曲の解釈、テクニックとも全てにおいて破綻がなく、スケールも大きい。ただ、あまりに高いレベルでバランス良く出来過ぎているので、無い物ねだり的にもっとオリジナルの表現を求めたくなってしまうところがある。伸び代は凄く大きいと思う。

本盤はレーベルはDGだが、録音はオクタヴィアのスタッフにより軽井沢の大賀ホールで行なわれている。この大賀ホール、オーケストラの低音が柔らかく豊かに響くイメージが個人的には強いのだけれど、ピアノソロ、特に彼女のようなキレを売りにするタイプには気持ち柔らか過ぎる気もする。音色、Dレンジ、Fレンジはオクタヴィアのピアノ録音の音だが安全運転気味で、攻めてはいない。江崎友淑がピアノ録音で多用する北アルプス文化センター(富山)の音とはだいぶ違うし、マスタリングでバランスをポピュラーっぽく弄った感じもする。彼女の場合、もっと正当派で峻厳なガツンとしたDGの伝統的な音で良いのではないだろうか。

このDiskの「バックロー度」★★★



バッハ チェンバロ協奏曲集(第一集)

鈴木優人(チェンバロ&指揮)、
バッハ・コレギウム・ジャパン

2018年7月/ヤマハホール(銀座)
P & E: マリオン・シュヴェーベル(Take5 Music)
BIS BISSA2401

残されたわずか8小節半の断片から鈴木自身が復元した幻の協奏曲第8番(BWV1059R)が話題の1枚。他に1番、2番、5番が組み合わされ、計4曲。鈴木のチェンバロ弾き振りに、若松夏美ら腕っこきの奏者陣がワンパート・ワンプレーヤーでサポートする。

話題の8番は、実質的に「オーボエとチェンバロのための協奏曲」という形で再生された。カンタータ第35番 BWV35を素材に復元して演奏。他のバッハの曲から移行して組み合わせる方法をとっているのでバッハの曲としての違和感は感じないし、むしろ、名曲第1番(BWV1052)に次ぐ深みを備えた曲になっており、とても面白い。この種の試みとしては大成功の部類だと思う。

演奏機会が多いであろう他の3曲は、日本の誇るトップ奏者の集まりなので文句のつけようもない。音のキレ、自発性、安定性、バランス、全てにおいて万全で、個人的にはピノック 盤を継ぐ世代による現代の名盤になっていると思う。

YAMAHAホールでの録音。ワンパート・ワンプレーヤーでときに気になるオケの音の薄さは、この曲ではほとんど気にならない。作曲当時実際にカフェ・ツィマーマンなどで演奏されていたスタイルを想定した鈴木の選択だろう。

録音・編集・マスタリングはBISの録音チームTake5 musicからマリオン・シュウェーベルが担当。同じTake5でもキプファーの音に比べるとやや細身。録音現場の写真を見る限りワンポイントに近いマイク配置で音場はさほど広くないが音場感は自然で定位は明瞭。解像感は高い。マスタリングは24/96だが、Fレンジ、DレンジにおいてSACDのメリットはさほど感じられない。

このDiskの「バックロー度」★★★★



ヴァイオリンの原器 Andrea Amati Carlo IX

フェデリコ・グリエルモ (vn)
クリスティーナ・ファネッリ (soplano)
ダヴィデ・ポッツィ (org)
ディエゴ・カンタルピ (キタローネ)

2017年2月録音 クレモナヴァイオリン博物館 ジョバンニ・アルヴェディホール
E: Diego Cantalupi
MV Cremona MVC018045

1566年からクレモナの有名な楽器工、アンドレア・アマティはフランス宮廷のダンスのためのオーケストラ楽器製作を開始し、6年ほどにわたった製作の最後のセットがフランス国王シャルル9世の婚礼に合わせて1572年に出荷された。フランス革命のためにヴェルサイユ宮殿に保管されていたこれらのセットの多くは散逸・消失したが、本盤の主役、Carlo IXはそれを免れた一本で、背面にフランス王室を表す家紋が入れられている。

本盤は17世紀前半のモンテヴェルディ、マリーニ、マントヴァーノなどの小品が全16曲。ヴァイオロンソロに曲ごとにポシティフ・オルガン、キタローネ、ソプラノが参加する。ヴァイオリンのグリエルモはイタリア出身52歳の中堅ヴァイオリニスト。アッカルドやスターンに師事した人で、ブリリアント・クラシックスに大量のヴィヴァルディ録音がある。演奏は、たしかにアッカルドの弟子といわれれば頷ける華やかな上手さ。こういう明るいヴァイオリン、久しぶりかも。

録音はクレモナのヴァイオリン博物館のコンサートホールで行なわれており、写真を見る限り500席ほどの小ホールだが、流石はクレモナ、現代木工技術の限りを尽くした凄まじい作りのホールでこれ自体が芸術品だ。ホールの外壁は5角形だろうか。内部の2階席や階段などは徹底的に曲面構成で、かつ機械的な線のない非常に有機的な形をしている(アサヒビール本社についている金色のオブジェを長く引き延ばして、とぐろを巻かせ、その中に座席を入れた感じ)。これは定在波は極小になるだろう。ヴァイオリンもオルガンも中高音の抜けが非常に良く、音がイタリアらしく明るく柔らかい。かなり新しいホールなのだろうが、これは世界最高の響きの室内楽ホールになるかも知れない。

もともと、ヴァイオリンの音を聞かせるための盤でもあるし、ホールは最高なので、予想通りの優秀録音。ヴァイオリンの音色はもちろん素晴らしいが、注目すべきはポシティフオルガンの響きの良さ。ここまで定在波を感じさせない素直なオルガンの録音は画期的だ。マイクは記載はないが、クセのない超ニュートラルな音色なので恐らくDPAだろう。マルチマイク収録だと思うが音場感、定位も安定しており、1階席前列で奏者たちを取り巻いて聴いているイメージの音場感。音像は実物大より少し小ぶり。シンプルなフルレンジスピーカーで再生すると良さが最大限発揮できると思う。

このDiskの「バックロー度」★★★★★

註)「バックロー度」(最高点は★5つ)は、D58ESなどの長岡バックロードがいかに気持ち良く鳴るかの指標であり、演奏内容とは関係ありません。

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  1. Orisukeさん、ご紹介ありがとうございます。

    今回の中で興味がわいたのが、「モーツァルトとマンボ」と「ヴァイオリンの原器 Andrea Amati Carlo IX」でした。その後、バックロー度を見て、Carlo IXに絞り込みました。

    どんな感じか聴いてみたいと思ったのですが、タワレコで検索するとヘッドフォンマークは出てくるのですが、聴けませんでした。(どうすれば聴けるのか・・・)

    ならばとYouTubeで検索したら、写真のジャケットの絵が出てきたので聴いてみました。
    https://www.youtube.com/watch?v=JeZtrOTOYw8
    もともと弦楽器好きなので、ヴァイオリンの原器のタイトルにも惹かれた感じです。この原器はYouTubeで聴く限り、響きは抑え目で明瞭な音色の楽器ですね。

    何を言っているのかわかりませんでしたが、2時間ほどの解説のYouTubeもあったので、かなり歴史的なヴァイオリンのようですね。
    https://www.youtube.com/watch?v=XGuB-Ym_wuI

    シンプルなフルレンジのJOGOスピーカーで聴いてよかったです。ポチっとしました。

    byヒジヤン at2020-08-24 22:34

  2. ヒジヤンさん

    こんばんは
    教えて下さった2つのyoutube、見てみました。

    上の方は、実際のCDの中の一曲ですが、私のPCでもかなり明るくハッキリ、直接音主体に聞こえました。CD再生ではもう少し残響や音場感が乗ってきます。けれど、良い音の片鱗は見せていますね。

    二つ目の長い方は、このCarlo IXの紫外線画像、軟X線画像、塗料の質量分析など現代科学の粋を駆使して、この16世紀の楽器の正体に迫る学会シンポジウムのようなものですね。スライドをパラパラ飛ばし見しただけですが、結構面白そうです。

    ちなみに、このシンポジウムの会場になっているのが、CDの録音場所と同じヴァイオリン博物館ホールです。2階席の張り出しが凄い曲面になっているのが写っていますよね。あれ、多分、薄板を貼り合わせて丁寧に作った、凄い木工作品です。

    JOGO、楽しそうですねー。

    byOrisuke at2020-08-24 23:28

  3. Orisukeさん、おはようございます。
    モーツァルトとマンボのジャケットを見て、随分前からFacebookで、サラ・ウィリスが、キューバの街中でマンボを踊りながらホルンを吹いている映像が有ったのを思い出しましたが、このアルバムのプロモーションだったのですね。
    https://www.facebook.com/davidsdearest/videos/335653147822512

    by椀方 at2020-08-26 08:38

  4. Orisukeさん、ご無沙汰しています。
    モーツァルトとマンボ、ポチッとしてしまいました。
    ご紹介ありがとうございます。

    サラ・ウィリスは2009年ベルリンでのシーズン初日に聴いて以来、ファンになりました。来日時に何回か話しましたが、コンサートの出来栄えなど、良し悪しに関わらず率直に話され、気さくで好感の持てる方でした。

    金曜届く予定ですので、週末はようやく鳴り始めた新しいスピーカーでの再生を楽しみにしています。

    byもろこし at2020-08-27 00:07

  5. 椀方さん

    こんばんは

    ご紹介頂いた映像、まさにこの盤のプロモーションですね。この映像の感じそのままで、凄く楽しいアルバムですよ。キューバのミュージシャン達の表情もすごく良いですね。

    サラ・ウイリス、ファンになっちゃいそうです。

    byOrisuke at2020-08-27 02:11

  6. もろこしさん

    こんばんは

    おー、サラ・ウイリスと直接話されたんですね。凄い。音楽からもライナーノートからも人柄の良さは強く感じますね。

    彼女のモーツァルトのホルン協奏曲、素晴らしいと思います。

    それにしても、「新しいスピーカー」というのが大いに気になります。是非、ご紹介下さいね。

    byOrisuke at2020-08-27 02:23

  7. Orisukeさん

    新しいスピーカー、最も新しいスピーカーは先週末組み立てたステレオムックの2020年版マークオーディオですが、これではありません。
    ようやく鳴り始めたのは4月に入れた803D3になります。

    23年間使ってようやく本領を発揮したINFINITY ルネサンス90だったのですが、ケーブルの取り回しで発生していたノイズをスピーカーが原因だと勘違いし、買い換えてしまいました。803D3を設置し、同様のノイズが出たことで勘違いが判明しました。

    最初に出た803D3の音は低音は出ないし、奥行き方向も出ずに平面的。なんてことをしてしまったんだろうと思いつつもセッティングボード、インシュレーター、スーパーツイーターのケーブルをJFSoundsのMS205Cに交換およびエージングすることでやっとルネサンス90を最近超えたと感じ始めたところです。

    byもろこし at2020-08-28 01:11

  8. もろこしさん

    おはようございます

    スピーカーって、長年使い込んで「もう、やれることはやった」と思い込んでいると意外な盲点があって、10年目とか20年目で大化けすることがあるんですよね。我が家で18年使い込んだ自作のD58ESも、先日、吸音材の取り回しとSPケーブル交換で激変し、突如チェロが眼前に出現。にわか低音フェチになっていたところです。

    B&WのDシリーズは、あれだけの物量が入ったスピーカーですから、キャビネットやネットワークをエージングして、振動板が素直に動くようにするだけでも時間がかかるのでしょうね。以前に友人が802を鳴らし始めた頃に演じた苦闘を思い出しました。

    マークオーディオのユニットは、Fostexとは違った方向の音の追求がされていて、ムックのオマケでも音出しするときにわくわくしますね。

    byOrisuke at2020-08-28 09:04

  9. Orisukeさん、CDが届きました。セブンイレブン受取にしているので少し時間がかかるようです。

    ヴァイオリンの原器 Andrea Amati Carlo IXを聴いた感想ですが、音もいいですし、響きが素晴らしいですね。明瞭で優美なヴァイオリンの音と会場に充満しているのであろう響きを聴いていると、この音を聴いているだけで幸せな気持ちになれるDiscでした。

    ご紹介の通りに、歴史的に貴重なヴァイオリンの音を聴かせる盤なのでしょうね。ボーカルとヴァイオリンが横に並んでいるように聞えました。またオルガンの入る曲では、排水管に水が流れるような奇妙な音が聞えるので、外来のものか、システムに不調を来たしたかと焦りましたが、小型のパイプオルガンが空気を吸い込む音だと気づき一安心です。

    MV Cremonaレーベルは初めて手にしましたが興味がわきました。

    byヒジヤン at2020-08-30 18:02

  10. ヒジヤンさん

    メール頂いたのに気づくのが遅くなり、申し訳ありません。
    Andorea Amati Carlo IX、気に入って頂けたようで良かったです。

    パイプオルガンの送風ポンプの音ですね。パイプオルガンって、鳥の鳴き声のような送風音やら足踏み鍵盤のドンドンいうペダル音やら、時にはストップ切り替えの「バコッ」という音やら、何かと賑やかですね。

    我が家も、タワシアースでS/Nが良くなったのか、最近、この手の音が良く聞こえます。

    MV Cremonaレーベルは、私もこれが初めてです。ロゴは同じでMV無しのただの「Cremona」レーベルは持っているのですが、ちょっと違う感じです。

    byOrisuke at2020-09-06 10:46

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