柳緑花紅
柳緑花紅
オーディオと音楽会通いを続けて四半世紀、我ながらよく続くものだと思います。大型犬と小型犬のような息子2人の邪魔をかわしながら狭い部屋で楽しんでいます。

マイルーム

マイルームは公開されていません

レビュー/コメント

レビュー/コメントはありません

カレンダー

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

最新のレス

日記
製品レビュー/コメント

製品レビュー/コメントへのレスはありません

お気に入り製品

日記

新スピーカ導入記(その3)均衡のとり方は時と共に変化する

このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年12月29日

10/14
10時ごろ起床。上の息子が、何時ごろなら卓球に行けるのかと尋ねてくる。そうか、そんな約束をしていたか。最近本当に記憶が怪しい。やることが多すぎて一つ一つ覚えていられない。軽く食事を済ませ、自転車で区営のスポーツ施設に出向き、2時間あまり卓球に没頭する。

いいショットを決めて「チョイヨーッ!」と意味不明の雄叫びをあげる愚息。うむ、君は日本人なのだ、中国人選手の真似をしなくてもよろしい。自分の息子のこととなると、どうしてこうしなくてもよい説教をしてしまうのだろう。手加減は一切しない。幸か不幸かまだ私のほうが強い。私のほうが強いうちは息子は私と遊んでくれる。いずれこちらは歯が立たなくなり、そして子供は離れていくだろう。それでいい、そういう日が早く来てほしい。さっさと追い越していけ。

さて、昨日迎え入れた1本目の空箱を狭い我が家に置いておくわけにもいかない。ただでさえ、今夜にはもう一箱増えるのだ。自宅からクルマで15分ほどの場所に両親が所有する、現在空き家にしている古家に運ぶ。鍵は隣に住んでいる叔父に開けてもらう。何?そのでっかい箱。何を買ったの?へぇー、そんな趣味があったんだ。そういえば、叔父とこんな話をするのは初めてかもしれない。近くに借りている畑で収穫してきたばかりの野菜をもらう。ご馳走様です。しばし談笑。叔父にそこから首都高速の最寄の入り口と道順を教えてもらい、その足で成田に向かう。

雨がパラつく中、15:00過ぎに成田に到着。昨日やったのと同じことをやればいいので不安はない。幸い雨も上がって日が差してきた。日がまだ高いので昨夜はよく見えなかった貨物地区の様子がよく見える。普段見られない光景なのでとても興味深い、飽きがこない。しばらく見学していたい気分だ。

この「貨物地区」が日本という国のスケールからして広いのか狭いのか、判然としないのだが、肌感覚としてこれぐらいの規模なんだというのが体感できちょっと満足な気分。後日地図で目算した感じからすると、広さは500メートル四方といったところか。海外から日本にやってくる、または飛び立つ航空貨物の何割ぐらいが成田を通るのだろう、、答えは約6割。グーグル先生は本当に何でも知っている。正確にいえば、誰が何を知っているのかをとてもよく知っている。

もう一本を積み込み、夕刻のラッシュに巻き込まれないよう足早に貨物地区を立ち去る。帰宅し、食事を済ませ、下の息子を風呂に入れ、一段落するとあっという間に21時。ここからが今日の本丸、もう一本を運び込む。あれれ、昨日やったのと同じ手順を踏めばいいはずなのに、記憶が怪しい。

あぁ、こっちの箱に入っていたのか。生みの親直筆の出荷前チェックリスト。丁寧なサインに人柄が現れている。同時に、フランコはもうこの世にいないのだという事実をつきつけられ、一抹の寂しさを覚える。


こちらもとりあえず結線し、夏のあいだ活躍してくれたJBL4312Eの前に仮置きして、こんどこそステレオで音だしする。クテマのレビューは既にいろいろな方が公開しており、私が一から書く必要はないだろう。これまでメインで使用していたガルネリ・メメントとの比較でそれらを補うとすれば、、、

まず第一にサイズ的な制約からの解放。メメントの緻密で深い表現はすばらしいのだが、やはり大編成のスケール感を出すのは難しく、やせ我慢を強いられる。サブウーファー追加などそれを補う手立ても試みたが、一体感を持って鳴らすには私の腕では至らなかった。クテマでは、やせ我慢は必要ない。また、ウーファーが後ろ向きに設置されていることの功罪についてもすでにいろいろな方がさまざまにコメントされているが、私にとっては、こちらの低音のほうが自然に感じられる。具体的には、コンサートホールで聴く低域は指向性が低く、コンサートホールの壁面に反射してフワッと柔らかく包み込むように鳴ると感じる。クテマの低音はそれに近い。ただ、後方や左右の壁からの距離などセットアップに関してはシビアだろう。

第二に、中域の質感が微妙に異なる。メメントの中域はクテマのそれと比較するとやや線が太く、強い鳴り方と感じる。対してクテマのほうが繊細(人によっては細身と感じるかもしれないし、また逆に言えば解像度が上がったと捉える向きもあるだろう)と感じる。この違いは、メメントのウーファー(2代目アマティやストラディバリではミッドレンジ)がメタルコーンであるのに対し、クテマの2発のミッドレンジがペーパーコーンであるという素材の違いに起因するものとに感じられる。思えば、アッコルドもウーファーはペーパーコーンで、それがソナス・ファベール時代のオマージュ・シリーズとフランコ・セルブリン・ブランド時代の作品との音の微妙な違い、狙いとするところの微妙な違いなのだろう。どちらも絶妙な均衡を保っているのだが、その均衡のとり方が異なるのである。さながら、優れた画家の作風が年齢を重ねるとともに変化し、また演奏家の表現が変化するように。あくまで個人的な見解だが、その意味においてソナス・ファベール時代のフランコの作品と、自らの名前を冠した時代のそれとは、比較して優劣を語るべき対象ではなく、あくまで聴き手の嗜好において好きなほうを選び取るべきものなのだろう。

明日からまた1週間がはじまるので、これ以上の夜更かしは禁物だ。後ろ髪を引かれながらも電源を落とす。クテマを無事送り届けてくれた前の持ち主に今週末の出来事を伝える。無事届いたよ、ありがとう。スパイクはともかく、本体には傷ひとつなく、大切に扱われていたのだと容易に察しがつく。実は2本同時に運べなくて、結局空港を2往復したんだけど、貨物地区や通関は初体験で楽しかったと。写真は、6年前のiPhone5なのであんまり綺麗に撮れないけど、翌朝撮ってひとまず送る。



10/15
いやぁー、ホッとした。肩の荷が下りたよ!との返信あり。グーグルマップで(私の)自宅と成田の距離を調べたんだけど、あんな遠い距離を2往復とは大変だったね、しかし、クテマを1本だけで聴くなんて、さしずめ拷問のようだっただろう、、云々。ちなみに、スピーカ本体のアルミの鏡面部分を磨くためのポリッシャーを同梱してくれていた。マッシミリアーノ(フランコの義理の息子)に確認したら、これがいいと勧められたものだという。ただ、あんまり使い過ぎないように、とも。また、ゴムの簾はいずれ伸びてくるので、予備を入手して後日送ってくれるという。うん、メメントで経験済みだから分かるよ、感謝。



10/15-10/30
以前のように毎日の交換日記が必要なくなってしまったのが少々淋しい。それでもセットアップに関して質問したり、それ以外のオーディオに関する出来事をぽつぽつとやり取りしている。

ここのところ、とあるオーディオのイベントでプレゼンテーションがあり、忙しかったらしい。少々前に知ったのだが、サイドビジネスとしてオーディオ・ジャーナリストとしても活動しているとのことだった。どうりで英語が達者、筆が立つ訳だ。なんでも今回のイベントで鳴らしたYG Sonja2.2とPlayback DesignsのDream Seriesがすばらしかった、と興奮気味。当日使用した機器に囲まれたアンドレアス・コッチの写真が送られてくる。PlayBackはわかるけど、YGとはまた違う路線だなぁ。なお、クテマの次のスピーカーはミラノのショウで聴いたKaya90に決めたという。人のことは言えないが、彼もなかなか気が多い。Kayaは足が6本もあるのでスパイク受けを追加で買わないとならない、とも。

Playback Designsといえば、MPS-5は世話になっているオーディオショップのリファレンスで私もお気に入りだと伝えると、コッチは東京のショウ(TIAS)にも行く予定だときいたから、よろしく伝えて欲しい、あと、デジタルに関して聴きたいことがあれば彼は何でも教えてくれるよ、とのこと。質問する以前に、私自身がデジタルをもう少し勉強しないといけない。残念ながらコッチの来日は今年は実現しなかったとナスペックのブースの方に聞いたが、いつかコッチの話を直接聞いてみたい。


11/1-11/12
セットアップに四苦八苦している。そもそも現在の6畳でクテマを鳴らすという行為が無謀なのは承知している。近い将来、次男坊が自分の部屋を要求してくるタイミングで明け渡し、リビングに引っ越すことになろうが、とりあえず今の部屋でいける所まではいってみたい。アキュフェーズDG-38のカーブもメメント用に最適化された状態のままいじっていないし、両スピーカの間のラックは追い出したい。やれることは山ほどあるのだ。後方の壁から50cm離すと、音量次第ではあるが低域がだいぶコントロールされてくる。そのまま前に移動していき、75cmを超えたあたりで突如乱れる。仮設置のときは1mぐらいの距離があり、この状態だと私にとっては爆音状態といえる音量でもまったく破綻しないが、落ち着いて音楽に浸るにはいささか無理があるセッティングだ。このあたりの状況を伝え、アドバイスを乞う。

返事がくる。クテマのスパイク受けの位置はマジックで床に印をつけていたのでまだ残っており、測ったところ、後方の壁から73cmだったそうだ。経験的には60cm~75cmの間のどこかにスイートスポットがあるが、問題は後方との距離よりもむしろ左右の壁との距離で、残念ながら自宅では部屋のサイズの制約上、60cmしか取れなかったとのこと。なお、あるオーディオ雑誌のリスニングルームでセットアップを行った際は、左右の壁から110cmのところでどんぴしゃりはまったとのこと。ただ、クルマでいえばフォーミュラカーのようなものなので、数10cm単位の調整からセンチ単位、最後はやはりミリ単位の追い込みが必要、ともある。

また、彼もルームアコースティックの調整には余念がないようで、REWAudioLenseなどを用いて周波数特性やタイムドメインを制御するデジタル・フィルターを自分で作成し、Roon ROCKサーバのコンボリューション・エンジンに積んでいるとも。ちょっと複雑だけどとても楽しい、、らしい。

筆末で、珍しく愛娘に対する愚痴をこぼしていた。「自分が音楽、とくにクラシック音楽とその再生に捧げる情熱を何とか娘にも伝えようと努力しているつもりだが、これがなかなか簡単じゃない。娘は時として自分が聴いている音楽に興味を示すが、どちらかというとオペラやジャズに興味があるようなんだ。今の世の中、残念ながらSPOTIFYが若者の世界を支配していて、娘がそこからダウンロードして聴いている音楽は、、ひどいものだよ」

ちょっと考えて返事を返す。「自分自身を振り返ってみると、小学生の頃、私の父も同じように私に接していた。子守唄がわりにジョージ・セルのモーツァルト40番を聴かせたり、10分ももたず寝てしまうのを承知のうえで音楽会に連れて行ったり。その期待を半ば裏切って、中学生ぐらいからはジャズばかり聴いていた。社会人になって一人暮らしをはじめると、部屋が狭いこともあってまともなオーディオ装置すら持っていなかったよ。だけど結婚して少し広い家で暮らすようになった頃から、どういうわけか貪るようにクラシックを聴き始めて、結局クテマみたいな大層な装置を欲しいと思うに至ったんだ。だから、言いたいことはすごく良く分かるし、自分も2人の息子に同じように接しているけど、いうとおり、簡単じゃない。でも、メッセージは送り続けようと思う。『はやくこっちの世界に来い』ってね。」


12/24
近い親戚で集まってクリスマス・パーティをする。クテマ、薔薇の名前、のイタリアつながりの続きじゃないけど、イタリアのワインを開けることにする。コルクが途中で折れて、あれれ、ダメかな、仕方なく残った半分は瓶の中に落としたが、中身は生きていてまさに飲み頃、どんどん開いていった。


12/25
3連休の間にクテマを聴きながらPlayback DesignsのDACについていろいろ調べていたところ、彼がMerlot DACについて書いた記事を発見。イタリア語だが、グーグル先生にかかればまさに秒殺。読んでみたが、いまひとつ歯切れが悪い。本当のところどうなのだろう。メリー・クリスマスの挨拶がてら、また小難しい質問を投げてしまった。あわせて、「薔薇の名前」を読んで感銘を受けたこと、昨日飲んだブルネッロ・ディ・モンタルチーノがすばらしかったことを伝える。


数時間後に返事が来る。「いま僕がどこにいると思う?クリスマス休暇でモンタルチーノの弟のところに来ているんだ!もちろん、赤ワインを楽しんでいるよ。もらった質問には、iphoneではとても答えきれないので、ローマに戻ってから返事をする。悪いけどちょっとまっててくれ」

...どうやら同じ穴のムジナ、似た者同士のようである。VIVA ITALIA、イタリア万歳!

(完)

次回の日記→

←前回の日記

レス一覧

  1. Bravissimo!

    最後まで一気に読んでしまいました!
    音楽、家族、今は亡き職人、海の向こうの新たな出会い、様々なものへの深い想いに感動してしまいました。休暇初日の朝がおかげで素晴らしいスタートです!

    byパグ太郎 at2018-12-29 06:34

  2. Mi sono commosso!

    本シリーズを楽しく読まさせて頂きました。
    パグ太郎さんと同じ気持ちでございます!
    それにプラスして
    「イイなあ」(笑)

    byCENYA at2018-12-29 10:11

  3. 真棒!
    息子さん、2年後は大フィーバーでしょうね^_^
    そして、国境を超えた素敵な物語を堪能させて頂きました。インターネットって素晴らしいです。
    自分も先日discogでレコードを一枚買ったところ、相手が日系の方だったらしく(それが理由かどうかは不確かですが)「gift for you」のメモと共にオマケでもう一枚ナイスなボーカルもののレコードが付いてきて感激しました。

    byにら at2018-12-29 14:07

  4. Congratulazioni!

    おそらく氏の作品のどれかだろうとは思っていたのですが、日本での流通が少ない、フロア型、重いけれど箱は独りで扱えるサイズ、そして前オーナーさんの人柄や娘さんの話でいかに大事に扱われてきたかを知って、ほぼクテマで確定かな…と予想しておりました。

    年末年始、新たなスピーカーでご家族と共に良き音楽ライフをお過ごし下さい!

    by眠り猫 at2018-12-29 14:17

  5. パグ太郎さん、

    ありがとうございます。自分が書いたものをあとから読み直すと大抵は赤面の至り、なのですが、リアクションがあるとそれでも書いてよかったと励まされます。

    ROM専門なのですが、私もバッハが大好きなので(バッハとモーツァルトは無いと困ります)、パグ太郎さんの日記はよく拝読しています。

    エアコンのない8月に真空管、、(笑)。今年は特に熱かったですからね。真空管ユーザには快適な冬休み、どうぞ存分に楽しまれてください。私もKtemaを楽しみたいと思います。

    by柳緑花紅 at2018-12-29 18:13

  6. CENYAさん

    ありがとうございます。本当は新品をポンっと気前よく買えると格好いいのですが、まだしばらくは子供の学費がわんさかかかることもあり、なるべくお財布に優しい方法を、、、と考えていたら、結果的にご報告のとおりとなりました。

    いつも思うのですが、友人、子供の学校、家、仕事、オーディオ、何にしても「縁」があるところに結局は納まるものですね。これからも、残りの半生であと何度訪れるかわからない一期一会は大切にしていきたいと思います。

    どうぞ良いお年をお迎えください。

    by柳緑花紅 at2018-12-29 18:29

  7. にらさん、

    そっちですか(笑)。Tリーグなるものが創設されて、卓球界は盛り上がっていますね。現在拙宅の折りたたみ式のリビング・テーブルは常時最大面積に開かれた状態となっており、真ん中にはネット代わりのレゴブロックの壁が築かれ、子供2人の卓球場と化しています。にらさんのお宅の、リスニングチェアが子供のトランポリン(笑)、と同じです。でも2年後の東京オリンピックは今から楽しみです。

    discogsの、メモともう一枚のレコード、いい話ですね。おそらく、相手の方はにらさんに自分と同じ匂いを嗅ぎ取ったのだと思います。こんなサイトがあるとは知らず、ちょっとのぞいてみましたがここもなかなかに凄い場所ですね。この休みのTo Doが一つ増えました。

    by柳緑花紅 at2018-12-29 18:49

  8. 眠り猫さん

    エリプサ->ストラディバリに行かれた眠り猫さんのこと、やはりお見通しでしたか。ストラディバリはそろそろ馴染んできたところでしょうか。オーディオって不思議だなと思うのは、経験的に新しい機材を導入してだいたい3ヶ月ぐらいのタイミングで大きな変化があることです。うまく説明できませんが、鳴らす側のアンプと、鳴らされる側のスピーカの息が合ってくる、ということなのかなと思っています。

    眠り猫さんも、ストラディバリを存分に楽しまれていることと思います。よいお年をお迎えください。

    by柳緑花紅 at2018-12-29 18:58

  9. 平蔵さん

    拙宅では平蔵さんのように立派な環境で鳴らしてあげられないのですが、これからいろいろ煮詰めていこうと思います。複数のスピーカを入れ替えながらきちんと鳴らすのはなかなかエネルギーが要りますが、私も平蔵さんと同じく、聴く音楽にあわせてスピーカを着替える派です。

    ガルネリ・オマージュはちょうど「断髪式」(「散髪」?)のタイミングだったのですね。そうなんですよね、「髪?」が伸びるんですよね。拙宅のメメントはまだ大丈夫ですが、私のほうがこのままでは年を越せないぐらい伸び放題だったので今日散髪にいきさっぱりしてきました。

    これからも平蔵さんの音楽部屋日記を楽しみにしております。

    by柳緑花紅 at2018-12-29 19:12

  10. 柳緑花紅さん
    はじめまして。

    素敵な物語ありがとうございます。
    感動しました!
    クテマは私も興味あるスピーカーですが、柳緑花紅さんの挑戦と労力には脱帽です。

    決して鳴らし易いスピーカーではないと思いますが、苦労して手に入れたクテマが柳緑花紅さんに素晴らしい音世界を与えてくれることでしょう。

    クテマと柳緑花紅さんの新たなオーディオ人生に、乾杯!

    byvanilla at2018-12-29 20:37

  11. 柳緑花紅さん、

    音は人なり。オーディオも人なり。いまや商業製品としては大した収益性を見込めないオーディオ製品は、製作する方も使用する方もお互いが見える距離感が心地良いのではないでしょうか。
    私も長く愛用しているものは、結局のところ、製作者か仲介者、もしくはチューンアップをされた方と親しくなったものばかりです。

    柳緑花紅さんのクテマは、代理店経由の新品よりもずっと深い物語を経て到着し、末永く楽しませてくれるものと思います。

    byのびー at2018-12-29 21:57

  12. 柳緑花紅さん、

    こんにちは。

    クテマの導入記、楽しく拝見いたしました。

    Brunello di Montalcino、いいなぁ!! (そこかよ…笑)
    私の好きなワインですが普段は安ワインしか飲めません。

    ソナス系のスピーカーは某所で「The Sonus」を聴いてしっかりとした低音に支えられた美しい音色に魅了されました。
    クテマは聴いたことがないのですが、ダブル・ウーファを備えているのでDNAの美音に加えてオーケストラのスケール感まで十二分に味わえるのではないかと想像します。

    いいなぁ、聴いてみたいなぁ。

    ブルネッロもクテマも

    Non mi posso permettere.

    の私ですが…(涙) 

    byK&K at2018-12-30 14:09

  13. 平蔵さん

    ガルネリ・オマージュはかつて憧れ、メメント導入後もユニオンなどで聴かせてもらったことがあります。状態のいい中古に出会っていたらどうなっていたことか、と今でも思います。平蔵さんのオマージュも末永く大切に鳴らしてあげてください。

    ローゼンの調整を受けておられた方のブログは拝見したことがあり、他の機材やQRD含め、凄いなぁと思った記憶があります。この方は最近はオーディオよりもカメラに舵を切られているようですが、写真もなかなか凄いなぁと思います。当初の縦長を横長配置に変更されたのは、低域が主に左右方向に拡散される構造ゆえ、横の距離を大きくとることが大切、という前述の話からしても理にかなっているように思います。

    なお、ローゼンの調整でQRDの位置を数センチ変えただけでがらがらと音が変わった、とあるのは容易に想像できます。というのも、拙宅は中古で安く購入したヤマハのパネルという違いはありますが、同じくパネルの位置を数センチずらしただけでがらっと印象が変わってしまいます。

    BC2は、私は残念ながら聴いたことはないのですが、当時のレビューを読むと少なくない評論家の方たちが絶賛していますね。かつて父が所有するロジャースのLS5というスピーカを聴いて私は育ったのですが、ペラペラの箱が盛大に鳴る構造ゆえ音量的なスイートスポットは狭いのですが、うまく節度をもって鳴らしたときの瑞々しさは他に代えがたいものがありました。残念ながらロジャースは実質的に過去のブランドとなってしまいましたが、スペンドール、ハーベスなど当時の文法を大切にしているブリティシュブランドには今後も頑張って欲しいと思います。

    by柳緑花紅 at2018-12-30 22:44

  14. vanillaさん、
    こちらこそはじめまして。拙文を読んでいただきありがとうございます。
    勢いで導入はしましたが、お察しのとおり、鳴らすのはなかなか大変なシロモノで、まさにここからがスタートという感じです。

    vanillaさんのマイルームを拝見しましたが、ピアノが2台、しかも1台はグランドピアノ! 明るく開放感があるお部屋で音楽に浸るには理想的な環境ですね。わたしもかつて下手なピアノを弾いていた時期があり、ここ10年は離れてしまっていますがいずれ再開したいと思っています。

    60kgのG2000を移動して、というのは確かに多少面倒かもしれません。ゆえに別のお部屋に引っ越すことを検討中だがエアボリュームが、とありますが、そうなのですよね、そこがトレードオフだとおもいます。私はvanillaさんとは逆にリビングに引っ越したいと考えているのですが、専有できる時間も限られてしまいますし。でも、制約のなかでいろいろ工夫するのもオーディオの楽しみのひとつと捉え、家族ともうまく折り合いをつけながら楽しんでいきたいものです。

    by柳緑花紅 at2018-12-30 23:05

  15. のびーさん

    「お互いが見える距離が心地いい」、これは本当におっしゃるとおりだと思います。

    作り手の方たちは「こうあるべきだ」という信念に突き動かされてすばらしいオーディオ機器を作りあげ、それを世に問うているのだと思います。一方、使い手である我々も、作り手の顔が見える、魂が入っていると感じるがゆえ、世間一般の平均的感覚からすれば信じられないようなエネルギーを音楽とその再生に注いでいるのですから。

    今回縁あって招き入れたクテマは、音楽、オーディオとは何か、を感じ、考えていくうえでの触媒になってくれるものと思いたいです。また、同様の意味において、のびーさんの所有機材にある「Denon DH-710F modified by de Paravicini」といった類のものを見つけると、目が釘付けになってしまうと同時に、そこにどのような物語が秘められているのか興味深々です。

    by柳緑花紅 at2018-12-30 23:43

  16. K&Kさん、はじめまして。

    そっちですか(笑)。今回は特別、ということで思い切って開けましたが、私も普段は安酒専門です。オーディオもワインもアラブや中国の富裕層の影響もあってかインフレ甚だしく、庶民に気軽に楽しめるものでなくなりつつあることが憂慮されますね。

    しかし、石井式のお部屋+グランドピアノをお持ちとは、、、そちらのほうが羨ましいです。私は何の変哲もない狭い部屋なのでコントロールが難しく、まだまだこのコミュニティの猛者の方々に聴かせられる状態ではありませんが、気長にやっていこうと思います。

    by柳緑花紅 at2018-12-31 00:03

  17. 柳緑花紅さん、明けましておめでとうございます。

    また、クテマの導入おめでとうございます。

    私の今のKensingtonを導入するときに、いろいろなスピーカーを試聴したのですが、その中一番気に入ったのが クテマ でした。
    設置場所・価格等からkensingtonを購入しましたが、クテマは今でもあこがれのスピーカーです。

    クテマを最初に聴いたとき、なんてなま生しい音がするスピーカーなのかと耳を疑ってしまいました。
    特に弦楽器系はすばらしいですね。演奏の世界に引き込まれてしまいます。

    機会があれば是非クテマをお聞かせください。

    今年も良い年になりますように。

    ふかひれ

    byふかひれ at2019-01-01 05:50

  18.  柳緑花紅さん

    大作の執筆ご苦労様でした。  楽しく読ませて頂きました。

    ただ一つ クレマって何? (笑)  いやいや情けない 全く情報を持っていなかった ((+_+))   調べた調べた・・・

     アーク・ジョイアと言う商社が手掛ける 故 フランコ・セルブリン氏製作の スピーカーと言う事までは分かった。 425万也。


     ホームページを覗いてスペック(中身は分からないが外観は・・)を見ました。  美しい仕上げと 凝りに凝った設計なんだろうなと想像が付きました。   また その大きさ1000mmを超える高さと 独特なカーブを持つ美しい仕上げ その割に軽量。  もう楽器ですね・・・  が見た感じの感想です。 

     youtubeにて「Ktema」を検索したら多く出てきた。 容姿は分かった・・・ 音はyoutubeなので難しいが 何故か良く聴こえている。。。   設置(セッティング)がキーポイントである事は 容易に察しがついた・・

    ポテンシャルが高いだけに挑み甲斐はありますね。  音場型(私はそー思う)は使用したことが無いので その難しさは分かりませんが 20年30年と使い続けるうちに 素晴らしい環境も手に入る事でしょう。

    アコス。

    byアコスの住人 at2019-01-02 23:13

  19. ふかひれさん、あけましておめでとうございます。

    流れに乗った(流された)結果としてクテマになりましたが、タンノイのプレステージシリーズは私にとって候補の一つでした。ケンジントンは残念ながら聴いたことがありませんが、おなじアルニコ磁気回路搭載のGRF90を聴いたときは、率直にいって「仰け反った」ことを覚えています。さまざまなプログラムソースへの適応力をもち、クラシックも十全に対応できるモノとなると、むしろこちらか、という気もします。

    本文中にも書きましたが、人様におきかせできるようになるにはもう少しセットアップを煮詰める必要があるのでもう少々お時間をください。スピーカを以前のものよりも前方に出した関係でカーペットの入れ替えが必要だったり、標準のスパイク受けはスパイクの先端の接触箇所が樹脂製でこれが低音のドロつきの原因と思われたり、いくらなんでももうちょっとやることをやってからでしょう、という状態です。ありがたくリクエストいただいた方たちには準備が整った段階で私信させていただきます。

    by柳緑花紅 at2019-01-04 18:57

  20. アコスさん

    アコスさんのシステムとはまったく違う方向にあるものです(笑)。おっしゃるとおり挑み甲斐はありますが、現状ではいかんせん部屋の制約上、ある程度の妥協を強いられることになりそうです。

    アコスさんをはじめ、このコミュニティの方々の「専用部屋」を拝見するにつれ、やはり最後は「部屋」だよなぁ、、との思いが募ります。この先、どうなるか分かりませんが、いずれそういう日が来ることを願いつつ、仕事にオーディオに気長に励みたいと思います。

    by柳緑花紅 at2019-01-04 19:03

  21. 初めまして。クテマ導入おめでとうございます。

    これだけの大物を個人輸入とは凄いですね!状態も音も良さそうで何よりです。柳緑花紅さまと比べ些細な感じですが、当方も勢いでエリプサ購入したところです。フランコさんのスピーカーは音も外見も魅せますよね。

    パワーアンプどうしようか?と思って、Einstein気になって調べたら柳緑花紅さまのページにたどり着きました。ちょうど、The Light In The Dark Limited、The Power、The Final Cut MK70(予算大幅オーバー)の中古もあり、良さそうだ!と思ったのですが、代理店は撤退してるしネットにも情報無く。。3機種の音や駆動力の違いや故障や修理(トラブル)とかご印象やアドバイス頂けたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。

    bymessa at2019-01-12 15:07

  22. messaさん、
    Elipsaを導入されたのですね、おめでとうございます。実は私もElipsaは候補の一つでした。幅広いジャンルをカバーするという観点では、そちらに軍配があがるのではと今でも思っているところがあります。

    Einsteinのパワーについては、同社のプリ(The TubeII)、Guarneri Mementoとの組み合わせで、The Light In the Dark Limited(LITD), The PowerAmp, The Final Cutを自宅でじっくり聴いたことがあります。その限りの印象ですが、価格の階段がそのまま音に現れるという印象です。すなわちLITDは美しいのだがややエネルギー不足、The PowerAmpではそれが解消し、The Final Cutでは細部のディテールやテクスチャがより向上します。歪率や出力などスペック上の数値はまったくアテにならないので、可能であれば是非試聴されることをお勧めします。

    LITD, The PowerAmpについては、ハイブリッド構成であり、初段の真空管もオートバイアス設計ですので、真空管を除けばメンテナンスフリーで長期安定稼動するものと思います。The Final Cutは厳密なバイアス調整を必要とする、電源トランスが大きいため電源が悪いとトランスが唸る、発熱が凄まじく夏場は基本的に使えない、将来的に2台で計20本の真空管、とくに出力管6c33を全交換となった場合は多額の費用が掛かる、などの理由から気軽にお勧めできるものではありません。実際、導入から最初の2年は忍耐を強いられました。ただ、出てくる音を聴いてしまうとそれらの欠点に目をつぶりたくなってしまうのも事実です。

    by柳緑花紅 at2019-01-14 00:50

  23. (つづき)
    もしFinal Cutにいかれるのであれば、代理店であるステラできちんとメンテナンスされたものであること、また将来的にもメンテナンスを受けられる個体であることが必須条件です。私の個体も、2台のうち1台が、最初は何の問題もないのだが6時間程度継続して使用すると音が歪みだすという症状に悩まされ、数ヶ月の入院を強いられました。ステラのエンジニアの方が徹底的に調べてくださり、回路の一部に設計値よりも高い電流(もしくは電圧)が掛かっているという原因を突き止めてくれ、真空管を2台とも全交換のうえ戻してくれました。そんな経験からもステラの技術力は信頼が置けると感じていますし、末永く面倒を見てもらえればと思っています。

    また、The Final Cutの保護回路の動作の確実さも折り紙つきです。実際に、音量の上げすぎやその他の理由で何度かダウンした(させた)ことがありますが、確実にプロテクト回路が作動し、スピーカは守られています。よって、ステラと確実なチャネルを持つショップで購入されるのであれば大丈夫でしょう。

    なお、候補に入っていないと思いますが、プリメインのThe Tuneについては、同価格帯に強力なライバルがひしめいていることもあり、幅広く試聴されたうえで検討されることをお勧めします。

    by柳緑花紅 at2019-01-14 00:56

  24. (つづき)
    ご参考までに、フランコ・セルブリン(ラボラトリウム社)はEinsteinのアンプ(おそらくThe Absolute Tune)をリファレンスの一つとして採用しているようです。(18枚目)
    https://www.monoandstereo.com/2016/08/franco-serblin-ktema-speakers-in.html

    Accordoのドライブ・アンプに関するフランコのコメントはやや難解です。
    http://highfidelity.pl/@main-281&lang=en

    - 8オームで40-70W、4オームで80-150W程度の出力で、出力インピーダンスが低いアンプを推奨している。
    - 大出力アンプではコーンの振幅制御が困難となり、信号特性上好ましくない。
    - 出力インピーダンスの高いアンプは低域の制御が困難になる。周知のとおり、真空管アンプは出力インピーダンスの観点からはあまり好ましくない。
    - 私はEinsteinのプリメインを使用している。いい音だが、低域については真空管アンプには及ばない。


    要は、あまりコーンに制動をかけたくない。真空管アンプはその点では好ましいのだが、一方で出力インピーダンスは一般的に高く、その点ではトランジスタアンプのほうが好ましい。そんな二律背反を抱えている印象です。

    by柳緑花紅 at2019-01-14 01:09

  25. 柳緑花紅さま

    詳細なコメントありがとうございます。非常に参考になりました。the Final Cutは非常に良さそうですね! その分は発熱とデリケートな部分がありそうですが、やはりそれを超える良さがありそうです。

    現実的には、LITDかThe PowerAmpだと思いますが、スペック以上に違うようなので頑張りどころかなと思いました。ステラのサポートも良さそうですね。前向きに検討して、進展ありましたらご報告しますね。今後ともよろしくお願いします。

    bymessa at2019-01-15 22:14

  26. 柳緑花紅さま

    デモ機処分に思い切って突撃することに。The power amp 導入することになりました。アドバイス感謝です!

    bymessa at2019-01-16 21:32

  27. messa様

    おめでとうございます!すばやい決断ですね。率直にいって、Elipsaとペアを組むにはうってつけだと思います。

    その後、私信しようか迷ったのですが、LITDに行かれるのならThe PowerAmpを強くお勧めします、とお伝えしようと思っていました。値段が倍である理由は音をお聴きになればお分かりになると思います。

    一方、The Final Cutは、既にご説明したとおり少々世話が焼ける(笑)と感じるところがあります。電源投入直後の30分はあまり音量を上げて真空管に負荷を掛けるべからず、など、やはりデリケートなところがあり、「酷使に耐える」タイプではありません。「ならでは」の世界はありますが、もう少し気軽に使えればなぁ、というのが正直なところです。

    by柳緑花紅 at2019-01-16 23:14

  28. 平蔵さん

    おかげさまでEinsteinのペアは調子よくKtemaを鳴らしております。プリは3年の保証期間が切れる直前にオーバーホールしてもらったところ、アンプ本体は問題なし、一部の真空管の劣化を指摘されましたが、ご存知のとおり使わない系統に刺さっているものを利用すればいいので、どれをどこに差し替えて、どれは交換、などといろいろ考えていたのですが、ステラさんは「まぁ、それも面倒なので劣化しているものは交換しておきました(笑)」とあっさりしたものでした。確かにステラ扱いの製品は高いですが、このあたりのサービス料込み、という感覚なのかもしれません。

    平蔵さんのブログ拝読しました。The PreampはTIASでしか聴いたことがありませんが、拙宅のThe Tubeよりもワンランク立派な音とききました。やはりシステム全体の雰囲気はプリアンプで決まるように思いますし、EinsteinとSonus Faberは基本的に相性がいいのでしょう、好き好きですが、この組み合わせがまるでダメ、という方はあまりいないのではと思います。

    秋葉原魔界タワーは私は5Fまでで、6F以上は近づかないことにしておりますが、アマティをそうそうたるアンプ群で試されたのですね。アコースティックアーツの弩級アンプはもちろん未試聴ですが、平蔵さんがそうおっしゃるのですから相当なものだったのだと思います。

    by柳緑花紅 at2019-01-21 00:30

  29. 読みやすくて、小説のような感覚で一気に読んでしまいました。もしや文章を書くお仕事をされているのでしょうか? 音楽好きで文才がある・・・もしや村上春樹さん!?笑 ソナスのスピーカー、いつか手にしたいです。ワインに合いそうでいいですね。

    bypharoah at2020-04-26 11:09

  30. pharoahさん

    お久しぶりです。その後SpaceDeckの調子は如何でしょうか。

    Philewebからの通知メールを見落としており遅レス申し訳ありません。物書きで食べていく才能も根性もありませんが、お褒めにあずかり大変恐縮です。

    本日記には後日談があり、売り主の方がなんと村上春樹の大ファンとのことでした。ご存知のとおり村上春樹の著作は多数翻訳されており、小澤征爾との対談本も英訳本が出版されているので紹介したところ、早速Amazonでポチったとのことでした。せっかくなので対談本で2人が聴いた曲を集めたCD(『小澤征爾さんと、音楽について話をする』で聴いたクラシック)を聴いて欲しいと思い進呈しました。曲目リストを英訳するのが一苦労でしたが、それもオーディオの楽しみの一部ですね。

    by柳緑花紅 at2020-07-23 23:09

レスを書く

レスを書くにはログインする必要があります
ログインする