StereoHall
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生演奏感触への挑戦者  クラシック音楽を愛好する後期高齢者です。オーディオ業界とは関係のないアマチュアの技術者です。ここ四半世紀はオーケストラの生演奏感触をマイルームで得ようと独自の研究を重ね、…

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HSSシステム
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持ち家(マンション) / リビング兼用 / オーディオルーム / ~10畳 / 防音あり / スクリーンなし / 8ch以上
 StereoHallはHSSにより3D音場を再生するシステムです。音源は2ch音源であれば何でも構いません。キーデバイスとなるのはサブスピーカー用の効果音作成装置です。これには穴澤健明氏が開発した残…
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日記

伝説のピアニストのサントリーホール演奏会

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2018年03月27日

ここのところプレスラーの話題で賑わっていますが、もう一人話題のピアニストがいます。伝説のピアニストが来月行う演奏会の話です。

ルース・スレンチェンスカ。この名前を聞いても殆どの方が「誰?」でしょう。現在93歳の老婦人です。4月21日にプレスラーと同じくサントリー・ホールでリサイタルを行います。



   チラシを大判で見たい方は下記URLで見られます。
   http://stereohall.music.coocan.jp/Ruth_recital.pdf

9歳で病気のラフマニノフの代役を務め、モーツァルト以来の神童と讃えられたこともあります。その後父親との確執による苦境を脱して、ピアニストとして花開きます。
40歳頃までに世界中で3000回を越える演奏会を開き、ゴールデンディスクを10数枚も出していますが、残念ながら日本にはやって来ていません。名だたる巨匠に師事し、バックハウス、コルトーと続きました。

40歳を過ぎて、体調を崩したこともあり、商業演奏から一切手を引き、その後は後進の指導に当たっていたため、世間から忘れ去られ「伝説のピアニスト」となったのです。75歳の時よき理解者の夫が亡くなり、2年ばかり悄然としていたのを台湾のお弟子さんが見かねて、台湾の大学で指導に当たるように計らいました。

そして少しずつ人前で演奏を行うようになりました。そうしたあるサロンコーサートの席で、岡山の歯科医である三船文彰氏(台湾出身)との出逢いがありました。三船氏は彼女の音楽に魅了され、どうしても日本の人に彼女の演奏会を聴いて貰いたいと、岡山に招きました。78歳のときです。以後三船氏は八面六臂の大活躍をされ、ルース氏を再び世に出しました。三船氏なくして、今日伝説のピアニストとして、日本に登場することはなかったでしょう。因みに三船氏はチェロを学んだ音楽家でもあります。

以後、岡山に個人で招へいして数度の演奏会を開き、絶賛されることになりました。そして80歳のとき(2005年)、これで演奏会は終わりにするとラストコンサートを開きました。演目は、リスト/ピアノ協奏曲1番、ショパン/ピアノ協奏曲2番、チャイコフスキー/ピアノ協奏曲でした。80歳の老女が、一晩で協奏曲を3曲も弾いたのです。さらに翌日はショパンリサイタルを開いています。驚異的なパワーと精神力の持ち主です。

2年後、さらに話題を呼びます。岡山の山奥の丘の上に醍醐桜とも呼ばれている1000年桜が、1本だけ立っています。この桜の下で奉納演奏をすることになったのです。三船氏は私財を投げ打ってクララ・シューマンが所有していたピアノを探し出し、大修理を施した後、山の上に運び込み、奉納演奏を敢行しました。ちらしの写真はその時の写真です。

ラストコンサートに関してはNHK岡山が二度、千年桜に関しては岡山放送が、それぞれドキュメンタリー番組を製作して放送しました。
一方、三船氏は独自のレーベルで、彼女のCDを多数製作し発売しています。

88歳の時、三船氏の娘さんの結婚式が東京で行われ、これに出席するためにルース氏が来日しました。その際、東大の赤門近くにある求道会館で、小さな演奏会を開きました。収容人数は100名程度でしょうか。これが東京で行われた唯一の演奏会で、口コミで情報を得た人達だけが聴きに来ました。

その後台北の大学のホールで、演奏会を開き、この時のライブ録音のCDが発売されています。
http://tower.jp/article/feature_item/2017/07/06/1101

そして昨年92歳のとき、再び岡山にやってきて、小規模ながらコンサートを開いています。この時もNHK岡山が2本の番組を放映しています。

以上のように、これまでは本人の希望もあって岡山での演奏に徹していましたが、「一度東京で演奏してみたい」との意向があることがわかり、サントリー・ホールでの演奏会を開くことになりました。本件もプロのプロモーターは一切介していなく、三船氏個人による開催です。東京では無名であるにもかかわらず、他の演奏会場でちらしをはさみこんでもらう以外の宣伝はされていないため、この演奏会のことを知る人は少なく、口コミで情報が伝わっているだけです。

93歳の伝説のピアニスト、ルース・スレンチェンスカに関心を持たれた方は、是非足を運んでみてください。ぴあとイープラスからチケットが発売されています。イープラスでは座席指定でチケットを購入することができます。

88歳での演奏会のメイン演目はワルドシュタインでしたが、とても88歳とは思えない力強い感動的な演奏でした。サントリーホールのメイン演目はテンペストです。他の曲も「これが93歳の老人が弾くプログラムか」と驚くほどの多彩な内容です。衰えを知らぬ素晴らしい演奏を聴かせてくれると思います。

ニューヨークから一人でやってくる93歳は、「老いは成長の始まり」と語っています。音楽は「Speak」だと語り、テクニック重視の演奏に警鐘を鳴らしています。きっと聴衆に喜びと感動とパワーを与えてくれることでしょう。

なお、23日には岩手県に行って無料のチャリティコンサートを開く予定になっています。昨年、復興支援事業として植樹された「宇宙桜」が縁となったようです。
http://www.town.hirono.iwate.jp/docs/2018032000019/


「ルース・スレンチェンスカ」でネット検索すると沢山の記事が掲載されています。

岡山で放送された計5本の番組(合計2時間10分)に関心をお持ちの方は、個別に私の方にご連絡ください。彼女の数奇な人生のすべてが理解できる番組です。

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