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日記

GT戦記 終章(一応のまとめ)

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2009年05月02日

 昨年、6月16日にYAMAHA GT-2000を導入し、6月19日から「GT戦記」なるものを書き始めたのですが、とりあえず、私に出来ることはここまでかな、というところまでやってまいりました。ここまでに何をしたか振り返ってみると、水平測定、アームの高さ、オーバーハング調整といった基本形から、アームにカーボンのアクセサリーをつけたり、フォノイコライザー下に敷くボードを選定したりなんてところにまでいたっておりました。

 振り返って、変化量の大きかったものは何かと問われれば、やはり、イコライザーの変更とカートリッジの変更ですね。CDプレイヤーでいえば、出力増幅段とレーザーピックアップ兼DACを交換しているようなものですから、ほぼ別物になるが如き変化も当然だと思います。他の、いわゆるアクセサリー類がもたらしたのは、より静かになるとか、力強くなるといった増補的なものであって、ベクトルを変えてしまうような変化は、カートリッジ、フォノイコライザーの変更によるものでした。

 結果的に、これまでにカートリッジを3つ(GRADO Prestige Blue、SUMIKO Pearl、BENZ MICRO GLIDER SL)、フォノイコライザーを3つ(C.E.C. PH53、SONNETEER Sedley、CELLO ENCORE 1MΩ内蔵のもの)という風に変えてきたわけですが、それぞれにキャラクターがあり、それぞれに調整が必要でした。またGT-2000本体でも調整するべき部分は多々あり、時間もかかりました。これがアナログの醍醐味でもあるわけですが、単に音楽を流し聞きする程度ということであれば、やはりCDの優位性は揺るがないと思いますし、それが急速に普及したことも納得できるところです。

 そのCDもまた、データ配信や各種ストレージを使用した形態に道を譲ろうとしています。レヴィ=ストロースがその著書「悲しき熱帯」の巻頭にルクレティウスの言葉を引いていました。

「お前と同じように、これまでそうした世代は亡びてきたし、これからも亡びるだろう。」

 そんな中、どうしてアナログプレイヤーを使い続けるのかといわれれば、基本的には道楽だということになるのでしょうが、モノという存在を介した音楽との接点という意味で、アナログディスクは唯一、メタファとしてではなく、実際に目で溝を見て、音楽の形を思い描くことが出来るものでもあり、それゆえに思いを込めやすいということがあるのではないかなぁと思ったりもしています。

 オーディオの世界に入り込み始めた頃、アナログに手を出すなんて、考えてもいませんでした。iPodのイヤホンを変えることで目覚めたような奴ですから、当然のことです。なんで、アナログにというと、某店A氏の影響はかなりのものです。あの人、CDにくらべるとレコードへの気合の入り方がぜんぜん違いますし、確かにいい音なのです。そして、やってみてもいいかなぁという思いが膨らんだところで、背中をポンッと押してくれたのはオーディオのイベントではなく、大阪ORANGE RECORDSさんのOrange Loungeというイベントでした。そこにいたのは、いわゆるDJさんたちなのですが、DJという言葉でイメージされるような、レコードへの乱暴さはなく、大事に扱っているのが見て取れました。お話させていただいても、レコードへの愛情が感じられました。

「ああ、オーディオに関係していなくても、こういう人たちがいるのであれば、アナログを始めよう」

 そして始まった私のアナログ再生だったのですが、最近ではやっと「CDよりも良いのではないか」と言って頂けるようになりました。今後もこまごまとした調整は続けると思いますが、とりあえず、「GT戦記」としては、この記事でおしまい。あとは故郷に帰還とまいりましょう。プロスペローとなりますか、マーリンとなりますかは、二の巻にあるべし?

 あ、そうそう。昨日このディスクを購入しましたよ。

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レス一覧

  1. 黒川さん 今日は

    長きに渡るGT戦記お疲れさまでした。
    黒川様のGT戦記を参考に色々2000Lに手を加えようと思っていたのですが、ネが無精ゆえに新しいプレーヤーに走ってしまい、戦果を余り導入出来なかったのが小生としては心残りです。

    しかし、アナログ、プレーヤー等に対する心構えなるモノを教えて頂いた気がします。

    改めてまとめを見させて頂くと、カートリッジ、EQと変遷がかなりあったのですネ。
    拙宅ではTRIのEQを導入する事により、気に入る音を手に入れられました。

    Michellのプレーヤーにたいしても黒川様の手法を導入し更なる音を詰めて行きたいと思っています。
    GT2000Lはモノラル専用として活躍してくれています。コレに対しても今後色々手を加えるにあたって、バイブルとして今までの成果を参考にさせて頂きます。

    非常にためになる戦記を長期にわたり有難うございました。

    byRay at2009-05-02 18:23

  2.  約1年くらいダラダラと続けてしまったのですが、ここらへんで区切りだなぁと思いまして。今後はGT-2000と取っ組み合いではなく、話し合いでことを進めたいと思っています(笑)。

     実は戦記は本当にあったのか自体が疑問なのです。ストーカーの「ドラキュラ」のように最後に残ったのは、タイプの原稿ならぬ、このサイトの記述だけ。戦っていたのか、それとも、アナログプレイヤーというものに踊らされていただけなのかは、今読み直してみても、まったくわからないですね。

     TRV-EQ3SEについてはRayさんと、VOTTA7さんのやり取りを読ませていただいて、うらやましく感じておりました。当方のシステムはいつの間にやら真空管がまったく姿を消してしまいまして、どこかに真空管がいてほしいなぁなどと思ったりしているのです。Rayさん、VOTTA7さんのところのTRV-EQ3SE、ログさんのところのVPSに対抗して、QC24Pを導入! なんてやってみたいですが、今の音の方向とマッチするかなぁ?

     バイブルとしてはまったくボリュームが足りませんし、RayさんのMichellのプレイヤーにお役に立つようなところがあるのかどうか、書いた自分ではまったく自信がないのですが、ほんの一文だけでも参考になる部分があったのなら幸いでです。これまで読んでいただき、ありがとうございました。

    by黒川鍵司 at2009-05-02 20:28

  3. こんばんは。
    GT戦記、楽しませてもらいました。約1年間とはお疲れさまでした。
    考えてみると昨年9月に大阪に来られてミニオフ会でお会いした時はアナログの話って殆ど出ませんでしたね。今から考えると不思議だなぁ(笑)
    1月にお邪魔した際はアナログも何枚か聴かせていただき良い音だなぁと思ったものでした。その時とはカートリッジもイコライザもプリアンプも代わってしまった訳ですね。感慨深いです。

    私のアナログはこの先どうしようかな?
    まず、ステレオのSPUを使ってみたいですね。そうなるとフォノイコあるいは昇圧トランスもグレードアップしたくなるだろうなぁ。
    最終的にはベルトor糸ドライブのターンテーブルに行きたいですが、SPUも活かしたいし、LYRAのような現代的カートリッジも使ってみたいし…
    悩みは尽きないですね。

    byFCA at2009-05-02 22:24

  4. 先ほど、書き忘れたことが…
    写真のLP、パストラーレの新着リストに案内が入っていて、聴いてみたいなと思っていました。
    もう聴きましたか?

    byFCA at2009-05-02 22:32

  5.  そうですねぇ、2月は怒涛の変化でした。自分自身でもついていけないくらいの変化だったのですが、結局のところ、向いていた方向そのものは正しかったようです。これもA氏のおかげでしょう。また、こちらにいらした際には、お聴きいただければ幸いです。

     次にLPの件。昨日、某店で遊んでいたら、これをもって営業の方がこれをもっていらして、その場で試聴となりました。これはSP起こしです。なのでレンジとかS/Nということに拘るのであればお勧めしません。SP起こしということを加味するなら大変音質的に優れたLPだと思います。なによりもフルトヴェングラーの「英雄」が聴けるということに意味を見出したし、その演奏の重さみたいなものに価値を感じたので購入した次第です。

     ベルトor糸ドライブですか。トーレンスの520にSME3012Rはいかがでしょう? ロングアームの美しさも特筆ものだと思いますし、ユニバーサルアームなので、カートリッジの変更も簡単でいいのではないかと思います。そして、僕が導入できなかったQUADのQC24Pをぜひ!(押し付けがましい)

    by黒川鍵司 at2009-05-02 22:47

  6. あれあれ、ブリティッシュ計画にGT戦記と、まるでオーディオやめちゃうかのような一段落ぶりですね~。w

    冗談はさておき、そろそろ色々と落ち着いてこられた・・・ということなのでしょうね。
    個人的には、色んな意味でとっても良いことだと思います。
    まずは、一区切り・・・お疲れ様でしたーー。m(__)m

    んで・・・と、次なるお題をお待ちしております。(爆)

    byさもえど at2009-05-02 23:59

  7. 一年弱、お疲れ様でした。
    また、色々とアナログの勉強をさせていただき、感謝致します。(先生のリアルな筆致の所為で、まるで小生自身が試行錯誤しているように感じる名シリーズだったと思います。)

    YAMAHA GT-2000は「面構え」がホント良いですね。先生のイメージからすると、マッチョ過ぎる感じがしないでもないんですが~
    (先生の所有機器の中では一番「男気」を感じます。)

    ところで先生!
    結局、例のリファレンス盤は「先生の思うように」鳴るようになりましたか?(笑)
    ちょっと、気になりますので。。。

    byウラキンスカイウォーカー at2009-05-03 07:08

  8. >さもえどさん
     そうですね、十牛図でいえば「GT戦記」は得牛から牧牛のあたり。やっと、オーディオ全体について騎牛帰家に至れるかな? ってぐあいです。返本還源にはまだまだ遠い......ってなに言ってんだか(笑)。お題とはいかないかもしれませんが、アナログについても、こまごましたことは書いていくつもりです。その際はお読みいただければ幸いです。


    >ログさん
     プレイヤー本体を除けば、やはり、その2つがアナログの肝ですよね。それだけに選択肢も多いし、悩みも多いというところでしょうか。円空が木の中に仏を見たように、その機器がどう鳴らして欲しがっているのかを見抜けるようになれたら良いなぁと思うのですが、その域に達するには精進あるのみなのでしょうね。
     私の戦記は終了ですが、ログさんの「DP戦記」には期待しておりますよ! ご武運を!


    >ウラキン師
     ほめても何もあげませんよ!(笑)

     それ良く言われます。<イメージと違う。
     SA-60を導入したときも、「ゴールドムンドとかの海外製品に良くと思ってた」と言われましたし。プレイヤーはごついのが好きなんですけどね。アナログプレイヤーについてもリジッド派だったりしまして、ごついの好きです(笑)。

     リファレンスですか? では、今度来て鳴りを確かめてくださいな。

    by黒川鍵司 at2009-05-03 10:46

  9. 黒川さん、こんにちは。

    少し突っ走りすぎましたからね。
    冷却期間は必要だと思いますよ。
    でもオーディオに終わりは無いと思っています。
    また新たな展開が訪れるのでしょうね。

    byVOTTA7 at2009-05-03 16:10

  10.  戦記なんていう物騒なものは、早めに終わりにしませんとね。これからはパクス・ロマーナを楽しみ、GT-2000とも和解して進もうと思います。もし、再び戦いが始まるとしたら、イスパーニャという名前で赴きましょうかね。

     って、なに言ってんでしょうね(笑)

     ともかくも、戦記はここまで。あとはこまごまいじりながら楽しみたいと思っております。

    by黒川鍵司 at2009-05-03 18:37

  11. とうとうGT戦記も一段落ですか。
    もっと長くやっていたような気がしていましたけれど、これで1年なんですね。
    僕がお邪魔した時からでもずいぶん変わりましたよね。
    一段落のGT2000をまた聴かせてもらいたいです。
    僕はこれからアナログに取り組んでみようと思っているので、黒川さんの軌跡を参考にさせて頂きたいものです。
    アナログレコードの再生って、色々手間もかかるし大変ですけれど、何より楽しいですよね。再生するまでのあれこれも楽しいし、出てくる音楽も楽しい。
    GT2000一段落で、音楽を楽しむ事ができる様になった事、とても嬉しいことだろうと思います。今日も明日もぐるぐる回しちゃって下さいね。

    関係ないんですけれど、僕の誕生日はアウグストゥスの命日なんですよ。パクス・ロマーナ。ホントどうでもいいですね。失礼いたしました〜。

    by7 at2009-05-03 20:39

  12. 黒川さんこんばんは
    GT戦記 楽しく読ませていただきました。

    ところで、裏庭 じゃなかったウラニアのエロイカをご購入されましたか。
    フルトヴェングラーマニア垂涎の盤ですね。
    私はウラニア盤は見たこともないし、あっても手が出ないので、
    安物のターナバウト盤で聴いていますが、一楽章の冒頭から
    一気に引き込まれてしまうような名演ですよね。
    黒川さんの文章を拝読していると、常に音楽の魂みたいなものと
    向き合おうとする姿勢が感じられるのですが、
    そんな黒川さんがこの盤を手にされたのも必然かもしれませんね。

    byたくみ@深川 at2009-05-03 20:46

  13. >7さん
     長かったようで短かった、まるで高丘親王航海記のような戦記でございました。
     そうですねぇ、ずいぶん変わってしまいましたが、プレイヤーを変えなかったというあたりが戦記たるゆえんかと思います(笑)。いや、実を言えば、なんどか他のプレイヤーに変更しようかと思ったことが無かったわけじゃないんです。でも、そのたびにGT-2000の力を発揮出来ていないことが思い浮かびまして。こうなると長い付き合いになりそうな気がします。

     あ、そうなんですか!<お誕生日
     僕の方はモーツァルトの忌日だったりします。


    >たくみさん
     お読みいただきありがとうございました。
     戦記を「エロイカ」で終わらせるなんて、ナルシシズムも過ぎてますよね(笑)。

     いい盤でした。Hi-Fiを求める人には勧めませんが、音楽が好きな方には意味のある盤だと思います。

     果たして自分が音楽に向き合っているかなのですが、機会あるごとに全然だなぁと痛感させられます。きっと、カール・ゴッチ(でしたっけ?)みたいに「朝目覚めてから夜眠るまでずっと素手でいかに効率良く人を殺せるかを考えている」レベルにならないと、厚木さんや山口さんのレベルにはいけない気がします。

    by黒川鍵司 at2009-05-04 09:41

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