黒川鍵司
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日記

D300(Vol.2)

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2009年07月13日

 前回に続き、ダイナミックオーディオ5555で行われている「D300」に伺いました。前回同様、各フロアで300万円の予算で購入可能なセットで、課題曲を鳴らすというイベントです。2F~7Fまでの担当の方の個性が見える企画となっています。

 今回の各フロアで聴かせていただいた曲は課題曲の2曲。

・大貫妙子「横顔」
・Rickie Lee Jones「Second Time Around」

 そして、私の持ち込んだ。

・Venus「Beautiful Days

 私の方も前回同様に、ひどく個人的な感想を書かせていただきます。本当に個人的な好みに偏っているので話半分でお読みください。なお、今回は前回と逆に下の階から伺い、各フロアでご許可をいただいて写真も撮らせていただきました。つたない技術、その上、私はフラッシュが嫌いなので、ぼやけた写真になってしまい各機器の魅力を伝えられない写真となっていますが、どうぞ、ご容赦ください。


■2F
・スピーカー : ATC SCM40
・プリアンプ : ROKSAN Caspian M1Pre
・パワーアンプ:ROKSAN Caspian M1PA
・CDプレイヤー : ROKSAN Caspian M1CD2


 オールブリティッシュ(なんかそんなことを私もしていたような......)。。初っ端から「渋い」の一言。前回同様、派手さはまったく感じさせず、それでいて、ここぞというときには底力を見せる。これ見よがしでなく、したたかに湧き上がるという具合で、ジャズやロックではこれが効果的。密閉型ゆえの低域の見通しの良さがあり、ベースラインを容易に追えるのが楽しい。それでいて全体として明るくはならず、卑近な例えだが、英国的な「陰り」が空気のように感じられる。そして、その空気が使い込む楽しみを想像させる。価格を考えると、恐ろしく満足度が高いシステムと言えると思う。


■3F
・スピーカー : PMC PB1i
・プリメインアンプ : Amphion Integrated 3
・SACDプレイヤー : LUXMAN D-08


 ラインナップだけをみると2Fに近いものを感じるのだが、出てくる音はまったく異なっている。まず耳が行くのが恐ろしく沈み込む低域。床の下へと落ちていく様に思える。それでいて中高域はカラリと明るい。声は若々しいのだが、弦には渋みが混じる。左右の広がりは狭いが、その分エネルギー感がある。ロック向きかな? と思わせるバランス。なお、前回書いたサラウンド感は感じられなかったので、あれは部屋のせいではなく、システムが出していたものだと確認できた。


■4F
・スピーカー : Sonus Faber CREMONA M
・プリメインアンプ : GOLDMUND TELOS390
・SACDプレイヤー : LUXMAN D-06


 やられた。私の好みのど真ん中。もしシステムをゼロから組みなおすことがあったなら、まず、この組み合わせを手にいれようと思う。それくらいど真ん中。弦、声とも艶があり、低域は嫌味なく、それでいて力感がある。襟を正して聴くのではなく、浸れる音。アコースティックギター、それどころかシンバルにさえも官能的なものがあり、狂おしさすら感じられ、深味もあり、麻薬的。コミカルな曲調でも、色気が優勢で、本来付帯音であろう余韻も心地よい。忠実再生かといわれれば、絶対に違うだろうがこれを否定できるほど、私は出来た人間じゃない。正直、4Fでこういう音が聴けるとは思ってもみなかった。


■5F
・スピーカー : Sonics ANIMA
・プリメインアンプ : VitusAudio SS-010
・CDプレイヤー : LINN MajikCD


 親近感を感じさせる音で、すごくリラックスできる。各機器の持ち味が、互いを殺すことなく出ていて、ANIMAの透明感に、SS-010が深味を、MajikCDが軽やかさを与えている。前回の6Fに共通する清涼感が感じられたのだが、考えてみれば同じメーカーのスピーカーだった。Sonicsにはブレがないということなのだろう。低域は薄くも感じられるが、それを補うに余りある清涼感が、まるで台風の目の中で見上げた晴れ間を思わせた。


■6F
・スピーカー : AudioSmile Kensai
・プリアンプ : Amphion LINE 3
・パワーアンプ:Amphion POWER 3
・SACDプレイヤー : LUXMAN D-08



 Kensaiというスピーカーをはじめて見たのだが、ちっちゃい! その小ささを補うために背面はかなり壁に近い。これで低音の量を増すことができるわけだが、やりすぎると、いわゆるブーミーになる。その一歩手前にとどめているのは流石。定位感も保っている。情感の出し方が上手く、「横顔」では、思わず笑みがうかんでしまい、「Beautiful Days」は一緒に歌いだしそうになった。友達になりたいシステムというところか。また、どことは具体的に言えないのだが、このスピーカーには、私が使用しているcharismaと共通する音の出方を感じる。その部分も友達になりたいと思わせた理由かもしれない。


■7F
・スピーカー : ESOTERIC MG-20
・スーパーツィーター : murata ES105A Suono
・プリアンプ : Ayre K-5xe
・パワーアンプ:Ayre V-5xe
・CDプレイヤー : Ayre CX-7eMP
・アクセサリー類:H.A.L.'s Z-Board、H.A.L.'s MG-Block


 前回は「怒濤」という言葉が似合う厚みと勢いで圧倒されたが、今回は、システム全体の拡散しようとする流れを、アクセサリで飼いならしているという形。高域は伸びを感じさせ、各楽器の位置はつかみやすく、フォーカスはボーカルに合っている。低域には前回と共通する太さを残しているが、押し流されるという程ではない。向き合っていると、アクセサリーの配合方法のレクチャーをされている様にも思え、襟を正して聴かなきゃなぁという気になった。もう少し、力を抜いて付き合えると良かったのかもしれない。


 今回も6システムの試聴の後はぐったり。お出しいただいたコーヒーのカフェインで何とか復活し、家路につきました。それにしても毎回、何かしらの「気づき」を提供してくれるイベントですね。ダイナミックオーディオ5555のスタッフの皆さん、ありがとうございました。

次回の日記→

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レス一覧

  1. 7Fで噂のスピーカー「Kiso Acoustic HB-1」の3種類比較試聴もあるようですので

    「あ~上京したいなあ~」
    私はこの年になって「東京」へ憧れるようになってしまいました。

    2日間かけて聴き回りたい誘惑にかられています。
    4Fのシステムもよさげですね。

    byてるてる at2009-07-13 22:40

  2. 黒川さんこんばんは。
    D300前回は行けなかったから今回は行きたいですね〜。
    黒川さんが4階を好みだっていうのは珍しい気がします。行って聴いてみたいですね。
    この中では6階が面白そうだなあ。2階も良さそう。
    5階の組み合わせはこの間フライングで聴かせてもらいました。プレイヤーはアマデウスでしたが。ヴィタスとアニマの組み合わせは良かったなあ。無理がなくて、通り抜けていくような心地よさがあって。でも深みもあるよというような。
    D300、面白くて良い企画ですね。バリエーションを作ってこれからもやっていってくれるといいですね。

    by7 at2009-07-13 23:59

  3. 黒川さん、こんばんは。

    前回の日記の時も面白そうだなーと思っていたのですが、またやっているんですね。
    今週末近くに行くので刺激を受けに足をのばしてちょっと行ってみようかな?
    情報ありがとうございました。

    byushi at2009-07-14 00:44

  4. こんばんは。
    2回とも全階制覇お疲れさまです。
    それにしても毎回詳細な試聴記で感心しております。

    私は今日(昨日)行ってきました~と言うわけで私も書いてみました。

    byFCA at2009-07-14 01:13

  5. 黒川さん、今晩は

    行かれたのですね。私も日曜に行ってきました。

     私の課題曲は
    ・Marianne Thorsen & TrondheimSolistene - Mozart Violin Consertosから No. 3 In G Major- 1. Allegro.wav
    ・Brian Bromberg - Woodから1.The Saga Of Harrison Crabfeathers
    ・Kelly Sweet - We Are Oneから14. Nella Fantasia.wav
    これがクリアなら
    ・宮本笑里 - tearsから「風笛」


    7FはKiso Acoustic HB-1がD300だと思って聴いていて反則(笑)だと思っていました。音もコストも良すぎ!

    概ね黒川さんの聴かれた傾向通りだと思います。

    今回は不思議と小型スピーカーが良いように思えました。私の場合どちらかと言うと高解像度で、楽器の定位やホールとの関係が分かりやすいものが好みなのですが、5Fは素晴らしかった!とてもあの値段のスピーカーとは思えないような...6Fも大健闘ですね。

    bynissy at2009-07-14 01:22

  6. おはようございます。今回は私も行ってみようと思っています<D300。
    ですが、黒川さんの記事を読む限り相当に疲れそうな気がして少し腰が引けますね(^^;
    う~む、私にはこのような表現で記事を書くことはできそうにありません、さすがです。

    byのりぞー at2009-07-14 07:54

  7. こんにちは黒川さん

    私も今回は2Fから聴かせて貰いもました、今回も予想とは違うセットが上位にきてやはり聴いてみないと分かりませんね。
    声とベースの聞こえ方がかなり違いました。
    このようなイベントで機器の新しい良い側面が見えてくるのでとても良い企画です、同じ曲を集中試聴する事は大変貴重で色々勉強になりますね。
    6FのAudioSmile Kensai設置の関係上高さはでないのですがあのサイズでクリアーで尚且つ量感のある低域は素晴らしい、リッキーリージョーンズが椅子に座り歌っているみたい。
    私もKiso Acoustic HB-1聞かせてもらいましたが、素晴らしい美音でした、周辺機器も凄いのですが周りのどのスピーカーにも負けていないぐらいの音で中々のものです。
    日記にも書いたギターみたいなスピーカー、同コンセプトのONKYO D-TK10も2Fで試聴、やはり素質の良さを感じました、やはりこのスピーカーはお得かも。

    bypuronimo at2009-07-14 09:38

  8. ども、おひさしぶりですーー。
    &2連続の全階制覇ご苦労様でしたーーー。m(__)m

    今回のシステムだと、4F,5F,6Fが気になりますね~。
    特に5Fは行ってみたかったです~。

    byさもえど at2009-07-14 12:50

  9. 黒川さん 今晩ワ

    毎度の事ながら、素晴らしい試聴記興味を持って読ませて頂きました。
    私的には3F,2Fが気になりました。

    それにしてもこの試聴記、下手な雑誌顔負けですね。
    素晴らしいです。

    byRay at2009-07-14 20:52

  10.  皆さん、レスをいただきありがとうございます。レスをいただくと、ぐったりしつつも記事をまとめた甲斐があったと思えます。本当にありがとうございます。


    >てるてるさん
     今回の4階にはやられました。狙い撃ちされたのかと思うくらいでしたよ。そして、ぜひ、来京を! そして、その際はどうぞご連絡ください。一緒に試聴させていただき、その後の一杯もどうぞお付き合いくださいな。


    >7さん
     いや、私自身が一番驚きましたよ。4Fってモニタ調という気がしていたのです。それは、アクセサリー類の効果などは非常にわかりやすいシステムでしたが、私の好みからすると「いいんだけど、なんか物足りない」だったのです。それが今回はジャストミート(笑)。やはり、オーディオの世界では百見は一聴にしかずでありますな。


    >ushiさん
     ダイナ5555さんの建物の構造を生かした好企画だと思います。どうも、毎月やるようなんですが、それだとさすがに疲れるので、できれば2カ月おきくらいにして欲しいなぁとか勝手なことを言ってみたり(笑)。20日まで開催されているそうなので、どうぞ参加されてください。


    >FCAさん
     FCAさんの情熱に頭が下がります。当方、交通費はかからない & 基本的に暇なので2回とも伺えたというだけのことです。あとでFCAさんの記事も読ませていただきますね。


    >nissyさん
     小型のスピーカーの方が音場感、定位感は出やすいので、そこがnissyさんの琴線に触れたのかもしれませんね。それにしても、それだけの曲数を試聴されたとすると、いったい何時間かかりましたか? 私は3曲だけでしたが、なんだかんだで4~5時間かかってしまいました.......。


    >のりぞーさん
     各フロアの方が思いを込めてセレクトされたシステムだと思いますので、どうしても、真剣に聴いてしまうのです。途中休み時間も入れてたのですが、それでもやっぱり疲れますね。もっと聞き流せれば問題ないのでしょうけどねぇ......。もし、可能であれば二日に分けたほうが良いのではないかなぁと思ったりもします。


    >プロニモさん
     確かにそうだと思います。声(弦も帯域が似てますね)とベースには各システムの特徴が如実に出ていたと思います。それだけに、6システムのそれぞれの違いが明確に出てましたね。「情感」という意味では、6Fは、プロニモさんの仰るとおり、前回も、今回も最高点でした。また、それだけでなく、音全体のバランスも整っているのですから、A氏はやっぱり恐ろしい......。お話しする分には親しみのもてる方なんですけども、音の作り方ではいつも脱帽です。


    >さもえどさん
     5Fも良かったですよ。今回のイベントではチルアウトな感じで、ゆったりリラックスできました。ただ、素直すぎるので、大人っぽいためみたいなものは出ないかなぁ。エロい音好きとしては、そこに不満がでるかもしれません(笑)。


    >Rayさん
     プラスチック万年筆と無地のノートを持ち込んで、聴かせていただき、感じたことをメモし、聴かせていただき、メモし......。その後、フロアの方に簡単に感想をお伝えしながら、さらに感想を書く。なんてことをして家に帰ってきて、メモを見ながら出来る限り端的に......とした結果がこの記事になります。なんとか読んでいただけるだけの質は確保出来ているのではと自負しておりますが、雑誌の先生方のようにスラスラとは書けないですね。試聴記事を書くたびにプロとアマの違いを思い知りますです。

    by黒川鍵司 at2009-07-14 21:55

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