眠り猫
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中学時代にクラシックにハマる ↓ 大学時代に偶然長岡鉄男氏の著作を読み、スピーカー自作にハマる ↓ 諸事情により一旦デスクトップオーディオに縮小 ↓ あまり音楽を聴かなくなり何年も経過 …

マイルーム

試行錯誤中
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借家(戸建) / 専用室 / オーディオルーム / ~8畳 / 防音なし / スクリーンなし / ~2ch
プレーヤー:PC+Foobar2000 DAC:Nuprime DAC-10 パワーアンプ:Nuprime ST-10 スピーカー:Sonus faber Elipsa
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日記

東京からフライト2時間でマリインスキー劇場へ

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2018年08月26日

ちょっと釣りっぽいタイトルにしてみました(笑)が、実際に行ってきました。
ただしサンクトペテルブルクではありません。

先日、溶け出しそうな日々の暑さについに耐えきれず、休みを取ってどこか涼しいところに行くことにしました。
が、運悪くお盆時期なのでどこも軒並み高く、そもそも国内には涼しそうな場所がありません。
海外に行くにしても、長期の休みではないので遠くには行けない。
さてどうしたもんか、と悩んでいたところ、ふとある街の名前を思い出しました。

ウラジオストク。

ロシア極東の都市で、東京からフライト2時間、しかも面倒な大使館経由のビザは不要、電子申請のE-visaで簡単に入国OK、というロシアの中でも例外的な都市です。
シベリア鉄道の東の起点と言ったほうが分かりやすいですかね。
気温は昼夜で23℃~17℃、まさに避暑向けです。

ただ、以前に調べたとき、大した観光地じゃなかったような・・・・ん?
2016年にPrimorsky Stage of the Mariinsky Theatre "マリインスキー沿海州劇場"がオープン?

どうせ箱モノのコンサートホールでしょ?
どれどれ、Webサイトは・・・

ほうほう、確かにゲルギエフ率いるマリインスキー劇場の傘下で、毎週バレエとオペラの公演をやってる専用劇場じゃないですか。
(さすがに東の端っこなので、ゲルギエフは年1度くらいしか振りに来ないようですが。)
ちゃんと専属オケもある!

旅行期間中の演目は・・・
初日がバレエで「ジゼル」、翌日がオペラで「リゴレット」
おっ、英語字幕もあるのね・・・

チケットのお値段は・・・
え?
S席で3000ルーブル=約6000円?
S席は・・・平土間の後半ブロック・・・さすがにここは公演2週間前じゃ取れないだろう・・・
あ、ブロックの最前列が普通に空いてるわ・・・


はい、躊躇なくポチりました。
バレエは家族の希望でステージ間近の最前列、オペラは音響&視覚的にベストと思われる席。
日本と比較すると笑っちゃうくらいの破格のお値段です。
あまりの安さや、席が簡単に取れたことに不安を覚えつつ(もしかしてとんでもなく低レベルな劇場なんじゃないか・・・)、いざウラジオストクへ。


ところが実際の劇場は、予想以上の素晴らしいものでした。

ハード面について言えば、新しく快適&座席もロシア人向けなのでゆったりと広め、音響も上々。



そしてソフト面は・・・?

まずは「ジゼル」
実はこれまでの人生でバレエには全く縁が無く、子供の発表会レベルの舞台ですら見たことがありません。
(オーディオ的な音楽としては聴くんですけどね。)
それがいきなりロシアで生舞台。しかもオケピットを挟んでステージ間近の最前列。



眼の前でプロフェッショナルが全力で踊るステージは、それはそれは見事なものでした。
男性ダンサーのパワフルさ、しなやかさ、難易度の高い動作をこなすプリマの正確さ、シーンに合わせた性格の演じ分け、美しい群舞。
そして2時間近くの間、一瞬たりとも踊りとずれることがなかったオーケストラ。
右も左も分からぬ初心者でも納得、なるほどバレエの魅力、凄さというものを大いに堪能しました。


翌日は「リゴレット」
オケは前日に引き続いて好調、ところがマントヴァ公(テノール)に物足りなさがあり、出だしからイマイチでした。
絶対的な声量が足りていないのと、どういう性格で表現したいのかがうまく伝わってこない。パワフルな合唱とオケに明らかに負けている。
リゴレット(バリトン)が出てくるとこちらは余裕があり演技も達者、徐々に全体として盛り返していきますが、やはりテノールが足を引っ張っている。
このままでは厳しいな、これはちょっとハズレだったか・・・と若干失望した雰囲気が漂い始めます。

ところがここで登場したジルダが一気に流れを変えます。
豊かで芯の通ったソプラノが劇場中に響き渡り、観客の反応が一変。
対するバリトンやテノールは急に熱を帯びたように力強さが漲ってきました。
そして「慕わしい人の名は」のアリアを完璧に歌い切りブラーヴォの嵐となって以降、舞台も観客も一体となってそのまま一気に3幕ラストまで。

カーテンコールの盛大な拍手の中、ジルダ役が出てきた途端に皆がスタンディングオベーション。
そりゃそうだよね、と私も心の底から納得して拍手を送ったのでした。


この距離と価格で、良質なソフトを良い席でゆったりと観られ、実に満足な体験でした。
また行こうと思います。

あ、ただし1点だけ難点(?)がありました。
バレエについては韓国人の団体旅行客が多く、彼女らはカーテンコールになるとスマホで一斉に舞台をバシャバシャ撮り始めます。
何十人が一斉にやるのでこれは非常に面食らいました。
写真撮影するなとアナウンス流れてるんですけどね。
上演中は静かなので害は無いのですが・・・。

オペラの方はロシア人客が主なので、こういった光景は無かったです。

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  1. 眠り猫さん、初めまして。
    ウラジオストクにマリインスキー歌劇場の出先劇場があるなんて、この日記で初めて知りました。
    言うなればトップチームがサルクトペテルブルクに出演してBチームがここに出て舞台経験を積んでいるのでしょうね。

    東京から2時間なら沖縄並身の近さですし、観光(見どころ、グルメ)でも楽しめるのなら、行ってみたいですね!

    by椀方 at2018-08-26 11:41

  2. 椀方さん

    この劇場はバレエ界隈ではオープンしたことが多少知られてはいたようなのですが、私にとっても完全にノーマークでした。
    (ちなみにジゼルでは2~3人ほど日本人バレリーナも混ざって頑張っていました。)


    >言うなればトップチームがサルクトペテルブルクに出演してBチームがここに出て舞台経験を積んでいるのでしょうね。

    まさにそんな感じです。
    出演者のプロフィールを見ると欧米の主要劇場でトップを張るレベルではさすがにないのですが、マリインスキーの名を冠するだけあってBチームと言えども相当なレベルで質が揃っていました。
    また、近いだけあって日中韓の若手実力者もしばしば出演しているようです。

    ウラジオストクは冬は恐ろしく寒いようなのですが、夏場は快適な気候で、食事も海産物や野菜が豊富な良い意味でロシア料理のイメージを裏切る美味しさでした。
    街の雰囲気としては、ヨーロッパの街並みを持ったサンフランシスコ、といったところでしょうか。
    ロシア政府としてもアジア向けの窓口港として力を入れており、リゾート地的な位置づけで開発を進めているようですので、今後様々な変化がありそうです。
    是非いらしてみて下さい!

    by眠り猫 at2018-08-26 12:37

  3. 眠り猫さん
    妄想を膨らませて拙宅のある関西からウラジオストクへの行き方を調べてみました。
    関空(KIX)からは金曜日に週1往復だけロシアLCCのS7航空がJALとのコードシェア便を飛ばしていますね。

    しかし、週1往復だけだとちょっと気軽には行けませんね?
    帰りは新潟までフェリーかなぁ(妄想膨らむ)

    by椀方 at2018-08-26 14:36

  4. 椀方さん

    片道はソウル経由ではどうでしょう?
    乗り換え含めて5,6時間ほどのようです(ちょっと所要時間が延びてしまいますが…)

    あと、1つだけ注意点がありまして、ロシアのE-visaの有効期間は入国日含めて8日間以内です。
    なので、それをオーバーしないように旅程を組む必要があります。

    by眠り猫 at2018-08-26 15:26

  5. 眠り猫さん はじめまして

    ウラジオストクにマリインスキー劇場があるとは!
    貴重な情報ありがとうございます。

    夏のオフシーズン?にはサンクトペテルブルク本拠地からの出張公演があったりするんでしょうか?
    Bチームでもレベルの高いパフォーマンスを聴けそうですね。

    一度サンクトペテルブルクに旅行した時には都合がつかず、マリインスキー劇場に足を運べなかったのですが、ウラジオストクでお手軽にリベンジするのも悪くないかなと考えています。
    今は秋の気配が支配し、残暑が続く日本とは違い、寒いくらいの気候でしょうか。
    シーズンが始まると、さすがにしっかり防寒が必要そうですね。

    一度チャレンジしてみたいです。

    byvanilla at2018-08-27 18:45

  6. vanillaさん、こんばんは。

    さすが、鋭いですね!
    毎年8月上旬にフェスティバルがあるようで、その時に西からゲルギエフが手兵を引き連れてやってきます。今年はイオランタ、サロメ、トリスタンを振ってました。(流石に全公演sold outだったようです。)

    もっとも、その時期でなくてもプログラムが魅力的なので悩ましいところです。メジャーな演目に加えて、日本ではなかなか上演されないロシアのお国モノが豊富なのです。
    ただ、年末年始は延々と「くるみ割り人形」の公演が続くようですのでご注意を。

    本当にびっくりするくらい近いですので是非リベンジしてみて下さい!

    by眠り猫 at2018-08-27 20:36

  7. 眠り猫さん

    追加情報ありがとうございます。
    やはりゲルギエフがAチームを引き連れて、引っ越し公演するんですね。
    日本からもこれを狙ってるファンが多く、早めのチケット手配が必要そうですね。

    Bチームでもかなりのレベルを期待できそうなので、このクラスの演奏を日本で聴くくらいなら、観光旅行兼ねて、オペラ、バレエを堪能するのも魅力的です。

    あらためて情報感謝します。

    byvanilla at2018-08-28 00:07

  8. vanillaさん

    ウラジオストクは所謂「見どころ」的なスポットは少ないのですが、「日本から一番近いヨーロッパ」と呼ばれるだけあって北欧の海沿いの都市を彷彿とさせる良い雰囲気でした。
    仰る通り、公演も観光も楽しめる魅力的な街だと思います。

    次回は私もゲルギエフのチケットを狙いつつ、のんびり滞在してみたいと思ってます。

    by眠り猫 at2018-08-28 14:50

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