パグ太郎
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クラシック中心に聴いています。オーディオは手段と考えてはいるものの、気がつくと手段の魔力に取り付かれてしまうことも多く、日々修行をしております。

マイルーム

パグ太郎の部屋
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持ち家(戸建) / リビング兼用 / その他 / 16畳~ / 防音あり / スクリーンなし / ~2ch
10数年愛用したアンプが逝ってしまったので、久々の機器更新をしました。
所有製品
  • プリメインアンプ
    OCTAVE V110SE
  • ハードラック
    QUADRASPIRE QAVM
  • RCA/BNCオーディオケーブル
    KIMBER KABLE KS-1020
  • 電源ケーブル
  • 電源ケーブル
    KIMBER KABLE PK-10Gold

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日記

旧録しか聴くものが無いとお嘆きの皆様に、カンブリア紀を迎えた弦楽四重奏を!

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2017年08月05日

弦楽四重奏を良く聴きます。このジャンル、クラシック音楽の中でも、地味で人気が無い。なぜかと理由を考えてもしかたがないのですが、ダイナミックレンジは狭いし、音色も弦楽器だけで変化に乏しい、クライマックスとか超絶技巧とか目立った聞かせどころが少ない、、、などなど。もう一つの要素は、ピアニスト・バイオリニスト・歌手に比べて、容姿で売るのが難しい(アイドルグループのように4人そろって美形とか想像できない)

こういう枯れた、侘び寂びの世界という印象の強い分野ですが、実は、最近、新しい才能が次々と生まれてきています。ただし、結成・デビューしてから、名前が知られてCDリリースに至るまでには相当時間を要するらしく、主役の代役に立って一夜にしてスターというシンデレラ物語(オペラの世界では良くある話ですが)とは無縁で、ニュース性に乏しいので目立つことがないのです。2000年結成でも、未だに新進気鋭・若手という枕詞が付いてしまいます。それもまた人気の無さの原因かもしれません。

そうであっても、このジャンル、実は今、見逃すのはもったいないような状況なのです。

2000年以降に結成された「若手の」団体の中で、それでも知名度で他を圧しているのは、キアルスクーロ クァルテット(Q)とアルカントQの2つかと思います。
ただ、この2つ、前者にはイブラギモヴァ、後者にはケラスというソリストとして既に名を馳せたスターがリーダーとなって結成したという共通点があり、他とは単純な比較にはなりませんが。キアルスクーロQはガット弦・ノンビラートの古楽奏法でありながら、ハイスピードでクール、極めて現代的なハイドン・モーツアルト・ベートーベン・シューベルトを聞かせてくれます。

アルカントQはモダン奏法でオーソドックス、既に大家の雰囲気を出しています。ただ、響きの美しさはこれまでの弦楽四重奏で聴いたことがないレベルなのです。柔らかさと響きを優先すれば、精緻に合わせるというのがおろそかになる、逆に正確性を優先させれば、鋭角的にならざるを得ず、そのバランスのどこを取るかが、従来の弦楽四重奏団の音楽性、個性を決めていたと思うのですが、アルカントQはその二律背反を超越した新世代のQだと思います。

何故、今、弦楽四重奏が面白いか。他のジャンルは70年代以前の巨匠の録音を聴くとこれを超えるものはないのではと感じてしまうことが多々ありますし、PhileWEBの皆さんの日記にもそういう思いを見ることがあります。が、弦楽四重奏は進化の真っ只中、スポーツの世界記録で長年破られなかった大台を一人が超えると、次々にそれを超えていく新人が現れるのと同じように、個性的な団体が沢山登場してきている状態です。そして、その登場と成長の過程をリアルタイムで見ることが出来るのは滅多にない経験だと思うのです。

さて、先にあげた2団体は既に有名ですので、その次のお楽しみはどこか? 今、フォロー中のクァルテットを並べると、アタッカ(03年)、シューマン(07年)、ウェールズ(06年、これは日本人4名)、ドーヴァー(08年)、モディリアーニ(03年)、パヴェル・ハース(02年)あたりです(括弧内は創立年)。90年代創立の中堅まで入れると以前取上げたベルーチャを筆頭に長いリストになってしまいますので、又の機会に。

生物進化の爆発期、カンブリア紀を迎えている弦楽四重奏ですが、地味ながらも純粋に音楽を味わう以外にも、色々と楽しみ方はあります。一つは、四人しか居ないのに頻繁にメンバーが入れ替わって、同じ名前で続けている。1期、2期、3期とか呼んで、新メンバーでどう変ったのかとか、どう変らないのかなんていうことをマニアックに語るとか。それはまだ音楽の話ですが、四人がどういう人間関係で成り立っているのか、どこのヴィオラがどこに引き抜かれたかという業界裏事情に走ることも出来ます。丸谷才一はそれをネタに小説書いていますし、現実世界でも男女関係のゴタゴタが絶えなかったイタリア四重奏団という有名な例もあります。

食わず嫌いの方は是非、一度お試し頂くといいのではと思いますが、室内楽はもちろん、クラシックも縁遠いという方への、お勧めはエベーヌQのこれ。90年代設立の中堅どころでも、古典作品やお国のフランス物を弾かせればトップクラスの実力者ですが、同時に彼らの関心は其処にとどまらずジャンルも色々と手広くやっていて、TVに出て4人で歌うことまでやらかしています。このCDで手がけた弦楽四重奏と映画音楽の名曲のクロスオーバー作品は、他の団体の類似品とは全く違う音楽性を示しています。これが面白いと思われたら、次は是非、こちらを。このラベルやドビュッシーでグルーヴ感は只者ではありません。

何やら日本弦楽四重奏振興協会(なんて有るのかしら?)の回し者のようになってきました。ここまで来れば、最後はやはりビジュアルで迫るしかありません。冒頭に書いた通り4人そろっては無理ですが、こういうのはお気に召しませんでしょうか?
(現在、一押しのドーヴァー クアルテットのヴァイオリニスト MILENA PAJARO-VAN DE STADT)

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  1. パグ太郎さん
    室内楽を小ホールやさろんでかぶりつきで聞くと、ダイナミックレンジが狭いとか、盛り上がりに欠けるなんて?そんなことはありませんね!!
    まるで格闘技かJAZZセッションのように各奏者が刺激し合い刺激を受け合いながら音楽をつくりあげていくのを同時体験するスリリングな体験に感動しますね。

    最近のソリストは大抵常設か何かの形でち室内楽に取り組む人が多くなっていて、色んな側面を見せてくれて楽しいです。

    最近お気に入りのSQは、フランス娘4人組のAkilonQuotourです。

    by椀方 at2017-08-05 21:57

  2. 椀方さん

    レス有難うございます。そうですね。室内楽の醍醐味は臨場感と掛け合いの面白さですね。演奏の途中からでも、何かのきっかけで歯車があい出すとガラリと変わったりする経験は他では味わえないです。まさしく格闘技。

    Akiloneですか。去年のボルドーの優勝団体ですね。YOUTUBEでしか聞いたことがないです。日本に来たことがあるんですね。知りませんでした。

    これからも情報交換&室内楽振興^_^よろしくお願いします。

    byパグ太郎 at2017-08-05 22:51

  3. パク太郎さんこんばんは〜〜
    本日はお招きいただきありがとうございございます。
    初対面に関わらずズケズケと、
    さも若造が偉そうにと思っておられると思います。

    エベーヌQでビートルズのカバーアレンジが入っていて楽しかったですね。
    クラシックが主だと思うサウンドでしたが、其れにとらわれなく多々なサウンドを展開して驚きました。

    此れからも交流よろしくお願いします。

    byニッキー at2017-08-05 23:04

  4. ニッキーさん

    こちらこそありがとうございました。
    お食事の件、申し訳ありませんでした。おまけに犬が二頭でまとわりついて、聞くどころではなかったのでは? (両方揃って大満足したのか、爆睡しております)。

    今後ともご指導よろしくお願い致します。

    byパグ太郎 at2017-08-05 23:16

  5. バグ太郎さん
    こんにちは

    いつも楽しく音楽日記を拝読させていただいています。
    蘊蓄豊かに語り口も軽妙で文才に長けていらっしゃるので楽しい!

    弦楽四重奏の目と目の掛け合いとか思い浮かべつつ聴いていることがあります。
    小編成ならではでとてもライブなグルーブ感に溢れていると感じるのです。
    録音も透明感に溢れる音色豊かな情景が良く捉えられているアルバムも少なく有りませんよね。

    それにしてもご紹介のアルバムの数々...やはりジャケにはスター性溢れる美貌が欠かせない(笑)
    LPを探す時も、つい手に取ってしまい、結局聴いて仕舞う事も多々有ります。

    男って...こういったのに弱い(爆!

    また、色々とご紹介して下さい。
    楽しみにしています!

    では、では

    byバズケロ at2017-08-06 10:08

  6. パグ太郎さん

    これは奇遇ですね。

    ちょうど秋のびわ湖ホール(小ホール)でのエベーヌQの公演を聴きに行く予定をたてていたところです。前半はモーツァルトとベートーヴェン、後半はジャズという異色のプログラムです。

    生物進化の「カンブリア大爆発」ということは、多種多様な新種に道を譲った大物旧種の退場ということがあるということですね。そういえばアルバン・ベルクQ(1970~2008)、東京クァルテット(1969~2013)と解散が相次ぎました。私は、そのデビューから解散まで活動の始終にわたって聴いてきたので感慨深いものがあります。

    特にアルバン・ベルクQは、レコードデビュー当初からファンで、その日本デビュー盤は、確かアルバン・ベルクの弦楽四重奏曲集(1976)だったと思いますが、すぐに飛びついて買った覚えがあります。次々とレコードを買いましたが1983年には念願の生体験。小さなホールで目と鼻の先で、ベルク「叙情組曲」のスコアを拡げて聴いてその精緻なアンサンブルと高い集中力、新鮮な音楽性に改めて驚嘆させられたのも思い出として残っています。

    東京クァルテットに貸し出されていた日本音楽財団所有のストラディバリウスのセット「パガニーニ・クァルテット」は同四重奏団の解散後、ハーゲン弦楽四重奏団に貸与されました。ハーゲンQはもはや中堅ですが、メンバーそれぞれのソロ活動も含めてこれからも聴いていきたい団体のひとつです。

    私も、今では管弦楽曲よりも室内楽を聴く方がはるかに多い「室内楽派」です。アキロン・クァルテットはつい先日聴いたばかりで、コンサート後のパーティでメンバーの方々とお話しができたのも楽しかったです。

    室内楽の楽しさ、面白さをたくさんの人と共有したいですね。

    byベルウッド at2017-08-06 10:25

  7. パグ太郎さん、再レスですが

    アキロンの演奏はベルウッドさんのサロンコンサートの日記を読んで網を張っていたところ、NHKのBSとFMとで放送があったのでしっかりエアチェックしたところです。
    モーツァルトも良かったですが、ドビュッシーがとりわけ良かったですね。

    by椀方 at2017-08-06 10:52

  8. パグ太郎さん、こんにちは。

    弦楽四重奏、良いですねぇ。
    ちなみに私はアルカント推しです(笑)
    以前、各々が教鞭・ソロ・オケと多忙な中でカルテットとして活動するのは年に二週間とインタビューで答えていましたね。
    特にツィンマーマンとケラスの低弦二人が凄いと感じます。
    もちろん、キアロスクーロのハイドンも良かったです。

    個人的には古楽器だとモザイクがお気に入りです。
    ハイドンのシリーズがとても良いと思います。
    それと四重奏ではありませんが、モーツァルトのクラリネット五重奏が好きですね。

    最近の新しい団体はあまりチェックしていませんが、活発な活動をしているところが多いですね。

    …あ、BSのアキロン・クァルテットをエアチェックするのを忘れてました(汗)
    まあ、しばらくすればまた放送されますし…(涙)

    byfuku at2017-08-06 17:42

  9. バズケロさん

    自分の音楽の聴き方を振り返るためのメモ代わりの日記ですが、それでも楽しんでいたければ大変嬉しいです。

    ジャケ写に見目麗しい姿があるのは、やはり重要な要素ですし、応援のし甲斐が一層増すというもので・・・。最後にダメ押しで一文足しておいて正解でした(笑)。

    これからもよろしくお願いいたします。

    byパグ太郎 at2017-08-06 21:51

  10. ベルウッドさん

    エベーヌの琵琶湖ホール、良いですね。

    国内外・ライブ/録音・オンライン/オフライン、全てをカバーするベルウッドさんの活動、まさしく八面六臂というのは、こういうことを言うのですね。びっくりします。

    日記書き出してから大して日も経っていないのに、テーマや素材が関連しあうことが多いので、その点も驚いています。実は次は、新ウィーン楽派の室内楽とオーケストラ版をテーマでと思っていたのです。

    私も前に書きましたがアルバンベルクQに四重奏を教えてもらったようなものです(ベートーベン・モーツアルト・シューベルト・・・)。そして彼らの教え子たちが、今、一番活躍しているのも嬉しいですね。

    ハーゲンSQもDGから離れてどうなるかと思っていましたが、myriosで録音活動再開しましたね。DECCAから離れてHyperionに移ったタカーチといい、メジャーレーベルには室内楽を育てる余裕はもうないのかもとか考えてしまいます。でも、大資本でない所の動きが活性化しているので、これはこれでいいのかもしれませんね。

    そういう意味でも目が話せません。

    byパグ太郎 at2017-08-06 22:11

  11. 椀方さん

    再レス有難うございます。BSでやっていたのですね。完全に見落としていました。

    fukuさん

    私もakiloneの動き、落としていました。再放送待ちです!

    アルカント推し、良くわかります。大本命ですし、キャリア自体が他の在学中・卒業直後というグループとはレベルが違って、録音したものが皆、そろって名演で安定感が違いますから。

    モザイクもエベーヌやベルーチャと同じ90年代設立で、ここも層が厚いところですね。

    byパグ太郎 at2017-08-06 22:23

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