パグ太郎
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クラシック中心に聴いています。オーディオは手段と考えてはいるものの、気がつくと手段の魔力に取り付かれてしまうことも多く、日々修行をしております。

マイルーム

パグ太郎の部屋
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持ち家(戸建) / リビング兼用 / その他 / 16畳~ / 防音あり / スクリーンなし / ~2ch
Phileweb登録後1年、気が付くとスピーカー導入していました(2018/6) 10数年愛用したアンプが逝ってしまったので、久々の機器更新をしました(2017/6)。
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  • プリメインアンプ
    OCTAVE V110SE
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    KIMBER KABLE KS-1020
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日記

ロシア人は「山のお寺の鐘が鳴る」に何を想う? あるいは引退したフィギュア スケーターの悲壮感について

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2018年11月04日

クラシック音楽には、時々、鐘の音が出てきます。有名どころで言うと、チャイコフスキーの『1812年』の最後の部分。派手な大砲の音に続いてナポレオンのモスクワ侵攻を退けたロシア軍の勝利を祝う鐘が打ち鳴らされます。教会の鐘は、こういう大きな事件、祝い事、時には災害の危険を知らせる時にも使われるのです。
(CD探したら、なんと拙宅にこの曲のCDがありませんでした。オーディオ的に有名な大砲の録音はこれ)

もっと陰鬱な鐘の音で有名なのは、ベルリオーズの『幻想交響曲』の終楽章。断頭台で処刑された主人公が地獄で目覚めて聴く葬礼の鐘の音。作曲者の指定では低い鐘が舞台裏から響いてくることになっていて近年はそういう演奏が多いですが、私がこの曲に慣れ親しんだ数十年前はハンド・ベルの高い音での演奏が主流でした。「地獄の弔鐘は妙に明るい」と不思議に思ったものです。
(ミンシュ指揮パリ管1967年録音もハンドベルです)

これ以外では、やはり時を刻む、特に、日の出と日没や、深夜零時をまたいで日付が変るタイミングで、鐘の音が良く登場します。印象に残っているのは、プッチーニとヴェルディのオペラ作品での場面描写の巧みさです。『トスカ』の最終幕、夜明けの鐘が悲劇の最終幕の始まりを伝えるシーン、『ボエーム』の3幕、安居酒屋の喧騒の夜の世界から、農婦達が市に荷を運んで来る凍てつく冬の朝への切り替えのシーン、そして『リゴレット』のラストシーン近く、復讐のために雇った殺し屋と約束した決行の時間に鳴らされる真夜中を告げる鐘、そして殺されたのは仇ではなく愛娘だったわかるどんでん返し。鐘は単なる時を告げる時計ではなく、明と暗の境界線、正と邪の逆転、生と死の境を告げるものとして象徴的に使われています。


その典型的なものとして印象的なのは、プロコフィエフのシンデレラの十二発の鐘。魔法が解けて幻想の世界が崩壊する様子を、アルゲリッチとプレトニュフの二台のピアノが文字通り「叩き出し」ます。


村の境界線には魔物が住む、そういう良からぬモノから守護してもらうために、村境の辻にお地蔵さんや祠が置かれるように、昔から鐘には時の境界線に棲む魔界のものを祓うという役割が、西洋でも東洋でもあったようです。それが魔除けの鐘(百八つの煩悩を祓う除夜の鐘も同根?)、修行の鐘として公的な宗教と一体化したのが、お寺の梵鐘であり、教会の鐘の起源だという説もあるようなのです。

という前提で眺めてみると、弔いにも、結婚にも、夜明け・日没にも、年の区切り、日の区切りというタイミングに、あの金属の打撃音が打ち鳴らされる意味が得心されてきます。つまり、村人の生活を守護する村のお寺・教会の鐘、その響き渡る範囲が村の境目であり、それが日々の生活のリズムを律してもいるし、村人の冠婚葬祭という一生の節目を無事乗り越えられるようにもしてくれている、村の鐘は共同体とその住民の生活と一体の存在だったという話です。だからこそ「山のお寺の鐘が鳴る」が、日本人の郷愁をそそる音の情景であり、時の境目で子供達の帰宅を促すサイレンの音として、原始からの役割を現代でも引き継いでいるのはそういう秘密があるからかも?とか妄想が膨らみます。

などと、長々と、音楽に登場する鐘の話から、洋の東西を問わない鐘の響きと民俗との関係まで書き連ねましたが、それには訳があるのです。教会の鐘の音に対する感性が欧米系の人たちと、日本人とでは何か違うのではと、これまで書いてきた事とは逆に感じることもあるのです。その違いが何に根ざしているのか、あれこれ考えているのでうが、良く判らないでいるのです。「なにか感性が違わないか?」と感じたのは、皆さんが一度は耳にされたことのあるはずのこの曲が切っ掛けでした。

ロシアの作曲家、ラフマニノフのピアノ曲で『幻想小品集』の第2曲「前奏曲」。
(昔から聴いているはアシュケナージのこの演奏)

「そんなのは知らん」という声が聞こえてきそうです。それでは、これでは如何でしょうか? 浅田真央が2010年のバンクーバー・オリンピックで銀メダルを獲った時に使っていた『鐘』(『鐘』というのは後からついた愛称で、正式にはああいう名前だそうです)。

冒頭から、いきなり闇に突き落とされるような、憂鬱な短調の和音の強打3発から始まります。その和音がこれと言ったメロディーもリズムの変化も無く続き、ロシアの暗く、いつ明けるかわからない冬そのものようです。途中、盛り上がることがあっても、大きく振られる鐘の様に響きの厚みだけが増幅されていくのを見上げるのと変りありません。そして、その響きが徐々に減衰していき、気がつくとひっそりと終わっているという不思議な曲。

もう8年前になるのですが、当時、彼女はタラソア女史という凄い貫禄のロシア人のコーチについて、それまでの可憐なイメージを転換して、大人の女性の表現力を身に着けようともがいていた頃です。無理して背伸びしているという印象がぬぐいきれず、この曲は彼女に合わないと言われていたかと思います。

『鐘』で大人の女の情念を暗く表現したいのはわかりますが、この音楽についていけた日本人観客がどれだけいたのか? 対する永遠のライバルだったキム・ヨナの圧倒的安定感。そして、二人が使っていた音楽のギャップ。一方は、『ガーシュイン』や誰でも知っている『007』の軽快なリズムとメロディーに乗って、最後はピストルを撃ってみせる決めポーズのサービス付き。浅田真央と悲壮感という言葉がセットになったのは、この曲のせいではないかとさへ思います。


こういう重くて暗くて地味で盛り上がりに欠ける、つまり日本人にとっては感情移入がしにくい曲を、女子フィギュアのテーマ曲に持ってくるロシア人の感性というのが前から不思議だったのです。でも、この曲はラフマニノフの生前から人気曲で、余りにリクエストが多くて本人が弾くのが嫌になるほどだったそうですし、ストコフスキーもオーケストラ編曲版を出しています。ということは、西洋人の心に刺さる何かを自分は掬い取りそこなっていると想うのです。そう、山のお寺の鐘が日本人にとって「お御手をつないで皆帰ろう」と思わせるものであるように、この曲には彼らの心の底に潜む何かを刺激するような何かがあるに違いありません。

その感性の違いの秘密を探ろうと、お寺の梵鐘と教会の鐘の、由来とか民族的意味合いとかを漁って見ても前半に書いたような共通項しか出てこず、疑問解消には至っていません。そして、音楽に登場する鐘の音を聴くと、その疑問がいつも頭をよぎってしまうのです。そういう時にプッチーニの『トーランドット』の第三幕を聴くと更に混乱します。中国の宮廷が舞台のイタリア・オペラに、いきなり盛大かつ重々しい調子で、「や~まの、おてらの、か~」の旋律が繰り返し響き渡るのです。一説によると、この旋律のオリジナルは中国の東天紅という曲です。同じ素材を料理して、一方は宮廷悲劇の重厚なテーマにし、一方はカラスの飛んでいく侘しい夕暮れの風景にする、やはり、「やつらは感性が違う」と想ってしまいます。

(そういえば、このオペラが茶の間でも通用するほど有名になったのは、荒川静香がトリノ・オリンピックで「誰も寝てはならぬ」を使ってからだったでしょうか。)

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レス一覧

  1. パグ太郎さん、こんにちは!

    鐘の音に国民性を見てとりますか、目の付け所がさすがです。
    最後まで一気読みしました。
    西洋の鐘と日本のお寺の鐘は材質が違うのかしら?
    などとついつい考えてしまう私でした。

    byCENYA at2018-11-04 14:34

  2. こんばんは。

    私にとって、鐘を使用した音楽(交響曲)で印象的な曲は何といっても、
    ショスタコーヴィチの11番です。

    殺戮場面を音楽にした第2楽章が好きで10種以上の演奏のCDを購入しましたが、鐘が使われるのは終楽章終結部。
    好きな演奏は結局、唯一レコードで持っているコンドラシンの古い録音だったりします。

    最後に使われる鐘は「カ~~ン」という感じで甲高く鳴りますが、びっくりしたのがカエターニ指揮の演奏。
    なんと「ゴ~~~~ン」とここは寺院かといった低音の凄みを伴って響き渡ります。
    「スッカ~~ン」と
    「ゴワ~~~ン」ではだいぶ印象が違ってきます。

    マーラーの6番の終楽章。ハンマーは「低く鈍く」響くような作曲者の指定があり、演奏(録音?)によっては「ボソッ」となってしまうことがありますよね。生の場合、視覚的にはインパクト大ですが。
    作曲者がこのカエターニの鐘の音を聴いたらどう思ったか興味津々です。

    byジュン at2018-11-04 19:27

  3. CENYAさん

    レスありがとうございます。
    目の付け所と言っていただけるのは、嬉しいのですが、実態は、ネタ切れで無理くり、昔の在庫を掘り起こしている台所事情です。

    所で、宿題として残して行って頂いた女性ボーカル集ですが、ようやく血が通う感じになってきました(結果、寝落ちできる緩さになってきたということなのですが)。

    byパグ太郎 at2018-11-04 22:13

  4. ジュンさん

    レスありがとうございます。
    鐘と言ってもハンドベルの高い音と、本当の教会の低い鐘の音では全然、印象が変わって来ますよね。6番の作曲家のスコア上の指定は後者のはずですが。一方、ハンマーは何を叩くかの指定がないので打楽器奏者の想像力に任されている(音色も音量も、叩くものではなく叩かれるもので決まるのだから)と聞いた事があります。打楽器は不思議な話が多いですね、

    byパグ太郎 at2018-11-04 22:32

  5. 今晩は

    相変わらず深い内容の日記です・・。
    いやー、でもあのスケートなどの「芸術点」というのは、まさにその世界中の様々な感性の人が集い競う中で、一体誰のどういう採点基準なのでしょうか、と思うことがあります。真央ちゃんとキムヨナの採点なんて技術点は一体どこに・・(この辺でやめます)
    鐘の音にはそれぞれの宗教性や意味合いがありつつも、かつ音階が無いから聞く人や叩く人の「それぞれの音」になる、ということなのでしょうかね。

    byにら at2018-11-04 23:34

  6. パグ太郎さん

    ロシア・ピアニズムを代表するピアニストであり教育者のひとりであるメルジャーノフはこう言っていたそうです。

    『ロシア人にとって『鐘の音』は特別なものだ。…優れた鐘つき男は一人で百種以上の鐘の音をつき分けることができたのだ』

    昨年、チューリッヒを訪ねたおりに、何も知らずに「昇天祭」の休日に街中を散策していたところ、午前10時きっかり町中の教会の鐘がいっせいに鳴らされた時には鳥肌が立つような感動を覚えました。

    こういう感覚は、日本の梵鐘とはまったく違いますね。

    浅田真央さんの当時のコーチは、タチアナ・タラソワさんだったと思います。彼女の夫は、ウラジミール・クライネフ。やはりロシアを代表するピアニストで晩年は名伯楽としてハノーファーの音楽大学で教鞭をとりました。

    浅田さんの振り付けの音楽は、夫であるそのクライネフさんの入れ知恵だったと言われています。少なくとも大きな影響があったのでしょう。日本人のファンは、あんな陰鬱な音楽をつけるなんてとんでもない。あれでは得点が伸びないから損だと揶揄する向きが多かった。やはり日本人の『鐘』に対する感性の違いなのでしょう。

    河村尚子さんも最晩年にクライネフに教えを受けたピアニストのひとりで、強い尊崇の気持ちを抱き続けているそうです。。

    http://community.phileweb.com/mypage/entry/2408/20131115/39981/


    鐘の音の音楽に、ムソルグフスキー「展覧会の絵」の終曲「キエフの大門」もリクエストします。ピアノ原曲であれ、ラヴェルのオーケストラ編曲であれ。

    byベルウッド at2018-11-05 10:52

  7. パグ太郎さん、

    こんにちは。

    幻想交響曲は私がクラシック音楽に引きこまれるきっかけとなった曲で、私にとっては今でも特別です。
    特にあの鐘の部分は最初に聴いたときに衝撃を受けました。
    当時聴いていたのはバーンスタイン、ニューヨークフィルのLPで、カーンという高い音色で、私にとってはこのLPが刷り込みになっています。
    ですからこの鐘をゴーンと低い音でやられるとかなり違和感があります。(笑)
    ハンドベルが使われるのはやはり必要な音階を得やすいからなのでしょうか?
    低い音の鐘(?)は音階の正確さもさることながら必要な音階を揃えるのがかなり難しそうな気がします。

    西洋の鐘と日本の梵鐘の音の違いはその材質と形状にあるような気がします。
    西洋の鐘はベネチアのサンマルコ広場にある大きな鐘でもゴワワーンという感じで基音は低くても高音まできれいに伸びた倍音を持つ響きですが、日本の鐘は高音をあまり含まないゴーンという鈍い響き。
    真鍮できれいな円形の断面を持つように切削され磨かれた西洋の鐘に対し、日本のお寺の鐘は青銅で鋳造されたままの凸凹の模様付きですので倍音が抑えられるのではないかと思うのですが…

    鐘にまつわるピアノ曲としてはリストのラ・カンパネラ(そのままですね)とグリーグの抒情小曲集の中の"Bell ringing"(これはオーケストラ版もあったと思います)が思い浮かびます。

    byK&K at2018-11-05 13:13

  8. パグ太郎さん、こんにちは。

    >幻想の鐘
    作曲者本人はどこからともなく鳴り渡る低い音を想定して、適当な鐘が無いならピアノで、と指示をしていますね。
    個人的には、サバト(魔女の集会)なわけですからミサのパロディとして下卑た甲高い音の解釈もありかな、とは思うのですが。
    カリヨン用のベル(CとG)を使っている演奏が一般的ですが、別録りだと低音のものが多いでしょうか?
    私の場合、カラヤンの旧盤が最初の体験ですので、落ち着いた低めの音色が普通に感じます。
    ガーディナーやノリントンだとかなり低音ですね。
    ガーディナーはDVDも持っていますが、ちゃんと舞台裏で鳴らしています。
    演奏としては、カラヤン(BPO旧)・ミュンシュ(パリ管)・ブーレーズ(新)がお気に入りですね。
    …と言いつつ、Telarcのマゼール盤(鐘は録音会場近所の教会のものでケーブル延長で同録)やReference Recrodings盤(5楽章は鐘違いで二種類収録)とか聴いてたりしますけれども(笑)

    未聴ですが、アバド/シカゴは広島の「平和の鐘」を収録しているようです。
    もちろん演奏解釈も考えての使用だとは思いますが、曲的になにか引っかかるような気もします。



    スケートについては門外漢ですからアレですが、あの時のオリンピックではコーチの考え方の違いがそのまま出ていたように思います。
    任された選手の実力を見て、最も効率よく高得点を上げることを考えた側と、自らも夢見る理想の演技を目指した側に分かれていたのではないでしょうか?

    byfuku at2018-11-05 19:09

  9. にらさん

    レス有難うございます。

    >一体誰のどういう採点基準なのでしょう

    芸術に点数をつけ、順位を決めるのは、どこまで行っても無理が有りますが、芸術も職業であり、ビジネスである現代ではそれ無しには成立しないのでしょうね。

    鐘の音というのは、色々なシーンで登場し、様々な意味合いを持っているけれど、その文化的背景には何があるのだろうと好奇心を刺激されて調べ出したのです。例によって変な所に迷い込んでしまったまま答えにたどり着きません。

    byパグ太郎 at2018-11-06 12:17

  10. ベルウッドさん

    レスありがとうございます。

    ロシア人にとってのギリシャ正教会の鐘、幾つもの鐘を同時にゴワン・ゴワン鳴らすあの響きは、色々な人の原体験として語られているようです(ラフマニノフの生地は古都ノブゴロドの鐘が響く村だったとか・・・)。それが音楽として登場する姿は全く違うのですが、文化人類学的に鐘の役割は世界中で凄く似ている(神社のお参りの鈴とか、お宅で実演頂いた鈴とか、ガムランとか)、そこが面白くて、結論の出ないまま日記にしてしまいました。

    キエフの大きな門の設計デッサンにある鐘楼の鐘は、建築されて居たとしたら、どんな音がしたのでしょうね。実物が無いだけに、色んな演奏家が、夫々の創造力で鐘を打ち鳴らしているので面白いですね。「リクエスト」承りました(次回鐘をテーマにする時には必ず入れます)。

    byパグ太郎 at2018-11-06 12:29

  11. K&Kさん

    レスありがとうございます。

    >クラシック音楽に引きこまれるきっかけ

    そうなんですね。最初の刷り込みの影響は本当に大きいですよね。バーンスタイン・NYPの幻想は聴いたことがないかもしれません。でも、「カーン」であれば私も違和感無いと思います(笑)

    旅先で聞く鐘の音は、しっかりその土地の記憶と結びつく、そのことがベルウッドさんやK&Kさんのレスで印象に残りました。地の霊を呼び起こして空に響かせる、そういう存在なのかもしれません。

    byパグ太郎 at2018-11-06 12:30

  12. Fukuさん

    レスありがとうございます。

    そうなんです。幻想の鐘は、低い鐘が入手できなければピアノで代替しろという指示があるので、チューブラーベルの「カーン」ではダメなんですよね。最近は原典主義の勢いのいせいか、あるいは別録なるワザが一般化したせいか、教会並に低くなっていると聞いたことがあります。

    それにしても、幻想のあの鐘については、やはり皆さん注目して色々な演奏を聴いておられるという事が今回良くわかりました。

    「効率か理想か」というのは仰る通りだと感じました。勝負に行くのか芸の道を選ぶのか、その違いであれば悲壮感が漂っても不思議ではないですね。

    byパグ太郎 at2018-11-06 12:33

  13. パグ太郎さん 遅レス失礼します

    多くの作曲家が鐘の音を引用していますね。私がフランクフルトの隣りの都市のヴィ―スバーデンを訪れた時、鐘の音(カリオン)のスーパーサウンドに包まれ感動のあまり演奏が終わるまでそこに佇んでしまいました。周辺の町の教会や古城からもかなり大きな音で聴こえてきました。
    鐘の音が文化なのでしょうね。
    こんな記事を見つけました。ご参考までに・・・
    (続く)

    byどんぐり at2018-11-06 18:13

  14.  ヨーロッパ社会における「鐘の音」の意味
    「鐘(教会の鐘)」は、中世以来、ヨーロッパの社会生活の中で、重要な意味を持ち続けてき
    た。阿部謹也(1935-2006)によると、西欧教会に「鐘」が導入されたのは6世紀頃というこ
    とであり(阿部 1987: 281)、それ以来、ヨーロッパ社会は「鐘の音」とともに歩んできたといっ
    ても過言ではあるまい。
    現在でもヨーロッパ諸都市において、15 分毎に鐘を鳴らすという習慣が残されていること
    からもわかるように、鐘の基本的な役割は、時刻を知らせるというところにある(時鐘)。昔
    も今も、教会の鐘は時計の役割を果たしていたわけであり、人々は日常的に時鐘を聞き、生活
    の一部として慣れ親しんでいた。とくに意識せずとも聞こえてくるということは、後に述べる
    「宗教的な意義」にも関わる事柄である。
    また、中世から近代に至るまでのヨーロッパでは、「朝の鐘/夕べの鐘」も重要な意味を持っ
    ていた。町や村は城壁に取り囲まれ、夜の間は城門を閉じることによって外敵や悪魔の侵入を
    防いでいた。朝晩、城門の開閉を鐘の音によって人々に知らせることは、一日の始まりと終わ
    りを告げることであり、「一日」という枠組みを形成する(阿部 1987: 282ff.)。
    いっぽう、鐘は「招集の鐘/裁きの鐘」という意味を持つ。人々は「鐘」によって呼び集められ、
    教会堂において論議を交わし、立会人として法律行為に保証を与える(阿部 1987: 284ff.)。
    さらに、非常時には日本における半鐘の役割と似て、鐘を打ち鳴らすことによって災害の発
    生を知らせる(警鐘)。そればかりでなく、鐘の音は嵐を鎮め、悪魔を追い払う「魔除けの鐘」
    (コルバン 1997: 139)となる。
    しかし、最も重要なのは、宗教上の意味であろう。「鐘の音」は「信徒の精神的な拠り所」であり、
    「カトリックの支配をより具体化させる音」(上尾 1993: 197f.)となる。それは「神の声」(阿
    部 1987: 291)として「キリスト復活を告げ」(コルバン 1997: 163)、「キリストの勝利を喚起する」
    (コルバン 1997: 171)。「鐘の音」は常に身の回りにあるものであり、特別な存在でない。だか
    らこそ、日常の無意識の中でキリスト教の教えを信者に伝える役割を持つことになる。

    byどんぐり at2018-11-06 18:16

  15. どんぐりさん

    レス有り難うございます。送って頂いたのは、東京音大の村田千尋教授のシューベルトに関する論文ですね。 どこで見つけて来られたのでしょう? この文脈で村田先生の鐘の論文が飛び出すとはビックリしました。

    村田論文で引用されている阿部謹也やコルバンの社会史の本は昔、好きだったのですが、そこからシューベルトのリートの解釈に展開しているのは流石のお手並みだと感心した記憶があります。

    byパグ太郎 at2018-11-06 18:55

  16. パク太郎さん

    ハイ村田教授のシューベルトに関する論文からです。

    >どこで見つけて来られたのでしょう

    偶然見つけました。どこだったか?・・・

    byどんぐり at2018-11-06 19:11

  17. パク太郎さん

    見つかりました

    https://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20181106191729.pdf?id=ART0010382956

    byどんぐり at2018-11-06 19:23

  18. どんぐりさん

    わざわざ有り難うございます。こういう所は本当に便利になりましたね。シューベルトの歌曲と鐘というのは、ユニークな着眼です。

    byパグ太郎 at2018-11-06 22:10

  19. パグ太郎さん、はじめまして。

    遅スレ失礼します。

    幻想交響曲は、何枚か持っているはずとソフトを整理してみましたら
    なんと、ブルーレイ4枚・ブルーレイ・オーディオ2枚・SACD1枚の計7枚が見つかりました。
    (もう1枚くらいどこかに隠れているハズ・・健忘症・・・)

    <ブルーレイ>
     ヤンソンス&ベルリン・フィル
     小澤征爾&サイトウ・キネン・オーケストラ
     ダニエーレ・ガッティ&ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
     ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団
    <ブルーレイ・オーディオ>
     レナード・スラットキン&フランス国立リヨン管弦楽団
     ゲルギエフ&ロンドン交響楽団
    <SACD>
     グーセンス&ロンドン交響楽団

    各ソフトの鐘の音色の違いを聴くだけで1時間以上掛かりそうです。

    byふかひれ at2018-11-07 10:45

  20. パグ太郎さん、こんばんは!

    女性ボーカルに血が通うようになりましたか。
    万事控えめなパグ太郎さんがおっしゃるのだから、相当よくなってきているのでしょうね。
    恐ろしや。
    パグちゃんとハグしたいので年が明けたらお伺いさせてください。
    訪問する理由が違います?(笑)

    byCENYA at2018-11-07 23:25

  21. ふかひれさん

    初めまして。
    レス有難うございます。お返事おくれてしまいスミマセン!

    ブルーレイということは映像コンテンツですよね。音色と合わせて、どんな鐘が使われているのか(舞台裏でなければ)判って、面白いでしょうね。さらにティンパニーがどう並んでいるかとか興味津々です。


    これからもよろしくお願い致します。

    byパグ太郎 at2018-11-09 21:53

  22. CENYAさん

    気のせいだったかも・・・・(苦笑)

    パグsの熱烈大歓迎だけは、確実ですので、是非、遊んでやりにお越し下さいませ。 @パグ・カフェ・太郎

    byパグ太郎 at2018-11-10 04:28

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