パグ太郎
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クラシック中心に聴いています。オーディオは手段と考えてはいるものの、気がつくと手段の魔力に取り付かれてしまうことも多く、日々修行をしております。

マイルーム

パグ太郎の部屋
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持ち家(戸建) / リビング兼用 / その他 / 16畳~ / 防音あり / スクリーンなし / ~2ch
Phileweb登録後1年、気が付くとスピーカー導入していました(2018/6)。所有製品はHRS130ですが、製品DBに登録がないので、一番近いもので代替しています。 10数年愛用したアン…
所有製品
  • スピーカーシステム
    GERMAN PHYSIKS HRS120 Carbon
  • プリメインアンプ
    OCTAVE V110SE
  • ハードラック
    QUADRASPIRE QAVM
  • RCA/BNCオーディオケーブル
    KIMBER KABLE KS-1020
  • 電源ケーブル

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日記

三宅理恵のソプラノ・リサイタル、あるいは、世界に羽ばたく日本人には天然キャラが向いている?について

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2019年03月03日

ベルウッドさんのご厚意で、ソプラノの三宅理恵さんのリサイタルのチケットを頂戴し、初めて聴く歌声を楽しんで参りました。



このリサイタルは、紀尾井ホールの「明日への扉」シリーズの一つで、「いまキラリと光る若手アーティスト」に「大きく羽ばたいてもら」うことを意図して、ホールが長年続けている活動だそうです。自前の室内管弦楽団を持ったり、このような若手を発掘し世界に押し出していく活動だったり、一見地味ではありますが、運営する人の情熱と見立の力が無ければ成立しないことを行っているところが、数ある「箱もの文化施設」と決定的な差だと思いますし、それを長期間、安定的に持続できるスポンサーの姿勢にも頭が下がります。

今回の主役、三宅さんは寡聞にて存じ上げなかったのですが、二期会オペラで主要な役を幾つも演じていたり、ファビオ・ルイージや小澤征爾指揮の交響曲のソロを務めるという実績を積んでおられる方です。プログラムを見て、びっくり。17世紀から21世紀までの各時代から、国もイギリス・ドイツ・フランス・アメリカ・日本の、そして男女の作曲家の作品が並んでいるのです。その中には世界初演というものまで含まれています。この広い幅の中で一番のお得意はどれなんでしょう? それとも、この多様な作品を貫く、三宅さんならではの個性でこのプログラムをまとめ上げているのでしょうか? そんなことを楽しみにして会場に向かいました。

会場の大ホールが殆ど満席なのにも驚きましたが、会場から一曲ごとにブラボーの掛け声が飛び、もう既に熱心な親衛隊がいる様子で、人気のほどがうかがえます。歌声は軽めの、明るい声質のソプラノです。愉快で笑いを誘う表現、静かな抒情的な語り口、激しい感情の発露、どれも器用にこなして歌い分けていきます。休憩後の冒頭の「初リサイタルで緊張してしまって、聴衆の皆さんが暖かく聴いていただいているのに助けられています。後半も頑張ります」という趣旨の挨拶の初々しさとは別印象です。

その「何でもこなす」という中で、一番向いていると感じたのは、抒情性のある静かな楽曲で、曲に寄りそうように心情を込めることが出来る作品でしょうか。逆にいうと、フランス歌曲の皮肉な明るさとか、オペラの技巧を突き抜けた先にある激情などの表現は、まだまだ成長の可能性が残っているとも感じます。そういう意味で感心したのは、藤倉大の『世界にあてた私の手紙』のソプラノ版初演です。E.デキィンソンやW.ブレイクというロマン主義の英詩ではありますが、音楽は現代日本人の感性そのものという作品は、本当に自然に楽曲の世界に入り込んでいける歌いぶりでした。

この姿を異なる世界観の楽曲にまで広げることが出来れば、そのレパートリーの広さから言って世界を代表する歌手になる、その可能性が十分に感じられる、正しく「明日への扉」を見せてくれた演奏会でした。最後のオペラアリアの後、会場の親衛隊?の盛大な喝采に応えて、「精一杯やりきってしまいましたが、最後の力をふり絞って1曲」と言ってアンコールに入り、暖かい笑いを誘った「天然」の姿は、最近世界ランク1位に上り詰めてしまった女子テニスプレイヤーのスター性を感る所もあったことを申し添えておきます。

ベルウッドさん、好い機会を頂戴し有難うございました。

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  1. パグ太郎さん

    楽しんでいただけたようでよかったですね。

    このシリーズは、新人紹介、登龍門のような役割を自認しているのですが、出演選考後に弾けてしまって演奏会当日にはすっかり大物になっているケースも少なくありません。三宅理恵もその例のひとつのようですね。CDも、小澤/水戸室内管弦楽団の「第九」であの藤村美穂さんらと堂々と共演しているのですから。

    容貌とキャリアからは、コケティッシュな女性、宝塚でいえばお姫様役のようなキャラクターかと想像していましたが、いろいろな役柄をこなし、世界に羽ばたいていく潜在能力を秘めているのですね。

    注目は、藤倉大の新曲ですが、これも技巧面でも問題なくとても良かったようですね。その他の現代作曲家の同詩異曲を並列するというのはさすがですが、その中にあのアンドレ・プレヴィンの曲もあったというのは、彼女の〝明日の扉〟の向こうに輝いているものを運命的に示しているような気がします。

    ピアノの川島基さんは、いかがでしたか。ずいぶん前から応援しているのですが、内気で潔癖な性格がちょっと損していてなかなかブレークしないので歯がゆく思っているけど、すごい実力の若手だと信じてます。

    byベルウッド at2019-03-05 16:39

  2. ベルウッドさん

    レス有難うございます。

    >選考後に弾けてしまって

    成る程、出演自体がステイタスになるということが、そういう結果を生んでいるのかもしれませんね。

    川島さんのピアノも初めてでしたが、几帳面で丁寧な中にもしっかりと歌があって、主役を支えていました。良いピアニストだなと思って聴いていました。確かに押し出しは弱いかもしれませんね。

    byパグ太郎 at2019-03-05 23:48

  3. パグ太郎さん

    川島さんは、演奏そのものの立ち居振る舞いということもありますが、マネージメント面でちょっと。音楽家とかプロダクションとか、そういう実力者に愛嬌を振りまくのが苦手なようです。

    byベルウッド at2019-03-06 07:30

  4. ベルウッドさん

    再レス有難うございました。今週野暮用が重なり、おへんじするのが遅くなってしまいました。

    確かにそう言われて思い返すと、学究肌というのか、世捨人風というと極端ですが、そういう風情でした。でも、音楽家にはそういう人も多くて、それを世間とつなぐのがマネージメントの腕の見せ所なのではと思いますが。それは残念ですね。

    byパグ太郎 at2019-03-09 06:25

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