パグ太郎
パグ太郎
クラシック中心に聴いています。オーディオは手段と考えてはいるものの、気がつくと手段の魔力に取り付かれてしまうことも多く、日々修行をしております。

マイルーム

パグ太郎の部屋
パグ太郎の部屋
持ち家(戸建) / リビング兼用 / その他 / 16畳~ / 防音あり / スクリーンなし / ~2ch
Phileweb登録後1年、気が付くとスピーカー導入していました(2018/6)。所有製品はHRS130ですが、製品DBに登録がないので、一番近いもので代替しています。 10数年愛用したアン…
所有製品
  • スピーカーシステム
    GERMAN PHYSIKS HRS120 Carbon
  • プリメインアンプ
    OCTAVE V110SE
  • ハードラック
    QUADRASPIRE QAVM
  • RCA/BNCオーディオケーブル
    KIMBER KABLE KS-1020
  • 電源ケーブル

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日記

ヴァン・カイック弦楽四重奏団コンサート、実演と録音のギャップに裏方の腕力を窺い知る

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2019年04月19日

Ken Yoshidaの録音で本コミュニティでも話題になった、ヴァン カイック四重奏団の演奏会を聴いて来ました。


結成が2012年、2015年のウィグモア国際弦楽四重奏コンテストで優勝という若手の団体。エベーヌ四重奏団に続くフランスの弦楽四重奏団の期待の星だそうです。新作のシューベルトの録音では、「高次元の技術に裏打ちされた、メリハリの利いた強烈な表現ではあるが、もう少し情緒が欲しい」なんて感想を日記に残しました。Ken Yoshidaマジックの無い生演奏、そしてお国もののドビュッシーをメインに据えたプログラムで、どの様な音楽を聴かせてくれるのかが楽しみです。

会場は武蔵野市民文化会館小ホール。どの最寄駅からもバスでなければいけない様な場所に、こういう公共施設を建てたのはなぜ?という便の悪さです。が、CD一枚程度の値段で、このクラスの演奏家を小ホールに呼ぶという採算度外視のことができるのは、武蔵野市の援助があってのことと思えば文句は言えません。そういうこともあってか、室内楽のコンサートとしては珍しく、会場はほぼ満席です。

舞台に登場した彼らの第一印象は、若い! 三十代前半という印象。これはバリバリのかっ飛び演奏になるはずと身構えたのですが、それは一曲目のモーツァルトの弦楽四重奏曲15番から、完全に外れてしまいました。簡単に言ってしまうと丁寧で繊細、優しい音楽なのです。Ken Yoshida録音の先鋭的でノリの良さとは対極的で、びっくり。技術的には流石のうまさで、心優しいモーツァルトを楽しむには丁度良い熱量なのかもしれません。

二曲目はプーランクの歌曲の、弦楽四重奏版の小品が三つという箸休め?。こちらは更に肩の力が抜けて、本人たちが楽しんで演奏している気分が伝わってくる素晴らしい演奏です。モーツァルトでは個性を出すのが難しかったという印象も、ここでは一掃。実は、こういうエスプリの効いた小洒落た演奏が得意だったのかと、聴くポイントが掴めました。

休憩では、Ken Yoshida応援団長で新潟から駆けつけたorisukeさん、orisukeさんを誘って下さったGRFさんと、録音との違いやら、この流れでアンコールは矢張り、バリバリ路線に戻すのでは?などという話題で盛り上がり、、、。

三曲目は、メインの演目、ドビュッシーです。この曲はエベーヌ四重奏団の様にノリノリにでも、アルバンベルク四重奏団の様に堅牢にでも、イタリア四重奏団の様に歌い上げる風にでも、演奏スタイルで如何様にでも変わる曲です。この流れで、優しく繊細で、粋な感じで行ってもらいたいという、その期待通りの、都会風の演奏です。特にヴィオラが歌い出す、二楽章、三楽章は、その音色の素晴らしさに聞き惚れてしまいました。こういうドビュッシーも良いものです。

そして、アンコール。若さ爆発の本領発揮というorisuke予想とは真逆の、ビゼーの『アルルの女』から、アダージェット。優しくメロディアスな路線を更にもう一歩進めた様な選曲。フランス贔屓の私は嬉しく聴いておりましたが、物足りない思いの方もおられたかも。

その後は、場所を荻窪に移して、夜行深夜バスで新潟にトンボ帰りとなったorisukeさんの出発の時間までの感想会となりました。何時もながらに話題は、今宵の演奏だけには止まらず、あちらこちらに飛びまくり楽しい時間でした。

振り返ってみると、録音と実演から受ける印象のこの違いには、正直、驚きを禁じ得ませんでした。逆にいうと、録音におけるディレクターの影響は演奏のスタイルにまで及ぶということ、個性的なディレクターの録音には共通の色合いができること、そして、それだからこそ、その色合いを求めて裏方にも熱烈なファンが生まれること、そういうことが納得できる体験となりました。その一方で、一つの録音だけ聴いて、それが演奏家の個性だと思い込むと、実は真逆だったなんて危ういことと思ったのも事実です。

「アンコールも含めてパグ太郎のためのプログラムの様だった」というお言葉の通りの演奏会にお付き合いいただき、お二人には本当に感謝申し上げます。

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  1. こんばんは

    一昨日は、本当に楽しい時間を過ごさせて頂きました。パグ太郎さん、GRFさん、有り難うございました。

    しかし、あのモーツァルトの繊細さには面食らいました。別のカルテットが来たのかと思ったくらいイメージが違いましたね。彼らのモーツァルトのCDが家に届いていたのに忙しさにかまけて予習が出来ていなかったこともあり、しばし目が点に・・・。

    次のプーランクが実に素晴らしかった!フランスのカルテットの神髄が垣間見えた感じがしました。アンコールのビゼーも完全に予想外れました。シューベルトのCD録音から数年で急激に成熟したのか、それともそもそも本質的に叙情性の高いカルテットをKenさんが「アイスクリームの天ぷら」みたいに料理したのか、これはもう一度、ドイツ物かロシヤ物のハードなやつを聴かねばなるまいと思いました。

    ただ、KenさんのCD録音の特徴であった、丸みを帯びた独特の中高音の響きはコンサートでも共通していて、「ああ、あの音は第2ヴァイオリンとヴィオラのコンビが作っていたんだ」と合点もいきました。ヴィオラは特に良い音してましたねー。

    また行きましょう(笑)

    byOrisuke at2019-04-20 23:55

  2. Orisukeさん

    先日の強行軍、本当にお疲れ様でした。

    「アイスクリームの天ぷら」!に爆笑してしまいました。何時もながらの本質を一言でえぐり出してしまう表現力に、「参りました」としか言えません。(この才能が欲しい!)

    まだ、国際コンクール優勝で注目されてから数年ですので、自分たちのキャラクター、ポジションを何処に置くのか模索中なのかもしれませんね。「エベーヌの後継」とか売り手は勝手にいうでしょうが、彼らが目指しているのは、先日に演奏を聴く限り別物でした。そのエベーヌも熱い思いのチェロが脱退してどうなるか、気になる所ですが。

    また、お付き合いください!

    byパグ太郎 at2019-04-21 06:04

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