パグ太郎
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クラシック中心に聴いています。オーディオは手段と考えてはいるものの、気がつくと手段の魔力に取り付かれてしまうことも多く、日々修行をしております。

マイルーム

パグ太郎の部屋
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持ち家(戸建) / リビング兼用 / その他 / 16畳~ / 防音あり / スクリーンなし / ~2ch
Phileweb登録後1年、気が付くとスピーカー導入していました(2018/6)。所有製品はHRS130ですが、製品DBに登録がないので、一番近いもので代替しています。 10数年愛用したアン…
所有製品
  • スピーカーシステム
    GERMAN PHYSIKS HRS120 Carbon
  • プリメインアンプ
    OCTAVE V110SE
  • ハードラック
    QUADRASPIRE QAVM
  • RCA/BNCオーディオケーブル
    KIMBER KABLE KS-1020
  • 電源ケーブル

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日記

深夜のオペラ『運命の力』のライブ・ビューイング映画、一時的現実逃避のはずが・・・。

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2019年05月29日

忙しい忙しいと言いながら、合間を縫って駄文生産を続けているのは、この作文自体がストレス発散の手段になっているからなのかもしれません。そんな自分勝手な理由での放言にお付き合いいただくのは大変恐縮ではありますが、御用のない方は、タイトル見ただけでお分かりかと存じますので見過ごしてやっていただければ幸いです。

というグダグダした書き出しで始めましたが、やはりゆっくり音楽を楽しめる余裕も持てないと心と体と頭が言うことをきいてくれなくなります。これはいかん、時間も空間も浮世から遮断して音楽にどっぷり漬からないと・・・。イタリアへオペラ・ツアーに飛び出せたらとか、ロンドンで一夜3435ポンドのプレミア・チケット(って50万円、二人で行ったら倍、その後それなりの食事でもしたら???)で散財出来たらとか、妄想ばかりが膨らんでしまいます。

そう言えば、そのプラチナ・チケットのオペラのライブ映像を映画館でも観ることが出来たとのびーさんが紹介されていましたが、今月、日本でも上映されているのではなかったかしら? 少なくとも、3-4時間は暗がりに籠って、「3435ポンドのイタリア・オペラの世界」に没入できるかも。映画館のライブ・ヴューイングでも十分楽しめたとのびーさんも書いておられたし・・・。飛行機代もホテル代もいらないし・・・・。いや、一旦膨らませた妄想に比べると、現実はかくの如く質素なものなのであります。
(ライブビューイングのポスター、ハリーポッター風?)

ということで、昼休みにネットで当日上映のチケットを検索。なんと夜の7時過ぎから始まって終わるのが11時40分、帰宅は午前様ではないですか。確かに、数時間、どこかに籠って別世界に逃避したいと思いましたが、それがこれ? 大体、平日のこの時間帯にイタリア・オペラの映画上演を観に来るのは、どんな奇人変人なんだろうと、そちらの方が気になりだしました。怖いもの見たさも手伝って、当日の夜のスケジュールを無理やりブロックしてポチってしまいました。

さて、演目はヴェルディ作曲の『運命の力』。ロンドンの王立オペラ劇場にとっては今シーズンから始まる新演目で、そのライブ収録の映像です。主演の二人、ネトレプコとカウフマンは、おそらく今時点で人気・実力ともにトップのスター歌手で、この共演自体が驚きのニュースだったはずです。その結果、チケットの争奪戦でとんでもないプレミアがついて、それもまた話題になっていました。
(絶好調の二人、ネトレプコとカウフマン)

『運命の力』という作品、序曲は有名ですが全曲聴く機会は多くありません。というか、ヴェルディの序曲の作り方が上手すぎて、全曲の魅力がそこに凝縮されてしまって、それだけ聴けばそれで十分、声好きの人を除けば、序曲にあったあの旋律がここに出てきた、そっちにあったという宝探しになってしまうようです。おまけに長い(帰宅が翌日になるほど)、そして話が荒唐無稽(インカの王族の血筋なんて登場人物が出てくるお話は他にない?)、救いのない暗い話(殺人で始まり殺人で終わる)、でもヴェルディの作曲した楽曲、アリア、重唱、合唱はオペラ好きにはたまらない・・・。劇作品としての欠陥は全て目を瞑って耳に集中というのが、この作品に臨む一般的な態度だと思っていました。

今回の映像作品を観て、その考えが一変しました。悲恋の男女はひたすら可哀そうな存在で、その愛の成就を妨げる娘の父と兄は憎むべき敵役というお決まりの筋書きに囚われていない演出は、新たな解釈でこの作品に光を当てていたのです。それによって、荒唐無稽で欠陥だらけと思っていた、『運命の力』は現代においても力強いメッセージを見るものに投げかける劇作品になっていたのです(どのような演出で、どのようなメッセージ性があったのかについては長くなり過ぎるので別の機会にしますが)。
(今回の演出の肝は、この男声二人の絡みかもしれません。その意味でテジエの熱演が成功の鍵だったとも言えます)

アリアや重唱・合唱の一つ一つは、音楽として素晴らしいものではあったとしても、これまで今一つ乗り切れない、引っかかるような思いがありました。登場人物の想いに聴き手の共感がない所では、歌い手がその表現にどれほど力を注いでも、本当の意味で心に届くのは難しいということだったのかもしれません。ネトレプコ、カウフマン、テジエなどの主役級から脇役にいたるまで非の打ちどころのない歌声が、劇の流れに当方が没入するに従って、更に強く響くように聴こえだすから不思議です。そして、「乗り切れない」とか、「引っかかる」という事が一切ない、イタリア・オペラにとって絶対必要な「声と感情の無制限な開放感」を味わうことが出来たのです。

4時間はあっという間に過ぎ、エンドロールが流れていくのを呆然と眺めながら、想定外の出来事に心の整理ができないまま席を立てないという久々の体験を噛みしめていました。もう日付が変わろうとしています。ということで数時間の別世界への逃避行は、望外の幸福な結果になったのですが、「ヴェルディのオペラにドップリ漬かりたい病」が再発してしまったようです。音楽欠乏症を映画でお茶を濁してごまかそうという軽い気持ちで臨んだのですが、思わぬ罠にはまった様です。

(因みに、今回の上映は明5月30日までだそうです。ご興味ある方は是非!)

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レス一覧

  1. パグ太郎さん、こんばんは。

    マニアック過ぎて大好きです、こういうの。
    4時間のトリップが大成功すぎて、音楽鑑賞への渇望が潤うどころか、更にカラカラになる様な熱を貰ってくるなんて。。。
    す素晴らしい!

    どんな方達がいらっしゃいました?
    もしかしてプライベートシアター化してました?

    byCENYA at2019-05-29 21:31

  2. パグ太郎さん、おはようございます。

    4時間って・・、途中で休憩が入るのですよね。

    オペラものは、画像があるとないとでは大違いですよね。
    自宅でも本格的にAVを始めましょう!
    (悪魔の囁き・・・。)

    byふかひれ at2019-05-30 04:13

  3. CENYAさん

    レス有難うございます。

    どんな奇人変人が集結しているかと期待したのですが、年齢層高め、男性比率高め、ほとんどガラガラ(なのに中央プレミアシートのみ一杯)、スクリーンに向かってブラボーと叫ぶ人もおらずという想定の範囲内の結果で、記事にも出来ませんでした。

    byパグ太郎 at2019-05-30 08:56

  4. ふかひれさん

    レス有難うございます。

    もちろん休憩2回ありでした。ライブ中継でも幕間の休憩時間が入って、指揮者や演出家のインタビューがあったようで、そのまま流用されてました。

    確かに舞台演出で魅せるという場合には、映像は必須ですね、、、、。

    byパグ太郎 at2019-05-30 09:03

  5. あの…以下、小さな声で言いますが

    うちのカミさんが行きました。ただし、昼の部ですけど。

    その日は拙宅で横浜のvafanさんといたちょうさんをお招きして赤羽歌謡会をやったんです。カミさんは立ち退き料として映画代相当を私からふんだくって出かけたのです。

    家に引きこもって、昼から歌謡曲。方や映画館で4時間のオペラ映画。いったいどっちが変人奇人でしょうか?

    byベルウッド at2019-05-30 12:45

  6. ベルウッドさん

    レス有難うございます。

    声を大にして申し上げます。
    週末の昼下がりに皇居の緑を見晴らせる新築のシネコンでオペラ鑑賞をされる奥様方を奇人変人呼ばわりするのは、飛んでも無いことだと存じます。

    知り合いに聞きましたが、週末の昼の会は、和装の奥方様方のグループやら、音大声楽科女子風のグループが何組もいらしたそうで、平日深夜とは全く異なる客層で華やかな雰囲気だったようです。

    byパグ太郎 at2019-05-30 14:17

  7. パグ太郎さん、こんばんは。

    オペラは「ワルキューレ」しか語れませんが、演出によってイメージが狂ってしまう事もありますね。

    結局映像があっても眼を閉じて自分のイメージで聴いてたりして(笑)

    まだまだ途上ですが自宅でライブ・ビューイングが目標です。

    byVOTTA7 at2019-05-30 21:44

  8. VOTTA7さん

    レス有難うございます。

    ワルキューレ! 最近、冒頭の勇者が嵐の中を追跡を逃れて走るシーンの録音を久々に聴いたのですが、情景が眼に浮かぶ様な音楽の力でした。

    下手な舞台を観せられて頭を抱えることもあれば、今回の様に良さに初めて気づかせてもらうこともあり、そこが面白い所かもしれません。自分だったらどういう解釈で見せようかとか妄想してしまうことも、、、、。そういう時は「目を閉じて」になってしまいます。

    byパグ太郎 at2019-05-30 22:52

  9. パグ太郎さん

    自宅でライブビューイングを実践するため、本日昼休みにSONY SHOPの有機ELテレビの先行体験会行ってきました。
    予約制貸切りでスタッフの操作、説明付きで視聴したのですが、部屋が広いせいもあって55インチだと物足りなく感じました。
    77インチだと流石の迫力で映画館のようだと思いましたが、1年前出た時の65インチの価格だったので、来年の今頃ならなんとか買えそうです。

    現時点でもオペラのストリーミング配信だとメトロポリタン、ウィーン歌劇場が課金制で視聴できるので、定年後はカウチポテトで見たいですね。

    by椀方 at2019-05-31 16:01

  10. パグ太郎さん

    行かれましたか。
    このパフォーマンスは演出も素晴らしいので堪能されたと思います。

    特にテナーのカウフマンとバリトンのテジエの二重奏が、声質の相性が良いとのことで巷の評価が高いようです。個人的には個々は凄いが声質が似すぎて二重奏は色彩感が少し乏しいと思っていたので、観覧後に評価を見て「ああ、そう評価するのか」と思いました。
    まだまだ修行が必要だと感じた次第です。

    ちなみにロンドンの観客層は、中心部で観た友人によると、マダムのグループや音楽専門家風の方が多数とのことでしたが、私どもが観た郊外のシネマコンプレックスでは、深夜の東京並みに、年齢層高め、男性比率高め、ほとんどガラガラ(なのに中央プレミアシートのみ一杯)という具合でした。

    尚、チケット予約した家内に気を使って中央プレミアムシート(プラス2ポンド)を奮発したことは申し上げるまでもありません。

    byのびー at2019-05-31 16:50

  11. 椀方さん

    レス有難うございます。

    77インチとか65インチとか、凄い大きさですね。
    でも、見慣れてくると当たり前になり、小さく見えてくるのでしょうね。

    5Gになると、スマホをTVにつないだだけで8kストリーミング配信とかになってしまうのでしょうか? 凄い世の中です。

    byパグ太郎 at2019-05-31 17:48

  12. のびーさん

    レス有難うございます。日記に書いておられたのを思い出し、思い立ったら、その足でということになりました。

    普通の演出であれば、ヒーローは、どこまでも正しく格好良い存在で、邪悪さの塊で悪魔の化身の敵役によって悲劇に落とされるという善と悪の対立構造で描かれると思います。ですが、今回のヒーローは自分本位の正義とコンプレックスを振り回し周囲を苦しめるが、自分にはなんの落ち度もないと無反省。修道院に籠っても、その本質は変わらず、ちょっと煽られただけでも暴力に走る。一方、敵役は父を殺され、妹を社会的に抹殺され、復讐に燃えていても、義理と友情に厚い悩み大き存在。悲劇の主因は、善悪では無く、各々の正義の衝突にあるという描き方です。そして二つの正義の対立を宗教や哲学が救済できるのか?という、極めて今日的なドラマになっていたと受け止めました。そう考えると、ヒーローの声と均質なテジエの声と、あの真摯な歌と演技が、このドラマを成り立たせていると思った次第です。
    そこから深読みすると、宗教でも救えなかったレオノーラ(悲しみの聖母像になぞらえられていましたが)の苦しみを解決したのは、テジエの暴力だったというのは、恐ろしいメッセージにも感じられ、茫然としてしまったというわけです。

    byパグ太郎 at2019-05-31 18:41

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