パグ太郎
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クラシック中心に聴いています。オーディオは手段と考えてはいるものの、気がつくと手段の魔力に取り付かれてしまうことも多く、日々修行をしております。

マイルーム

パグ太郎の部屋
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持ち家(戸建) / リビング兼用 / その他 / 16畳~ / 防音あり / スクリーンなし / ~2ch
Phileweb登録後1年、気が付くとスピーカー導入していました(2018/6)。所有製品はHRS130ですが、製品DBに登録がないので、一番近いもので代替しています。 10数年愛用したアン…
所有製品
  • スピーカーシステム
    GERMAN PHYSIKS HRS120 Carbon
  • プリメインアンプ
    OCTAVE V110SE
  • ハードラック
    QUADRASPIRE QAVM
  • RCA/BNCオーディオケーブル
    KIMBER KABLE KS-1020
  • 電源ケーブル

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日記

ダース・ベイダーの手下が臨時参戦、あるいは異文化交流から見える「オフ会の日本的流儀」について

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2019年08月02日

ジャーマン・フィジックス(GP)のHRS-130を日本で聴ける場所を探している日本在住の外国の方がいるというお話がGRFさんから飛び込んできたのは、先週の木曜日のことでした。それも、トロバドールの80を10数年以上も使っておられる方だというのです。週末には一件オフ会が入っていますが、珍しくそれ以外の予定がなく、お客様をお迎えできないわけではありません。ベテランのGP使いの方のHRS-130評も伺ってみたいところです。

喜んでと申し上げた所、GRFさんから更なるご提案がありました。丁度、DDDユニットを2セット4本使った空間表現の実験用にトロバドールと組み合わせて使っておられるPQS-100を、その機会に拙宅に持ち込んで実験してみようと仰るのです。GRF邸のDDDユニットは素材がチタンですが、PQS-100はHRS-130と同じカーボンです。同じユニットで音色を合わせてどうなるか試したいし、HRS-130に関心のあるお客様にも滅多にない機会になると・・・。
(PQS-100)

ダースベイダー一組ならまだしも、更にその子分が一組、日常生活を営むリビングに侵入するのです。家人が何というやらという想いがよぎりました。が、なんという偶然でしょう。家人はこの週末、そのお客様の出身国に仕事で渡航して不在なのです。これも何かのご縁という勝手な理屈をつけて、その実験も行うことにあいなりました。

といういきさつで、ダースベイダーの手下「ストーム・トルーパー」2体が、ご来客に先立つ金曜日の夕方、我が家に運び込まれたのであります。本当のトルーパーは白いはずですが、カーボンですのでこちらも黒。黒い兜首が4つ並ぶ様は、なかなかの風景です。が、子分は子分らしく、壁際のコーナーに控えており、センターに座るとその存在は親分の陰に隠れて見えなくなります。
(正面写真)
接続も、4chではなく、親分のSP端子にぶら下がる形でつないでいる2ch構成ですので。まさしく、親分に紐で引き回されている飼い犬状態。
(横写真)

さて、出てきた音です。GRF邸で既にT-40を後方に配した2chのDDDユニット4本構成を聴かせていただいており、空間表現の広がりもさることながら、低域の出方が大きく変わることに驚くというのは体験済みです。でも、あれは、あれだけの広い空間で、前後のユニットの間隔が2メートル以上とれる配置だからこそ成り立つ話だろうと考えていました。拙宅のリビングでの間隔は取れても1メートル強で、それで作られる到達時間の差なんて人間が感知できるものではないと高をくくっていたのです。が、低音の出方も、高域の伸びもあまりに違っていてやはり驚くという事態になりました。一番の差は、愛聴版のクレスパンの『夏の夜』第2曲『薔薇の精』。アンセルメ指揮のスイス・ロマンドの名演なのですが、低弦がボワーン・ボワーンと広がって聴こえるのが珠に傷だと常々思っていたのです。締まりのないあの音は63年の古い録音のせいと諦めていたのは大間違い。しっかりとした重たい実体感のある響きとなって地を這うようにやってきます。もう一つ。どこまでも伸びて響き渡るクレスパンの唄声がこの作品の最大の聴きどころ。その点はこれまでも十分に出せていると思っていたのが更に大間違い。低域とのバランスが良くなったせいなのか、DDDユニットの力が倍増したせいなのか、理屈はさっぱり分かりませんが、声の輝かしい力に更に伸びが加わっています。いやいや、これは面白い実験です。そして、人間の耳の空間認知能力というのは馬鹿にしたものではないと素朴に思いました。これは闇夜で肉食獣の近づくかすかな音で逃げるべきタイミングと方向を判断していた時代の名残なのかもしれません。

GRFさんとお別れしてから、翌日のオフ会でかける曲を選びながら、色々な音源を楽しんでみました。直ぐに気が付いたのは、向き不向きがあるということ、音場を人工的に調整している要素が多い音源は想定外の鳴り方で、方向感覚が混乱します。逆に、シンプルに録られた、録音現場の空間の響きが加工されずに残っている作品の方が、効果が高いという事です。それはクラシックだから、ポップスやロックだから、ジャズだからというジャンルの適不適というものでもなく、新しい録音・古い録音という時代による適不適でもないようです。製作者が録音に何を伝えさせたいかという考え方の差なのかもしれません。あるいは、そこに何を聴きたいかという聴き手の求めるものの差も絡んでくるのかもしれません(そういうギャップが飛び出したのが、翌日のオフ会だったのかもしれませんが、それはオフ会参加いただいたベルウッドさんの日記にお譲りする別のお話で・・・続きは、一日飛んだ日曜日になります)。

翌々日の日曜日、にわか独り身で羽根を伸ばすどころか、家事全般担当、お犬様飼育係、外国のお客様のお迎え準備に目が回る思いをしていた所に、メッセージが入りました。なんと、お約束の時間の2時間前なのに、もう最寄り駅についてしまってドーナッツ屋さんで時間つぶしているとのこと。いやはや、やはり感覚が違う。色々ドタバタがあったのですが、GRFさんに車でピックアップしていただき、お客様は無事拙宅に到着。HRS-130試聴会の開始です。

と思ったのですが、試聴より前に、お客様がご自身のGP愛を滔々とお話はじめられたのです。トロバドールの40、80をどこで見つけて、どうやって手に入れたか、そしてそれを鳴らすためにどんな工夫をされてきたのか、未だ完成形に至らないその工夫をどうしていきたいのかについての熱い語りは止まるところを知りません。お客様は、これまでGPオーナーに会う機会が殆どなかった様で、十数年誰にも語ることのできなかった想いが一気に噴出したようです。つい先日、使い始めた自分の様な初心者は全くついていけず、一方GRFさんは、ニコニコ笑いながら、その情熱の吐露を聞いておられます。

尽きない話をさえぎって、では聴いてみましょうかとなりましたが、一枚だけお持ちになったというCDを先ず聴きたいとのご要望です。という流れでかかったのが、オーボエ奏者の宮本文昭さんのフュージョン系のCD。それも大音量です。これがチェック音源なのですね。冒頭を少し聴かれて、ハイ分かりましたということで、再び、GP愛を語り始めるお客様。何か別の音源をと思ったのですが、用意していた自分のいつもの路線では、お客様のご嗜好に適合しないのは明確です。急遽選んだのが、バニアティシビリのヴァイオリンがメインとなるプロコフィエフの『ロミオとジュリエット』の『騎士の行進』。その出だしの重低音のインパクトには驚いて頂きましたが、どうも聴かれるポイントが当方とは異なる様です。ヴァイオリン・ソナタ、フランス歌曲などいくつかおかけしましたが、途中で撤退。イーグルスは無いですかと言われても、文字通り無い袖は振れず、困っているのを見かねたGRFさんから助け舟で、GRF邸に早々に移動することになりました。

普段のオフ会ではあり得ない展開ではありますが、考えてみればこれが当たり前(?)。日本人のオフ会は、日本文化の一つの形式、忖度、思いやり、配慮、空気を体現しているということを痛感したのでありました。と、同時に、同じ無指向性のDDDユニットの素晴らしさを同じ様な言葉で語っていたとしても、先ほどの「そこに何を聴きたいかという聴き手の求めるもの」には実は大きな違いがあるのかもしれないとも感じたのであります。

とういうことで予定外のGRF邸オフ会になりましたので、その様子はGRFさんのBlogにお譲りします。が、印象に残った事だけをご紹介いたします。GRF邸では、持ち込み音源をかけるということはあまりお目にかかることがありません。それは、普段聴いている曲を聴くよりも、貴重なコレクションを一つでも多く聴かせていただきたいと考えてしまうからなのかもしれません。でも、今回は、和室でも、洋室広間でも、あの宮本文昭のチェックCDが飛び出しました。そういう光景を見るのも聴くのも初めてで、またまた、無意識のうちに一つの流儀に行動を合わせてしまっている自分を再確認したのです。そして、反対にそれに囚われることのないトリックスター的行動が思いもかけない貴重な体験をさせてくれるということにもつながったのです。というのは・・・。

普段、いくつも並んでいるのを眺めて、精巧で綺麗な機械だと思っていた2Tr38のオープンテープのデッキですが、それに痛く感銘を受けたお客様から、今度は何が何でもテープ音源を聴かせてほしいという率直なリクエスト。GRFさんも、大変だと仰りながらも、嬉しそうに、別の部屋から機器を運び込んでの入れ替え、配線、リールアダプターのセット、そして音源探しと、大忙しです。部屋の引っ越しをされたので違うところに在り、探すのに苦労されたそうです。

掛けていただいたテープの音源はレコード会社の録音マスターのコピーだそうです。これまで「CD聴くのが嫌になるからやめておいた方が良い」と仰っていた意味が良く分かりました。次元が違います。CDで聴いていた録音も、LPで聴いていた録音も、ある枠の中に収められたものだったと感じました。どこかに上限を設定されている中に押し込まれているというのでしょうか。その枠が取り払われて、自由に音楽が息づいている。もう一つ驚いたのは、半端ない音の粒子のきめ細やかさです。ワルター指揮コロンビア交響楽団の『巨人』がこんなに心地よく滑らかな響きをしているとは全く想像していませんでした。お客様のお相伴にあずかり、思いがけない体験をさせていただきました。

「何事もやってみなければ分からない、やってみても感受する視点を持たなければ経験にはならない」。それに向かって回り道をせずに果敢に飛び込んでいく率直さの大切さを感じた一日でもありました。でも、そのコミュニケーションを成り立たせたのは、GPというスピーカーに対する熱い思いと、長年の探求というお二人に共通の基盤があったからなのかもしれません。

その一方で、そこで奏でられる音楽に求めるものは十人十色。オフ会を含め、このコミュニティでもシステム・アクセサリ・部屋などなど、色んな議論があります。が、各々が追い求めている姿が共通でない所では、それは良し悪しではなく好き嫌いに近いのではないかと思ったりもするのです。逆に言うと、「追い求める姿」を共有できる出会いというのは本当に貴重なことなのだと改めて感じた三日間だったのであります。

これからも、思いがけない色々な出会いをGPが取り持ってくれる、そういう予感がしています。

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  1. パグ太郎さん

    先日はありがとうございました。

    DDDユニット4本づかいは、やっぱり無理がありましたね。影武者は即刻退役でした(笑)。ソフトによって向き不向きがあるというのはその通りでしたね。低域は退役後の方が自然なのですが、影武者アリとは共振する周波数帯域がちょっと違う感じでそのことも不思議に思いました。その低域のツボが、やはり、向き不向きがあるようでした。ジャンルというより、ソフトやリスナーの感性とか哲学みたいなものでしょうか。お国柄とか時代世代というのはあるでしょうね。

    本体のDDDをカットして、壁コーナーの影武者のDDDとHRS-130のウーファーとのコラボをぜひ聴いてみたかったです。

    byベルウッド at2019-08-03 10:53

  2. パグ太郎さん、こんにちは。

    此方関西でもGPのDDDユニットを鳴らしている方は余り居ないらしく、時折聞かせて欲しいとのリクエストが来ることが有りますが、同じユニットをお使いの方との交流は無いですから、その方は余程嬉しかったのでしょう。

    只々音楽に身を任せて転寝している小生とは違う直向きさを感じて刺激を受けました。

    by椀方 at2019-08-03 11:59

  3. ベルウッドさん

    先日は有難うございました。PQSの方はベルウッドさんにはお気に召さなかったようですね。

    明菜もそうですが、お気に入りのアルファクラシックの録音も位相をいじっているのがあからさまになって気持ち悪くなります。一方、素直に、高域/低域が伸びて音楽の躍動感が上がるように感じる録音もあります。C.デイビスのストラヴィンスキーやクレスパン はそう思ったのですが、そちらもNG出されておられたので、ベルウッドさんの聴かれているポイントがよりシビアなんだろうなと感じた次第です。まさしく聴く側の感性とか哲学なのですね。

    byパグ太郎 at2019-08-03 12:30

  4. 椀方さん

    >余程嬉しかったのでしょう

    はい。長年、誰にも話せなかったことが一気に噴出する様な勢いでした。「無人島に漂着して10年、初めて人と遭遇」なんて情景を思い浮かべてしまいました。

    たまには異文化交流も面白いものです。

    byパグ太郎 at2019-08-03 12:38

  5. パグ太郎さん、こんにちは。

    先日は、ありがとうございました。

    手下の臨時参戦に遭遇出来てラッキーでした。
    1曲目とかあまり違和感無かったのですがね。
    中森明菜は、ちょっとNGでしたね。

    どうも日本人の場合、オフ会でかける曲、持参する曲って少し気を使っちゃうところありますが、異文化では、そんなこと気にしないのでしょうね。

    フュージョンもメロディアスで良い曲もありますよ(笑

    byいたちょう at2019-08-03 16:06

  6. いたちょうさん

    こちらこそ先日は有難うございました。2ch DDDユニット4本については、人により感じ方が随分と違うようですね。いたちょうさんも仰っておられましたが、最初の1枚とか、途中のストラヴィンスキーとかは違和感なく、更には、あった方が良いという方もおられます。面白いものです。

    >そんなこと気にしない

    そうですね。自身の好みと耳に忠実という、考えてみれば当たり前なことなんですが。

    byパグ太郎 at2019-08-03 16:34

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