ベルイマン
ベルイマン
音楽は最近はミニマルミュージックをよく聴いてます。好きアーティストは、マイルス・デイビス、スティーブ・アルビニ、ジム・オルーク、テリー・ライリーかな。色々聴きます。 映画は、タレントを売るために…

マイルーム

工事中の防音室
工事中の防音室
持ち家(マンション) / 専用室 / オーディオルーム / ~12畳 / 防音あり / スクリーン~120型 / ~4ch
工事中です。 縦5438 x 横3618 x 高3400の予定。とにかく気をつけていることは、左右の対称性です。前後は追求することが不可能なので、左右だけ気にしています。機材はall200Vでい…
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日記

802Dと、JOGO・奏Sと、ヒジヤンspecial

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2020年05月31日

皆さま、こんにちは。ヒジヤン邸に行って参りました。凄かったです。色々とたくさん教えていただいて、頭がぐるぐるになって、あーしなきゃ、こーしなきゃを考えて、帰りの電車で自分の新居の業者さんに新しい要望をいくつか伝えることになりました。ヒジヤンメソッドはかなりのインパクトでした。それで、訪問の記念と備忘録を兼ねて、私が感得できたことをぐだぐだ書きます。


①驚きの音響空間
まず右脳を活性化するガムランを802Dで聴き、続いて、いくつかの曲を聴いた。ポリフォニーな部分と、ボーカルであれ何らかの楽器であれ一部にフォーカスするのが一曲になっている楽曲は驚きだった。ステージが目の前に広がり音楽家たちのチーム全員にライティングされていたところから、真っ暗になりスポットライトが1人だけ照らして特定の声をぐっと浮かび上がらせる感じである。その対比がホログラムのようにボーカルやソロを立体的に描く。古い録音もカスカスの音にならず、新しい音源の間に聴いてもそんなに違和感がないというのも、特筆すべき特性だった。

そういうわけだから、ブラームスの交響曲やモーツアルトのレクイエムなどお茶の子さいさいといった調子で、あっさりと私の中のブラ1とモツレクの記録を塗り替えられてしまった。いくつかの演奏で音が当たる箇所があった気もするが、ラクリモサなどは哀しみが滴り落ちてスピーカー間の壁が泣いているかのような尋常じゃないサウンドは、物語的で、ヒジヤンさんが横にいなかったら私も泣いていたかもしれない。

この辺の音作りは基本的に、部屋の音響を整えることに注力して、いわゆる吸音材は最小限で、音を殺すのではなく、音を拡散しながらリスナーに誘導する道筋を見つけていくのがポイントのよう。「音の三角形」というヒジヤンさんの拡散のノウハウの話を聞いた。その他、スピーカーの土台をウェルフロートと人工大理石を組み合わせて底が当たらない低音と高めのトゥイーター、床なりを防ぐ床下の補強、出川式電源アンプ、真鍮たわしアース、単線のケーブル、ほんの少しだけつけた防振材や、外壁についた出水電器工事の専用回路とブレーカーにつけたガラスのおはじき(?)、等々、様々な趣向を凝らして、音を殺さず、かつ、刺激音が出ない独特なライブな音楽空間を長い時間をかけて、「地獄」から作り上げていった話を聞かせていただいた。馬鹿みたいな金を払わないというポリシーに徹する方なので、余計に独特の世界が出来上がってくるのだろう。音は買うのではなく、造るのだ、ということなんだと思う。

褒めてばかりなのも気持ち悪いので、あまり鳴らなかった話。ジャズがいまいちとご本人。別に悪くはないと思った。ただ、アシッド系とか、がらの悪いやつだとそうなるのかもしれない。ジャズはお洒落なものだげがジャズではないし、実際ジャズの古典などみんな悪者でラリっているやつらである。(すいません) それで悪いジャズはなかったので、ノイズ系を試させてもらった。ジム・オルークである。ノイズ系は一般の人が好まないのはさもありなんなのだが、白だの桃だののノイズをわざわざスピーカーから出して喜んでいるオーディオマニアは芸術としてのノイズをもっと聴いたら良いのではないだろうか。

ヒジヤンさんのシステムでは電撃は出ない。ヒジヤンさんは電撃などという下劣なものとは逆のことを目指して、ろくろでも回すように、丁寧に丁寧に音をリスナーに回そうとしているのだろうから当たり前だ。そのスピーカーから火花が出たら、話がおかしい。どう猛なノイズ系はスピーカーから稲妻のようにばちばちっと火花が散って煙が出る。休憩タイムに、交響曲とジャズの両立は難しいですか?と尋ねると、難しいかもしれない、と。その後も色々と話を聞かせていただいたのだが、その難しさの正体は、まず第一にどうもアプローチが全く違うということにあるのかもしれないと思った。ヒジヤンさんはルームチューンと電源を一つ一つやっていくことと言っていた。うまく説明できないが、よくわかったというか、オーディオ道の行持を見せてもらったような気がした。


②奏S
ヒジヤンさんの802Dのスピーカーのてっぺんは床から120cmを超えている。人工大理石の上の奏Sのてっぺんは床下から60cmくらい。真鍮たわしアースを装着し、802Dで聴いたのと同じディスクを、同じくヒジヤンさんが一枚一枚消磁しながら、聴いていった。8cmのユニットが対向でセットされたキャビネットに音が張り付いて、まるでパソコンとかスマホのスピーカーのような音だった。ソフィー・ミルマンのファーストがかかった頃、ヒジヤンさんが、「よーし、わかった」と腰を上げる。

音の三角形を作りながら小さなパーツをつけたり、スピーカーの位置を変えていく。「今度はどう?」とソフィー・ミルマンを5回くらい再生した頃には、805Dから音が鳴っているかのようになっていた。高さが60cm足らずのスピーカーの出す音が、部屋の中ほどから発散して部屋全体をサラウンドしていた。ホリー・コールも3〜4回聴いて確かめたが、本当に音が802D並みに広がっていた。面白いのはピアノソロだと音がずいぶん落ち着いたしっかりした骨格のある音で、B&Wも危うしな音がでていたことだった。

モニターを出してもらって、ブルーレイも試聴した。『サスペリア』は2018にハリウッドでリメイク版がでていたが、これはトム・ヨークが音楽を担当。私が持っていったのは1977年のオリジナルのリマスター版で音楽はゴブリンが担当。不気味さはあまり出ず。映画を観るならばサブウーファーが必須かもしれない。ただ凶悪な映画を持っていってしまったので、多少遠慮してしまい、真価を見極めることはできなかった。まあ、基本的にえぐい作品を私は愛好しているので、これはオフ会や鑑賞会ではなかなか難しい問題になるなあ、と最近うすうす気づいてきたところであった。

注記、書き忘れていたことが一つ。そんなつもりはヒジヤンさんにも、少なくとも私にはなかったのだが、勢い、どうも802Dと奏Sを聴き比べる格好になってしまった。音の広がりも重要だが、音像とか音場以外にも音色というファクターもある。ヒジヤンさんのノウハウで奏Sは高さ60cmのところから部屋中に音を出すようになっていたが、どうも音色に納得がいかなかったのは否定できない。しかし今思い出したのだが、802Dはアコリバの単線で、奏Sは安物のケーブルとヒジヤンさんは言っていた。ケーブルも直結であったので、付帯音もかなりあったのかもしれない。


カレイの煮付けとネギトロときな粉餅までご馳走になりました。美味しくて、町の人も元気そうで何よりでした。マーラーの5番を今度聴かせていただくお願いをして車で送っていただきました。ヒジヤンさん、かけがえのない時間をありがとうございました。気を使ってボリュームをコントロールしていただいたのだと思いますが、見事でした。本当にお金を払っても知ることができないことを勉強させてもらいました。マーラーが楽しみです。

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  1. ベルイマンさん、お疲れ様でした。

    何だか自分のオーディオ薀蓄を長々と語ってしまいました。一所懸命に聴いてくれるのでついつい語りが多くなりました。自分が目指す、メインスピーカーのオーケストラ・サウンドを気に入ってもらえたようでよかったです。残念なのは奏Sのサウンド評価でした。

    ですが、この結果で勉強になりました。音は人それぞれ認識の仕方がかなり違うということに改めて気づいた点です。当日お話しましたように、拙宅で同じ音を聴いても定位する位置の認識に違いが出るケースが往々にしてあります。

    今回の奏Sではセンターで聴けば部屋中に音が広がるように、事前にセッティングを固めていました。当日に自分は音の広がりを感じにくい斜め45度から聴いていたのですが、最初から部屋中に音が広がって聴こえていました。ですが、ベルイマンさんはスピーカーに音が貼り付いていると言われたので焦りました。そこで急遽セッティング変更です。これでどうだ!と5回ばかりではなく、10回は変えたと思います。ようやくB&Wと同じ広がりを感じてもらえたので一安心でした。この点は研究すべきポイントですので、これからも同じ条件で色々な人に聴いてもらおうと思います。オーディオとは音の擬似再生ですので、人それぞれの認識の仕方に大きく左右されるのかもしれないです。

    ⇒つづく

    byヒジヤン at2020-05-31 22:06

  2. ⇒つづき

    自分のサウンド作りの話ですが、簡単におさらいさせてもらうと下記です。
    1、部屋の土台を大筋固める。(自分の場合はこれが出来ていなくて地獄に嵌りました。ベルイマンさんは皆さんの話を聞かれているので大丈夫かと思います。)
    2、スピーカーの位置決め(低音の出し方、空間の出し方、部屋と左右のスピーカーの調和取り)
    3、現状の機材で聴き込んで、改善点の見極め
    4、サウンド作り・・・電源、音響、振動対策に手を入れる
    5、機材などの更新
    自分の考えるサイクルはこんな感じでしょうか。

    しかしながらオーディオのサウンド作りは流儀があり、宗教とも言えると思うのですね。何か画一的な答えがあるわけではなく、やり方が違えば出てくる音も違います。自分のこだわりは音響でしょうか。グルマンさんやにゃんすさんから見ると、電源周りはこれしかやってないんですか?と言われます。

    ですので、出来るだけ多くのお宅を回ってみて、自分好みのサウンドを作っておられる方の流儀を真似てみることから始めると遠回りをせずに目標達成が出来ると思います。

    拙宅のサウンド作りは少し変わっています。スピーカーの裏で聴いても、それほど音が変わらないサウンドです。部屋中に音を回しているためです。交響曲のマーラー5番は再生難曲ですが、自分をオーディオ沼に嵌めた曲ですし、目標の曲とも言えますので、次回に聴いてみて下さい。加えて、スピーカーの裏からも聴いてみて下さい。

    今後ともよろしくお願い致します。

    byヒジヤン at2020-05-31 22:09

  3. ベルイマンさん、ヒジヤンさん、こんばんは。
    位相信号の感じ方は個人差が大きいと長岡先生もおっしゃってます。漆塗りだとこの辺の問題もなくなるのですが、難しいところです。
    いずれにせよサブウーファーは必要ですね。

    byせんべい at2020-05-31 23:44

  4. ベルイマンさん こんにちは

    後塵を拝するも竣工の折には先頭に肉薄する勢いでノウハウを蓄積中ですね。ノイジーなものは音楽に限らずそこいらじゅうに感じられます、T.Mikawaのエレクトロニクス・ノイズは究極のヒーリングミュージックです、自律神経系に作用し最終的に深いリラックス状態に導かれますが時と場所と音量を加減しないと周りの人をアドレナリンMAXにして最悪の事態に至ることも。

    byぺぶるす at2020-06-01 13:12

  5. ヒジヤンさん、先日はありがとうございました。ホスピタリティ溢れる対応に感謝いたします。私はお伺いした朝も耳が少し痛みました。確かガムランの後だと思うのですが、耳の緊張が取れました。そして今もヒジヤン邸に伺う前よりも痛みが少ないです。私はたいていあれだけの時間を集中して聴くと耳が痛くなるのですが、利他的なボリュームコントロールもあるのでしょうが、音作りにかかっていたのかと、有り難く思っています。また、メソッドの概要を改めて提示していただきありがとうございます。奏Sの評価も含めて失礼がなかったかと不安ではありますが、写真を載せず、自己消化のためになんとか文字で、できるだけ誤魔化さずに書こうと一心でした。あくまで素人が率直に感じたことを書いて敬意を表そうと思った次第です。次回、今一度モーツアルトのレクイエムと、マーラーを聴かせてください。


    せんべいさん、こんばんは。色々と手配いただきありがとうございました。おまけに素人の感想で恐縮です。音量の問題もあるかもしれませんが、奏Sで出すには音が大き過ぎたのか、かなりビビりが入って、滑らかさが奪われているように思えました。バランスが変わってしまうのかもしれませんが、ヒジヤンさんのボリュームで(必要な音量だったと私は思いますが)、あの空間であれば、宙、そしてロングなのかもしれませんね。奏Sはキャビネットにだいぶ負荷がかかって、私が耳を少し痛めていたこともあって、音の出方に過敏になってしまいました。生意気なことを言ってすいません。真面目に再生しようとした人がいて、それを真面目に聴いた者の率直な感想で、他意はございません。位相信号に関しましては、正直に言って、訳がわからない思いです。802Dはヒジヤンさんが意図した音を聴いたつもりです。ピアノの音が奏Sはいいという点も全く同意しているわけですから。また、次回よろしくお願いします。


    ぺぶるすさん、こんばんは。ありがとうございます。おかげさまで色々と勉強させていただいております。T.Mikawa、知りませんでした。タイプそうです。ぺぶるすさんは他にも引き出しがありそうなので、全部見せてくださいね!(^ ^)

    byベルイマン at2020-06-01 20:21

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