日記
アップロードいたしました。
2020年09月07日
先日LaserDiscよりアップコンバートを行った動画をYouTubeにアップロードいたしました。
Up-Convert Test ver.3 - LaserDisc Digital Archive Project - YouTube
画質については先日「 LaserDiscのアップコンバートを終えて」にて述べた通りであり、信号処理の手順の変更による根本的な改善の余地があり追加の信号処理で御茶を濁す余地もあるといった所でございます。
その他には先日「 ノイズリデューサーの併用」にて述べたメディアンフィルタ方式のノイズリデューサーを併用する事で動画部やシーンの切り替わり部などフレーム相関の無い箇所でのノイズ除去を可能とする他静止画部でもロゴ映像の背景など平坦な箇所のノイズ除去を強化する事が可能となり、より良い結果の実現が可能であると考えられます。
画質の改善とは別に今後行って行きたい信号処理として、色温度変換を目的としたカラーコレクションがございます。
これは日本で用いられていたNTSC-J方式の映像信号では他の多くの方式とは異なり一般的にD93と呼ばれる9300Kの色温度が用いられており他の多くの方式で用いられコンピューターディスプレイを含め現在の主流であるD65と呼ばれる6500Kの色温度とは異なっております。その為一般的なNTSC-J素材の色を正しく扱うにはD93からD65へ色温度変換を必要とします。
SDTVの標準的なサンプリングフォーマットとして用いられるITU-R BT.601-7ではHDTVのそれにあたるITU-R BT.709-6と同様に色度座標x = 0.3127, y = 0.3290のD65を白色点として定められておりますが、NTSC-Jではこれから外れた運用が一般的に行われていたため色温度の変換が必要となります。
またガンマカーブは両者共に同一であり色域の変換は一般的にアップコンバーターにて行われるため基本的には考慮不要となります。
ただし、日本で用いられたマスターモニターにはヨーロッパのマスターモニターで用いられるEBU蛍光体が用いられアメリカで用いられるSMPTE蛍光体とは色域が異なる為、それを考慮した信号処理を行う事でより良好な結果に結びつけられる可能性も考えられます。