中村公康
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オーディオシステム補足
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日記

女義太夫

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2008年09月23日

芸術の秋ということで今年も各所でいろいろなイベントが行われていますが、
知人の誘いで女義太夫を聞きに行ってきました。ここのところ西洋の芸術より、
伝統芸能に興味が向いています。

浄瑠璃は義太夫節の頂点に立つという人間国宝の竹本駒之助さん、三味線は
鶴澤寛也さん、演目は三十三間堂棟木由来です。男に命をすくわれた柳の精が
女性に化身して男と結ばれ5歳の子と幸せな家庭を築いているが、後白河法皇の
頭痛を直すために木が切り倒されてしまい悲しい子別れが待っているというお話。
白山の山あいの遊月山荘という築100年超の古民家のお座敷で観賞しました。
はじめに国立劇場の矢内賢二さんの楽しい解説があったおかげではじめてでも
内容をよく理解でき、語り言葉も平易で聞き取りやすかったです。

義太夫は非常にドラマチックで大衆性が強いとのことですが、能や琵琶の平家物語と
同じく直接心を揺さぶる力があり自然と涙がこぼれてきます。
伝統芸能に触れると自分が日本人であることを強く感じると同時にこのような
素晴らしい芸術文化が身近にあることを幸せに感じます。伝統芸能はオペラやバレエとは
感動の性質が少し違うように思います。内から染み出てくるような、なにか懐かしさにも
似た切なさを感じます。


終演後に質問の時間を設けていただき、興味深い話を伺うことが出来ました。
太夫の竹本駒之助さんは少女時代に天才少女として淡路の親元から大阪へ連れていかれ
それから60年、いまでも朝5時に起き師匠に少しでも近づけるようにテープを聞いて
いるそうです。師匠は修業は一生ではたらん、もう一生欲しいといっていたそうです。
いまは音響の良い劇場公演が多いそうですが、座敷での公演は誤魔化しがきかないので
緊張したそうです。本来は今回のようにお座敷などで呼吸のわかる距離で楽しむもの
だそうで、実際にとても繊細な表現に引き込まれました。
太夫が人外のもの(柳の精など)を語るときは音(オン)を外すといってそれと
わからないよう微妙に音程を狂わせるそうですが、それが独特の雰囲気を醸し出します。

いままで三味線は西洋の擦弦楽器と比較して、特にダイナミクスの表現力が劣ると思って
いましたが、義太夫の三味線は太棹の押し寄せてくる迫力でぐいぐいと引っ張っていき、
太夫の語りとの微妙な呼吸と弱音表現を織り交ぜ物語の背景を色鮮やかに彩っていきます。
鶴澤寛也さんの顔が無表情なところがその演奏と対照的に感じました。
翌日は長唄三味線をききましたが、義太夫三味線ほどの表現力は感じませんでした。

また三味線と太夫はなるべく同じ相手とやった方が良く、三味線は太夫の女房役として
健康状態から機嫌の良い悪いまでを把握して管理するそうです。

なり手が少なくなっているようですが、伝統芸能は大変な世界なようです。

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