元住ブレーメン
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高校生時代にベータマックスで映像に目覚め、フォーマット変遷を何世代と経た今、撮影から編集、映写まで4K環境がついに実現しました。ホームシアターのための家も建て、充実した日々を送っております。 コ…

マイルーム

ホームシアター「建築」記
ホームシアター「建築」記
持ち家(戸建) / 専用室 / オーディオ・シアター兼用ルーム / 16畳~ / 防音あり / スクリーン130型以上 / 8ch以上
我が家の(地下室)ホームシアターです。 もともとは賃貸派の私でしたが、好きなときに好きな映画や音楽を好きなだけ好きなように鑑賞するには、持ち家しかないと一念発起。2005年の10月に地上二階、地下一…
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  • パワーアンプ
    ACCUPHASE PX-600

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レビュー/コメント

DMR-BW900
PANASONIC
DMR-BW900(DIGA)
¥OPEN(予想実売価格300,000円前後)
発売:2007年11月1日
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結局どっちが良かったの?

松下から2008-2009年モデルの新型BDレコーダーが発表され、ソニーのBDレコーダーに使用されているCODECであるNECのチップの新製品もプレスリリースが行われました。両方とも再生時のカラースペースをYUV4:4:4に拡張するとしていることから、(アップサンプリングのようなもののため処理の内容によりますが)さらなる高画質が期待されます。新製品の話題が出たこのタイミングで、昨年モデルの使い勝手をレコーダーとして最も重要な「編集」を軸に総括し、今後発表・発売されるモデルに期待しようと思い立ちました。

比較対象はパナソニックのDMR-BW900と、ソニーのBDZ-X90。昨年のフラッグシップです。操作系は、パナソニックが再生と予約録画、そして操作一覧の三つのモードを中心に操作するのに対し、ソニーは例のクロスメディアバー。好みはあるでしょうが、オブジェクト志向で操作が出来るソニーが、私はより使いやすいと思います。例えば、録画した番組を編集し、CMをカットしてBDにダビングする、といった際に作業をシームレスに進められるのがソニー。いちいちモードを切り替えなければいけないのがパナソニックです。

番組予約は圧倒的にソニーがやりやすい。地デジ、BSデジタル、CSなど、チャンネルがどんどん増えている現在、もはや番組表での録画番組指定は時代遅れなのではないでしょうか。ソニーのクロスメディアバーは多チャンネルのザッピングに便利ですし、録画したい番組の情報がはっきりしていない場合、ソニーの「おまかせ録画」やフリーキーワードが使える番組検索は使いでがあり、おまかせチャプターも後の編集になかなか便利です。対するパナソニックは人名も含めキーワードがプリセットされたものしか使えず、実用的ではありません。ソニーは「何が録れているか」という楽しみもあり、番組の録画機としてはこちらが使い勝手に優れていると思います。番組情報も、ソニーが内容などまで保存するのに対し、パナソニックは番組名だけで、後から番組内容をチェックする場合にも使い勝手で差がついています。

さて、番組を保存する場合、普通は番組の最初、途中、最後のCMをカットし、BDにダビングするということになります。この場合、両方の機種とも編集機能の「部分消去」を使いますが、この使い勝手が随分違います。まず、編集画面に入ると、ソニーは自動的に再生を始めますが、パナソニックは最初のフレームで静止しています。番組の最初はたいていCMが入っていることを考えると、パナソニックの方がそのまま最初の消去の開始点を設定して作業を始められます。ソニーは結局一度静止して最初のフレームに戻ることになります。コマ送りは松下が前後5段階の速度のコマ送りができ反応も早く、一種類しかないソニーよりも使いやすいですが、H.264で録画した番組の場合、番組の最初や最後に近いところでは、パナソニックはコマ送りに制限があり、ひとコマずつ動かない場合があります。MPEG2ではこういうことは起こりません。ソニーには特に制限はないようですし、パナソニックが秒単位のカウンターしかないのに対し、フレーム単位のカウンターがあり、より現在位置を把握しやすいといえます。またソニーは「おまかせチャプター」で設定されたチャプターがCMの頭などに打たれている場合が多く、編集がしやすくなっています。ただし、全てのCMで正確にチャプターが打たれているかというとそうでもなく、結局番組すべてを見なければならないのはパナソニックと変わりません。

スキップはソニーが15秒、パナソニックが30秒。音声付早見はソニーが1.5倍速、パナソニックが1.3倍速と早送りの一段目ですが、再生からシームレスに切り替えが出来るのはパナソニックです。また、編集点の扱いも異なり、消去の開始点と終了点を設定した場合、ソニーは終了点のフレームも編集範囲に含まれるのに対し、パナソニックは終了点のフレームの直前のフレームまでが含まれます。これはプロが使う編集システムでも両方の流儀があり、どちらが正解というものでもありません。番組の最後を消去しようという場合、ソニーは最後のチャプターポイントから早送りをするしかありませんが、パナソニックは最後のフレームにスキップすることができます。ただし、パナソニックは編集点は開始点から必ず先に設定しなければならず、しかも静止状態から逆再生が出来ません。つまり、逆方向にコマ送りをしてある程度進めてから正方向に再生し、逆方向に再生することになります。そして編集の開始点を設定し、スキップで最後のフレームに飛び、そこで終了点を設定することになります。ソニーの場合、開始点と終了点のどちらを先に設定してもよいですが、番組の最後にスキップできないのが玉に瑕。実際には、最後のチャプターから早送りをし、最後のフレームで終了点を打ち、逆再生をして開始点を探すことになります。ソニーは静止状態からでも逆再生にいきなり移ることができます。一方で12時間以上のコンテンツのダビングはできません。ドラマなどの連続番組をまとめてダビング、という際に不便です。

両機とも(パナソニックのH.264でのいくらかの制限をのぞき)フレーム単位で編集を行うことができますが、GOPストラクチャーによる制限はあり、つなぎめが静止画状態になる場合があります。ダビング時に録画モードを変える場合、実時間がかかってしまい、モードを変えない場合の4倍速(実際には地デジの番組だと1時間の番組が7分半でダビングできる)と比べると、非常に非効率的です。両機とも、モードを変える・変えないに関わらず、ダビング中は他のことが一切出来ないことを考えると、ダビング時にモードを変えるのはなるべく避けたほうが良いでしょう。番組を録画予約する段階で、どういうモードで最終的に保存するのかを考えておくと良いと思います。

画質については、DRモードでの録再では顕著な差は感じられません。DRで録ったMPEG2映像をH.264に変換する場合、とにかく1440x1080にしてしまうソニーと、オリジナルを保つパナソニックという差があり、これは画質にも現れます。HD画質での録画モードはソニーが6,8,12,15Mbpsの4通りのモードを持っているのに対し、パナソニックは5,8,12Mbpsという3通りで、両者とも8M以上が実用的に「保存版」としての実力を持っていると思います。BSデジタルの1920x1080のソースで比べると、同じレートではソニーがやはり動きには強く、階調がスムーズな一方、パナソニックは解像感に優れます。こういう比較はダビング10が導入されて、全く同じソースでの比較ができるようになりました。とはいえ、両者ともハイビジョンの「グレード感」は良く保っており、8Mのモードは日常的に常用するに充分なグレードを持っていると思います。そして、ここ一番というときにはDRを使う、という使い方で充分と思わせます。

こうなると、放送がMPEG2で、地デジで15-17Mbps、BSで20Mbps前後の帯域を消費している日本のデジタル放送は、矢沢栄吉ではないですが「もったいない」と思わせてしまいます。MPEG2+AACという日本の方式は、ヨーロッパで始まっているH.264+DDplusと比べると効率、質ともに劣り、アーリーアダプターの短所が表れてしまっています。スカパーがH.264を使って多チャンネルのハイビジョンを始めるということもあり、今後日本のメインの地上放送やBS放送がどうなるか、興味深いものがあります。が、地アナの終了やダビング10だけでこれだけ紛糾していることを鑑みると当分方式の変更などは無理でしょう。20MbpsのH.264の放送を見てみたいという気はするのですが。

ちょっと脱線しましたが、編集に関してはDMR-BW900もBDZ-X90も理想にはまだまだ達していません。レコーダーとして私の理想に最も近い編集の操作系はPSXだったのですが、それに近いものはまだ登場していません。見通しの良いフィルムストリップ、15秒弱のちょうどよいスキップ、素早いレスポンス。これらをハイビジョンで早く実現して欲しいものです。敢えて言えば、録画機としては現在はソニーの方が総合的には優れていると思います。最後に、パナソニックの新型はとうとう第一世代のブルーレイディスクの再生ができなくなりました。パナソニックのこれまでの機種は、BD-RE1.0の殻付きディスクの一層・二層とも再生ができました(ソニーは常に一層だけ)。ダビングのできない中でフォーマットのサポートを止めてしまうことに対しては疑問が生じますが、これも考えながら今後の機種選定を進めていく必要があるということでしょう。

レス一覧

  1. byMac_cel at2008-08-26 01:34

    いつも詳細なレポートご苦労様です。
    大変に参考になります。
    しかしヨーロッパではH.264+DDplusなんですね。日本の方式はまあ先に始まったハンディーはあるにせよ特に音質に関してAACではまったく不満です。画質もH.264の20Mbpsは是非見てみたいですが、おっしゃるようにフォーマット変更は不可能でしょうねぇー。
    私はBW900を持っていますが、まったく編集には使っていません。単純にDR録画してムーブするだけです。
    こんな使い方なので今回の新機種には触手が動きません。それよりも各社から発売予定のBDプレーヤーに期待しているところです。

  2. by元住ブレーメン at2008-08-26 07:34

    深夜までご苦労様です。私もそろそろ「リファレンス」と呼べる、長いこと使えるようなプレーヤーの登場に期待します。パイオニアがヨーロッパで発表したハイエンド機種は物量が相当投入してあるようですし、沈黙を守っているソニーもそろそろ何か出してきても良いのではないかと思っています。

  3. byぷらじい at2008-08-29 09:22

    H.246への変更は,放送設備および受信機の一斉変更が必要でしょうから無理でしょうね.あれ,高度BS放送はどうなるんだっけ?

    欧州でH.246+DDPlusが普及するとしても,HDコンテンツがほとんどない状況では宝の持ち腐れになりそうな気がしますが,今後HDコンテンツの提供が増えてくるのでしょうか?

    ところで,ひとつ教えてください.H.264でもGOPという概念はあるんでしょうか?

    なんか,関係ない質問ばかりですいません.

  4. by元住ブレーメン at2008-08-29 16:28

    スカパーはSTBを新しくしてH.264で放送をはじめるようですね。

    http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060928/skyper.htm

    欧州でもHDコンテンツは増えてますよ。まずはスポーツとかドキュメンタリーが多いですね。サッカーとかディスカバリーチャンネルとか。欧州の場合は1080/50iですが。

    H.264にもGOPという概念はあります。AVCHDやブルーレイはLongGOP、パナソニックの業務用コーデック、AVC-Intraは1GOPですね。

  5. byぷらじい at2008-08-30 09:02

    元住ブレーメンさん,返答ありがとうございます.

    欧州でもHDコンテンツが増えているんですね.ソースは衛星経由が多いのでしょうか?
    50iってやはりPALの流れですかね.そういえば,この前の北京オリンピックもソースは50iでしたね.日本方式にはどこで変換したんだろう?

    AVCについてはちょっと思い出しました.フレームの前後両方向を用いて圧縮を効率化する,ってのも特徴でしたっけ.

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【SPEC】●録画可能ディスク:内蔵HDD、BD-R/-RE、DVD-R/-R DL/-RW/-RAM ●再生可能ディスク:内蔵HDD、BR-R/RE、BD-Video、DVD-R/-RW/-R DL/-RAM、DVD+R/+RW/+R DL(ファイナライズ済) ●HDD容量:1TB ●映像記録方式:MPEG2、MPEG4-AVC ●音声記録方式:ドルビーデジタル、リニアPCM、MPEG-2 AAC ●受信チューナー:地上/BS/CS110度デジタル、地上アナログ ●録画時間地上デジタル:内蔵HDD→約127時間(DR)、約381時間(HE)、BD-R DL/-RE DL→約6時間(DR)、約18時間(HE)、DVD-R(4.7GB)→約1時間40分(HE)(DRでは録画不可) ●出力端子:HDMI×1、D4×1、S×1、コンポジット×1、i.Link×1(兼用)、デジタル音声(光1/同軸1)、2chアナログ音声×2 ●入力端子:S×2、コンポジット×2、i.Link×1(兼用)、2chアナログ音声×2 ●LAN端子:1系統 ●消費電力:約48W ●外形寸法:430W×59H×313Dmm ●質量:5.2kg