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昔はオーディオ活火山でしたが、最近は噴火の予定も無く、休火山になりました。 子供が大きくなって、余裕が出来たら活火山に戻れるかな。

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将来は専用室が欲しいのう・・・
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G1302
FOSTEX
G1302
¥241,500(税込)
発売:2007年9月下旬
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挑戦する価値のある高性能スピーカー

FOSTEXの民生品スピーカー第2弾である。(正確に言えば、限定販売のG850があるから第3弾?)

以前は購入して2週間ぐらいのレビューを記載していたのだが、エージングで大分音質が安定してきたためにレビューを改稿しておこうと思う。以下は、2ヶ月時点での改稿版のレビューである。

■音質■
音質は、フラットでレンジが広く、高レスポンス、低歪、そして、解像度も高いものである。一方、艶、色気などの、いわゆるキャラクターは控えめで、リアルさを追求した音と言える。強いて特徴を言えば、低域が多少ゆったりしていること・・・ぐらいだろうか。

FOSTEXのユニットと言えば、紙臭く、解像度は高いが耳に突き刺さるような音を平気で出すというイメージしか無かったが、このスピーカーはそんなFOSTEXの悪いイメージとは無縁の音である。高音から低音まで本当にリアルな、密度感の高い、歪みの少ない音をスパッと出してくる。

躍動的な曲は躍動的に、抑制の効いた曲は抑制の効いた感じに、とにかく入力に忠実なイメージである。ここまで入力に忠実なスピーカーも珍しいと思う。

最初はなんだか特徴が無く面白みの無いスピーカーだとも思ったが、聴いているうちに考えが変わってきた。

今まで使っていたスピーカーは透明感の高いハイスピードな音が売りだったが、何かをしながら聴くには耳障りで落ち着かない感じがあって、常に音楽に向き合った聴き方を要求されてきた。

しかし、このG1302は、本当に歪みの少ない素直な音を出すので、何かをしながらBGMとして聴いていても全く苦痛に感じない。それでいて、いざ音楽に向き合って聴こうという時にもきちんと応えてくれるのである。いわゆる万能機であり、とても実用性の高いスピーカーだと思う。今はこのスピーカーを選んで本当に良かったと思う。

スピーカーに耳を近づけて聴くと、意外と低い音までツイーターから再生されていることがわかる。FOSTEX自慢の純マグネシウムツイーターである。このツイーターは中々に素晴らしい。金属的な耳障りな感じが皆無で実に自然な音である。一方、元は金属だけあって、シンバルやベルの音ではきちんと金っぽさやキレを聴かせる。今まで色々なツイーターを聴いた事があるが、全く新しい音調だと思う。キラキラしたりせず、落ち着いた、附帯音の少ない音だ。良い意味で存在感を感じさせない。

ウーハーについては、奇妙奇天烈な形が印象的だが、音は至って普通・・・良い意味でだが・・・という印象である。歪みが少なく附帯音が少ない、これまた落ち着いた感じである。ベースやドラムを再生させると、弾力感があり、それが躍動感につながっているように思う。

ちなみにこのスピーカー、パワーハンドリングが非常に優秀で、大入力でも音がひずまない。ボリュームを上げるとリニアに音量だけが上がっていく印象である。大排気量の高級車と同じで、低速でも高速でも、安定性が変わらないのである。しかし、そうなると危険なのが、知らず知らずのうちに近所迷惑になっている可能性である。普段聴いていても、気持ちが良いのでついついボリュームがあがりがちになる。音が歪まないのでどこまでも音量を上げていきたくなる。そして、気がつかないうちに結構な爆音で音楽を聴いてしまうのである。実に危険である。

最後に欠点・・・というわけでもないのだが、購入2ヶ月時点では、多少のハイ上がり傾向を感じる。ゴムエッジでダンパーも2重であるため、まだユニットの機械的な抵抗が大きいせいかもしれない。その場合はエージングで解決すると思うが、もしかすると、ユニットがオーバーダンピングなために、もっと強力なアンプを当てないと低音はこれ以上出ない可能性もある。この辺については、もう少し時間をかけて見る必要がありそうだ。

■デザイン■
デザインはある意味オーソドックスだが、仕上げが独特である。2種類の仕上げがあるが、我が家のものは、ヴァイオリンのような赤みのかかったピアノフィニッシュである。赤と言うと、家の中で浮いてしまいそうだが、多少渋めな色調であることもあって、それほどの違和感は無いようである。

ちなみに、このピアノフィニッシュだが、ポリエステル塗料を使った本格的なものだそうだ。中国の直営工場で、丹念に手作業で仕上げられているとのこと。中国製と言うと品質が心配だったが、セッティング時に細かくチェックをして感心した。細部まで、よく綺麗に仕上がっている。直営工場だけあって、かなり厳密な品質管理ができるのだろうか。たとえ中国製であっても、このレベルなら全く不安は無いと言えると思う。なお、スピーカーユニットを組み込むなどの、最終的な組み立ては日本で行われている。

キャビネット正面は、サテンシカモアの突き板が貼られている。この突き板、カタログだとかなり綺麗に杢(木の表面の縞模様)が出ているのだが、私の購入した個体では、あまり杢が出ていない。店頭で見た別の個体ではかなり綺麗に杢が出ていたことを考えると、個体によって、杢の出方にはかなりバラツキがあるように思う。購入の際、チェックができるようであればした方がいい。ただ、杢があまりにも綺麗に出ていると、家具の中で浮いてしまう恐れはある。我が家の場合、モダン・・・というか、現代的な内装なので、杢が少ないほうがすっきりしていてかえって良かった様にも思う。

■こだわり■
カタログなどを見てもあまり情報が無いので、以下にまとめてみた。ソースは、STEREO誌のG1300とG1302の開発者インタビューである。

<ツイーター>
・世界でも三菱製鋼のみが成功している純マグネシウム圧延材を使った、60ミクロン厚純マグネシウムツイーター。
・ドーム形状はカテナリーとなっており、共振周波数が分散するため耳障りな音となりづらい。
・フレームは、アルミダイカストに比べて内部損失の大きな亜鉛ダイカスト。
・ボイスコルにはG1300のツイーターよりも太い巻き線を使用することで、中高音の力強さを高めている。

<ウーハー>
・直径12cmの巨大マグネットを2つ使用した強力な13cmウーハー。
・コーンは、共振周波数が分散し、かつ、強度の高いHR形状。
・コーン紙には、音速を高める高弾性カーボンとパールマイカ、引っ張り強度を高めるPBO、内部損失を高めるセルガイアパルプ、結着力の高いバナナパルプ、バイオセルロースが使われ、耐湿性をを高めるためにニトロセルロースを含浸されている。
・フレームは、アルミダイカストに比べて内部損失の大きな亜鉛ダイカスト。
・2つ搭載されているウーハーのうち、上側は低歪・高レスポンスのショートボイスコイルウーハー、下側は低域の量感を確保するためのロングボイスコイルウーハー。ショートボイスコイルウーハーの磁気ギャップの厚みは10mmで、ボイスコイルの幅は5mmらしい。
・磁気回路には、歪みを低減するための銅キャップが使用されている。
・エッジは、上下対称となるスパイラルエッジ。軽量な発砲ゴムが使用されている。
・ダンパーは、上下対称となるダブルダンパー。
・G1300のウーハーと形状は一緒だが、含浸時間を見直すなど、若干改良され、高音の再生が強化されている。
・ボイスコイルの接着剤には謎のナノテク材料が混合されておりそれが音質を高めているとか。特許出願中とのこと。

<キャビネット>
・前面は、18mmのブナ合板にサテンシカモア突き板仕上げ。
・サイドは、9mmのパーティクルボードを2枚貼り合わせ前後にブナ突き板を貼ったもの。
・バックは、18mmのMDFの前後にブナ突き板を貼ったもの。
・バッフルの裏面には、強度を高める桟が何箇所かつけられている。音質のために桟は面取り加工されている。
・塗装は硬度の高いポリウレタン塗装で、何度も塗膜を重ねて作られている。
・台座は、54mm厚のブナ合板。裏側に、鋳鉄製の錘が3つついている。
・吸音材は天然ウールと、コットンフェルトを場所によって使い分けている。カットアンドトライで位置と量を詰めたとのこと。

<ネットワーク・配線材>
・ネットワークは、ツイーター18db、ウーハー12db、サブウーハー6db。
・部品には、FOSTEXでクラフト用に販売されている高級パーツが使用されている。
・パーツは全て金メッキスリーブで圧着カシメ接続されている。
・配線材は、やはりクラフト用に販売されているAGC線材を使用している。
・AGC線材は絶縁材無しの裸線状態で使用されており、中心付近をタングステンシートでダンピングしている。
・サブウーハー用のハイカットコイルは、ボイスコイルと同じく、接着剤をつけながら巻いていくという手間のかかる方法で作成されたカスタムパーツ。
・配線材には、やはり謎のナノテク素材が塗布されており音質を高めている。
・スピーカー端子は、やはりクラフト用に販売されている銅削りだしのもの。

■エージング■
<2008年11月記>
最初は、解像度や音の密度感、そして定位感で不満があったが、1週間、2週間と聴いているうちに、見る見る改善されてきた。エージングの効果は大きいようである。

長岡鉄男の言葉ではないが、気合をこめて、物量を投入して作られた製品は、使いこなしとエージングで必ず良い音を出すものである。このG1302は、最近の国産では珍しい、本当に気合の入った製品であると思う。2週間のエージングで、まだまだポテンシャルがあると感じている。

ぜひとも、このまま、予想を超える良い音に成長して欲しいものである。

<2008年12月記>
もしかして・・・と思って、ユニットのネジをレンチで締めてみた。すると、結構ネジがゆるいのである。あまり力を入れて締めなくても、1/4回転ぐらいは締まる感じである。

ツイーター2つ、ウーハー4つ、全てのネジを締めなおして音楽を聴くと・・・これは効果絶大で、分解能やスピード感が明らかに向上した。

今までは、G1302は、穏やかな落ち着いた音でFostexぽくないと思っていたのだが、ネジを締めた音は、分解能とスピード感が向上し、いわゆるモニターサウンドに1歩近づいた感じである。

メーカーの方に伺ってみたところ、

「ネジは全てトルク管理していますが、実は、最初はユーザーの方が増し締めしたほうが良いです。組み立て時はパッキンが新品なので、ネジをしっかり締めても、しばらくするとパッキンが縮んで少しだけ増し締めの余地が生まれるのです。ですから、本当はお手元に届いた段階でネジを締めていただくのがベストです。音質もそのほうが向上します。」

とのことだった。なるほど・・・。

しかし、では、なぜそのことをユーザーに伝えないのだろう。そう思って聞くと、

「このことをユーザーの方に言ってしまうと、あまりにもきつくネジを締めて、ネジ穴を壊してしまうユーザーの方が出ると思います。ですから、このことは説明書にも書いてないですし、公にもしていないのです。」

ということだった。

気になって「ネジ穴は、普通に穴が空いているだけですか、それとも、ナットなどが入っていますか?」と聞くと、

「ネジは鬼目ナットが入っていますので、締めても穴がバカになることはないですが、あまりにもきつく締めるとナットが回ってしまって壊れます。」

との返事だった。

鬼目ナットは、スピーカーを自作する人にとってはおなじみの存在だが、わからない人も居ると思うので簡単に説明をすると、木に打ち込めるように作られた金属製のネジ穴である。ネジを取り付けたい場所にまず大き目の下穴を空けて、そこにこの鬼目ナットを打ち込む。これを打ち込んでおけば、鬼目ナットのネジ穴は金属なのでいくらでもネジを開け閉めできるようになる。しかし、調子に乗ってネジを締めすぎると、木に打ち込まれて固定されていたはずの鬼目ナット自体が回転してしまう(=壊れる)ので注意が必要である。

とりあえず、我が家では定期的にネジを増し締めすることにしたいと思う。ちなみに、ネジは六角のミリ規格のM3とM4である。試す人は、自己責任で試して欲しい。音質は明らかに向上し、かといって、耳障りな感じにはならないのでおススメである。

ちなみに、ツイーターには、通常の六角ネジの他に星型ネジもついているが、こちらについてはユーザーが触らないほうが良いとのことだった。こちらはパッキンも無く増し締めが不要であるという理由の他に、振動板を直接抑える役割があるため厳密にトルク管理され、ネジも緩まないように接着剤で固めてあるとのことである。

ネジが増し締めされ、エージングがかなり進んだ我が家のG1302はますます快調である。軽々と音が出てきて、しかも、耳障りでない。とても気持ちよく音楽を聴くことができている。G1302を買って良かったと思っている。

<2011年3月記>
ある日気づくと、なんとG1302の片側のツイーターが潰れていた。よく見ると指紋もついている。こんなことをするのは我が家で一人しかいない・・・3歳の娘である。聞いてみるが、触っていないと言う。指紋も付いているので犯行は明らかだと思うが、本人が否定しているので推定無罪とするしかない。

仕方がないのでFostexに連絡をして修理に来てもらう。部品代が3万5000円+出張費などでおよそ5万円とのこと。高い勉強代である。

交換は1時間ほどで簡単に終わった。ユニットの端子はファストンなので、ハンダ付け作業は無い。旧ユニットを外して配線を抜き取り、新ユニットに配線を挿し込んで元通りスピーカーにネジ止めするだけである。

潰れたユニットはせっかくなので振動板を触らせてもらった。アルミ箔のような薄くて華奢なものを想像していたが、卵の殻ぐらいの強度はありそうだ。

修理のついでに、各ユニットのネジを増し締めしてもらう。

スピーカーの設置を素に戻して音を聞くと・・・かなり音が違うのである。全体的に解像度が増して、フレッシュな音になっている。ツイーターの音が元に戻ったこともあると思うが、ネジの増し締めが決定的だったようだ。やはり、定期的に増し締めしないとだんだん音が悪くなっていくようである。少し反省した。

レス一覧

  1. by風林火山八王子 at2008-11-05 09:43

    kakkiさん。  はじめまして。
    ROM期間が長かったものの、つい先日、このコミュニティに入会させて頂きました風林火山八王子と申します。

    自分もマルチオーディオ用にG1302を使い始めて、10ヶ月ほど経ちますが、本当に素直な、スピーカーだと思っております。

    ただ、kakkiさんのように、此処まで愛情を持って分析され、詳細なレポートをお書きになられる能力、尊敬いたします。

    自分は未だ、設置位置変更、MIDコントローラー調整等使い切ってはおりません。

    今は、タイガーマス君さんも仰っているSPボードを検討中です。
    ただ、面積的に大きすぎる(G2000用なので)ので他のボードも候補で、検討中です。

    使い切るのは素直なスピーカーだけに変化が大きく大変だと思いますが、頑張ってみます。

    今後の情報楽しみにしております。

    勝手ながら、「お気に入りユーザー」に登録させて頂きます。
    今後とも宜しくお願い致します。

  2. bykakki at2008-11-06 15:01

    タイガーマス君さん、風林火山八王子さん、

    メッセージありがとうございます。
    皆さんもG1302をお使いなのですね。そして、もう1年から半年以上使われてると言うことで、使いこなしや、音質の変化など、もしよろしければ、教えていただけると嬉しいです。やっぱり変化は大きいのでしょうか。

    私の家も、少し床が弱いので、下に何か置いた方が音が良くなりそうだという予感があります。G2000用のボードは・・・ちょっと大きいですね。そして値段も・・・。市販されているボードはどれも良いお値段なので、ちょっとためらってしまいます。ネットで安く手に入る御影石とかどうかな、と思ったりもしています。

    今後も、同じ製品のユーザーと言うことで、楽しく色々お話させていただけたらと思います。G1302の情報、Webにもあまり無いですし・・・。どうか今後ともよろしくお願いいたします。

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【SPEC】●型式:3ウェイ、バスレフ型(クロス:1.6kHz/160Hz) ●出力音圧レベル:88dB/w(1m) ●再生周波数帯域:40Hz〜55kHz(-10dB) ●最大許容入力:100W ●使用ユニット:20mm純マグネシウムTW(高音用)、13mmHRウーファー(低音用) ●インピーダンス:6Ω ●エンクロージャー素材:ブナ合板、パーチクル(側板)、MDF(裏板) ●外形寸法:260W×1050H×295Dmm ●質量:29.8kg