SONUS FABER
elipsa
¥2,625,000(税込)
発売:-
音を楽しむスピーカー
音を楽しむと書いて「音楽」ですが、それを体現したようなスピーカーです。
昔のSonus faber製品ほどの濃厚さは無いと思いますが、だからといって現代的なHi-Fi指向の無味無色でもなし。
やはり紛れもなくソナスの音であり、程よくバランスが取れた製品と思います。
抜けの良い、陽性の音です。
ソナス製品全般の特徴として弦楽器類の再生を得意としていますが、個人的には、初めて楽器本体の「木」の響きを感じることが出来たスピーカーです。
実物の幅広バッフルの見た目は、写真で見るよりもスリムな印象です。
両サイドの削り落としたようなカーブのデザインが効いています。
Elipsaの最も特徴的だと思うところは、形状もさることながら、リスニングポジションの自由度が非常に高いこと。
細かいことを言わなければ、スピーカーの真横~裏以外、部屋のどこからでもそれなりに聴けます。
普通のスピーカーだと違和感が強すぎて聴いていられないような場所からでも聴けてしまうので、最初はかなり戸惑いました。
例え片方のスピーカーの真ん前で床に座って聴いていても音に違和感がありません。
(そういう意味では、案外とモノラルスピーカーとしても使いやすいかもしれません。)
そしてどこで何を聴いていても常に楽しい!
Elipsaから出てくる明るく抜けの良い音は浸っているのが心地良くて仕方ないです。
合わせているアンプはニュートラルなタイプの音作りの製品なので、ヒストリカルな録音がそっけなく聴こえて楽しめなくなる懸念があったのですが、実際は問題ありませんでした。
これは嬉しい誤算でした。
最新のソナス製品を見るに、メーカーとして向かっていくものはHi-Fi方向のようです。
Elipsaは今年(2017)で生産終了ということですが、かつてのフラッグシップのSTRADIVARI Homageすら既にディスコンですから、おそらく今後はこういった製品を作ることはないのでしょう。
美しい見た目と響きを両立させた工芸品のような、個性的なスピーカーを他メーカーで見つけることはなかなか難しい、という現状を鑑みるに、一消費者としては誠に残念です。
レス一覧
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by元住ブレーメン at2017-06-13 20:19
Elipsaはオールドソナスの風合いを残す最後のスピーカーだと思います。Stradivari Homageのスケールダウンモデルという位置付けですが、オリジナルのストラッドがフランコ・セルブリンが直接関わった最後のスピーカーと言われていますので、納得です。私はクレモナのヴァイオリン博物館で出会ったGuarneri Homageに感化され、我が家にはAmati Homageを導入しましたが、一生ものと思っており、他のスピーカーを聴いて買い替えを真剣に考えるに至ったことはありません。これは制作から250年経ってなお弦楽器の頂点を譲らないクレモナの銘器たちに通じるものがあるのではと思っています。
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by眠り猫 at2017-06-16 10:25
元住ブレーメンさん
コメントありがとうございます。
名作のAmati Homageを導入されていらっしゃるんですね。
>一生ものと思っており、他のスピーカーを聴いて買い替えを真剣に考えるに至ったことはありません。
>これは制作から250年経ってなお弦楽器の頂点を譲らないクレモナの銘器たちに通じるものがあるのではと思っています。
まさに同感です。
私もこのままELIPSAを使っていくつもりです。
Sonus Faberがこのままラインナップを刷新していくと、オールドソナスの風合いが残るスピーカーは、F.セルブリンが独立して作ったKtemaとAccordoだけになるのかもしれませんね。
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by眠り猫 at2017-06-17 11:09
キタサンさん
コメントありがとうございます。
>ブックシェルフですがエレクターアマトールと初代ミニマも忘れちゃいやですよ(笑)
忘れるわけないじゃないですか!(笑)
F.セルブリンの入魂の作ですよね。
自分は最初からフロアスタンディング型のスピーカーを導入する前提だったので外してましたが、もしブックシェルフ前提だったら確実に候補に入れてたと思います。
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【SPEC】●型式:3ウェイバスレフ フロア型システム ●ユニット:軽量アルミマグネシウム合金コーン260mmウーファー、150mm新開発ミッドレンジドライバー、デフューザーつき25mm口径リングラジエーター ●周波数特性:35Hz〜35kHz ●インピーダンス:4Ω ●出力音圧レベル:91dB(2.83V/1m) ●クロスオーバー:250Hz/2.3kHz ●外形寸法:550W×1250H×455Dmm ●質量:48kg