LUXMAN
L-590AX(Xシリーズ)
¥556,500(税込)
発売:2010年10月
現代的ハイスピード基調の純A級プリメイン
貸出試聴をした際の感想です。
所有して聴きこんだわけではありませんので、あしからず。
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背景が非常に静か。
その空間から繊細できめ細かい、ほんのりと柔らかい音が溢れる。
低域もしっかり出ているのに立下りが早いというか、「ドヨーン」としておらず、
だからと言って絞りすぎているわけでもない上質な低域。
その低域に支えられ、細やかでゆるくはない中高音が出ている。
「跳ねる」のではなく「弾む」感じ。適度な楽しさを感じる。
スキップするほどではないが、ストラト(闊歩)しているような大人の楽しさ。
もう少し緊張感があるタイプも好きなだけに迷う。
純A級の中ではかなりスピードやキレがあるのだと思う。
昔からのLuxmanファンは物足りなさを感じる方もいるかもしれない。
私にとってはスピードや柔らかさ、キレと細やかさなどのバランスが高度に保たれている。
良い意味で特異的な特徴があるタイプではない「現代的ハイスピード基調純A級プリメイン」か。
所有するソースの中では「リターン・トゥ・フォーエヴァー~ライヴ・イン・モルデ」
のようなオーケストラが入ったジャズライブ盤が、ちょっと上品に、そして楽しく聴ける。
ヨーロピアン・ピアノトリオ系も寒色系になりすぎず、適度に緊張感もある。
Bill Crow Quartet「Jazz Ancecdotes」のような雰囲気のあるジャズも心地いい。
何にでも長所もあれば短所も。
ジャズの中でもロックっぽいソース、フュージョン系ロックなどはちょっと上品すぎる。
「あらあら、そういうことねー」と短所もわかってきて、ある意味納得。
L-507uよりもL-590AXの方が好みに合致。
AB級と純A級ということもあるが、音作りが異なるため、価格ではなく音作りの好みで選びたい。
L-590AXの下位機種L-550AX(定価で20万円ほど安い)が発売されたのは嬉しいニュース。
キーワードは、細やかさ、大人の楽しさ、上品さ。
【SPEC】●定格出力:30W+30W(8Ω) ●入力:ライン×4、フォノ(MM/MC)×1、バランスライン×2 ●録音入出力:ライン×1 ●セパレート入出力:ライン×1 ●増幅回路、出力構成:ODNF3.0A、バイポーラ・3パラレルプッシュプル ●全高調波歪率:0.005%以下(1kHz/8Ω)、0.002%以下(20Hz〜20kHz/8Ω) ●S/N比、周波数特性:LINE→107dB以上、20Hz〜100kHz(+0、-3.0dB) ●消費電力:280W(電気用品安全法) ●外形寸法:440W×193H×463Dmm(前面ノブ20、背面端子37含む) ●質量:28.2Kg