第二種電気工事士試験はこの10年で受験機会が増えるなど大きく変化してきているので、ちょっと触れたいと思います。
第二種電気工事士試験は、長年にわたって年1回でしたが、2011年からは年2回行われるようになり、受験機会が増加しています。
・2011年から2017年まで:年2回実施(ただし受験できるのは年1回だけという制約あり)
・2018年から:年2回受験できるようになった
2022年の試験日程も発表されています。
https://www.shiken.or.jp/schedule/pdf/R04denkounittei4.pdf
・上期試験
筆記試験:5月29日
技能試験:7月23日か24日
受験申込期間:3月18日~4月7日
・下期試験
筆記試験:10月30日
技能試験:12月24日か25日
受験申込期間:8月22日~9月8日
受験料:9300円(ネット申込)/ 9600円(郵送申込)
参考書の中では、藤瀧和弘さん(通称かずわん先生)が書いた「第2種電気工事士 すぃ~っと合格」(TOOLBOX/オーム社刊)がわかりやすく、ある程度売り場面積の広い書店にいけば容易に入手できるのでお勧め。
私もかずわん先生の参考書で勉強しました。
・筆記試験
筆記試験に関しては基本的に過去問の使い回しなので、無料の過去問サイトで過去問を根気よく解いて、よく間違える箇所は参考書で見直し、という手段でいけば費用を節約できますし、それで十分に合格ラインに到達します。
無料の過去問サイトのなかでは
「過去問ドットコム 第二種電気工事士」
https://kakomonn.com/2shudenkikoujishi/
「過去問クイズ 第二種電気工事士」
https://kakomon-quiz.com/2denki/
を試験勉強で活用しました。
「過去問ドットコム~」は解説付き。古い年度のものは前半の30問しか収録されていない
「過去問クイズ~」は解説なし。
どの問題が不正解だったかがわかりやすいが、2016年度までしか収録されていない
と一長一短あるため、複数の過去問サイトを使ったほうが効率がいいです。ほかにも、
「目指せ!第二種電気工事士 筆記試験~要点ノート」
https://masassiah.web.fc2.com/contents/01kouji2/index.html
など、第二種電気工事士の過去問サイトは結構充実しています。
筆記試験は全50問中30問以上(6割以上)正解で合格。
筆記試験に合格すると技能試験に進めます。
ちなみに私のときは全50問中38問正解でした。
・技能試験(実技)
第二種電気工事士の技能試験では事前に公表された全13問の候補問題から1問が出題されます。
・候補問題へのリンク
https://www.shiken.or.jp/candidate/pdf/K_R04K.pdf
受験会場によって出題される問題が異なっているうえ(同じ都道府県内にある複数の会場であっても問題が異なる)、全13問がまんべんなく出題されるため、受験の際にはどの問題が出ても制限時間40分以内に完成できるように鍛錬しなければいけません。
技能試験対策の動画サイトでは、電気工具メーカーのホーザンがアップしている
「電工試験の虎」がよく知られています。
この動画ではホーザンの社員が解説していますが、ここで登場する山内さんの関西弁を交えた語り口によって多くの合格者が生み出されています。
「電工試験の虎」
https://www.youtube.com/user/HOZANTOOL/videos
試験開始の40分ほど前に配布される問題用紙には支給材料の内容が記載されていますが、これをみればどの問題が出題されるのかがこの時点でわかるようになっています。
なぜわかるのかというと、候補問題全13問のうち、「No.3」を除く12問には
「この問題でしか使われていない材料」が必ず1つは含まれているから。
そのため、問題用紙が配布されるときは受験生にとっては緊張する瞬間でもあります。
技能試験全13問の解説については
https://www.denkou.info/study/study-method/20190802-1/
全体的にいえば「No.3」や「No.9」、「No.13」が出題されれば「よしっ!」「いけるぞ!」という雰囲気になります。「No.3」が全13問の中で一番簡単で、「No.9」「No.13」も口を揃えて「易しい」と評される問題。
逆に「No.1」や「No.7」が出題されると試験会場が「嫌なのが出た!」という雰囲気になります。
「No.1」は連用取付枠に3個もスイッチがあるため配線間違いや結線間違いを起こしやすく(私も模擬試験で配線間違いを2回やりました)、全13問で唯一EM-EEFケーブル(高音質Fケーブルとして愛用しているオーディオファンもいるかと思います)を使っているために被覆を剥くのに手間がかかるという難問。
「No.7」は作業量が最も多い、アウトレットボックスと呼ばれる金属の箱があるので作業がしにくい、配線間違いや結線間違いのリスクあり、1か所でもミスすると時間切れになる危険性大という最難関。
私的には「No.1」と「No.7」が当たりたくない問題でした。
腕っぷしが強くない人にとっては加工の際に力と体力を要するVVF2.0ケーブルを加工する箇所が多い「No.4」や「No.5」が嫌な問題で、私が実際の試験で対峙した「No.10」は取付枠裏側の独特な配線さえ覚えてしまえば比較的楽な問題であるものの、記憶力に不安がある人にとっては「No.10」は一番当たりたくない問題だといえます。
ほかにも、アウトレットボックスと端子台との間の結線方法が2種類ある「No.8」も嫌な問題です。
なお、技能試験に不合格になった場合は、次回の試験を受験する際に学科試験が免除されるようになっています(受験申込期間は筆記試験受験者と同じ)。