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クラシック音楽ファン:よい演奏会があると知れば遠征もいといません。オーディオシステムは、音楽そのものを楽しむのが本来というモットーのもとにコストパファーマンス重視で小ぶりな装置を目指します。正統オーデ…

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リュートのCD聴き較べ

ゲオルグさんの記事(「空想のリュート音楽会」)に触発されて、かつてリュートのCDを聴き較べをしたことを思い出しました。

ちょうど震災直後のことで、コミュに日記をあげるのは控えていた時期でした。

当時と今では、スピーカーも違うし、システムはだいぶ違ってしまっています。聴き直してみなければわかりませんが、本質的にはあまり変わっていないだろうなぁと思います。

当時の文章のままで以下にあげてみました。

***************************************************************

リュート音楽のCDの聴き較べをしてみました。



きっかけは、以前、日記に書いた佐藤豊彦さんのリサイタル。その後、懐かしいLPも聴いてみたのですが、「ん?」という感じ。ちょっとナマ音と違う。それでCDも何枚か取り出して聴いてみると、録音によってずいぶん違うんですね。もちろん楽器の違いや、演奏家の個性もあるかもしれません。

生演奏の音が耳に残っているうちにと、片っ端から聴いてみました。

以下は聴いた順番に並べてあります。


(1)ホプキンソン・スミス/(JOHANN SEBASTIAN BACH)
1987年ミラノ ドイツハルモニアムンディ

リュートの哲人ホプキンソン・スミスによるバッハの無伴奏曲の編曲版。あのシャコンヌを含むヴァイオリンのためのパルティータ第2番とイ短調のフルートソナタ。


(2)つのだたかし/涙の形(The Alchemy of tears)
2005年秩父ミューズパーク音楽堂 パルドン・レーベル

エヴリン・タブ、波多野睦美というふたりのソプラノのデュエットを中心にしたリュート歌曲集で、1トラックだけダウランド「パヴァーヌ」というリュートのソロが聴ける。


(3) エドゥアルド・エゲス /The Lute Music of J.S. Bach
1999年イタリア MA Recordings

アルゼンチン出身のリュート奏者エゲスによるバッハリュート曲集。リュート組曲は無伴奏チェロソナタ第5番の改作。


(4)アンソニー・ルーリー/RENAISSANCE FANTASIAS
1982年 Hyperion

ルーリーは英国人で、リュート音楽の第一人者といってよいだろう。夫人はソプラノ歌手のエマ・カークビー。ルーリーのソロによるルネサンスのリュート音楽集。様々なリュートを持ち替えており、聴き較べには他とそろえる意味で7コースのF#のものを選んだ。


(5)アンソニー・ルーリーほか/ダウランド:リュート曲集
1977年 ロンドン・デッカスタジオ L'OISEAU-LYRE

ルーリーが若き頃にリーダーとなって複数のリュート奏者とともに録音したダウランドのリュート曲集。


(6)マシュー・ワズワース/Not just Dowland
2008年 ロンドン・ウィグモアホール WIGMORE HALL LIVE

カロリン・サンプソン(ソプラノ)とワズワースによるリュート歌曲集。ロンドン・ウィグモアホールでのライブ。標題(「ダウランドだけでなく」)の通り、ダウランドの代表曲とともに同時代のイタリア、ドイツなどの曲を歌う。曲によってはテオルボとの持ち替え。比較には、リュート・ソロの曲を聴いた。


さて、私の結論は、

(1)>(6)>(4)>(2)>(5)>(3)


(1)のその響きは自然でまろやか、深みがありリュートらしい内省と哲学的な高貴さに満ちている。けっこう気配音も聞こえてリアルだが、決してわざとらしいものではない。聴いていると気持が落ち着き、いくら聴いていても飽きがこない。

実は、このCDを最初にかけてその音のよさにびっくりして、この聴き較べが始まった。生演奏で聴いたリュートの音に最も近いものとしてこれが基準となった。


(6)も聴いたリュートの音そのものと言ってよいが、やや離れた位置からの音で、多少、直接音不足かなと感じて若干のマイナス点とした。

(4)は、オーディオ再生音としては、理想の音。この音をリュートの音だと標準化している音楽ファンが多いのではないだろうか。これをベストとしなかったのは、やはり(1)(6)のほうが、聴いたナマのリュートの明るすぎない音に近かったから。

(2)は、中低音弦が音色が鮮やかで深みがあり、デジタル・高解像度・ワイドレンジ録音による理想のリュート録音と思うが、高音がやや上がり気味で多少の金属弦臭さがあって減点とした。

(5)はアナログ時代の懐かしいリュートの音がする。少し箱臭い音だがアナログ再生であればもっとふっくらした音になるかもしれない。

(3)はいかにも高解像度・ワイドレンジ録音だが、やはりハイ上がりでスチール弦のような華やかさが耳につき、演奏雑音などに誇張感がある。残響エコー音も、やや嘘くさい。聴いていても最初の集中力が続かず聴き飽きがする。

MA Recordingsは、カルフォルニア出身のエンジニアが日本で設立したエンジニア志向の強いレーベル。「MA」とは「間」のことだそうだ。

意外に思えるかもしれないが、優秀録音を標榜するMAの音は必ずしも良いとは思えなかった。どうしてもバランスの悪さと誇張感が耳についてしまう。

「ナマで聴いたリュートの音にいかに近いか」なんて聴き方をするオーディマニアも音楽ファンも滅多にいないのだろう。こういう音は『優秀録音』と言われればその気になりやすい。本来のアコースティックな音をちゃんと聴いて、しっかりした音の基準を持っていないからそれを鵜呑みにしてしまう、というのが実態ではないか。

以上は、「貧乏システム」で聴いている「駄耳」のたわごととお聞き流し下さい。

(2011年5月29日 記)

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