AVCTNEGY
SP-6P
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発売:-
端正で品格のある音
この製品が製品データベースに登録されたようなので、別の製品に仮付けで書いていたコメントをこちらに移します。根岸さんのHPを見るとMK-IIが出ているようですが・・・。
ステレオサウンド2011年秋号(他社ですみません)のケーブルテストの中で、リファレンス的と高評価を得ていたのを見て、早速買い求めました。使い始めて2ヶ月程度経ったところです。
ひとことでいうと「端正」と表わせるのかなと思いました。変な例えですが、引き締まった肉体を持つ長身の東洋人のイケメン男性を思い起こさせます。ステレオサウンド誌の「ケーブル自体の色付けや存在を感じさせない」という評価は、まさにその通りだと思いました。
音の分離が非常に良く、こういうのを「見晴らしが良い」と言うのかと初めて実感しました。クリアですっきりした音です。弦楽器の音は金属っぽくならず、輝かしいつややかさで響きます。アコースティックギター独奏は最高です。オーケストラの弦楽器と管楽器が良く聞き分けられます。
左右の定位のピントがしっかり合い、奥行き間がよく感じられます。複数のボーカリストが歌っていると、誰がどこに立っているかがよくわかるし、ソロボーカルでは、舌と唇の位置関係がよくわかります。これも初めての経験です。
低音は膨らんだりぶよぶよすることなく、あるがままの形をしてしっかり伝わってきます。ピアノの低音は、弦の振動音とボディの共鳴音が聞き分けられつつ一体となって下のほうからばんばんと吐き出される感じ、ウッドベースは実物のあの大きさでそこに立っています。アンプのトーンコントロールでやや低音を持ち上げていたのですが、元に戻しました。
一方、女声ボーカルの色っぽさは若干薄れた感じがします。ほの暗い照明を浴びて陰影のある顔が見え隠れしながら歌っている感じというより、かなり正面から照明が当たって明るい場所で歌っている感じがします。これは今後の変化に期待したいと思います。
これまで3種類のスピーカーケーブルを使ってきましたが、初めて納得できるものに出会いました。しかも抜群のコストパフォーマンス。大変満足しています。こんないい製品を世の中に出していただいた根岸さんに感謝です。試行錯誤してきた私のシステムもかなりこれで固まったと感じます。
【SPEC】●導体:PCOCC 12/0.18mm ●絶縁体:発泡ポリプロピレン ●シース:制振ハロゲンフリーシース材